2026年3月期 第2四半期(中間期)決算説明会資料

エグゼクティブサマリー

  • 経営陣のメッセージ: Beyond 80(2025–2029)を初年度に着手し、研究開発投資を加速しつつ既存主力品の売上拡大と新規導入品・導出契約で成長ドライバーを獲得する(代表取締役社長 竹花泰雄、2025/11/06)。
  • 業績ハイライト: 中間売上高45,831百万円(前年同期比+7.9%:増収=良い)、営業損失△6,837百万円(前年同期1,781百万円から大幅悪化=悪い)、中間純利益7,784百万円(前年同期比+48.3%:増益=良い、投資有価証券売却益を特別利益計上)。
  • 戦略の方向性: 研究開発(R&D)を重点投資(Beyond 80計画:R&D1,000億円など)し、Veligrotug/VRDN-003等の導入品を成長ドライバー化、主力4製品の市場拡大、4品目6適応症の上市・育成を推進。
  • 注目材料: VeligrotugおよびVRDN-003の技術導入(甲状腺眼症)、リンザゴリクスの海外ライセンス(カナダ、台湾で承認/契約)、Cretostimogene(筋層非浸潤性膀胱がん)で24ヵ月データ良好。中間期に投資有価証券売却益を計上(特別利益約10,111百万円)。
  • 一言評価: 成長投資を強める一方で中期的な収益化を見据えた“攻めの投資”期。短期利益はR&D負担で圧迫されているが、パイプラインと海外展開が鍵。

基本情報

  • 企業概要: キッセイ薬品工業株式会社(KISSEI)/主要事業分野:医薬品(国内処方・海外ライセンス・創製品導入)、ヘルスケア食品、情報サービス等。代表者:代表取締役社長 竹花泰雄。
  • 説明者: 竹花泰雄(代表取締役社長)。発言概要:中間決算の総括、Beyond 80の投資方針、パイプライン進捗と海外ライセンス動向、株主還元方針。
  • セグメント:
    • 医薬品事業:国内医薬品(自社販売・供給)/海外ライセンス(契約金・マイルストン・ロイヤルティ・輸出)/ヘルスケア食品。
    • その他の事業:情報サービス事業、建設・施設メンテナンス、物品販売等。

業績サマリー

  • 主要指標(中間期:百万円、前年同期比)
    • 売上高:45,831百万円、前年同期比 +7.9%(増収=良い)
    • 営業利益:△6,837百万円、前年同期比 約△483.8%(前年 1,781百万円 → 大幅悪化=悪い)、営業利益率 -14.9%(悪い)
    • 経常利益:△5,622百万円、前年同期比 約△351.5%(前年 2,237百万円 → 大幅悪化=悪い)
    • 中間純利益(親会社株主帰属):7,784百万円、前年同期比 +48.3%(増益=良い)
    • 1株当たり利益(EPS):–(明示なし)
  • 予想との比較:
    • 当初(2025年7月)中間見通しに対する売上達成率:45,831 / 44,300 = 103.4%(上振れ=良い)
    • 営業利益:当初見通し △7,700 → 実績 △6,837(当初より改善=良い)
    • サプライズ:中間純利益は投資有価証券売却益の計上により増益(特別利益が寄与)。
  • 進捗状況(通期修正・中間実績比較):
    • 通期修正売上高(2026予想):95,500百万円 → 中間進捗率 45,831 / 95,500 = 48.0%(概ね順調=良い)
    • 通期営業利益(修正予想):△2,600百万円 → 中間は△6,837百万円(期中損失であり単純比較困難、進捗率は参考値で非単純比較)
    • 通期当期純利益(修正予想):12,700百万円 → 中間進捗率 7,784 / 12,700 = 61.3%(良い)
    • 中期経営計画(Beyond 80)に対する進捗:R&D投資等を先行実施中(研究開発費中間16,328百万円、Beyond 80計画の初年度投資開始)。
    • 過去同時期との進捗比較:売上は増加、営業利益は事業投資で悪化。
  • セグメント別状況(中間実績、百万円、前年同期比)
    • 医薬品事業:38,347百万円(構成比 83.7%)、前年同期比 +4.7%(増収=良い)
    • 国内医薬品:32,766百万円、前年同期比 +4.8%(主力4製品の伸長=良い)
    • 海外ライセンス:3,775百万円、前年同期比 +5.6%(輸出増=良い)
    • ヘルスケア食品:1,806百万円、前年同期比 +0.3%(ほぼ横ばい)
    • その他の事業:7,483百万円、前年同期比 +28.3%(増収=良い、情報サービス・建設・物品販売等が寄与)
    • 売上原価・販管費:売上原価23,143百円(前年同期比 +9.8%=コスト増)、販管費29,525百円(前年同期比 +50.5%=大幅増、うち研究開発費16,328百円:+130.3%)。

業績の背景分析

  • 業績概要: 売上は主力製品の伸長とその他事業の寄与で増収。研究開発費の大幅増(甲状腺眼症など導入・臨床推進)が販管費を押し上げ営業損失。中間純利益は投資有価証券売却益の特別利益計上で増益。
  • 増減要因:
    • 増収要因:ベオーバ、タブネオス、コルスバ、タバリス等の国内主力品の拡大、輸出売上の増加、その他事業(情報サービス等)の増収。
    • 減益要因:研究開発費(導入費用含む)急増(中間で16,328百万円、+130.3%=悪い)、販管費増加。
    • 特別要因:投資有価証券売却益 +10,111百万円(中間純利益押上げ=一時的)。
  • 競争環境: 主力領域(過活動膀胱、ANCA関連血管炎、透析痒疹、慢性ITPなど)でガイドラインやエビデンス構築により採用拡大。国内でのMR評価や学会活動を通じシェア拡大中。パイプライン(特にVeligrotug/VRDN-003、CG0070等)の臨床成功が競争優位化の鍵。
  • リスク要因: 臨床試験の結果不確実性、承認・保険償還のタイミング、海外ライセンス収入(契約金・マイルストン)の変動、為替変動、サプライチェーン・製造設備投資の遅延、投資有価証券売却益は一時的要因。

戦略と施策

  • 現在の戦略: Beyond 80(2025–2029)で将来成長投資を集中(研究開発1,000億円、IT投資200億円、設備投資200億円、安定配当270億円、自己株取得300億円を想定)し、創製品の上市を通じて売上1,100億円以上を目指す。主力製品最大化と新規成長ドライバー獲得(Veligrotug、VRDN-003等)。
  • 進行中の施策: Veligrotug/VRDN-003の技術導入契約締結(2025年7月および同年5月頃)、臨床開発推進、創薬研究、基幹システム刷新、松本工場新製剤棟建設、東京本社オフィス集約、松本本社中央棟建設。中間期で研究開発163億円、IT・設備51億円の支出。
  • セグメント別施策:
    • 国内医薬品:ベオーバ(OAB)、タブネオス(ANCA関連)、コルスバ(透析痒疹)、タバリス(慢性ITP)等の市販後調査・学会活動・エビデンス蓄積・プロモーション強化で採用率向上。
    • 海外ライセンス:リンザゴリクスの欧州展開拡大、台湾で販売承認、カナダで技術導出契約締結、韓国で発売/治験開始等。Cretostimogeneは国際共同第Ⅲ相で良好データ取得。
  • 新たな取り組み: 技術導入による甲状腺眼症領域参入(Veligrotug/VRDN-003)、Olutasidenibの日本での薬物動態PⅠ(OLT1101)と日本人患者試験(OLT1201)で承認準備、KSP-0914(バセドウ病)PⅠ開始等。

将来予測と見通し

  • 業績予想(通期修正値、百万円、前期比):
    • 売上高:95,500百万円(+8.1%=良い)
    • 営業利益:△2,600百万円(通期での損益改善見込み)
    • 経常利益:△1,100百万円
    • 当期純利益:12,700百万円(+6.2%=良い)
  • 予想の前提条件: 主要前提は製品別売上計画(国内主力製品の伸長)、海外ライセンス収入の変動(技術料減少見込み、輸出増)、研究開発費23,000百万円(通期)。為替・保険償還前提は明記なし(–)。
  • 予想の根拠と経営陣の自信度: 通期見通しは上方修正(当初見通し +4,000百万円)して過去最高売上を見込む。主力品の堅調やその他事業の寄与を根拠とするが、R&Dの先行投資や一時的な特別益の影響は留意が必要。
  • 予想修正: 通期見通しを売上高で91,500 → 95,500百万円に修正(増額理由:医薬品事業 +2,500百万円、その他事業 +1,500百万円)。営業利益・経常利益も当初見通しより改善(それぞれ1,400百万円、1,500百万円程度)。
  • 中長期計画: Beyond 80(2025–2029)で売上1,100億円以上、研究開発費控除前営業利益290億円以上等の目標を掲げる。中期でのR&D成功・海外収益基盤構築が達成可否の鍵。
  • 予想の信頼性: 当期純利益には一時的な有価証券売却益が寄与しており、純利益の増減は一時要因に左右されやすい点を考慮。過去の予想達成傾向の詳細は資料に限定的記載。
  • マクロ経済の影響: 為替や市場環境、医療制度改定(薬価改定)等が業績に影響。海外ライセンス収入や輸出は為替・需要動向に敏感。

配当と株主還元

  • 配当方針: 累進配当(普通配当)を継続し、配当性向40%以上を目指す。自己株式取得は資本効率と株主還元の拡充目的。
  • 配当実績/予定: 1株当たり年間配当(実績/予想) 2025年3月期:100円 → 2026年3月期(予想):120円(増配=良い、前期比+20%)。配当性向(連結)予想 39.3%(目標の40%に近接)。総還元性向 80.2%(高水準=良い)。中間期配当額(中間期) 25億円。
  • 特別配当: –(特別配当の明示なし)。
  • その他株主還元: 自己株式取得(2026予想)52億円(137万株)・過去の自己株取得・消却実績あり。政策保有株式の縮減方針(2030/3末に対純資産比10%以下を目標)。

製品やサービス

  • 主要製品(売上計画・特徴):
    • ベオーバ(過活動膀胱):2025年度計画 売上210億円(前期比 +13%)。OAB第一選択薬として患者シェア50%目標。
    • タブネオス(MPA/GPA治療薬):2025年度計画 118億円(前期比 +31%)。ガイドラインによる推奨・採用拡大。
    • コルスバ(透析そう痒症):2025年度計画 80億円(前期比 +51%)。採用率70%超。
    • タバリス(慢性ITP):2025年度計画 37億円(前期比 +69%)。累積採用率69%目標。
  • 新薬/導入製品(注目):
    • リンザゴリクス(子宮筋腫:承認申請中、子宮内膜症:PⅢ実施中)→ 欧州展開拡大、台湾で販売承認取得、カナダで技術導出。
    • Veligrotug / VRDN-003(甲状腺眼症):海外第Ⅲ相で有効性確認、技術導入済。
    • Cretostimogene grenadenorepvec(筋層非浸潤性膀胱がん):国際共同PⅢで良好な24ヵ月データ、膀胱温存率83.6%等。
    • Olutasidenib(AML):海外試験完了、OLT1101/OLT1201等で日本申請を目指す。
    • KSP-0914(バセドウ病):PⅠ試験開始(2025年8月)。
  • サービス/協業: 各種海外パートナー(セラメックス、サーチライト、シンモサ、JWファーマ等)とのライセンス契約・販売承認・国際共同試験。学会活動・疾患啓発プロジェクトを通じ市場浸透を図る。
  • 成長ドライバー: Veligrotug/VRDN-003等の新規適応薬、リンザゴリクスの海外拡大、Cretostimogeneの臨床成功、既存主力4製品のさらなる拡大。

Q&Aハイライト

  • 説明会資料にQ&Aの記載なし(Q&Aセッション情報は提供されていないため重要なやり取りは記録なし)。
  • 未回答事項:臨床試験の詳細スケジュールや為替・薬価前提の具体数値、報告書提出日等は資料中に明記なし(–)。
  • ポジティブ要因: 主力製品の増収基調、海外でのライセンス拡大と承認(台湾・欧州・カナダ等)、国際共同PⅢでの有望データ(CG0070等)、積極的なR&D投資・設備投資による将来の収益源確保、配当増配・自己株取得による株主還元強化。
  • ネガティブ要因: 中期的にR&D先行投資で営業損失が継続、当期純利益は一時的な有価証券売却益に依存した面がある、海外ライセンス収入は変動しやすい。
  • 不確実性: 臨床試験結果・承認タイミング、薬価・保険収載の結果、海外パートナーの販売力・市場浸透、マクロ要因(為替、景況)。
  • 注目すべきカタリスト: Veligrotug/VRDN-003の承認動向・追加臨床結果、Cretostimogeneの長期データ・承認進展、リンザゴリクスの各国販売進捗、四半期以降の売上推移、通期業績の上方修正、自己株取得の実行状況・配当発表。

重要な注記

  • 会計方針: 変更の明示なし(記載なし → –)。
  • 特記事項: 中間純利益には投資有価証券売却益が計上されている(特別利益:約10,111百万円)。通期利益はこの一時益の影響を受けるため、持続性に注意。
  • その他: 資料末尾に将来見通しの免責(将来見通しは2025年11月時点の分析に基づく。実際の業績はリスクや不確定要素により異なる)あり。政策保有株式の縮減目標:2030年3月末で対純資産比10%以下を目指す。

(不明な項目は — と表記しました)


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企業情報

銘柄コード 4547
企業名 キッセイ薬品工業
URL http://www.kissei.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 医薬品 – 医薬品

このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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