2026 年3月期 第1四半期決算短信〔IFRS〕(連結)(公認会計士等による期中レビューの完了)
エグゼクティブサマリー
- 決算サプライズ:会社は通期予想の修正を行っておらず、決算発表自体に予想外のリビジョンはなし(概ね会社予想どおり/修正無し)。
- 業績の方向性:減収減益(売上収益は前年同期比▲4.4%、コア営業利益は▲5.7%、親会社帰属四半期利益は▲2.4%)。
- 注目すべき変化:為替(円高)が売上に約142億円、コア営業利益に約22億円のマイナス影響。事業別では日本・サーモスが増益/増収寄与、米国・アジアは出荷数量減で利益悪化が顕著。
- 今後の見通し:通期業績予想に変更なし。第1四半期の進捗は売上・営業利益・親会社帰属利益とも約24%前後で、年度ペース(四半期単純平均25%)にほぼ沿う水準。ただし大型M&A(豪州Coregas買収:取得対価約71,326百万円/2025年7月1日)等でFY通期の構成・資本構造に影響。
- 投資家への示唆:為替影響と製商品出荷数量の動向、豪州Coregasの統合効果および資金負担(支払済の現金対価)を中長期で注視すべき。
基本情報
- 企業概要:
- 企業名:日本酸素ホールディングス株式会社
- 主要事業分野:産業ガス(酸素、窒素、アルゴン、炭酸ガスなど)、特殊ガス(電子材料ガス等)、医療用ガス、機器・工事、家庭用品(サーモス)等の製造・販売および関連サービス(国内外)
- 代表者名:代表取締役社長 CEO 濱田 敏彦
- 証券コード:4091(東証プライム)
- IR問合せ:IR部長 梶山 慶太(TEL 03-5788-8512)
- 報告概要:
- 提出日:2025年8月7日(※要約四半期連結財務諸表の期中レビュー完了報告)
- 対象会計期間:2026年3月期 第1四半期(2025年4月1日~2025年6月30日、連結・IFRS)
- 決算説明資料:作成あり、決算説明会:開催あり(機関投資家・アナリスト向け)
- セグメント:
- 日本、米国、欧州、アジア・オセアニア、サーモス(家庭用品)の5報告セグメント
- 発行済株式:
- 期末発行済株式数(普通株式):433,092,837株(自己株式含む)
- 期中平均株式数(四半期累計):432,855,211株
- 時価総額:–(開示なし)
- 今後の予定:
- 通期決算発表/株主総会等:–(本資料に具体日程記載なし)
- IRイベント:決算説明会(実施予定、既報)
決算サプライズ分析
- 予想vs実績(会社が通期予想の修正を行っていないため「会社予想との差異」は四半期進捗で分析)
- 売上収益:314,758百万円(前年同期比▲4.4%)、通期予想1,290,000百万円に対する進捗率 24.4%
- 営業利益(報告値):45,547百万円(前年同期比▲5.1%)、通期予想191,000百万円に対する進捗率 23.9%
- 親会社の所有者に帰属する当期利益:28,395百万円(前年同期比▲2.4%)、通期予想116,000百万円に対する進捗率 24.5%
- サプライズの要因:
- 主因は製商品の出荷数量減(グローバルで)および為替影響(ドル・ユーロの期中平均が前年同期比で円高に振れ、売上で約142億円・コア営業利益で約22億円の下押し要因)。
- 価格マネジメントやコスト改善(電力費落ち着き、生産性向上)が一部寄与し、特に日本・サーモスで利益改善。
- 通期への影響:
- 会社は通期見通しの修正を行っていない。第1四半期進捗は通期計画に対して概ね標準的(四半期平均25%に近い)であるため、現時点で予想達成の可能性は「維持(不変)」と判断しているが、為替や出荷数量の動向、M&A統合コスト等がリスク/注視点。
財務指標
- 損益(第1四半期、単位:百万円)
- 売上収益:314,758(前年同期329,274、増減▲4.4%、差額▲14,516百万円)
- コア営業利益:45,620(前年同期48,355、▲5.7%、差額▲2,735百万円)
- 営業利益:45,547(前年同期47,979、▲5.1%、差額▲2,432百万円)
- 税引前四半期利益:39,986(前年同期42,903、▲6.8%)
- 四半期利益(P/L上):29,259(前年同期29,658、▲1.3%)
- 親会社所有者に帰属する四半期利益:28,395(前年同期29,085、▲2.4%、差額▲690百万円)
- 基本的1株当たり四半期利益(EPS):65.60円(前年同期67.19円、▲2.4%)
- 進捗率分析(通期予想に対する進捗)
- 売上高進捗率:24.4%(通常ペースにほぼ沿う)
- 営業利益進捗率:23.9%
- 親会社帰属利益進捗率:24.5%
- 過去同期間と比較して大きな乖離はなく、同期比では減収減益だが通期計画に対する進捗は概ね標準的。
- 財政状態(連結、単位:百万円)
- 資産合計:2,452,726(前期末2,418,197、増加)
- 親会社所有者に帰属する持分:1,013,046(前期末980,451、増加)
- 親会社所有者帰属持分比率(自己資本比率相当):41.3%(前期末40.5%) → 41.3%(安定水準、目安40%以上)
- 流動資産:585,129、流動負債:401,888 → 流動比率 ≒ 585,129 / 401,888 = 145.6%(健全)
- 負債合計:1,399,194、負債/資本(負債比率) ≒ 1,399,194 / 1,053,531 = 132.8%(中程度のレバレッジ)
- 現金及び現金同等物:169,557
- 社債及び借入金(概算):122,387(短期)+750,817(長期)=873,204(借入金総額)→ 単純ネットデット(借入金-現金) ≒ 703,647百万円(参考)
- キャッシュフロー(累計、単位:百万円)
- 営業CF:41,692(前年同期34,140、+22.1%改善)
- 投資CF:▲19,593(前年同期▲46,201、投資支出減少)
- 財務CF:▲530(前年同期+1,517)
- 四半期末現金残高:169,557(前年同期121,537)
- 効率性・収益率
- 営業利益率(営業利益/売上高)=45,547 / 314,758 ≒ 14.5%(前年同期約14.6%、ほぼ横ばい)
- 総資産回転率=売上高 / 総資産 ≒ 0.128(第1四半期年率換算の目安:やや低めだが資本集約型事業特性を反映)
- セグメント別(当第1四半期:2025/4–6、単位:百万円、対前年変化は本文参照)
- 日本:売上97,417(▲3.5%)、セグメント利益13,369(+15.6%)
- 米国:売上83,970(▲9.3%)、セグメント利益11,459(▲22.6%)
- 欧州:売上82,416(▲3.1%)、セグメント利益16,038(▲3.6%)
- アジア・オセアニア:売上42,301(▲0.3%)、セグメント利益3,442(▲20.4%)
- サーモス:売上8,643(+4.6%)、セグメント利益1,720(+38.6%)
- 財務の解説:
- 為替差が売上と利益にマイナス影響、だが価格転嫁やコスト管理で利幅は概ね維持。営業CFが改善しており、資金繰りは堅調。ただし豪州Coregas買収(現金支払約71,326百万円)はキャッシュ/借入に影響する点に注意。
配当
- 配当実績・予想:
- 2025年3月期:年間51.00円(中間24.00円、期末27.00円)
- 2026年3月期(予想、修正なし):年間54.00円(中間27.00円、期末27.00円)
- 配当利回り:–(株価情報なし)
- 配当性向(通期予想ベース):当期利益(親会社帰属)116,000百万円に対する配当総額は約(株式数×54円)→具体的配当性向は会社開示の267.99円EPSで計算すると配当性向 ≒ 54 / 267.99 = 20.1%(参考)
- 特別配当の有無:なし
- 株主還元方針:自社株買い等の新規発表なし(現四半期での自己株式変動は小幅)
セグメント別情報
- 概要(主要ポイント)
- 日本:出荷数量減だが価格マネジメントと電力費落ち着きで利益改善(増益)。
- 米国:価格対応はあるが出荷低調と為替で減益が大きい。
- 欧州:買収効果(イタリアのプラントエンジ会社)で売上増の側面もあるが、為替と出荷減で利益微減。
- アジア・オセアニア:取得事業(オーストラリアLPガス事業)が寄与するも全体で出荷減・コスト上昇で利益減。
- サーモス:新製品投入とコスト削減で増収増益。セグメント利益率改善が顕著。
- 各セグメント戦略:価格マネジメント、地域別の生産性向上プログラム、M&Aによるネットワーク拡充(豪州Coregas、スペインETH買収の進展)など。
中長期計画との整合性
- 中期経営計画:本文に具体数値は記載なしだが、M&A(Coregas等)による地域シェア拡大と事業ポートフォリオ強化は中期戦略と整合的。
- KPI達成状況:売上・利益は一部下振れだが通期見通し維持。為替や出荷トレンドが中期KPI達成に影響。
競合状況や市場動向
- 競合他社比較:本資料に同業他社比較の数値はなく、産業ガスは地域ごとの需要変動や製品別需給に応じて業績差が出やすい。
- 市場動向:出荷数量の減少が共通しており、価格転嫁・コスト管理の重要性が高い。半導体関連(電子材料ガス等)の需要動向や医療・LPガスの地域展開が注目点。
今後の見通し
- 業績予想:
- 通期予想(修正なし):売上 1,290,000百万円(▲1.4%)、コア営業利益 191,000百万円(+1.0%)、親会社帰属当期利益 116,000百万円(+17.4%)
- 会社想定の前提条件:為替等の前提は資料3ページ記載(詳細は決算補足資料参照)。現時点で為替が業績に影響している点は注視必要。
- 予想の信頼性:第1四半期の進捗は概ね計画に沿っているが、為替・出荷数量・M&A統合によりリスクが存在。
- リスク要因:
- 為替(米ドル・ユーロの円高が利益にマイナス影響)
- 製商品の出荷数量(需要の下振れ)
- M&A(Coregas等)の統合コストおよび期待効果の実現遅延
- 原材料・エネルギーコスト、規制・競争環境の変化
重要な注記
- 会計方針:当四半期における会計方針の変更なし。
- 監査:公認会計士等による期中レビューが完了し、重要な懸念はなしとの結論(EY新日本有限責任監査法人)。
- 重要な後発事象:豪州Coregasグループの買収を2025年7月1日に完了(取得対価(現金)71,326百万円)。またスペインの在宅医療サービス事業(ETH)株式取得については手続き中(承認待ち)。
- 開示上の注意:数値は百万円未満切捨て。資料中で示された為替影響等の注記は業績解釈に重要。
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 4091 |
| 企業名 | 日本酸素ホールディングス |
| URL | https://www.nipponsanso-hd.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 素材・化学 – 化学 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。
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