決算短信：東海旅客鉄道（9022）

2026年３月期　第１四半期決算短信〔日本基準〕（連結）

エグゼクティブサマリー

• 業績の方向性：増収増益（売上高 +9.9%、営業利益 +20.0%、経常利益 +21.2%、親会社株主に帰属する四半期純利益 +21.2%）。
• 注目すべき変化：輸送需要の回復で東海道新幹線・在来線とも輸送人キロが増加（輸送人キロ +10.3%）。営業利益率が前年同期から改善（営業利益率 約46.3% ← 前年同期 約42.4%）。
• 今後の見通し：通期予想（売上高 1,865,000 百万円、営業利益 667,000 百万円、当期純利益 423,000 百万円）に変更なし。第1四半期の進捗から見ると通期達成は「可能性が高いが」年後半のコスト、設備投資・中央新幹線関連の進捗（静岡工区の未着手等）に注意。
• 投資家への示唆：輸送需要回復と高収益体質が確認できる一方で、中央新幹線（超電導リニア）工事の地域調整や大型投資・建設リスクが継続。配当方針は維持（通期32円予定）で還元は継続するが配当性向は低め（詳細は下記）。

基本情報

• 企業名：東海旅客鉄道株式会社（JR東海）
• 主要事業分野：鉄道事業（東海道新幹線・在来線）、流通（駅ビル、百貨店等）、不動産、ホテル・旅行・車両製造等
• 代表者名：代表取締役社長 丹羽 俊介
• 問合せ先：広報部長 池田 朋史 TEL 050-3772-3910
• 報告概要：
  • 提出日：2025年7月29日
  • 対象会計期間：2026年3月期 第1四半期連結累計期間（2025年4月1日〜2025年6月30日）
  • 決算説明資料作成：有、決算説明会：有（機関投資家・アナリスト向け）
• セグメント（報告セグメント）：運輸業（鉄道・バス等）、流通業（駅ビル・小売等）、不動産業、その他（ホテル、旅行、車両製造等）
• 発行済株式等：
  • 期末発行済株式数（自己株式含む）：1,030,000,000株
  • 期末自己株式数：52,766,197株
  • 期中平均株式数（四半期累計）：981,928,310株
  • 時価総額：–（資料に未記載）
• 今後の予定：
  • 次回決算発表：–（資料に未記載）
  • 株主総会／IRイベント：通期発表時等に開催（詳細は別途公表）

決算サプライズ分析

• 予想 vs 実績（会社公表の通期予想に対する進捗）
  • 売上高：第1四半期 478,283 百万円／通期予想 1,865,000 百万円 → 進捗率 25.6%
  • 営業利益：第1四半期 221,225 百万円／通期予想 667,000 百万円 → 進捗率 33.2%
  • 親会社株主に帰属する当期純利益：第1四半期 145,211 百万円／通期予想 423,000 百万円 → 進捗率 34.3%
• サプライズの要因：
  • 主因は輸送需要回復（輸送人キロ +10.3%）、東海道新幹線の需要増（のぞみ12本ダイヤの活用、N700S投入）や観光・旅行施策が奏功。営業施策（EXサービス拡充、観光キャンペーン等）も寄与。
• 通期への影響：
  • 通期予想は修正無し。第1四半期の進捗は良好で、通期達成可能性は高いと考えられるが、年後半の設備投資・工事（中央新幹線）および自然災害対応コスト等の影響を注視する必要あり。

財務指標

• 主要損益（第1四半期・対前年同四半期）
  • 売上高：478,283 百万円（+9.9%）
  • 営業利益：221,225 百万円（+20.0%）
  • 経常利益：207,532 百万円（+21.2%）
  • 親会社株主に帰属する四半期純利益：145,211 百万円（+21.2%）
  • 1株当たり四半期純利益（EPS）：147.88 円（前年同期 121.73 円、+21.5%）
• 収益性
  • 営業利益率：221,225 / 478,283 = 約46.3%（前年同期 約42.4% → 改善）
  • 経常利益率：約43.4%
  • 純利益率：約30.4%
• 財政状態（期末：2025年6月30日）
  • 総資産：10,269,357 百万円（前期末 10,323,345 百万円、539 億円減）
  • 純資産：4,780,475 百万円（前期末 4,658,550 百万円、1,219 億円増）
  • 自己資本比率：46.0%（安定水準、目安 40%以上）
  • 負債合計：5,488,881 百万円（前期末から減少）
  • 長期債務残高：前期末と同額（報告では 4 兆7,786 億円と記載）
• 流動性・安全性
  • 流動資産 1,760,253 百万円 / 流動負債 604,224 百万円 → 流動比率 ≒ 291%（良好）
  • 負債比率（負債/資産） ≒ 53.4%
• 効率性
  • 総資産回転率（第1四半期）：478,283 / 10,269,357 ≒ 0.0466（四半期ベース）
  • 売上高営業利益率の改善が顕著（前年同期比で営業利益率が上昇）
• セグメント別（第1四半期）
  • 運輸業：売上高 399,274 百万円（+10.8%）、セグメント利益 209,323 百万円（+20.6%）
  • 流通業：売上高 43,317 百万円（+5.4%）、セグメント利益 3,209 百万円（-7.6%）
  • 不動産業：売上高 23,878 百万円（+17.1%）、セグメント利益 6,902 百万円（+12.7%）
  • その他：売上高 57,703 百万円（+8.6%）、セグメント利益 2,336 百万円（+357.2%）
  • セグメント貢献度：運輸業が売上の約83.6%、営業利益の約94.6%を占める（中核事業が高い収益性を支える）
• 財務の解説：
  • 輸送需要回復と運賃・座席供給の最適化により運輸部門の利益率が上昇。流通部門は売上は伸びるものの利益率がやや低下（人件費・販管費等の影響）。固定資産・建設仮勘定は中央新幹線等大型投資で大きい水準が継続。

配当

• 配当実績と予想：
  • 2025年3月期 実績：中間 15.00 円、期末 16.00 円、年間 31.00 円
  • 2026年3月期 予想：中間 16.00 円、期末 16.00 円、年間 32.00 円（変更なし）
• 配当性向（通期予想ベース）：配当 32.00 円 / 1株当たり当期純利益 432.34 円 → 約7.4%（低め）
• 配当利回り：–（株価未提示のため算出不可）
• 特別配当／自社株買い：今回発表では特別配当・自社株買いの記載なし
• 株主還元方針：安定配当を堅持（会社コメント）

セグメント別情報（概況）

• 運輸業：東海道新幹線の増便・弾力運行、N700S投入、地震・降雨対策等で顧客取り込み・安全対策を両立。輸送人キロ増加（新幹線 +11.4%、在来線 +3.5%）。
• 流通業：ジェイアール名古屋タカシマヤ25周年キャンペーン等で来店促進だが、販管費等で利益は減少。
• 不動産業：駅ビルの拡張・リニューアルや高架下開発で売上・利益とも増加。
• その他：ホテル・旅行等で需要回復。鉄道車両等製造の寄与で営業利益大幅増（前年同期比大幅改善）。

中長期計画との整合性

• 中期計画・中央新幹線（超電導リニア）関連：
  • 品川〜名古屋区間の工事実施計画は進展、複数工区で掘削等前進。ただし静岡工区（南アルプストンネル）は静岡県等との合意不足で掘削未着手。会社は地域対話を継続。
  • 高温超電導磁石の実証やICT活用による効率化・コストダウン等の技術開発を推進。
• KPI達成状況：輸送人キロや営業収益・利益は回復傾向で中期目標への前進が見えるが、大型投資と地域調整の影響が継続。

競合状況や市場動向

• 競合比較：資料に同業他社との直接比較データは無いため –。ただし高速鉄道・駅商業ビジネスにおいては需要回復が業界共通の追い風。
• 市場動向：訪日客増・国内旅行需要回復やビジネス需要の回復が追い風。一方、自然災害リスクや労働力不足、建設コスト上昇等は業績リスク。

今後の見通し

• 業績予想：通期予想の修正はなし（会社公表）。通期前提は公表数値に準拠（為替等の特段の注記は無し）。
• 予想の信頼性：第1四半期の進捗は良好であり、会社は通期見通しを維持。過去の予想達成傾向については資料に詳細記載なし（–）。
• リスク要因：
  • 中央新幹線（静岡工区）の着工遅延による工程・コストリスク
  • 自然災害（豪雨・地震）発生時の対応コスト・運休影響
  • 労働力不足・人件費上昇、建設資材・外注費の変動
  • 訪日需要の不確実性（国際情勢等）

重要な注記

• 連結範囲の変更：当四半期より中央リネンサプライ株式会社を連結範囲から除外（重要性低下）。
• 会計方針：会計方針の変更、見積り変更、修正再表示は無し。
• 監査・レビュー：四半期財務諸表に対する公認会計士・監査法人のレビューは無し（注記あり）。
• 税効果会計：四半期税金費用は見積実効税率に基づき計算（合理性欠く場合は法定実効税率を使用）。

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企業情報

このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。

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