2025年11月期 第3四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)
エグゼクティブサマリー
- 決算サプライズ:通期業績予想の修正は無し(会社予想との乖離により修正は行っていない=サプライズは特段なし)。ただし、第3四半期累計の営業利益は会社の通期予想を既に上回っている(営業利益進捗率 >100%)。
- 業績の方向性:増収増益(売上高+5.9%、営業利益+8.5%、親会社株主に帰属する四半期純利益+11.3%、前年同期比)。
- 注目すべき変化:農薬事業が主導(売上高+8.9%、営業利益+30.6%)で成長。投資有価証券の評価益増加により包括利益が大幅増(第3Q累計:8,297百万円、+141.5%)。
- 今後の見通し:会社は通期予想を据え置き。第3四半期累計の進捗は売上高87.5%、営業利益102.0%、純利益107.2%と利益は順調に進捗しており、通期達成は現状高い可能性。ただし会社は保守的に修正を行っていない。
- 投資家への示唆:農薬事業の収益性改善が全体業績を牽引。営業利益が既に通期予想を超過している点は注目に値するが、会社は慎重姿勢(予想据え置き)。配当は創立75周年記念(期末に6円)を含む修正あり。
基本情報
- 企業名:北興化学工業株式会社(コード 4992)
- 主要事業分野:農薬事業、ファインケミカル事業、繊維資材事業(農薬・ファインケミカルを中核とする化学メーカー)
- 代表者名:代表取締役社長 佐野 健一
- 問合せ先:経理部長 榎本 鋭、TEL 03-3279-5152
- URL: https://www.hokkochem.co.jp
- 報告概要:
- 提出日:2025年10月10日
- 対象会計期間:2025年11月期 第3四半期連結累計(2024年12月1日~2025年8月31日)
- 決算説明資料の有無:作成あり、決算説明会は無し
- セグメント:
- 農薬事業:国内外向け農薬(製品・原体等)販売
- ファインケミカル事業:工業用・電子材料、医農薬中間体等
- 繊維資材事業:産業用繊維素材等
- その他:石油製品等の販売等(小規模)
- 発行済株式等:
- 期末発行済株式数(自己株含む):28,485,531株(2025年11月期3Q)
- 期末自己株式数:2,454,694株
- 期中平均株式数(四半期累計):26,319,339株
- 時価総額:–(資料に記載無し)
- 今後の予定:
- 次回決算発表等:通期決算(2025年11月期)予定日等は資料参照(本短信に明示の追加イベント無し)
- 決算説明会:今回無し(補足資料はTDnet及び会社HPに掲載)
決算サプライズ分析
- 予想vs実績(第3四半期累計→会社の通期予想に対する進捗率を併記)
- 売上高:41,578百万円(前年同期比+5.9%、増収)。通期予想47,500百万円に対する進捗率 87.5%。
- 営業利益:4,846百万円(前年同期比+8.5%、増益)。通期予想4,750百万円に対する進捗率 102.0%(既に通期予想を上回る)。
- 純利益(親会社株主帰属):4,127百万円(前年同期比+11.3%)。通期予想3,850百万円に対する進捗率 107.2%。
- サプライズの要因:
- 農薬事業の販売増(国内:水稲剤・園芸剤の好調、海外:中南米向け受注増)と利益率改善が主要因。
- 投資有価証券売却益計上(特別利益)や有価証券評価差額の増加が包括利益を押し上げた(その他有価証券評価差額金大幅増)。
- 為替差損の計上(64百万円)等の一部マイナス要因はあるが影響は限定的。
- 通期への影響:
- 営業利益・純利益は現状で通期予想を超過しており、達成可能性は高いと見られるが、会社は業績予想の修正を行っていない(保守的姿勢)。市場動向や為替等の外部要因により変動し得る。
財務指標
- 損益要点(第3四半期累計:2024/12/1~2025/8/31)
- 売上高:41,578百万円(+5.9%、前年差 +2,317百万円)
- 売上総利益:10,536百万円(前年10,024)
- 販管費:5,690百万円(前年5,557)
- 営業利益:4,846百万円(+8.5%、前年差 +379百万円)
- 経常利益:5,580百万円(+6.3%、前年差 +330百万円)
- 親会社株主に帰属する四半期純利益:4,127百万円(+11.3%、前年差 +419百万円)
- 1株当たり四半期純利益(累計):156.81円(前年136.91円)
- 収益性指標:
- 営業利益率:4,846 / 41,578 = 約11.65%(前年:約11.38%、改善)
- 貸借対照表(2025/8/31)
- 総資産:77,205百万円(前期末65,322百万円、+11,883百万円)
- 純資産:52,712百万円(前期末46,198百万円、+6,514百万円)
- 自己資本比率:68.3%(前期70.7%、▲2.4ポイント;高水準で安定)
- 流動資産:45,654百万円(現金及び預金 9,740百万円、受取手形・売掛金 19,031百万円、商品・製品 8,519百万円)
- 投資有価証券:18,522百万円(増加)
- 負債合計:24,494百万円(前期19,124百万円、増加)。うち1年内返済予定長期借入金1,000百万円計上。
- ネットキャッシュ:概算で現金9,740百万円-短期借入等1,000百万円=正味の有利子負債は小さい(ネット現金基調)
- キャッシュフロー:第3四半期累計のCF明細は資料に未掲載(四半期CF計算書は作成していない旨)。
- 効率性:
- 総資産回転率等は資料に直接数値無し。売上増と資産増(受取手形・投資有価証券の増加)が並行している点に留意。
- セグメント別(第3四半期累計、百万円、前年同期比)
- 農薬事業:売上 27,046(+2,216 / +8.9%)、セグメント利益 1,644(+385 / +30.6%)
- ファインケミカル事業:売上 13,095(+28 / +0.2%)、セグメント利益 3,151(△4 / △0.1%)
- 繊維資材事業:売上 1,432(+78 / +5.7%)、セグメント利益 59(△2 / △3.2%)
- その他:売上 5(△5 / △47.0%)、損益ほぼ変わらず
- 財務の解説:
- 農薬事業の売上増・利益率改善が全体を牽引。受取手形・売掛金や投資有価証券の増加で総資産が増加。自己株式の取得・消却(自己株消却150万株)により株主資本構成に変化あり。
(注)数値はいずれも百万円未満四捨五入の報告値より算出。
配当
- 配当実績・予想:
- 2024年11月期:中間 16.00円、期末 16.00円、年間 32.00円
- 2025年11月期(修正後):中間 20.00円、期末 26.00円(期末には創立75周年記念配当6.00円含む)、年間 46.00円(※配当予想の修正あり)
- 配当性向(会社通期予想ベース):年間配当46.00円 / 1株当たり当期純利益(予想)144.16円 = 約31.9%(目安:中程度〜高めの還元)
- 配当利回り:–(株価情報未提供のため算出不可)
- 特別配当:期末の創立75周年記念配当6円を含む(本短信で公表)
- 自社株買い:自己株式の取得・消却を実施(自己株取得・消却による株主還元と1株当たり指標への影響あり)
セグメント別情報
- 農薬事業:国内(稲作・園芸)と中南米向け輸出が好調。売上高・利益率共に改善し、セグメント利益増が全体押上げ。
- ファインケミカル事業:樹脂分野など一部で減少があったものの、医農薬分野回復や電子材料の受注増で売上は横ばい。中国子会社の減益によりセグメント利益は微減。
- 繊維資材事業:産業用繊維素材の販売増で売上増も、退職給付費用増で営業利益は減少。
- セグメント戦略:第2次3カ年経営計画に基づき生産能力向上等の成長投資を継続、農薬とファインケミカルの両輪を重視。
中長期計画との整合性
- 中期経営計画(第2次3ヵ年経営計画):成長投資(生産能力向上)を基盤に、収益構造改革・造り方改革・働き方改革を推進。今回の農薬事業の伸長は計画の進捗を示唆。
- KPI達成状況:個別KPIは資料に未記載。セグメント利益改善(特に農薬事業)は計画に沿った成果と推察される。
競合状況や市場動向
- 競合比較:同業他社との相対評価は資料に無し(–)。ただし、農薬需要の季節性・国際需給や価格競争はファインケミカル側でのリスク要因として言及あり。
- 市場動向:米国の通商政策や世界経済の減速リスク、物価上昇の継続による消費への下押しリスクなどが記載されている。農薬需要は気象・作況・農作物価格等の影響を受ける。
今後の見通し
- 業績予想:
- 通期予想(会社・変更無し):売上高 47,500百万円(+2.8%)、営業利益 4,750百万円(+4.6%)、経常利益 5,700百万円(+0.2%)、親会社株主に帰属する当期純利益 3,850百万円(△3.9%)。1株当たり当期純利益(予想)144.16円。
- 注:期末配当に記念配当6円を含む(配当予想は修正済み)。
- 予想の信頼性:第3四半期累計で営業利益・純利益ともに通期予想を上回っているが、会社は修正せず(過去の予想修正傾向は資料に限定的記載)。外部環境(為替・原材料・需給等)次第で変動し得る。
- リスク要因:為替変動(為替差損計上あり)、原材料価格、国際貿易政策(米国の通商政策等)、国内農業需要の天候・価格要因、金融市場の変動など。
重要な注記
- 会計方針の変更:企業会計基準「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」を期首から適用(財務諸表への影響は無し)。
- 自己株式:2024年・2025年に自己株式取得(合計約583,300株)および2025年4月に自己株式1,500,000株を消却(利益剰余金・自己株式に影響)。
- 四半期連結キャッシュ・フロー計算書は第3四半期累計分の作成を行っていない旨。
- その他:決算補足説明資料はTDnetと会社HPで入手可。
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 4992 |
| 企業名 | 北興化学工業 |
| URL | http://www.hokkochem.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 素材・化学 – 化学 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
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