2025年7月期 通期 決算説明資料(事業計画及び成長可能性に関する事項)の追加資料について
エグゼクティブサマリー
- 経営陣のメッセージ: 上場(2025/4/22)後の成長フェーズを踏まえ、中期経営計画で「DGPのポジション向上」「再エネPFの拡張」「系統用蓄電池への投資(3年で100億円)」の3本柱を提示。26/7期のガイダンスは保守的であると認め、短中期で時価総額1,000億円を目指す方針(株式分割1:6を発表)。
- 業績ハイライト: 25/7期(通期)売上高6,153百万円(前年同期比+75.0%)、営業利益2,742百万円(同+77.3%)、営業利益率44.6%。会社計画比では売上高達成率110.1%、営業利益116.1%、当期利益120.2%(超過達成=良い)。
- 戦略の方向性: 電力PFの地域・電圧区分拡大による契約容量の加速、RE Bridge等の再エネPF機能強化、蓄電池(DGAM/AS)への投資で調整力ビジネスを第3の柱へ育成。KPIは総取扱電力量CAGR30%超、ROE20%超、営業利益率40%超。
- 注目材料: ①25/7期実績が計画を上回った点(短期の上振れ)、②3年間で蓄電池100億円投資計画、③1:6の株式分割発表、④RE Bridge経由で大型GPAマッチング(LINEヤフー×ヴィーナ・エナジー)実績、⑤コミットメントライン等で100億円超の融資枠確保(資金調達余力)。
- 一言評価: 成長トラックは明確だが、短期は単価下落・競争激化・投資期間で利益率が一時低下する見込み(中期での回復を前提とする成長ストーリー)。
基本情報
- 企業概要: デジタルグリッド株式会社(DIGITAL GRID Corporation、証券コード:350A 東証グロース)
主要事業分野: 電力および環境価値の取引プラットフォーム「DGP」の運営、再エネPPAマッチング(RE Bridge)、蓄電池のアグリゲーション/アセットマネジメント、脱炭素関連コンテンツ提供
代表者名: 代表取締役社長 CEO 豊田 祐介 - 説明会情報: 開催日 2025年9月11日(決算説明資料開示は同日、追加資料開示は2025年9月12日)
形式: –(資料にオンライン/オフライン明示なし)
参加対象: 株主・投資家向け(投資家説明会) - 説明者: 代表取締役社長 CEO 豊田祐介(代表メッセージ中心)、取締役 CFO 嶋田剛久(問い合わせ先)
発言概要: 豊田氏はDGPの成長と中期計画の説明、競争環境を踏まえた投資方針の表明。CFOは業績数値・開示補足(損益計算書サマリーの追加)を説明。 - 報告期間: 2025年7月期(FY2025、通期)
決算説明開示日: 2025年9月11日(追加資料 9月12日) - セグメント:
- 電力PF事業: 需要家向けDGP取引(主力、DGP手数料が収益源)
- 再エネPF事業: 再エネ発電家向けの需給管理・PPAマッチング(RE Bridge等)
- その他事業: 脱炭素教育、調整力事業(系統用蓄電池含む)、アグリゲーション等
業績サマリー
- 主要指標(25/7期 通期実績、前年同期比):
- 営業収益(売上高): 6,153 百万円、+75.0%(増加=良い)
- 営業利益: 2,742 百万円、+77.3%(増加=良い) 営業利益率: 44.6%(+0.6pt)
- 経常利益: 2,614 百万円、+108.6%(増加=良い)
- 純利益(当期利益): 1,870 百万円、+92.4%(増加=良い)
- 1株当たり利益(EPS): 308.73 円、+88.3%(増加=良い)
- 予想との比較:
- 会社予想に対する達成率: 売上高 110.1%、営業利益 116.1%、当期利益 120.2%(全て計画超過=ポジティブサプライズ)
- サプライズの有無: 通期で上振れ(売上・利益ともに計画を上回るサプライズ)
- 進捗状況:
- 通期予想に対する進捗率(四半期別の進捗は資料に詳細): 25/7期は最終的に計画超過。26/7期計画に対する進捗は期末時点でのコメントのみ(25/7期実績→26/7期計画は微増収・減益想定)。
- 中期経営計画(~28/7期)に対する達成率: 25/7期は“スタート地点”であり、総取扱電力量や契約容量は伸長(中計のKPI達成には引続き拡大が必要)
- 過去同時期との進捗比較: 売上高CAGR(22/7→25/7)72.0%と高成長を維持
- セグメント別状況(25/7期 通期実績 YoY):
- 電力PF事業: セグメント売上高 5,420 百万円(+71.0%)、セグメント利益 3,529 百万円(+65.9%)
主因: 需要家側契約容量の積み上げ(年間取扱電力量 2,424 GWh、+71.5%) - 再エネPF事業: セグメント売上高 449 百万円(約2.4倍)、セグメント利益 120 百万円(約5倍)
主因: 再エネ発電家側の契約容量拡大(年間取扱電力量 255 GWh、+3.0倍) - その他事業: セグメント売上高 284 百万円(+76.5%)、セグメント損失 △245 百万円(損失拡大)
備考: 蓄電池・アグリゲーションへの先行投資が利益を圧迫
- 電力PF事業: セグメント売上高 5,420 百万円(+71.0%)、セグメント利益 3,529 百万円(+65.9%)
業績の背景分析
- 業績概要: 契約容量(ストック)が堅調に伸び、夏場の取扱電力量増でDGP手数料が大きく伸長。取扱量を反映したトップラインの拡大で高い営業利益率を確保。
- 増減要因:
- 増収の主要因: DGP契約容量の積み上げ(25/7期末 1,034 MW、+29.4%)、夏場の取扱電力量増による一時的単価上昇(上期寄与)、再エネPFでの長期契約増加。
- 増益の主要因: トップライン増加に伴う粗利増、固定費比率低下。ただし4Qは決算賞与・広告宣伝費の先行投下で営業利益が期首比で低下(4Q営業利益率 27.0%、QoQ低下)。
- 減益要因(見込み): 単価低下(1取引あたり利用料 指数で△17.7% YoY が観測)、26/7期は単価水準を保守的に見積もり販管費投下増で営業減益見込み(−13.8%)。
- 競争環境: 市場が落ち着き競争は激化。DGPの差別化要素は需給管理のAI・特許(複数特許保有)・プラットフォームのネットワーク(需要家・発電家の拠点多数)だが、競合の機能強化や新規参入に注意が必要。
- リスク要因: JEPX市場価格のボラティリティ(LNGスポット価格連動)、電力制度変更(FIP等)、競争激化、一般送配電事業者とのインバランス精算リスク、蓄電池の投資回収リスク、契約解約(需要家は1年契約が多く季節性で解約発生)。
戦略と施策
- 現在の戦略(中期経営計画の骨子):
- 電力PF: 地域×電圧区分を拡張し契約容量の加速(法人低圧や特高領域の拡大)、営業・代理店・マーケティング強化。
- 再エネPF: FIT→FIP移行を見据えたスキーム・プロダクト強化(RE Bridgeの機能拡張、出力制御対策、電源種拡大)。
- その他(蓄電池): 3年間で蓄電池投資100億円、DGAM/アグリゲーションで第3の収益の柱へ。
- 進行中の施策:
- RE Bridgeによる大型GPAマッチング(LINEヤフー×ヴィーナ・エナジー)実績。
- 24/12より蓄電池アグリゲーション運用開始(25/7末時点で6拠点稼働)。
- 25/7期4Qよりマーケティング強化・広告投下を実施(顧客獲得・認知向上)。
- 開発・運用のAI化、需給予測精度の向上(特許・DORA評価で高評価のエンジニアリング体制)。
- セグメント別施策:
- 電力PF: 営業拠点新設、代理店ネットワーク拡充、法人低圧領域進出、付加価値サービス(電力レポート等)。
- 再エネPF: RE Bridge機能追加(発電所スコアリング、発電家向け逆オファー等)、FIT→FIP支援、併設蓄電池モデル。
- その他(蓄電池): DGAM・AS(アグリゲーション)の稼働拡大、出資・保有・運用による収益化。
- 新たな取り組み: 1:6株式分割(流動性向上狙い)、中期での100億円投資コミット(蓄電池)と並行した資金調達余力確保(コミットメントライン総額100億円超)。
将来予測と見通し
- 業績予想(26/7期 通期計画):
- 売上高: 6,281 百万円(+2.1% YoY) — ほぼ横ばい(小幅増=可もなく不可もない)
- 営業利益: 2,363 百万円(△13.8% YoY)、営業利益率 38.1%(△7.0pt) — 利益率低下(短期的ネガティブ)
- 経常利益: 2,128 百万円(△18.6% YoY)
- 当期純利益: 1,476 百万円(△21.0% YoY)
- EPS: 228.65 円(△25.9%)
- 予想の前提条件:
- 取扱電力量: 3,228 GWh(+20.6% YoY)— 契約容量の積み上げを前提
- DGP手数料は単価を保守的に見積り(25/7期期中平均より低水準)、販管費(人件費・マーケティング)を積増し
- 予想の根拠と経営陣の自信度:
- 経営陣は26/7期を「投資期間」と位置づけ、短期の営業利益率低下を受容すると明言。中期計画(28/7期)で営業利益率40%超回復を目標にしており、達成は契約容量拡大・蓄電池事業の進捗に依存。
- 予想修正:
- 通期予想の修正(25/7期発表→26/7期計画)は無し。追加開示として損益計算書サマリーを公開(質疑対応)。
- 中長期計画:
- 中計(最終年度 28/7期)目標: ROE 20%超、営業利益率 40%超、総取扱電力量 CAGR 30%超、蓄電池投資3年計100億円。中計はローリング方式で柔軟に調整する方針。
- 予想の信頼性:
- 直近での実績は計画を上回っているが、26/7期は保守的前提であり、短期の単価変動や競争の進展によるブレは想定される。
- マクロ経済の影響:
- 為替は主要な前提に記載なし(国内事業中心)。JEPX価格・LNGスポット価格の動向、電力制度変更、金利等が業績に影響するリスク。
配当と株主還元
- 配当方針: 明確な配当方針(配当金額・方針の変更等)は資料に明示なし(配当関連は –)。
- 配当実績: 中間配当・期末配当・年間配当の記載なし(–)。
- 特別配当: なしの記載。株式分割1:6を実施(流動性向上を意図) — 特別配当とは別の株主還元施策。
- その他株主還元: 株式分割(1:6)実施。自社株買いの記載はなし。
製品やサービス
- 製品(主要):
- DGP(デジタルグリッドプラットフォーム): 需要家と発電家を直接つなぎ、中間コスト削減・再エネ調達・ヘッジ機能を提供。DGP手数料が主収益源。
- RE Bridge: コーポレートPPAマッチングプラットフォーム(発電家と需要家のマッチング、需給管理委託への繋ぎ)。
- Econohashi(エコのはし): 非化石証書等の代理調達サービス。
- サービス(提供エリア・顧客層):
- 顧客層: 約1,200社・3,454拠点(需要家)、発電家1,472拠点(25/7末時点)。業種は製造、サービス、医療、店舗、倉庫等多様。
- 提供エリア: 日本全国(地域深耕を強化予定、特に東京以外の地域拡大を計画)。
- 協業・提携:
- 外部パートナーとの代理店網、金融機関との融資コミットメント、事例としてLINEヤフー×ヴィーナ・エナジーのRE Bridgeマッチング等。
- 成長ドライバー:
- DGPへの参画拡大(需給双方のネットワーク効果)、RE BridgeによるPPA増加、系統用蓄電池の導入増とアグリゲーション収益化。
Q&Aハイライト
- 注目の質問と回答:
- セグメント売上高・損益に関する質疑を受け、損益計算書サマリーを追加開示(資料26ページ追加)した点が重要なやり取り。具体的な個別質問の内容・回答は資料に詳細記載なし(Q&Aログは –)。
- 経営陣の姿勢:
- 経営は市場環境の変化を認識しつつ、中期成長に向けた投資を実行する姿勢(短期のガイダンスは保守的と説明)。株主との期待差を認めつつ改善を目指す姿勢が強調された。
- 未回答事項:
- ポジティブ要因:
- 高い成長率(売上CAGR 72%:22/7→25/7)、高い営業利益率(25/7期 44.6%)と大きなストック(契約容量・再エネ契約の長期性)、プラットフォーム特許・AI需給予測等の技術的優位性。
- 25/7期で計画を上回る実績、資金調達余力(コミットメントライン合計100億円超)および株式分割で流動性向上。
- 中期で蓄電池投資(100億円)とアグリゲーションで新たな収益柱創出を計画。
- ネガティブ要因:
- 単価低下(1取引あたり利用料の下降)や4Qの販管費先行投下等で短期的利益率が低下。競争激化・制度変更(電力市場の規制・インバランス精算)リスク。
- その他事業(蓄電池関連)は当面投資過多で損失計上が続く可能性。
- 不確実性:
- JEPX市場価格やLNGスポットの動向、電力制度(FIP等)の変更、需要家の解約率(短期契約中心)により業績ブレが生じやすい点。
- 注目すべきカタリスト(株価に影響し得るイベント):
- 再エネPPA(RE Bridge)での大型マッチング実績や運用開始案件の収益化、蓄電池投資の具体案件公表・稼働開始、四半期ごとの単価動向(DGP手数料単価)、政策・制度変更(FIPオークション等)、次回決算(26/7期通期)の進捗。
重要な注記
- 会計方針: 23/7期・24/7期は単体業績、25/7期から連結決算に移行(比較に注意)。資料に記載の数値はこれを踏まえた表記。
- リスク要因(補足): JEPX価格急騰時の新電力撤退等による需給影響、一般送配電事業者との電力清算(インバランス)に係る損益、脱炭素関連の制度変更が業績に与える影響を明示。
- その他: 決算説明資料は将来予測を含むため前提・不確実性あり。資料アップデートは本決算発表時期(9月頃)を目途に行う予定。
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算説明 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 350A |
| 企業名 | デジタルグリッド |
| URL | https://www.digitalgrid.com/ |
| 市場区分 | グロース市場 |
| 業種 | 電力・ガス – 電気・ガス業 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。
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