2025年12月期 第3四半期決算短信〔IFRS〕(連結)
エグゼクティブサマリー
- 決算サプライズ: 会社予想との比較では、当第3四半期(累計)は会社の通期予想修正を受けたうえで概ね想定どおりの進捗(サプライズなし)。通期は既に下方修正済み(修正幅:売上▲9.6%、営業利益▲15.5%、親会社帰属当期利益▲20.4%)。
- 業績の方向性: 増収減益(売上収益は前年同期比+3.4%、営業利益は前年同期比△6.7%)。
- 注目すべき変化: セグメント別でクラウドソリューションが好調(売上+15.5%、セグメント利益+19.5%)である一方、マーケティングソリューションが大幅減速(売上△16.5%、セグメント利益△99.3%でほぼ利益消失)。また金融費用が大幅増(前期17,876千円→93,579千円)し税引前利益を圧迫。
- 今後の見通し: 既に通期予想は下方修正済み。第3四半期累計の進捗率は売上・営業利益・親会社帰属当期利益とも約73%前後で、修正後予想に対する進捗は妥当だが、マーケティング事業の回復が通期達成の鍵。
- 投資家への示唆: 継続収益の柱であるクラウド事業は堅調だが、マーケティング事業の業績悪化と金融費用増加が短期的な業績足かせ。配当は従来予想維持(通期50円)。自己株式取得の影響で1株当たり利益(EPS)に影響あり。短期ではマーケティング事業の回復性・金融費用の動向・自己株式取得後の資本構成に注目。
基本情報
- 企業概要:
- 企業名: 株式会社オロ
- 主要事業分野: クラウドソリューション事業(クラウドERP「ZAC」、Reforma PSA、dxeco等のSaaS・導入支援)およびマーケティングソリューション事業(デジタル広告運用、WEB制作、運用サポート等)
- 代表者名: 代表取締役社長執行役員 川田 篤
- URL: https://www.oro.com
- 報告概要:
- 提出日: 2025年11月14日
- 対象会計期間: 2025年1月1日~2025年9月30日(2025年12月期 第3四半期累計、IFRS連結)
- 決算説明会: 補足資料は作成あるが決算説明会は開催せず
- セグメント:
- クラウドソリューション事業: ZAC(ライセンス/保守/SaaS)、導入支援、Reforma PSA、dxecoなど
- マーケティングソリューション事業: マーケティング・プロモーション、広告運用、WEB制作、運用サポート等
- 発行済株式:
- 期末発行済株式数(普通株式、自己株含む): 15,949,053株(2025年9月30日)
- 期中平均株式数(四半期累計): 15,837,245株
- 期末自己株式数: 365,031株
- 時価総額: –(資料に記載なし)
- 今後の予定:
決算サプライズ分析
- 予想vs実績(会社予想との比較は「通期予想(修正後)」に対する第3Q累計の進捗)
- 売上高: 5,994百万円(累計)/通期予想8,265百万円に対する進捗率 72.6%
- 営業利益: 1,856百万円(累計)/通期予想2,523百万円に対する進捗率 73.5%
- 親会社帰属当期利益: 1,235百万円(累計)/通期予想1,671百万円に対する進捗率 73.9%
- サプライズの要因:
- 上振れ要因: クラウドソリューション事業の伸長(売上+15.5%)により売上・セグメント利益を下支え。
- 下振れ要因: マーケティング事業の需要減で売上・利益が大幅減(セグメント利益はほぼ消失)、金融費用の増加(93,579千円)による税引前利益の圧迫、自己株式取得・配当支払いによる資本流出。
- 通期への影響:
- 会社は既に2025年2月に公表した通期予想を今回(第3四半期累計を踏まえ)下方修正しており、上記の構造(クラウドの堅調さとマーケティングの弱さ)が通期予想達成の主要論点。第4四半期でのマーケティング回復か否かが達成可否を左右。
財務指標
- 財務諸表の要点(千円表記のうち百万円に簡略化)
- 売上収益(累計 2025/1-9): 5,994百万円(前年同期5,799百万円、+3.4%)
- 営業利益(累計): 1,856百万円(前年同期1,990百万円、△6.7%)
- 税引前四半期利益: 1,784百万円(前年同期1,998百万円、△10.7%)
- 四半期利益(親会社帰属): 1,235百万円(前年同期1,381百万円、△10.6%)
- 基本的1株当たり四半期利益(累計): 77.96円(前年同期85.62円、△約9.0%)
- 収益性
- 売上高: 5,994百万円(前年同期比+3.4%、増加額約195百万円)
- 営業利益: 1,856百万円(前年同期比△6.7%、減少額約134百万円)
- 営業利益率: 31.0%(1,856/5,994)(前年同期34.3%→低下:利益率低下は注意)
- 税引前利益: 1,784百万円(前年同期比△10.7%)
- 親会社帰属四半期利益: 1,235百万円(前年同期比△10.6%)
- EPS(累計): 基本77.96円(前年同期85.62円、△約9.0%)
- 進捗率分析(通期予想に対する累計進捗)
- 売上高進捗率: 72.6%(妥当:前年同時点の進捗73.4%とほぼ同等)
- 営業利益進捗率: 73.5%(前年同時点の進捗約73%程度と同様)
- 親会社帰属当期利益進捗率: 73.9%
- 進捗は過去(2024年同時点)とほぼ同等で「通常ペース」と評価可能
- 財務安全性
- 総資産: 12,617百万円(前期末13,590百万円、減少)
- 親会社所有者帰属持分比率(自己資本比率相当): 76.7%(安定水準、参考目安 40%以上で安定)
- 負債合計/資産: 2,937/12,617 = 23.3%(低水準、健全)
- 負債/自己資本(負債比率): 2,936,880 / 9,680,426 = 約30.3%(低い)
- 流動比率(流動資産/流動負債): 11,236,591 / 2,336,875 ≒ 480.9%(非常に高く流動性良好)
- キャッシュフロー
- 営業CF(累計): +1,020,514千円(前年1,508,279千円→減少だがプラス)
- 投資CF(累計): △119,745千円(前年△109,408千円)
- 財務CF(累計): △1,714,777千円(前年△632,895千円、自己株取得1,276,018千円等で大幅流出)
- 現金及び現金同等物期末: 9,047,451千円(前期末9,903,123千円、減少855,671千円。主因は自己株式取得・配当支払)
- 効率性
- 総資産回転率(簡易): 売上/資産 = 5,994 / 12,617 ≒ 0.48回/年(業種特性を考慮)
- 営業利益率は前年から低下(34.3%→31.0%)、マーケティング事業の利益率悪化が寄与
- セグメント別(累計 2025/1-9)
- クラウドソリューション: 売上 4,165百万円(+15.5%)、セグメント利益 1,847百万円(+19.5%)
- マーケティングソリューション: 売上 1,830百万円(△16.5%)、セグメント利益 3.0百万円(△99.3%)
- 財務の解説:
- クラウド事業のSaaS/ライセンス・導入が増収で高い収益性を維持。一方マーケティング事業は広告出稿や案件受注が減り短期的に利益がほぼ消失。金融費用増は税引前利益を押し下げており、自己株取得と配当のための支出がキャッシュ・資本構成に影響。
(注)数値は会社公表の千円単位を整理して記載。
配当
- 配当実績と予想:
- 中間配当(第2四半期): 0.00円(2025年)
- 期末配当(予想): 50.00円(通期合計50.00円、前期合計35.00円)
- 直近公表から配当予想に変更なし
- 配当利回り: –(株価情報が資料にないため算出不可)
- 配当性向(予想): 通期予想EPS 105.98円に対する配当50円 → 配当性向 約47.2%(やや高め)
- 特別配当の有無: 無
- 株主還元方針: 自己株式取得実施(2025/5/14決議、9/11取得終了)。自己株取得はEPSに寄与する一方、資金流出を伴う。
セグメント別情報
- クラウドソリューション事業
- 売上: 4,164.7百万円(前年同期比+15.5%)
- セグメント利益: 1,847.4百万円(同+19.5%)
- 構成: ZACライセンス/保守/SaaS、導入支援、Reforma PSA、dxeco等のSaaS
- 戦略/見通し: SaaS需要とDX需要により安定成長。営業利益率も高く、グループの収益基盤を支える。
- マーケティングソリューション事業
- 売上: 1,829.6百万円(前年同期比△16.5%)
- セグメント利益: 3.0百万円(同△99.3%)
- 構成: 広告運用、WEB制作、運用サポート等。広告代理や運用は景気・顧客予算に敏感。
- 戦略/見通し: 第3四半期は顧客予算減や案件の停滞で業績が大幅悪化。短期回復がなければ通期業績にネガティブ。
中長期計画との整合性
- KPI達成状況: 明示的KPIは資料に記載なし。売上および利益の通期修正を踏まえると、短期ではマーケティング事業の回復が重要。
競合状況や市場動向
- 市場動向: 企業向けクラウド/SaaS、DX需要は継続的な拡大。広告市場はデジタル化と複合的なメディア需要が混在し、景況に敏感な側面あり(会社コメント)。
- 競合比較: 同業他社との相対評価は資料にないため詳細比較は不可 → 競合との比較は別途データ要。
今後の見通し
- 業績予想:
- 通期修正有無: 有(2025年2月14日公表の予想から下方修正)
- 修正後通期予想(2025/1/1~12/31): 売上収益 8,265百万円(前期比+4.6%)、営業利益 2,523百万円(前期比△7.2%)、親会社帰属当期利益 1,671百万円(前期比△19.4%)、基本的1株当たり当期利益 105.98円
- 前回予想との差: 売上▲876百万円(▲9.6%)、営業利益▲461百万円(▲15.5%)、親会社帰属当期利益▲427百万円(▲20.4%)
- 会社予想の前提条件: 明示的為替・原油等の一般的前提は記載なし。自己株取得の影響をEPSに反映済み。
- 予想の信頼性: 第3四半期累計での進捗は約73%で修正後の通期予想に整合的。ただしマーケティング事業の回復見通しが不透明なため、第4四半期の動向が重要。
- リスク要因:
- マーケティング需要の変動(景気や広告予算の影響)
- 金融費用の増加(借入やリース負債関連の金利負担)
- 海外経済・地政学リスク、金融市場の変動
- 自己株式取得による資金流出と流動性管理
重要な注記
- 会計方針: 主要な会計方針の変更なし(IFRSに基づく開示)。会計上の見積り変更なし。
- その他: 当四半期における重要な子会社の異動はなし。ただし子会社 oRo Digital Asia Pte. Ltd. の清算結了に伴う連結除外あり。独立監査人による四半期レビューを実施済みで結論に留保なし。
(注記と免責)
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 3983 |
| 企業名 | オロ |
| URL | http://www.oro.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。
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