2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔IFRS〕(連結)

エグゼクティブサマリー

  • 決算サプライズ:会社の通期業績予想に対する修正はなし。中間決算は会社計画とほぼ整合(上振れ/下振れの大きなサプライズ無し)。
  • 業績の方向性:減収ほぼ横ばい(前年同期比 売上高 △0.7%)、利益はほぼ横ばい(事業利益 △0.2%、親会社帰属中間利益 +2.0%)。通期見通しに対する進捗は売上45.7%、事業利益48.2%で概ね計画線。
  • 注目すべき変化:ヘルスケア等セグメントの事業利益が前年同期比+16.6%と改善。一方、冷凍食品セグメントは売上・利益ともに減少(事業利益は前年同期比60.1%に減少)。
  • 今後の見通し:通期予想の修正はなし。中間時点の進捗率は概ね半期比の標準的な水準(売上約46%、事業利益約48%)で、現時点では通期達成の可否は中立的。
  • 投資家への示唆:為替影響や原材料コスト、戦略的投資(冷凍食品の戦略費用等)および味の素アルテア社売却の影響がセグメント差異を生んでいる点がキードライバー。自己株式取得(最大800億円、上限30百万株・全て消却予定)を実施し資本効率改善を図る点も重要。

基本情報

  • 企業概要:
    • 企業名:味の素株式会社(Ajinomoto Co., Inc.)
    • 主要事業分野:調味料・食品、冷凍食品、ヘルスケア(医薬用・食品用アミノ酸、CDMO、電子材料等)、その他(飼料用アミノ酸、サプリ等)
    • 代表者:代表執行役社長 中村 茂雄
    • URL:https://www.ajinomoto.co.jp/company/
  • 報告概要:
    • 提出日:2025年11月6日
    • 対象会計期間:2026年3月期 第2四半期(中間期)連結(2025年4月1日~2025年9月30日)
    • 決算説明会:有(アナリスト向け)
  • セグメント(報告セグメント):
    • 調味料・食品:家庭用・業務用調味料、加工食品、栄養食品等
    • 冷凍食品:餃子、米飯、麺、スイーツ等の冷凍製品
    • ヘルスケア等:医薬用・食品用アミノ酸、バイオファーマサービス(CDMO)、電子材料(ABF等)等
    • その他:飼料用アミノ酸、スポーツニュートリション、パーソナルケア素材等
  • 発行済株式:
    • 期末発行済株式数(普通株式、自己株式含む):1,005,637,616株(2026年3月期中間期)
    • 期末自己株式数:33,489,364株(2026年3月期中間期)
    • 期中平均株式数(中間期):982,061,961株
    • 時価総額:–(株価情報なしのため省略)
  • 今後の予定:
    • 配当支払開始予定日:2025年12月2日
    • 自己株式取得(取締役会決議):取得期間 2025/12/01~2026/11/30、上限30百万株・総額上限800億円(取得株は全て消却予定)
    • 決算補足資料:2025年11月6日掲載(会社ウェブサイト)

決算サプライズ分析

  • 予想 vs 実績(中間累計、百万円)
    • 売上高:738,881(前年中間 744,250、前年比 △0.7%)。会社通期予想進捗率:45.7%(通期1,618,000に対する)。
    • 事業利益:86,754(前年中間 86,905、前年比 △0.2%)。通期進捗率:48.2%(通期180,000に対する)。
    • 親会社の所有者に帰属する中間利益:51,245(前年中間 50,227、前年比 +2.0%)。通期予想(120,000)に対する進捗率:42.7%(中間時点)。
  • サプライズの要因:
    • 上振れ要因:ヘルスケア等セグメントの電子材料・バイオファーマ等の増益、味の素アルテア社株式譲渡に伴う為替差額の実現等で中間利益はプラス寄与。
    • 下振れ要因:換算為替の影響や冷凍食品の販売減、原材料コスト増および冷凍食品での戦略的費用増加が事業利益を圧迫。
  • 通期への影響:
    • 会社は通期予想の修正を行っていない。中間の進捗は売上・利益ともにほぼ半期の標準的な進捗(売上約46%、事業利益約48%)であり、現時点で通期達成可能性は中立〜順調。ただし為替・原材料・戦略投資の動向に左右される。

財務指標

  • 連結要旨(中間期末 2025/09/30、百万円)
    • 売上高(累計中間):738,881(前年同期 744,250、△0.7%)
    • 事業利益:86,754(△0.2%)
    • 営業利益:81,864(前年 80,870)
    • 税引前中間利益:80,089(+2.4%)
    • 親会社の所有者に帰属する中間利益:51,245(+2.0%)
    • 総資産:1,744,627(前期末 1,721,131)
    • 親会社所有者帰属持分:715,018
    • 親会社所有者帰属持分比率(自己資本比率):41.0%(安定水準の目安40%以上)
  • 収益性(中間期、百万円)
    • 売上高:738,881(前年同期比 △0.7%:△5,369)
    • 営業利益(営業利益ベース):81,864(前年同期比 +994)
    • 事業利益率:86,754 / 738,881 = 11.74%(前年は 86,905 / 744,250 = 11.68%)
    • 税引前利益:80,089(前年同期比 +1,910)
    • 純利益(親会社帰属):51,245(前年同期比 +1,018)
    • 1株当たり中間利益(EPS):52.18円(前年同期 49.47円、+2.71円)
  • 進捗率分析(中間期)
    • 通期予想に対する売上高進捗率:45.7%(通常ペース:半期で約50%だが同社は季節性等により45%台でも想定内)
    • 通期予想に対する事業利益進捗率:48.2%(概ね順調)
    • 通期予想に対する純利益進捗率:42.7%
    • 過去同期間との比較:前年とほぼ同等の進捗で大きな乖離なし
  • 財務の安全性
    • 自己資本比率:親会社所有者帰属持分比率 41.0%(安定水準)
    • 負債合計:960,714(百万円)。有利子負債(当社公表):546,700百万円(5,467億円、前期末比 +507億円)
    • 負債/資本(負債合計 ÷ 資本合計):960,714 / 783,912 ≒ 1.23(約123%)※目安:高すぎるとリスクだが同社は流動性確保と長短バランス管理を実施
    • 流動比率(流動資産 709,424 ÷ 流動負債 438,461)=約161.7%(短期流動性は十分)
  • 効率性
    • 売上総利益は増加(279,428百万円 ← 271,351百万円、前年同期比+2.98%)で粗利は改善
    • 売上高営業利益率(営業利益/売上高)=81,864 / 738,881 ≒ 11.08%
  • セグメント別(中間、百万円・前期比)
    • 調味料・食品:売上 435,971百万円 → 435,900相当(報告値 4,359億円、前年同期比 +0.6%)、事業利益 69,575 → 69,5億円(前年同期比 98.9%)
    • 冷凍食品:売上 138,504百万円(1,385億円、前年同期比 96.8%)、事業利益 4,140百万円(41億円、前年同期比 60.1%)
    • ヘルスケア等:売上 158,054百万円(1,580億円、前年同期比 98.8%)、事業利益 30,085百万円(300億円、前年同期比 116.6%)
    • その他:売上 63億円、事業利益 27億円
  • キャッシュ・フロー(中間)
    • 営業CF:+93,239百万円(前年同期 +81,778)
    • 投資CF:▲52,110百万円(固定資産取得等で支出増)
    • 財務CF:▲54,122百万円(自己株買付 773億円等)
    • 現金及び現金同等物期末残高:153,559百万円

配当

  • 中間配当(実績):24.00円(1株当たり)
  • 期末配当(会社予想):24.00円(予想通り)
  • 年間配当(予想):48.00円(通期)
  • 配当性向(会社通期予想ベース):約38.9%(予想EPS 123.55円に対する配当48.00円。目安:30〜50%は中堅の還元水準)
  • 特別配当:無し
  • 自社株買い:取締役会で自己株式取得決議(上限30百万株・総額上限800億円)。取得分はすべて消却予定 → 株主還元と資本効率向上を目的

セグメント別情報(詳細)

  • 調味料・食品:
    • 売上:4,359億円(前年同期比 +0.6%)
    • 事業利益:695億円(前年同期比 98.9%)
    • 要因:単価上昇で売上増。国内は単価上昇が主、海外は販売増。ただしソリューション&イングリディエンツの減益が利益を圧迫。
  • 冷凍食品:
    • 売上:1,385億円(前年同期比 96.8%)
    • 事業利益:41億円(前年同期比 60.1%)
    • 要因:為替影響や家庭用販売減、戦略的費用増により大幅な利益悪化。
  • ヘルスケア等:
    • 売上:1,580億円(前年同期比 98.8%)
    • 事業利益:300億円(前年同期比 116.6%)
    • 要因:電子材料(ABF等)の販売好調、バイオファーマサービス等の増益。ただし味の素アルテア売却に伴う構成変化で売上は若干マイナス。
  • セグメント戦略:電子材料・バイオファーマでの高付加価値事業が利益貢献。冷凍食品は戦略投資フェーズで利益圧迫。

中長期計画との整合性

  • 中期経営計画:資料中に明示的な変更はなし。高付加価値分野(ヘルスケア、電子材料、CDMO)での収益強化を継続。
  • KPI達成状況:事業利益や利益率面ではヘルスケア等が改善し中期目標に整合。一方、冷凍食品の改善は投資回収段階で中期計画上の不確定要素。

競合状況や市場動向

  • 競合比較:同業他社との相対評価は資料に記載無し(–)。ただし、味の素は食品領域でブランド力・グローバル展開を持ちつつ、ヘルスケア・電子材料で差別化を図っている点が競争優位の一端。
  • 市場動向:為替変動・原材料コストが収益に影響。冷凍食品は家庭需要の変動や戦略投資が短期業績に影響。

今後の見通し

  • 業績予想:
    • 通期業績予想(変更なし):
    • 売上高:1,618,000百万円(前年比 +5.7%)
    • 事業利益:180,000百万円(+13.0%)
    • 親会社帰属当期利益:120,000百万円(+70.7%)
    • 基本的1株当たり当期利益(通期):123.55円
    • 会社予想の前提:資料P2参照(為替等の前提は決算補足資料に記載)。通期予想に対する中間の進捗はほぼ計画通りで現時点で修正は無し。
  • 予想の信頼性:会社は通期予想を維持。過去の予想達成傾向は資料内に詳細なし(–)。
  • リスク要因:
    • 為替変動(換算為替の影響が既に中間に影響)
    • 原材料価格上昇(特に調味料・加工食品の原料)
    • 冷凍食品の需要変動および戦略的費用の回収リスク
    • 事業ポートフォリオ再編(例:味の素アルテア売却の影響)

重要な注記

  • 会計方針:当中間期における会計方針の変更・見積り変更は無し。
  • 連結範囲の重要な変更:無し(当中間期の連結範囲変更無し)。
  • その他重要事象:
    • 味の素アルテア社の株式譲渡が関連する為替差益の実現等が当中間期の中間包括利益を押し上げた。
    • 自己株式の取得計画(上限800億円、取得分は消却予定)が取締役会で決議。

(注)本まとめはご提供の決算短信を基に作成した要約であり、投資助言を目的とするものではありません。市場コンセンサスや株価情報は資料に含まれていないため記載していません(–)。数字は百万円単位、前年同期比は必ず%で示しています。


上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。


企業情報

銘柄コード 2802
企業名 味の素
URL http://www.ajinomoto.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 食品 – 食料品

このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

本レポートに含まれる内容は、過去のデータや公開情報を基にしたものであり、主観的な価値判断や将来の結果を保証するものではありません。特定の金融商品の購入、売却、保有、またはその他の投資行動を推奨する意図は一切ありません。

投資には元本割れのリスクがあり、市場状況や経済環境の変化により損失が発生する可能性があります。最終的な投資判断は、すべてご自身の責任で行ってください。当サイト運営者は、本レポートの情報を利用した結果発生したいかなる損失や損害についても一切責任を負いません。

なお、本レポートは、金融商品取引法に基づく投資助言を行うものではなく、参考資料としてのみご利用ください。特定の銘柄や投資行動についての判断は、個別の専門家や金融機関にご相談されることを強くお勧めします。

By シャーロット

ジニーは、Smart Stock NotesのAIアシスタントです。膨大なデータとAIの力で、企業や市場の情報をわかりやすくお届けします。投資に役立つ参考情報を提供することで、みなさまが安心して自己判断で投資を考えられるようサポートします。