2026年3月期 中間期決算説明会資料
エグゼクティブサマリー
- 経営陣のメッセージ:
- 26/3期上期は売上は計画未達だが、販管費抑制等により営業・経常・当期純利益は計画を上回り過去最高を更新。中期(FY2025–27)初動として収益面で好スタートを強調。通期は売上を保守的に見直す一方、利益は上方修正。
- 業績ハイライト:
- 上期売上高 514.1億円(前年同期比 +5.7%)← 計画比 △3.0%(未達;悪い)
- 上期営業利益 60.2億円(前年同期比 +14.2%、営業利益率 11.7%;良い)
- 上期当期純利益 43.3億円(前年同期比 +13.2%;良い)
- 通期修正:売上高 1,089.0億円(前回期初 1,129.0億円 → 下方修正)/営業利益 125.1億円(上方修正)/当期純利益 89.4億円(上方修正)
- 戦略の方向性:
- eコマース(AXEL/Shop/ocean/Wave等)拡大と品揃え増(1,240万点→1,310万点)をトップライン成長の核に、サプライヤー在庫・“仮想倉庫”でロングテールを取り込み、物流・サービス(レンタル&校正センター、九州DC等)で収益多様化。
- 注目材料:
- 品揃え拡大と「サプライヤー在庫の見える化」によりロングテール売上と粗利率が改善。
- 資本政策:中間31円・期末32円(年間63円)で15期連続増配予定、自己株式消却4,400,000株・取得枠10億円。総還元性向目標60〜75%(今回見通しで63%超)。
- 一言評価:
- 売上は一部環境要因で慎重に修正するも、粗利改善と販管費抑制で収益性を確保。経営は「成長投資と株主還元の両立」を明確化。
基本情報
- 企業概要:
- 企業名: アズワン株式会社(AS ONE CORPORATION、東証プライム 7476)
- 主要事業分野: 研究・実験用機器・消耗品の卸売・ECプラットフォーム運営、レンタル・校正・フィールドサービス、医療向け物販等。幅広い品揃え(上期末 1,310万点超)とDXを強みに販売店経由で研究機関・企業・医療機関に提供。
- 説明会情報:
- 開催日時: 2025年11月17日(資料日付)
- 説明会形式: –(資料はスライド形式。オンライン/オフラインの明記なし)
- 参加対象: 投資家・アナリスト、株主向けIR(想定)
- 説明者:
- 発表者(役職): –(資料内に特定の発表者名の明記なし)
- 発言概要: 上期実績の報告、通期数値の修正理由(メディカル停滞・関税影響等)、中計施策の進捗と投資/配当方針の説明。
- 報告期間:
- 対象会計期間: 2026年3月期 上半期(25/9 実績=2025年4月~9月)
- セグメント:
- ラボ・インダストリー部門(ラボラトリー:研究機関向け、インダストリー:民間製造工場向け)— 消耗品・装置・ECが主体。
- メディカル部門(MD)— 医療機関向け備品・消耗品、院内管理サービス展開。
- その他 — 購買代行システム等(グループ会社トライアンフ21等)。
業績サマリー
- 主要指標(上期 実績 / 前年同期比):
- 売上高: 514.1億円(+5.7%) ← 計画比 △3.0%(△16.1億円;計画未達は注意)
- 営業利益: 60.2億円(+14.2%) 営業利益率 11.7%(増加;良い) 計画比 +8.4%(+4.7億円)
- 経常利益: 62.53億円(6,253百万円)(+12.1% / +6.74億円)※資料表より(良い)
- 当期純利益: 43.3億円(+13.2%) 計画比 +9.0%(+3.6億円)
- 1株当たり利益(EPS): 中間EPS 60.38円(前年同期比 +9.0% / +4.97円)
- 備考(目安): 営業・純利益の二桁増益は良いサイン。売上の計画未達は要留意。
- 予想との比較:
- 会社予想に対する達成率(通期修正値基準):
- 売上進捗率: 514.1 / 1,089.0 ≒ 47.2%(良い進捗だが期初計画比では未達認識)
- 営業利益進捗率: 60.2 / 125.1 ≒ 48.1%(良い)
- 当期純利益進捗率: 43.3 / 89.4 ≒ 48.4%(良い)
- サプライズ: 売上は計画を下回る一方で、粗利改善+販管費抑制で利益が計画超過(ポジティブなサプライズ)。
- 進捗状況:
- 通期予想に対する上期進捗率(上記):売上約47%、営業利益約48%、純利益約48%(上期の寄与は高めで収益性良好)。
- 中期経営計画(FY2025–27)に対する達成率: 初年度の上期としては収益面で順調、トップラインは「種まき期」と位置付け。ROE目標(中期:13%台狙い、長期:17%以上目標)へ向け資本効率改善を進める。
- 過去同時期との比較: ラボ・インダストリー領域中心に前年同期比で成長(LB +7.6%、ID +9.3%)、メディカルは減収(MD △5.2%)。
- セグメント別状況(上期実績・寄与):
- ラボラトリー(LB) 売上 318.2億円(前年同期比 +7.6% / 計画比 △2.0%) — 売上の約61.9%を占める(好調、EC貢献)。粗利改善寄与。
- インダストリー(ID) 売上 114.1億円(前年同期比 +9.3% / 計画比 △0.2%) — 売上の約22.2%(好調、クリーンルーム用品等伸長)。
- メディカル(MD) 売上 79.0億円(前年同期比 △5.2% / 計画比 △10.5%) — 売上の約15.4%(買い控え・診療報酬改定影響で停滞)。
- その他 売上 2.8億円(前年同期比 △0.6%) — 購買代行手数料等。
業績の背景分析
- 業績概要(ハイライト):
- ロングテール(品揃え拡大:1,240万点→1,310万点)がEC経由で売上を押し上げ、見える在庫(自社+バーチャル)が1,650億円→1,720億円に増加。これが上期の売上・粗利拡大に寄与。
- 輸入品の採算改善やWEB単独掲載品の採算向上、物流コスト抑制等で粗利率回復。販管費率は前年同期比で0.5ポイント改善。
- 増減要因:
- 増収要因: ECチャネル拡大(EC計:15,884→17,516百万円、+10.3%)、品揃え拡充、研究開発投資や半導体関連プロジェクトによるラボ需要増。
- 減収要因(メディカル): 医療機関の「2024年問題」(診療報酬改定や働き方改革に伴う購買抑制、病院の赤字拡大)でメディカルは減収。
- 増益要因: ロングテールの利益率向上、輸入品採算回復、販管費抑制(カタログ・広告費、人件費等の管理)、物流改善。為替効果は粗利に+2.3億円。
- 一時要因: 九州DC開設に伴う移転費用等一時費用は下期影響、上期は効率化効果が寄与。
- 競争環境:
- 強み: 圧倒的な品揃え(1,310万点)、販売店ネットワーク、AXEL/SHARE-DB等のデータベースとECプラットフォームにより顧客ロックイン。ECシェアは34.1%(+1.5p)。
- 競合他社比較: 明確な定量比較は提示なしだが、ロングテール+サプライチェーン可視化で差別化を図る方針。
- リスク要因:
- マクロ/政策リスク:米国の通商政策や関税の波及(輸出関連産業からの悪影響)を織り込んで売上を保守的に修正。
- 業界特有リスク:医療機関の経営悪化が長引く可能性、物流・運賃の再上昇、在庫増による資金負担、為替変動。
- 実行リスク:新投資(レンタル&校正センター等)や在庫連携等のシステム実装の遅延。
戦略と施策
- 現在の戦略(中期経営計画の骨子):
- eコマースの拡大と品揃え増(SHARE-DB / AXEL2.0)を中心にトップライン成長を狙う。
- サプライチェーン全体の在庫見える化(“4-Stock”コンセプト)で調達革命を起こし、ユーザーの在庫管理負担を軽減。
- サービス事業(レンタル、校正、フィールドサービス)拡大で収益のストック化を進める。
- 資本政策として成長投資と株主還元の両立(総還元性向60〜75%、配当性向50%以上・累進増配)。
- 進行中の施策と進捗:
- EC:上期売上 175.1億円(上期EC計は17,516百万円、+10.3%)。ocean/Waveの接続社数・ユーザー件数増加。
- 品揃え拡大:上期末 1,310万点(前年上期比 +160万点)。WEB単独掲載品売上 100.6億円(+8.3%)。
- サプライヤー在庫の可視化:688社・1,620億円分をAXEL上で表示(進捗)。バーチャル在庫は着実に拡大(出荷3日以内率83%)。
- 物流:九州DC稼働(延床2,560坪、ピッキング省人化検討)、配送距離削減による運賃抑制効果報告(月間で地球18周分相当の削減)。
- サービス:新レンタル&校正センターを大阪市内自社地で建設(総額28億円、稼働予定 2027年1月)。上期サービス売上 17.8億円(+4.9%)。
- セグメント別施策と成果:
- ラボ/インダストリー: データベースとECで研究需要を取り込み、PB/オリジナル品やWEB単独商品で粗利率向上。
- メディカル: oceanをメディカル向けにカスタマイズ、院内在庫管理サービス「Mare’s」をリリースし顧客のDX化を支援。CPCや施設施工案件も推進。
- 新たな取り組み(説明会で強調):
- 「Mare’s」院内物品管理サービス、BX(バイオトランスフォーメーション)事業、再生医療/創薬向けの中之島クロスラボ本格稼働、防災・備蓄管理システムの構築検討等。
将来予測と見通し
- 業績予想(通期・修正後):
- 売上高: 1,089.0億円(前年同期比 +5.0%)※期初1,129.0億円から下方修正(保守的見直し)
- 営業利益: 125.1億円(前年同期比 +7.9%)※期初122.9億円から上方修正(販管費抑制などで)
- 経常利益: 129.5億円(前年同期比 +7.3%)
- 当期純利益: 89.4億円(前年同期比 +8.6%)
- 配当(見込み): 中間31円、期末32円、年間63円(15期連続増配予定)
- 予想の前提条件:
- 医療機関の回復は遅れるとの前提、米国通商政策等の短期的な影響(関税等)を織り込み売上は保守的に設定。
- 為替:中国事業は元ベースで上期は増加だが、想定為替レートを期初(1元=21.6円)から下期20.9円へ修正(円高想定の影響を考慮)。
- 予想の根拠と経営陣の自信度:
- 粗利率改善と販管費管理により利益面は確実性が高いと示唆。売上は外部環境(医療・通商政策)に慎重。経営は「トップラインは種まき期」として下期以降の成長に向けた種を蓄える姿勢。
- 予想修正:
- 通期売上は下方修正(期初1,129→1,089億円)=理由:メディカルの回復遅れ、輸出関連の関税影響を保守的に見積もり。
- 利益は販管費抑制などを勘案して上方修正(営業利益等)。影響は利益率の改善につながる。
- 中長期計画:
- 中期(FY2025–27)ではEC拡大、サービス強化、物流投資、M&A等で売上・利益基盤を強化。長期ビジョン「AS ONE VISION-2035」では売上 2,000〜3,000億円、ROE 17%以上を目標。
- 予想の信頼性:
- 会社は通期を保守的に修正しており、利益面の達成可能性は相対的に高いとの姿勢。ただし医療需要や外部通商リスクが不確実性要因。
- マクロ経済の影響:
- 為替、米国通商政策・関税、国内の研究開発予算動向、医療政策(診療報酬改定等)、物流コストの動向が業績に直接影響。
配当と株主還元
- 配当方針:
- 基準利益の50%以上を配当(基準利益は特別損益調整後ベース)、累進配当(増配)を継続。総還元性向 60〜75% を目指す。配当性向50%以上。
- 配当実績(発表計画):
- 中間配当: 31円(上期)
- 期末配当(予想): 32円
- 年間配当(予想): 63円(15期連続増配を予定) → 増配継続(ポジティブ)
- 特別配当: 無し(表記なし)
- その他株主還元:
- 自己株式消却 4,400,000株(実行)、自己株式取得枠 10億円。総還元性向63%超の見通しを提示。
製品やサービス
- 製品:
- 研究用大型・中型・小型機器(電子顕微鏡、質量分析装置、PCR等)、実験台・撹拌機・ビーカー等消耗品、クリーンルーム用品等。価格帯は数万円〜数千万円まで幅広い。
- オリジナル品(PB)、Wブランド(サプライヤー協業による高品質×流通)を強化。
- サービス:
- レンタル、校正(JCSS認定取得の体制強化)、フィールドサービス、特注/受託、滅菌・中古流通。レンタル&校正センター(新設、2027年1月稼働予定)でサービス事業拡大。
- 院内物品管理サービス「Mare’s」:医療機関向けの在庫管理/自動発注機能。
- 協業・提携:
- サプライヤー約1,000社との連携、販売店(ディーラー)網、外部メーカーとのWブランド展開、自治体(大阪市西区)との備蓄・BCP連携等。アパレル分野でのコラボ(アズワンウェア)も紹介。
- 成長ドライバー:
- eコマースの拡大(AXEL/Shop/ocean/Wave)、品揃え拡充(ロングテール)、サプライチェーンの可視化による受注機会創出、サービス事業拡大、オリジナル/Wブランド商品の拡充。
Q&Aハイライト
- 注目の質問と回答: –(説明資料にQ&Aセッションの詳細は掲載されていないため省略)
- 経営陣の姿勢:
- 売上面では外部環境に慎重な姿勢(メディカルの回復遅れ、関税影響を保守的に見直し)。
- 一方で収益性・資本効率向上と株主還元(増配・自社株)に注力する姿勢は明確。
- 未回答事項:
- M&A具体案件の有無・時期、短期的な医療需要回復のシナリオなど、詳細な定量回答は資料上未提示。→ 投資家向け問合せ窓口あり(IR連絡先記載)。
- ポジティブ要因:
- 粗利率の回復と販管費抑制で上期は二桁増益(利益面堅調)。
- ECと品揃え拡大によるロングテール取り込みの成功、データ基盤(SHARE-DB/AXEL)が競争優位。
- サービス事業や物流投資による収益多様化(レンタル&校正センター、九州DC等)。
- 強力な株主還元(15期連続増配・総還元方針)。
- ネガティブ要因:
- メディカル部門の需要停滞(診療報酬改定の影響等)で通期売上を下方修正。
- 外部リスク(関税・米国通商政策、為替、物流コスト上昇)が短期的に業績を揺さぶる可能性。
- 在庫(見える化含む)増加はキャッシュの取り扱いに注意が必要。
- 不確実性:
- メディカルの回復時期、輸出関連の関税リスクの長期化、投資(新センター等)の稼働と採算性。
- M&Aやアライアンスの成否・規模。
- 注目すべきカタリスト:
- メディカル需要の回復シグナル(病院の購買動向)
- レンタル&校正センター稼働(2027年1月予定)と九州DCの物流効率化効果
- ocean/Waveのユーザー・接続社数の拡大、WEB単独商品売上の伸長
- M&A/提携の発表、四半期決算の上方/下方修正
重要な注記
- 会計方針: –(資料上、会計方針変更等の特記事項は明記なし)
- リスク要因(特記事項):
- 資料でも明示されている通り、医療機関の経営環境・通商政策(関税)・為替等の外部要因が想定を上回る場合、業績影響が生じる可能性がある。
- その他:
- IR・追加資料URLと問い合わせ先:asone_ir@so.as-1.co.jp / 06-6447-8821。補足資料(中期経営計画、ビジネスモデル等)のリンクが提示されている。
(注)本まとめは提供資料に基づく要約であり、投資勧誘や個別の投資助言を目的とするものではありません。記載の数値は資料に基づくもので、記載のない項目は「–」としています。
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算説明 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 7476 |
| 企業名 | アズワン |
| URL | http://www.as-1.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 商社・卸売 – 卸売業 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。
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