2024年3月期第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)

エグゼクティブサマリー

  • 決算サプライズ:会社公表の通期予想(売上高100億円、営業利益2億円、親会社株主に帰属する当期純利益8,000万円)に対して、第3四半期累計は売上高が65.4%の進捗(6,543百万円)と順調だが、営業利益は累計で△939百万円の損失となっており、通期予想達成には第4四半期で大幅な巻き返し(営業で約1,139百万円の黒字化)が必要。市場予想との差異は不明(市場予想は資料に無し)。
  • 業績の方向性:増収(売上高+30.4%)だが損失継続(営業損失・経常損失・親会社株主に帰属する四半期純損失はいずれも縮小したものの損失)。
  • 注目すべき変化:電気サーボモータ式試験機・バランシングマシン等の受注・売上が拡大(特に電気サーボは+104.5%)、受注高・受注残高とも増加(受注高合計11,037,975千円、前年同四半期比+23.3%)。
  • 今後の見通し:会社は通期予想の修正を行っていないが、現状の累計損失水準から通期想定利益へ回復するには第4四半期での大幅な利益改善が必要(達成可能性は会社の第4Q計画次第)。会社は「第4四半期は計画通り」と表明。
  • 投資家への示唆:需要面(自動車・タイヤ向け設備投資)の回復により売上は回復基調。一方で売上原価増や開発寄与度の高い売上集中で利益化が追いついておらず、短期では利益改善シナリオの実現性(受注→出荷・検収の進捗、原価管理、為替・資源価格動向)を注視すべき。

基本情報

  • 企業概要:
    • 企業名:国際計測器株式会社(Kokusai Kikeiki Co., Ltd.)
    • 主要事業分野:バランシングマシン、電気サーボモータ式試験機、シャフト歪自動矯正機、材料試験機等の製造・販売(自動車・タイヤ・電力等向け試験装置)
    • 代表者名:代表取締役社長 松本 進一
    • 証券コード:7722(東証)
  • 報告概要:
    • 提出日:2024年2月9日(四半期決算短信)、四半期報告書提出予定日 2024年2月13日
    • 対象会計期間:2024年3月期 第3四半期累計(2023年4月1日〜2023年12月31日)
    • 四半期決算説明会:無(補足資料作成も無)
  • セグメント(報告セグメント):
    • 日本(国際計測器株式会社):主力製品(バランシングマシン、電気サーボ式試験機等)
    • 日本(東伸工業株式会社):材料試験機等
    • 米国、韓国、中国:現地販売・製造拠点(地域別販売)
    • その他:東南アジア・欧州等の現地法人
  • 発行済株式:
    • 期末発行済株式数(自己株含む):14,200,000株
    • 期末自己株式数:451,651株
    • 期中平均株式数(四半期累計):13,748,350株
    • 時価総額:–(資料なし)
  • 今後の予定:
    • 決算発表:通期(2024年3月期)決算発表予定は別途(資料記載なし)
    • IRイベント:四半期説明会は無し

決算サプライズ分析

  • 予想 vs 実績(会社公表の通期予想との関係)
    • 売上高:第3Q累計 6,543,122千円 → 通期予想10,000,000千円に対する進捗率 65.4%(=6,543/10,000)。(参考:四半期比では前年同期比+30.4%)
    • 営業利益:第3Q累計は△939,412千円(営業損失)→ 通期予想200,000千円に対する到達度は未達(現時点で大幅不足)。第4Qで約1,139,412千円の営業利益改善(黒字化)が必要。
    • 純利益(親会社株主帰属):第3Q累計は△657,791千円 → 通期予想80,000千円に対し大幅不足。第4Qで約737,791千円の改善が必要。
  • サプライズの要因:
    • 上振れ要因:売上高増(バランシングマシンの海外出荷増、電気サーボモータ式試験機の受注・売上拡大)。
    • なお、売上原価や開発要素の高い製品比率の増加により利益化が進まず、結果として損失は縮小したが黒字化には至らず。
  • 通期への影響:
    • 会社は通期の業績予想の修正を行っておらず「第4四半期は計画通りに推移」との見解。だが現状から通期目標に到達するには第4Qにおける大幅な収益改善が必要で、達成可能性は第4Qの受注→出荷検収状況とコスト管理に依存。

財務指標

  • 損益(第3四半期累計:2023/4/1〜2023/12/31、単位:千円)
    • 売上高:6,543,122(前年同四半期比+30.4%/増収は良い)
    • 売上原価:4,962,807
    • 売上総利益:1,580,314
    • 販管費合計:2,519,727
    • 営業損失:△939,412(前年△1,107,046から損失縮小=改善)
    • 営業外収益:282,543、営業外費用:39,464 → 経常損失:△696,332(前年△935,865、改善)
    • 四半期純損失(親会社株主)△657,791(前年△816,032、改善)
    • 1株当たり四半期純利益(EPS):△47.84円(前年△59.35円)
  • 貸借対照表(2023/12/31)
    • 総資産:19,535,699千円
    • 純資産:10,569,007千円
    • 自己資本比率:52.7%(安定水準)
    • 現金及び預金:8,046,079千円(前期末7,410,938千円→増加:流動性良好)
    • 受取手形及び売掛金:2,137,274千円(前期末3,820,577千円→回収進展)
    • 仕掛品:3,275,435千円(前期末2,695,012千円→増加:第4Q出荷予定の仕掛進捗)
    • 流動負債:6,309,990千円、固定負債:2,656,700千円、負債合計:8,966,691千円
    • 短期借入金:1,400,000千円(前期末1,600,000千円)、長期借入金:2,263,312千円(前期末2,666,448千円)
    • ネットキャッシュ概算:現金8,046 -(短期1,400 + 長期2,263)=約4,383百万円のネットキャッシュ(良好)
  • 主要収益性指標
    • 売上高増減:6,543,122千円(+30.4%、前年5,018,096千円)
    • 営業利益:△939,412千円(前年△1,107,046千円、損失幅縮小)
    • 営業利益率:△14.4%(概算、マイナスは要改善)
    • 経常利益:△696,332千円(前年△935,865千円)
    • 親会社株主帰属純利益:△657,791千円(前年△816,032千円)
    • EPS:△47.84円(前年△59.35円、損失縮小)
  • 進捗率分析(通期予想比)
    • 売上高進捗率:65.4%(6,543/10,000)→ 通常の3Q時点では約75%を想定するケースが多いが、65.4%はやや遅れ(ただし業種・受注→検収のタイミング依存)
    • 営業利益進捗率:通期目標200百万円に対して累計は△939百万円(マイナスのため進捗評価不能。第4Qで大幅改善が必要)
    • 純利益進捗率:同様にマイナスで進捗評価不能(第4Qでの黒字化が前提)
  • 財務安全性
    • 自己資本比率:52.7%(安定水準)
    • 負債対純資産比(負債/純資産):約84.9%(8,966,691/10,569,007)(中程度)
    • 流動比率:流動資産14,709,272 / 流動負債6,309,990 ≒ 233%(流動性良好)
  • 効率性
    • 総資産回転率(簡易):売上高6,543,122 / 総資産19,535,699 ≒ 0.335回(改善余地)
    • 売上高営業利益率はマイナス(損失)であり、製品原価管理と高付加価値製品の採算性が焦点
  • セグメント別(第3Q累計)
    • 外部売上高構成(千円、前年比%)
    • バランシングマシン:3,636,981(+9.7%)
    • 電気サーボモータ式試験機:1,410,098(+104.5%)
    • シャフト歪自動矯正機:472,494(+111.4%)
    • 材料試験機:89,847(△26.3%)
    • その他:933,700(+39.7%)
    • セグメント損益(千円)
    • 日本(国際計測器):セグメント損失 △708,565(改善)
    • 米国:△53,445
    • 韓国:146,352(黒字、大幅増益)
    • 中国:8,343(黒字だが減益)
    • 報告セグメント合計:△755,632 → 調整後経常損失△696,332

配当

  • 配当実績・予想
    • 中間配当:10円(既払)
    • 期末配当(予想):10円(変更無し)
    • 年間配当(予想):20円(変更無し)
  • 配当利回り:–(株価情報なしのため算出不可)
  • 配当性向(純利益に対する比率):通期予想EPS 5.81円に対し年間配当20円 → 配当性向 約344%(20/5.81、非常に高い/通常は持続性に疑問。注:会社は配当予想を修正していないが、純利益想定に対して配当水準が高く見える点は留意)
  • 特別配当:無
  • 株主還元方針:自社株買い等の開示なし

セグメント別情報(要点)

  • バランシングマシン:受注・売上共に増加(売上3,636,981千円、受注残9,110,429千円+31.7%)で事業量は堅調。
  • 電気サーボモータ式試験機:売上・受注とも大幅増(売上1,410,098千円、受注高2,461,394千円+47.4%)、研究開発用途・ランニングコスト低減が需要。
  • 韓国事業:バランシングマシンの出荷増でセグメント収益が改善(経常利益増)。
  • 中国:売上・利益減少だが一部大型受注は獲得している旨の記載あり。
  • 東伸工業(材料試験機):売上減少(△26.3%)、セグメントは引き続き弱含み。
  • 戦略:アジアを中心に電気サーボ式・バランシング機の拡販、海外進出先(東南アジア・欧州)での受注拡大を推進。

中長期計画との整合性

  • 中期経営計画:資料に明確な中期目標の数値なし → 進捗は個別KPIで判断(受注高・受注残は増加しており需要側の回復は確認可)。
  • KPI達成状況:受注高合計11,037,975千円(+23.3%)、受注残高12,831,191千円(+8.7%)はポジティブ。ただし利益率改善が必要。

競合状況や市場動向

  • 市場動向:半導体不足の緩和、部品納期長期化と資源高が継続。自動車の電動化・カーボンニュートラル対応でEV・省エネ部品分野の設備投資が続き、需要は回復基調。
  • 競合状況:同業他社比較データは資料に無し → 同業との相対位置は受注・受注残の増加から需要捕捉は良好だが採算性での差別化が鍵。

今後の見通し

  • 業績予想:
    • 通期予想の修正:無し(2023年5月15日公表の予想を維持)
    • 次期予想:–(開示無し)
    • 会社予想の前提:第4四半期は計画通りに推移すると記載。為替・原材料・納期等の前提詳細は資料P.4参照(添付資料参照の旨)。
  • 予想の信頼性:第3Q累計の損失から通期黒字に転ずるためには第4Qでの大幅改善が必要。過去の予想達成傾向は四半期レビュー対象外のため慎重に確認が必要。
  • リスク要因:部品納期の長期化、資源価格高騰、ウクライナ情勢等の地政学リスク、為替変動、受注→出荷→検収のタイミングに伴う業績変動。

重要な注記

  • 会計方針の変更・見積り変更:無し
  • 子会社の異動(連結範囲の変更):無し
  • 四半期決算は公認会計士・監査法人の四半期レビューの対象外
  • 追加情報:新型コロナ影響に関する前提は2023年5月の感染症法上の変更後も重要な変更は無いと記載

(注記)

  • 不明項目は「–」と表記しました(時価総額、株主総会日等)。

上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。


企業情報

銘柄コード 7722
企業名 国際計測器
URL http://www.kokusaikk.co.jp/
市場区分 スタンダード市場
業種 電機・精密 – 精密機器

このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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