2025年12月期第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
エグゼクティブサマリー
- 決算サプライズ: 通期予想の修正はなし。ただし第3四半期累計の進捗は営業利益・純利益ともに通期予想に対して高い達成率(営業利益達成率約94.6%、純利益達成率約93.3%)で、実績は市場予想より上振れの可能性を示唆(会社は据え置き)。
- 業績の方向性: 増収増益(売上高+9.4%、営業利益+30.8%、経常利益+32.2%、親会社株主に帰属する四半期純利益+20.1%)
- 注目すべき変化: 日本・中国が牽引。特に日本セグメントの利益が前年同期比約+99%と大幅改善。一方、米国・韓国・シンガポールでは売上は増加または横ばいでも売上総利益率の低下でセグメント利益が大きく低下。
- 今後の見通し: 会社は通期業績予想(売上高12,920百万円、営業利益1,430百万円)を据え置き。第3四半期までの進捗からは通期達成可能性は高いが、欧州リース等負債の増加や投資有価証券の増加など資産構成の変化に注意。
- 投資家への示唆: 利益が高進捗である一方、現金は減少し投資有価証券が増加(投資活動が活発化)している点を確認。地域別の収益性差(日本・中国は好調、米国・東南アジアは粗利圧迫)に着目。
基本情報
- 企業概要:
- 企業名: カナレ電気株式会社(上場コード 5819)
- 主要事業分野: 放送・映像関連ケーブル・機器、電子機器、AV/ITネットワーク関連製品の製造・販売(国内外の放送・電設・流通市場向け)
- 代表者名: 代表取締役社長 中島 正敬
- 問合せ先: 財務経理部門担当執行役員 祖父江 秀行(TEL 0561-75-3001)
- 報告概要:
- 提出日: 2025年10月30日
- 対象会計期間: 2025年12月期 第3四半期連結累計(2025年1月1日~2025年9月30日)
- セグメント:
- 報告セグメント: 日本、米国、韓国、中国、台湾、シンガポール、その他(インド、欧州、中東等)
- 発行済株式:
- 期末発行済株式数(普通株式): 7,028,060株(自己株式含む)
- 期末自己株式数: 186,763株
- 期中平均株式数(四半期累計): 6,830,729株
- 時価総額: –(記載なし)
- 今後の予定:
- IRイベント: 決算説明会等の有無: –(決算短信に「決算説明会開催の有無」欄ありだが詳細は記載なし)
決算サプライズ分析
- 予想 vs 実績(会社が公表する通期予想との比較/累計値で算出)
- 売上高: 第3Q累計 9,800百万円 → 通期予想12,920百万円に対する進捗率 約75.9%(達成度: 高い)
- 営業利益: 第3Q累計 1,353百万円 → 通期予想1,430百万円に対する進捗率 約94.6%(達成度: 非常に高い)
- 純利益: 第3Q累計(親会社株主帰属)980百万円 → 通期予想1,050百万円に対する進捗率 約93.3%(達成度: 非常に高い)
- サプライズの要因:
- 上振れ要因: 国内大型案件(NHK放送センター等)や東京2025向け機材納入、4K関連設備の需要継続などで売上・粗利が改善。中国市場の回復寄与。
- 下振れ要因(セグメント別): 米国・韓国・シンガポールは売上総利益率が低下し、セグメント利益が大幅減(特に米国は利益が大幅減少)。
- その他: 第3四半期に投資有価証券売却益がなかった一方、減損損失37,119千円を計上。
- 通期への影響:
- 会社は業績予想の修正を行っていない。第3四半期累計の進捗は通期達成に十分ポジティブ(特に利益面)であるが、地域別の粗利変動や為替・資源価格等外部要因がリスク。
財務指標
- 財務諸表の要点(対前期末/対前年同期)
- 総資産: 20,492,600千円(前期末19,626,496千円、+866,104千円)
- 純資産: 18,585,617千円(前期末17,965,513千円、+620,104千円)
- 自己資本比率: 90.7%(安定水準; 前期 91.5%)
- 流動資産合計: 13,609,676千円(前期 16,497,597千円、現金減少等で減少)
- 流動負債: 1,601,958千円(前期 1,505,830千円)
- 収益性(第3四半期累計: 2025年1-9月)
- 売上高: 9,800,537千円(前年同期 8,956,502千円、+9.4% / +844,035千円)
- 売上総利益: 4,247,303千円(前年同期 3,861,051千円、+10.0%)
- 販管費: 2,894,224千円(前年同期 2,826,954千円、+2.4%)
- 営業利益: 1,353,079千円(前年同期 1,034,096千円、+30.8%) 営業利益率 ≈13.8%(目安: 良好)
- 経常利益: 1,419,616千円(前年同期 1,073,464千円、+32.2%)
- 四半期純利益(親会社株主): 980,439千円(前年同期 816,481千円、+20.1%)
- 1株当たり四半期純利益(EPS): 143.53円(前年同期 119.89円、+23.7%)
- 進捗率分析(通期予想に対する進捗)
- 売上高進捗率: 約75.9%(通常ペースとしてはやや偏った進捗:第3Qで既に7割超)
- 営業利益進捗率: 約94.6%(順調・高進捗)
- 純利益進捗率: 約93.3%(順調)
- 過去同期間との比較: 利益の伸びが顕著で、通期予想は達成可能性が高い状況
- 財務安全性
- 自己資本比率: 90.7%(安定水準)
- 負債合計: 1,906,982千円(前期 1,660,983千円、増加。欧州販社のリース更新等が要因)
- 流動比率: 流動資産13,609,676 / 流動負債1,601,958 ≈ 849%(非常に高く流動性は高い)
- 効率性
- 総資産回転率や細かな推移は開示数値の範囲外だが、売上増に伴いROA/ROEは改善傾向(自己資本増もありROEは適度)。
- キャッシュ・資産構成の変化
- 現金及び預金は11,475,228千円 → 8,735,835千円(約△2,739,393千円、減少:投資有価証券の取得等を反映)
- 投資有価証券は735,499千円 → 2,403,528千円(大幅増)
- 投資その他の資産合計が増加(前期比+約3,695百万円)し、資産の流動→非流動への構成変化あり。
- セグメント別(第3Q累計 2025/1-9)
- 日本: 売上 4,928,907千円(+9.3%)、セグメント利益 1,076,979千円(+99.4%) — 主力かつ高収益
- 米国: 売上 1,288,889千円(+6.4%)、セグメント利益 27,611千円(△80.8%) — 粗利圧迫で利益急減
- 韓国: 売上 787,958千円(+1.4%)、利益 84,536千円(△18.1%)
- 中国: 売上 1,025,490千円(+27.6%)、利益 69,412千円(+40.6%) — 大幅成長
- シンガポール/東南アジア: 売上 408,923千円(△9.0%)、利益 19,135千円(△68.4%)
- 財務の解説:
- 売上は国内大型案件や中国での更新需要が寄与して増収。利益率改善の主因は日本セグメントの利益改善。
- 一方で現金は減少し投資有価証券が増加しているため、フリーキャッシュフローは投資でマイナスの可能性(CF計算書は未添付)。
配当
- 配当実績・予想:
- 2024年12月期: 中間配当 28円、期末配当 29円、年間合計 57円
- 2025年12月期(予想): 中間配当 28円(既払)、期末予想 29円、年間合計 57円(修正なし)
- 配当利回り: –(株価情報の記載なし)
- 配当性向: 予想ベースで約37.0%(57円 / EPS予想154.05円 ≒ 37.0%:目安は中程度の還元)
- 株主還元方針: 自社株買い等の記載なし(特段の追加還元は示されていない)
セグメント別情報
- 概要と貢献度:
- 日本: 売上4,928.9百万円、セグメント利益1,076.98百万円。放送大型案件・電設向けが堅調で主力収益源。
- 中国: 売上1,025.5百万円(+27.6%)、セグメント利益69.41百万円(+40.6%)。政府主導の4K更新が継続。
- 米国: 売上1,288.9百万円(+6.4%)、利益低下(27.61百万円)。4K更新などで売上は微増も粗利率低下。
- 韓国・東南アジア: 売上は横ばい〜減少、利益率低下で全体寄与は限定的。
- 戦略・見通し:
- 次世代成長製品(ITネットワーク関連)開発や新製品普及を継続。地域別では中国・日本が短期的な牽引役。
中長期計画との整合性
- 中期経営計画: 明示的な中期数値は本短信に記載なし。次世代成長分野への投資継続が方針。
- KPI達成状況: 営業利益や海外売上比率等は改善傾向(海外売上比率は51.7%、前年同期51.1%で横ばい〜微増)。
競合状況や市場動向
- 競合比較: 同業他社との詳細比較データは記載なし。市場では放送機器の4K/次世代需要が継続しており、当社はこの需要を取り込んでいる。
- 市場動向: 為替、資源価格の高止まり、米国関税・中東情勢の不安定化がリスク。地域別で景況感に差があり、流通・工事案件の遅延や減少が発生。
今後の見通し
- 業績予想:
- 通期(2025年12月期)予想(変動なし): 売上高 12,920百万円(+4.3%)、営業利益 1,430百万円(+3.0%)、経常利益 1,480百万円(+2.3%)、親会社株主に帰属する当期純利益 1,050百万円(+1.1%)、EPS 154.05円
- 会社は予想の前提や修正を行っておらず、現時点で据え置き。
- 予想の信頼性: 第3四半期累計の進捗は利益面で高く、達成可能性は高いと見えるが、外部環境依存(為替・原材料・地政学リスク)が残るため注意が必要。
- リスク要因:
- 為替変動、原材料価格高止まり、米国の関税政策、中東情勢、地域別の景況悪化による受注遅延・キャンセル
- 投資有価証券・投資その他資産の増加に伴う評価損リスク(既に一部減損計上)
重要な注記
- 会計方針: 「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等の改正を第1四半期より適用。四半期連結財務諸表への影響はないと記載。
- 連結範囲: 重要な変更なし(新規・除外の記載なし)。
- その他重要事象: 第3四半期に減損損失37,119千円を計上。投資有価証券売却益は当期では計上なし(前期に88,635千円計上)。
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 5819 |
| 企業名 | カナレ電気 |
| URL | http://www.canare.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 鉄鋼・非鉄 – 非鉄金属 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
本レポートに含まれる内容は、過去のデータや公開情報を基にしたものであり、主観的な価値判断や将来の結果を保証するものではありません。特定の金融商品の購入、売却、保有、またはその他の投資行動を推奨する意図は一切ありません。
投資には元本割れのリスクがあり、市場状況や経済環境の変化により損失が発生する可能性があります。最終的な投資判断は、すべてご自身の責任で行ってください。当サイト運営者は、本レポートの情報を利用した結果発生したいかなる損失や損害についても一切責任を負いません。
なお、本レポートは、金融商品取引法に基づく投資助言を行うものではなく、参考資料としてのみご利用ください。特定の銘柄や投資行動についての判断は、個別の専門家や金融機関にご相談されることを強くお勧めします。