2025年11月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)
エグゼクティブサマリー
- 決算サプライズ:会社の通期予想に対する修正は無し。中間決算は概ね会社予想(通期ベース)と整合。売上・営業利益は会社期待に対して進捗良好(下記進捗率参照)。
- 業績の方向性:増収増益(中間期・前年同期比で売上高+6.0%、営業利益+7.5%、親会社株主に帰属する中間純利益+4.6%)。
- 注目すべき変化:農薬事業が主導して増収増益(売上高+9.1%、営業利益+44.5%)に対し、ファインケミカル事業は売上減(△2.1%)・営業減益(△12.9%)。売上債権が大幅増(11,055→28,880百万円)している点は要注意。
- 今後の見通し:通期予想の修正は無く、進捗率は売上高64.6%、営業利益77.0%、親会社純利益72.7%で、通期達成は現時点で可能性高め(ただし売上債権増加などキャッシュ面の動向に注意)。
- 投資家への示唆:農薬事業の回復・海外受注(中南米)拡大が業績押上げの主因。ファインケミカルの樹脂等分野と中国販売の低迷がリスク要因。営業黒字は確保しているが売上債権増加と運転資本の変動を注視すべき。
基本情報
- 企業概要:
- 企業名:北興化学工業株式会社
- 主要事業分野:農薬事業、ファインケミカル事業、繊維資材事業(製品の製造・販売/触媒・中間体等のファインケミカル供給、産業用繊維素材等)
- 代表者名:代表取締役社長 佐野 健一
- URL:https://www.hokkochem.co.jp
- 報告概要:
- 提出日:2025年7月11日
- 対象会計期間:2025年11月期 第2四半期(中間)連結(2024年12月1日~2025年5月31日)
- 決算説明会:有(アナリスト・機関投資家向け)
- 半期報告書提出予定日:2025年7月11日
- 配当支払開始予定日:2025年8月8日
- セグメント:
- 農薬事業:農薬製剤・原体等の国内販売・海外(中南米等)販売
- ファインケミカル事業:医農薬分野、中間体、樹脂向け触媒等
- 繊維資材事業:産業用繊維素材等
- その他:石油製品等の販売等
- 発行済株式:
- 期末発行済株式数(自己株式含む):28,485,531株(2025年11月期中間期)
- 期末自己株式数:2,167,894株(同)
- 中間期中の期中平均株式数(中間期):26,369,642株
- 時価総額:–(資料に記載なし)
- 今後の予定:
- 決算説明会開催(既開催/あり)
- 自己株式取得(取締役会決議、取得期間 2025/7/14~2026/7/13、上限700,000株・総額上限8億円)
- 株主総会等:–(該当資料なし)
決算サプライズ分析
- 予想vs実績(会社公表の通期予想に対する中間実績の達成率)
- 売上高:中間実績 30,666百万円 / 通期予想 47,500百万円 → 進捗率 64.6%(通常期中間での進捗としては高め)
- 営業利益:中間実績 3,657百万円 / 通期予想 4,750百万円 → 進捗率 77.0%(非常に順調)
- 親会社株主に帰属する当期純利益:中間実績 2,800百万円 / 通期予想 3,850百万円 → 進捗率 72.7%
- サプライズの要因:
- 上振れ要因:農薬事業の国内・中南米向け販売の拡大および利益率改善(農薬営業利益が大幅増)。投資有価証券売却益(105百万円)も寄与。
- 下振れ要因:ファインケミカル事業(樹脂分野等)での売上減少・利益率低下、為替差損の計上(営業外費用111百万円)が経常利益をやや抑制。
- 通期への影響:進捗率は良好で通期予想達成可能性は高いが、売上債権の急増およびファインケミカルの動向、為替変動がリスク。会社は通期予想を据え置き。
財務指標
- 財務諸表(要点)
- 資産合計:75,190百万円(前連結年末 65,322百万円、増加9,869百万円)
- 負債合計:26,328百万円(前連結年末 19,124百万円、増加7,204百万円)
- 純資産合計:48,863百万円(前連結年末 46,198百万円、増加2,665百万円)
- 収益性(中間期、百万円・前年同期比)
- 売上高:30,666 百万円(+6.0%、前年中間 28,938)
- 営業利益:3,657 百万円(+7.5%、前年中間 3,402)
- 営業利益率:11.9%(3,657÷30,666、前年中間 約11.8%) — 良好水準。
- 経常利益:3,959 百万円(△0.2%、前年中間 3,966)
- 親会社株主に帰属する中間純利益:2,800 百万円(+4.6%、前年中間 2,677)
- 1株当たり中間純利益(EPS):106.18円(前年同期 98.84円、+約7.4%)
- 進捗率分析(通期予想に対する中間進捗)
- 売上高進捗率:64.6%(やや高め。第2四半期終了時点での通期見通しに対し好調)
- 営業利益進捗率:77.0%(かなり良好)
- 純利益進捗率:72.7%(良好)
- 過去同期間との比較:前年中間との比較で増収増益。進捗は前年と比べ上振れ感あり。
- 財務安全性
- 自己資本比率:65.0%(前連結年末 70.7%、5.7ポイント低下) — 65.0%(安定水準、目安:40%以上で安定)
- 負債比率(負債/純資産):26,328 / 48,863 = 0.54 → 54%(許容範囲、過度なレバレッジではない)
- 流動比率(流動資産/流動負債):48,401 / 20,380 = 237.5%(良好、短期支払余力あり)
- 現金及び現金同等物:4,625百万円(前年同期 2,419百万円、増加2,205百万円)
- 短期借入金等:短期借入金 3,600百万円、1年内返済予定長期借入金 1,000百万円(合計借入 4,600百万円)→ 現金でほぼ相殺されている(ネットは小幅プラス)。
- 効率性
- セグメント別(主要)
- 農薬事業:売上 21,279百万円(+9.1%)、営業利益 1,712百万円(+44.5%) → 主力で利益改善が顕著。注:農薬原体に係る受取手数料201百万円を営業外収益に計上(これを含めると農薬事業利益は1,913百万円)。
- ファインケミカル:売上 8,407百万円(△2.1%)、営業利益 1,908百万円(△12.9%) → 医農薬は回復も樹脂分野等が弱い。
- 繊維資材:売上 976百万円(+15.4%)、営業利益 44百万円(+34.5%)
- 財務の解説:
- 売上増加は主に農薬事業によるもの。売上債権が大幅に増加(11,055→28,880百万円)しており、営業活動によるキャッシュ・フローは△6,212百万円と前年より改善しているものの、売上債権増加が資金流出要因になっている。投資活動では有形固定資産取得(約2,058百万円)で支出が拡大。財務活動は短期借入金増加で資金を確保。
配当
- 中間配当:20円(2025年11月期中間、前年は16円)
- 期末配当(予想):20円(通期予想合計 40円、前年合計 32円)
- 年間配当予想:40円(会社予想、修正無し)
- 配当利回り:–(株価情報が資料に無いため算出不可)
- 配当性向:通期予想ベースの配当性向は資料に明示無し → –(但し中間配当増額により還元は拡大)
- 特別配当:無し
- 株主還元方針:自己株式の取得実施(取締役会決議、上限700,000株・8億円)を決議。なお2025年4月に自己株式1,500,000株を消却(利益剰余金および自己株式が各945百万円減少)している。
セグメント別情報
- セグメント別状況(中間期)
- 農薬事業:売上 21,279百万円(+9.1%)、営業利益 1,712百万円(+44.5%)。国内(水稲剤・園芸剤)および中南米(ブラジル等)受注増が牽引。利益率改善が顕著。受取手数料(201百万円)が営業外計上されている点を考慮すると実質利益は1,913百万円。
- ファインケミカル:売上 8,407百万円(△2.1%)、営業利益 1,908百万円(△12.9%)。医農薬分野は回復も、樹脂分野(石化用触媒等)の減少と中国子会社の国内販売減が主因。
- 繊維資材:売上 976百万円(+15.4%)、営業利益 44百万円(+34.5%)。産業用繊維素材の販売増。
- 前年同期比較:上記の通り。利益寄与は農薬が最も大きく伸長。ファインケミカルの回復が遅れると通期期待に影響する可能性あり。
- セグメント戦略:第2次3ヵ年経営計画(2nd Stage)に基づき、農薬とファインケミカルを両輪に成長投資・収益構造改革を継続。農薬での販売推進、海外展開強化が奏功している一方、ファイン側の競争環境は注視。
中長期計画との整合性
- 中期経営計画:2024年度開始の第2次3ヵ年計画(生産能力向上等の成長投資、収益構造改革・造り方改革・働き方改革を継続)。中間期の結果は農薬部門での成長目標と整合性あり。
- KPI達成状況:明確な数値KPIは開示資料に限定的だが、売上増・営業利益率改善は計画方向にある一方、ファインの成長領域での回復が課題。
競合状況や市場動向
- 市場動向:国内では農業防除意欲の高まり(米価上昇等)が追い風。海外では中南米需要が拡大。しかし、世界的な経済減速や価格競争、米国の通商政策等の不確実性がリスク要因。ファインケミカルの樹脂分野は価格競争や海外景気の影響を受けやすい。
今後の見通し
- 業績予想:
- 通期予想(変更無し):売上高 47,500百万円(+2.8%)、営業利益 4,750百万円(+4.6%)、経常利益 5,700百万円(+0.2%)、親会社株主に帰属する当期純利益 3,850百万円(△3.9%)、EPS 144.66円。
- 次期予想:–(資料に記載無し)
- 前提条件:業績予想の前提に関する詳細は添付資料参照(為替・原料等の前提は資料に詳細記載あり)。
- 予想の信頼性:中間進捗は良好で、保守的ではないが通期見通し据え置きのため会社は現時点で想定内と判断している模様。過去の予想達成傾向については資料に記載無し→一般的に注視が必要。
- リスク要因:売上債権の増加による運転資本圧迫、ファインケミカル(樹脂等)分野の価格競争・需要低迷、為替変動、原材料価格変動、海外事業の政治経済リスク。
重要な注記
- 会計方針の変更:法人税等に関する会計基準の適用(2025年期首から適用)あり。これによる中間財務諸表への影響は無し。
- 継続企業の前提:該当事項無し。
- 監査・レビュー:本第2四半期決算短信は公認会計士/監査法人のレビュー対象外。
- 株主資本変動:2025年4月10日付で自己株式1,500,000株を消却(利益剰余金・自己株式が各945百万円減少)。
- 重要な後発事象:2025年7月11日取締役会で自己株式取得(~700,000株、上限8億円、取得期間 2025/7/14~2026/7/13)を決議。
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 4992 |
| 企業名 | 北興化学工業 |
| URL | http://www.hokkochem.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 素材・化学 – 化学 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。
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