2026年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
エグゼクティブサマリー
- 決算サプライズ:会社公表の通期予想に変更はなく(修正無し)。四半期実績は通期予想との比較で売上はほぼ想定内だが、営業利益・四半期純利益の通期進捗率が高い(上振れのように見える点に要注目)。市場予想との比較情報は開示資料に記載なし。
- 業績の方向性:増収増益ではなく、売上高は前年同期比で微減(△0.8%)だが、営業利益・経常利益・四半期純利益はいずれも増加(営業利益+0.8%、経常利益+1.9%、親会社株主に帰属する四半期純利益+5.9%)。
- 注目すべき変化:経常利益・純利益の増加要因は、燃料調整(燃調)タイムラグ差益の増加、水力受発電量の増加、卸販売(卸電力取引所等)での販売増、および特別利益(災害等扶助交付金1,816百万円)の計上。セグメントでは送配電事業の経常利益が大きく伸長(前年同四半期比 +24.6%)。
- 今後の見通し:通期業績予想(売上高780,000百万円、営業利益50,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益30,000百万円)は変更無し。だが第1四半期時点での進捗(営業利益進捗率72.5%、純利益進捗率93.3%)は高く、季節性・燃料費等のタイミング要因により通期へ向けた変動があり得る。
- 投資家への示唆:第1四半期は燃料タイムラグ差益や水力発電・卸売増加、補助金・特別利益の影響で利益が高めに出ている可能性がある。通期業績は燃料価格・為替、発電設備稼働(特に原子力)など外部要因に依存する点に留意すべき。
基本情報
- 企業概要:
- 企業名:北陸電力株式会社
- 主要事業分野:発電・販売、送配電、設備保守・建設等の電力関連事業およびその他事業(エネルギーソリューション等)
- 代表者名:代表取締役社長 社長執行役員 松田 光司
- 報告概要:
- 提出日:2025年7月30日
- 対象会計期間:2026年3月期 第1四半期(連結、2025年4月1日~2025年6月30日)
- 決算説明会:補足資料は作成有(当社ウェブサイト掲載)、決算説明会は開催無し
- セグメント:
- 発電・販売事業:家庭・企業向け電力販売、卸販売、発電(火力・水力・原子力等)
- 送配電事業:託送収益、接続・送配電サービス、系統運用関連
- その他:設備保守・建設受託、資機材製造・販売、情報通信、エネルギーソリューション等
- 発行済株式:
- 期末発行済株式数(自己株式含む):210,333,694株(第1Q)
- 期中平均株式数(四半期累計):208,847,806株(当第1Q)
- 今後の予定:
- 決算補足説明資料掲載:2025年7月30日(実施済)
- 株主総会・IRイベント等:次回予定は資料に記載無し(–)
決算サプライズ分析
- 予想 vs 実績(会社の通期予想に対する進捗):
- 売上高:実績 186,079 百万円。通期予想 780,000 百万円に対する進捗率 23.9%(通期見通しに対して通常ペース)。
- 営業利益:実績 36,272 百万円。通期予想 50,000 百万円に対する進捗率 72.5%(高進捗)。
- 純利益(親会社株主帰属):実績 27,986 百万円。通期予想 30,000 百万円に対する進捗率 93.3%(非常に高い進捗)。
- サプライズの要因:
- 燃料費のタイムラグ差益の増加、水力発電の受発電量増、卸販売電力量の大幅増加(卸販売 +66.4%)などで経常利益が押し上げられた。
- 当第1四半期に特別利益(災害等扶助交付金 1,816 百万円)を計上しているため税引前利益が上振れ。
- 一方、燃調収入の減少等で売上は前年同期比で微減。
- 通期への影響:
- 会社は通期予想を修正していない。第1四半期の高い利益進捗は主に一時的/計上タイミング要因(燃調タイムラグ、補助金・特別利益、季節性)と考えられるため、通期予想が自動的に上振れするとは限らない。燃料価格・為替・原子力稼働状況等の外部要因が通期見通し達成に影響。
財務指標
- 財務諸表(要点):
- 総資産:1,844,123 百万円(前期末 1,859,830 百万円、前期末比 △157 億円)
- 純資産:423,379 百万円(前期末比 +225 億円、四半期純利益の計上等による増加)
- 負債合計:1,420,744 百万円(前期末比 △382 億円)
- 収益性(第1四半期、対前年同四半期):
- 売上高(営業収益):186,079 百万円(前年同期 187,636 百万円、△0.8%、△1,557 百万円)
- 営業利益:36,272 百万円(前年同期 35,994 百万円、+0.8%、+278 百万円)
- 営業利益率:36,272 / 186,079 = 約19.5%(高め。電力会社は燃料費の転嫁等で変動)
- 経常利益:35,881 百万円(前年同期 35,216 百万円、+1.9%)
- 親会社株主に帰属する四半期純利益:27,986 百万円(前年同期 26,421 百万円、+5.9%)
- 1株当たり四半期純利益(EPS):134.01 円(前年同期 126.57 円、+5.9%)
- 進捗率分析(通期予想に対する第1四半期進捗):
- 売上高進捗率:23.9%(通期に対して通常ペース)
- 営業利益進捗率:72.5%(著しく高い)
- 純利益進捗率:93.3%(非常に高い)
- コメント:利益進捗が極めて高いのは季節性・タイムラグ・一時項目の影響が大きいため、通期へ直結するとは限らない。
- 財務安全性:
- 自己資本比率:21.9%(目安 40%以上で安定 → 低水準。資本構成は脆弱寄り)
- 負債/純資産(レバレッジ的指標):負債 1,420,744 / 純資産 423,379 ≒ 3.36(336%)と高水準(財務リスク高めの指標)
- 流動比率(目安 100%以上が望ましい):流動資産 406,070 / 流動負債 310,267 ≒ 1.31(131%)(流動性は確保)
- 効率性:
- 総資産回転率(売上高/総資産):186,079 / 1,844,123 ≒ 0.10(年換算化で見れば低回転 = インフラ事業の特性)
- セグメント別(要点、前年同期比):
- 発電・販売事業:売上高約167,300 百万円(前年同四半期比 +0.2%、総販売電力量増加。経常利益 約28,700 百万円(同 +2.1%))
- 送配電事業:売上高約52,700 百万円(同 +6.9%)、経常利益 約6,900 百万円(同 +24.6%)— 調整力調達費の減少等で収益性改善
- その他:売上高約29,800 百万円(同 94.4%=減少)、経常利益 約300 百万円(同 19.5%=大幅減)
- 財務の解説:第1四半期では燃料料金の調整メカニズムのタイムラグや水力増加、卸売増など収益を押上げる要因と、燃調収入の減少・設備関連費増などコスト増要因が混在。特別利益の計上も純利益押上げに寄与。
配当
- 配当実績と予想:
- 2026年3月期(会社予想):中間配当 10.00 円、期末配当 10.00 円、年間合計 20.00 円(前回予想から修正無し)
- 配当利回り:株価が不明のため算出不可(–)
- 配当性向(通期予想ベース):年間配当20円 / 予想EPS143.66円 ≒ 13.9%(低め)
- 特別配当の有無:無し(今回開示では特別配当なし)
- 株主還元方針:内部留保の充実と安定的な配当を基本方針(詳細は会社コメント)
セグメント別情報
- 発電・販売事業:総販売電力量は78.73億kWh(前年同期比 +16.1%)※卸売増が大きい。小売は電灯横ばい、電力(大口)増加で小幅増。収益は燃調減少を受けつつ販売増でほぼ横ばい。経常利益は燃調タイムラグ差益と水力増で改善。
- 送配電事業:再生可能エネの買取に伴う卸での販売増等で売上・利益とも増加。調整力調達費削減が利益押上げに寄与。
- その他:請負工事受注の減少等で売上・利益とも減少。
- セグメント戦略:詳細中期戦略は資料に限定的記載。送配電でのコスト低減、発電側での効率運用が短期成果として現れている。
中長期計画との整合性
- 中期経営計画:開示資料には今回の中期計画進捗の詳細記載無し(–)。ただし通期予想は据え置きであり、第1四半期実績は計画の範囲内と会社は判断。
- KPI達成状況:特定KPIの数値進捗は開示無し(–)。
競合状況や市場動向
- 競合比較:同業他社との相対位置付けは当資料に記載無し(–)。一般論として、燃料価格・市場卸取引の動向、再エネ買取負担や託送料金の制度変化が同業の収益に影響。
- 市場動向:卸市場での販売増や再エネ買取の増加が収益構成に影響している。燃料価格・為替・原子力稼働の変動が短中期の主要リスク。
今後の見通し
- 業績予想:
- 通期予想(変更無し)=営業収益 780,000 百万円(△9.1%)、営業利益 50,000 百万円(△50.5%)、経常利益 45,000 百万円(△50.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益 30,000 百万円(△54.0%)、1株当たり当期純利益 143.66 円。
- 会社が示す主要前提(最新):総販売電力量 約310億kWh、為替 149 円/ドル、原油 70 USD/バレル、LNG CIF 560 USD/トン など。
- 予想の信頼性:通期予想は据え置き。第1四半期の利益高進捗は一時的要因が大きく、通期達成は燃料・為替・発電稼働など外部要因に依存する点に注意。過去の達成傾向は資料に詳細無し(–)。
- リスク要因:為替変動、原燃料価格(LNG・石炭・原油)、発電設備の稼働状況(志賀原発1・2号機は引き続き運転不可)、燃料調整のタイムラグ、再エネ買取負担・補助金の有無や制度変更、需給変動。
重要な注記
- 会計方針:会計方針の変更・見積り変更・修正再表示は無し。四半期特有の会計処理の適用あり(詳細は添付資料参照)。
- その他重要事項:第1四半期に災害等扶助交付金(1,816 百万円)を特別利益として計上。決算短信は独立監査法人による期中レビューを受けている(結論に留保なし)。
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 9505 |
| 企業名 | 北陸電力 |
| URL | http://www.rikuden.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 電力・ガス – 電気・ガス業 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
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