2025年11月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)
エグゼクティブサマリー
- 決算サプライズ:会社予想の修正無し。市場コンセンサスは不明のため「会社予想どおり(修正なし)」と評価。ただし、特別利益(投資有価証券売却益・関係会社株式売却益等)229,419千円の計上が損益改善に寄与しており、営業面の改善(調整後EBITDA増)と非経常益の両面で中間損失が縮小している点は注目。
- 業績の方向性:増収減損(増収・営業損失縮小)。売上高は前年同期比+17.0%、営業損失は1,592百万円(前年は1,827百万円の損失で損失幅縮小)。
- 注目すべき変化:SaaS ARRが34,433百万円(前年同期比+28.3%)、特にBusinessドメインのARRが29,579百万円(+32.1%)と高成長。調整後EBITDAは1,896百万円(+76.8%)と改善。
- 今後の見通し:通期業績予想(売上49,500~52,100百万円、調整後EBITDA 2,500~4,500百万円、営業損失△4,700~△2,300百万円)に変更なし。中間期の進捗は売上で通期レンジの約44.6~46.9%(=進捗率)、調整後EBITDAでは約42.1~75.8%(進捗幅が大きい)で、レンジ上限・下限で到達可能性が大きく変わるためレンジ内での着地可能性は高いが下振れ/上振れ余地あり。
- 投資家への示唆(助言でなく示唆):ARR・法人ARPAの拡大による売上基盤強化と、先行投資継続による利益面の改善トレードオフが継続。非経常項目が中間決算の純損失縮小に寄与しているため、営業キャッシュフローと継続的な調整後EBITDAのトレンドを注視すべき。
基本情報
- 企業概要:
- 企業名:株式会社マネーフォワード
- 主要事業分野:SaaSプラットフォーム(法人向け:Money Forward Business、個人向け:Money Forward Home、金融機関向け:Money Forward X、VC:HIRAC FUND、SaaSマーケ支援:BOXIL等)
- 代表者名:代表取締役社長グループCEO 辻 庸介
- 上場コード:3994、上場取引所:東証
- 報告概要:
- 提出日:2025年7月15日
- 対象会計期間:2025年11月期 第2四半期(中間期)連結(2024年12月1日~2025年5月31日)
- 決算説明会資料作成:有(機関投資家向け説明会あり)
- セグメント:
- Business:法人向けクラウド(マネーフォワード クラウド等)
- SaaS Marketing:BOXIL等SaaS企業向けマーケ支援
- Home:個人向け(マネーフォワード ME等)
- X:金融機関・事業会社向けソリューション
- Finance:ベンチャーキャピタル(HIRAC FUND)
- 発行済株式:
- 期末発行済株式数(普通株式、自己株式含む):55,520,779株(2025年5月31日)
- 期中平均株式数(中間期):54,978,809株
- 時価総額:–(資料に記載なし)
- 今後の予定:
- 決算説明会:2025年7月15日(機関投資家、アナリスト向け)
- 株主総会:–(本文に記載なし)
- IRイベント:決算説明会資料は同日掲載予定
決算サプライズ分析
- 予想vs実績(会社予想との比較/達成率)
- 売上高:中間実績 23,237百万円。通期予想レンジ49,500~52,100百万円に対する進捗率 44.6%~46.9%(通期に対して概ね順調な進捗)。
- 調整後EBITDA:中間実績 1,896百万円。通期予想レンジ2,500~4,500百万円に対する進捗率 42.1%~75.8%(レンジ下限に比べ高い進捗だが、上限到達は今後の投資抑制や業績伸長次第)。
- 純利益(親会社株主帰属):中間実績 △2,197百万円。通期予想 △6,800~△4,400百万円に対する進捗は、損失幅の進捗評価は難しいが(中間での損失縮小は進捗良好とも読める)。
- サプライズの要因:
- ポジティブ要因:SaaS ARRや売上の堅調、調整後EBITDAの拡大(営業外の一時的コスト調整含む)、投資有価証券売却益・関係会社株式売却益等の特別利益229,419千円計上で純損失縮小に寄与。
- ネガティブ要因:先行投資(広告宣伝、人員)や子会社取得によるのれん計上/無形資産増加、投資キャッシュアウトが拡大。
- 通期への影響:現時点で通期予想修正は無し。SaaS ARRや売上進捗は順調だが、通期の調整後EBITDA幅(2.5〜4.5bn)にレンジがあり達成可能性は投資ペースや非経常項目次第。
財務指標
- 財務諸表の要点(中間期:2025/5/31、単位:百万円)
- 総資産:109,140(前期末106,192、+2,948)
- 純資産:50,608(前期末44,676、+5,932)
- 負債合計:58,532(前期末61,516、-2,984)
- 現金及び現金同等物:38,553(前期末45,212、-6,659)
- 収益性(中間実績 vs 前年同中間期)
- 売上高:23,237百万円(+17.0% YoY、前年中間 19,864百万円)
- 営業利益(損失):△1,592百万円(前年 △1,827百万円;損失幅縮小)
- 調整後EBITDA:1,896百万円(+76.8% YoY、前年 1,072百万円)
- 経常利益(損失):△1,897百万円(前年 △2,145百万円;損失幅縮小)
- 親会社株主に帰属する中間純利益(損失):△2,197百万円(前年 △2,597百万円;損失幅縮小)
- 1株当たり中間純利益(EPS):△39.97円(前年 △47.83円、改善)
- 進捗率分析(通期予想に対する中間進捗)
- 売上高進捗率:44.6%~46.9%(通期レンジに対し順調)
- 調整後EBITDA進捗率:42.1%~75.8%(レンジにより幅大)
- 純利益進捗率(損失ベース):表現困難だが中間での損失縮小は期末損失幅縮小の余地を示唆
- 過去同期間との比較:売上・ARR・調整後EBITDA全て改善傾向で先行投資の効果が出ている
- 財務安全性
- 自己資本比率:33.1%(目安40%未満でやや低め。資料注記:自己資本 36,157百万円(33.1%)→「やや低め」)
- 流動比率:流動資産62,960 / 流動負債35,809 = 約176%(流動性は確保)
- 負債構造:短期借入金減少(10,062→5,499)、長期借入金増加(7,897→9,818)、転換社債型新株予約権付社債12,000百万円含む
- 効率性
- 売上高営業利益率:営業損失ベースのためマイナス(ただし損失幅は縮小)
- 総資産回転率等:詳細数値は算出省略だが売上成長に伴う資産増で成長投資段階
- セグメント別(中間)
- Business:売上(顧客契約)16,174.8百万円、セグメント損失 △923.4百万円(前年は △1,186.1百万円)
- SaaS Marketing:売上 2,503.4百万円、セグメント利益 185.988百万円
- Home:売上 2,352.8百万円、利益 394.565百万円
- X:売上 1,405.6百万円、利益 124.089百万円
- Finance:売上 753.6百万円、利益 212.594百万円
- セグメント合計では営業損益が改善し、全社費用配分後の営業損失は△1,592.9百万円
- 財務の解説:
- 現金減少は主に投資活動(無形資産取得、子会社取得、投資有価証券取得)が原因。営業CFは前年より改善(△1,848百万円の支出、前年は△6,677百万円)し、税金支払等が影響。財務CFは非支配株主払込5,000百万円や長期借入による収入が寄与。
配当
- 中間配当:0.00円(無配)
- 期末配当(予想):0.00円(無配)
- 年間配当予想:0.00円
- 配当性向:–(純損失のため算出不可)
- 特別配当:無し
- 株主還元方針:現在は成長投資を優先。自社株買いや特別還元の記載は無し。
セグメント別情報
- セグメント別状況(中間)
- Business:顧客増・ARPA向上でARR・売上成長に最も寄与(SaaS ARR:29,579百万円、前年同期比+32.1%)。セグメント損失は縮小したが引き続き投資フェーズ。
- SaaS Marketing:BOXIL中心で利益貢献(セグメント利益約186百万円)。
- Home:プレミアム課金好調で利益貢献(利益約395百万円)。
- X:金融機関向けストック売上の伸長(Xストック売上高 1,767百万円、+12.6%)。
- Finance:VC事業。非支配株主持分増加等で純資産側への寄与もあり利益計上。
- 前年同期比較:
- 各ドメインのARR成長:Business +32.1%、Homeプレミアム +7.6%、X +12.6%、合計ARR +28.3%。
- セグメント戦略:
- Businessへリソース集中、コンポーネント型提供で中堅向け拡大、営業・マーケ強化。
- Homeは三井住友カードとの合弁(Olive)等で連携・収益多角化を図る。
- SaaS Marketingは市場の成長に伴う拡大を継続。
中長期計画との整合性
- 中期経営計画:資料では具体的数値目標の開示は限定的。成長投資(認知強化・獲得投資)を継続しARR拡大を重視。
- KPI達成状況:SaaS ARRや法人ARPAの拡大がKPI的に好調。CAC Payback目標は18~24か月以内(今後の注視指標)。
競合状況や市場動向
- 市場動向:国内SaaS市場は拡大見込み(資料参照:2027年度までに大幅成長見込み)。法制度(電子帳簿保存法・インボイス等)やキャッシュレス普及が追い風。
- 競合比較:同業他社との定量比較は資料に非提示(–)。ただし、高いARR成長やBusinessドメインでのARPA向上は相対的に強さを示唆。
今後の見通し
- 業績予想:
- 通期(2025/12/1~2025/11/30)売上高:49,500~52,100百万円(+22.6~29.1% YoY)
- SaaS ARR:39,180~41,160百万円(+30.6~37.2% YoY)
- 調整後EBITDA:2,500~4,500百万円(+34.1~141.3% YoY)
- 営業利益:△4,700~△2,300百万円(通期も赤字レンジ)
- 親会社株主帰属当期純利益:△6,800~△4,400百万円(EPS △123.86~△80.15円)
- 会社側前提:広告宣伝費売上比率14.5~16.5%、人件費・外注費(EBITDAベース)57.0~62.0%を想定
- 予想の信頼性:過去に通期予想修正を行っており、今回中間はレンジでの提示。レンジが広く、投資判断は四半期以降の投資動向・営業CF改善を見極める必要あり。
- リスク要因:
- 先行投資を継続する中での採用・広告費の費用対効果低下
- 為替・金利(借入増加があるため支払利息増のリスク)
- 競争激化によるARPAや解約率の悪化
- 非経常収益に依存した純利益改善(継続性のない利益は注意)
重要な注記
- 会計方針:2025年中間期から「法人税等に関する会計基準」等を適用。影響は中間連結財務諸表への影響なしと記載。
- 連結範囲の変更:当中間期に新規連結化4社(マネーフォワードエックス、シャトク、アウトルックコンサル等)および除外2社(クラビス、Next Solution)。これによりのれん3,344,640千円計上等が発生。
- その他重要点:中間に計上した特別利益(投資有価証券売却益 107,675千円、関係会社株式売却益 76,154千円等)により税金等調整前損失や中間純損失が改善。
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 3994 |
| 企業名 | マネーフォワード |
| URL | https://corp.moneyforward.com/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。
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