決算説明：santec Holdings（6777）

2026年３月期　第１四半期決算説明資料

エグゼクティブサマリー

• 経営陣のメッセージ: 第1四半期は製品ミックス改善で営業利益は増益、光部品（光モニタ）が回復基調。光測定器は中国向け特需の反動で減収もケーブル検査装置等が伸長。通期では光部品・光通信用測定器の回復・底堅さを見込む一方、産業用（半導体向け）は調整局面と説明。
• 業績ハイライト: 売上高6,186百万円（前年同期比△1.9%）、営業利益2,077百万円（同＋1.6%）、経常利益1,872百万円（同△20.8%）、当期純利益1,382百万円（同△13.7%）。営業利益率は33.6%（良好の目安：高水準）。
• 戦略の方向性: 光部品（光モニタ）需要回復の取り込み、光通信用測定器の引合い維持、産業用は半導体向け装置の調整対応、医療用は安定需要の継続。特段のM&A等の新方針は明示されず。
• 注目材料: 通期業績予想を据え置きつつ売上は+8.2%見通し（26,000百万円）、為替前提を$=140円に設定、年間配当150円に減配（前期210円→150円）。固定負債（長期借入金）が増加。
• 一言評価: 製品ミックス改善で営業面は好調も、経常・純利益は落ち込み・配当減で注意が必要。

基本情報

• 説明会情報: 開催日 2025年8月1日、形式：資料（スライド）提示による説明（オンライン/オフラインの明示なし）、参加対象：投資家向け（開示資料）
• 説明者: 発表者は会社側の執行役員 経営管理本部長（氏名は資料に記載）。発言概要：上記トピックスと決算数値の説明、通期見通しと為替前提、配当方針の提示。
• セグメント:
  • 光部品関連事業：光モニタ、光フィルタ等の小型光部品販売（販売回復で増収増益）。
  • 光測定器関連事業：光通信用、産業用（半導体等）、医療用の測定器・検査装置（中国特需反動や産業用の調整あり）。
  • その他：資料上は小計扱い（詳細は–）。

業績サマリー

• 主要指標（単位：百万円、前年同期比%）
  • 売上高：6,186（前年同期6,306、△119、△1.9%） ※目安：小幅減
  • 営業利益：2,077（前年同期2,044、+32、+1.6%） 営業利益率 33.6%（高い水準） ※良い目安：増益かつ高利益率
  • 経常利益：1,872（前年同期2,363、△491、△20.8%） ※悪い目安：大幅減
  • 当期純利益：1,382（前年同期1,601、△219、△13.7%） ※悪い目安：減少
  • 1株当たり利益（EPS）：–（資料に未記載）
• 予想との比較: 会社四半期ベースの予想数値（当四半期目標）との達成率は資料に明示なし（達成率：–）。通期予想との関係は下記「進捗状況」を参照。サプライズ：特記事項なし（配当は通期見通しで減配を提示）。
• 進捗状況:
  • 通期予想（2026年3月期）に対する進捗率（Q1実績／通期予想）
  • 売上高進捗率：6,186 / 26,000 = 約23.8%（目安：四半期で25%前後なら季節性次第で標準）
  • 営業利益進捗率：2,077 / 7,400 = 約28.1%（目安：やや良好）
  • 当期純利益進捗率：1,382 / 4,800 = 約28.8%（やや良好）
  • 中期経営計画や年度目標に対する達成率：資料に明示なし（–）。
  • 過去同時期との進捗比較：前年Q1比は売上△1.9%、営業利益+1.6%と製品ミックス改善で営業は改善。
• セグメント別状況（単位：百万円、前年同期比%）
  • 光部品関連事業：売上 1,284（＋626、＋95.1%）、セグメント利益 310（前年△10 → +320改善） ※注：在庫調整の反動回復、光モニタ販売好調（良い材料）。
  • 光測定器関連事業：売上 4,474（△725、△14.0%）、セグメント利益 1,730（△302、△14.9%） ※注：中国向け特需の反動で減収、ただしケーブル検査装置等が好調。

業績の背景分析

• 業績概要: 光部品は在庫調整から回復し光モニタが牽引。光測定器は前年の中国特需反動で売上減だが、製品ミックスで営業利益は維持・改善。経常利益・純利益は営業外要因等で下振れ。
• 増減要因:
  • 増収要因：光モニタ等光部品の需要回復、ケーブル検査装置の伸長。
  • 減収要因：中国向け特需の反動（光測定器）。
  • 増益要因：製品ミックス改善による粗利率向上、販売管理費のコントロール（販管費率23.8%等の推移参照）。
  • 減益要因：経常の下振れ（営業外費用・為替影響等、詳細は資料に限定的記載）。
• 競争環境: 明確な市場シェアや競合比較は資料に記載なし（–）。製品競争力としては光モニタ等の新製品群（NTP-1等）が挙げられる。
• リスク要因: 為替変動（通期前提を$=140円に設定）、半導体関連需要の不確実性、地域別特需の反動（中国）、長期借入金増加による財務リスク。

戦略と施策

• 現在の戦略: 主要市場（光通信、産業、医療）での製品投入と需要回復の取り込み。産業用は半導体向け設備の調整対応。資料上での中期新戦略（M&Aや大規模構造改革等）は明示なし。
• 進行中の施策: 光モニタ販売強化、ケーブル検査装置の拡販。販売・研究開発の費用管理を継続。
• セグメント別施策:
  • 光部品：在庫調整後の需要に合わせて光モニタ販売を推進。
  • 光測定器（光通信用）：引合い底堅く受注対応。
  • 光測定器（産業用）：半導体向けは調整局面で受注の平準化。
  • 医療用：需要は安定的に推移、継続販売。
• 新たな取り組み: 説明会での新規施策発表は限定的（新製品名の提示はあるが、大きな方針転換の記載なし）。

将来予測と見通し

• 業績予想（通期：2026年3月期、単位：百万円）
  • 売上高 26,000（対前期+1,973、+8.2%）
  • 営業利益 7,400（対前期△29、△0.4%）
  • 経常利益 7,200（対前期△687、△8.7%）
  • 当期純利益 4,800（対前期△267、△5.3%）
  • 為替前提：期中平均 $1 = 140円（前期実績152円→想定で円高寄与）
  • 予想の根拠・経営陣の自信度：光部品の需要回復と光通信用測定器の底堅さを前提。ただし産業用の不確実性は留意と説明。
• 予想修正: 第1四半期時点で通期予想は提示（前期実績との比較で売上は増加目標、利益は据え置き或いは小幅減）。修正の有無：今回資料では新規修正の記載なし（ただし配当額は前期比で減）。
• 中長期計画: 中期計画の進捗や数値目標の詳細は資料に記載なし（–）。
• 予想の信頼性: 過去の予想達成傾向に関する明示的コメントなし（–）。為替前提の変更が業績に影響する点は注記あり。
• マクロ経済の影響: 為替（$/¥）、半導体需要、中国市場動向、グローバル需要の変動が主要影響要因。

配当と株主還元

• 配当方針: 資料中では通期配当を提示（毎期配当を継続する姿勢を示すが配当性向や長期方針の詳細は限定的）。
• 配当実績／予想:
  • 2025年3月期（前期実績）年間配当 210円（中間70円・期末140円＝うち記念配当70円）
  • 2026年3月期（予想）年間配当 150円（中間75円・期末75円） → 前年比 △60円（減配） ※目安：減配（ネガティブ要因）
  • 配当利回り・配当性向：資料に明示なし（–）。
• 特別配当: 前期に記念配当を実施（70円）だが今期は特別配当の記載なし。
• その他株主還元: 自社株買い・株式分割の記載なし（–）。

製品やサービス

• 主要製品: 光モニタ（NTP-1）、光フィルタ（MTF-1）、光測定器（RLM、HSL、ARGOS®等）。光モニタの販売増がセグメント回復を牽引。
• サービス／提供エリア: 測定器は光通信用・産業用・医療用でグローバルに販売（中国向けの動向が業績に影響）。
• 協業・提携: 資料に具体的協業・提携の記載なし（–）。
• 成長ドライバー: 光モニタ需要回復、光通信用測定器の引合い、ケーブル検査装置の伸長、医療用の安定需要。

Q&Aハイライト

• Q&Aの詳細は資料に含まれていないため記載なし（–）。
• 経営陣の姿勢：保守的に為替前提を変更しつつ、セグメント毎の需給を見極める姿勢。
• 未回答事項：中期経営計画の具体的数値、EPSや配当性向の定量方針、詳細な資金使途（借入増の背景）などは明確記載なし。
• ポジティブ要因: 光部品（特に光モニタ）の大幅回復、営業利益率の高さ（33.6%）とQ1での利益進捗が良好。通期売上は増加見込み。
• ネガティブ要因: 経常利益・純利益の大幅減少、中国特需の反動、産業用（半導体向け）での調整、年間配当の減少（210→150円）、固定負債（長期借入金）の増加。
• 不確実性: 為替（$=140円前提だが変動リスク）、中国市場の需要変動、半導体向け装置の回復時期。
• 注目すべきカタリスト: 四半期ごとの受注動向（特に産業用半導体案件）、為替変動、通期の業績修正・受注残の開示、製品（光モニタ等）の市場取り込み状況。

重要な注記

• 会計方針: 資料における会計方針変更の記載なし（–）。
• リスク要因（資料中の注記）: 将来予想は一定の前提に基づく旨の一般的な開示。為替前提の変更が業績に影響する点を注記。
• その他: 連結貸借対照表では現金預金が増加（+949百万円）、売上債権等が減少（△1,008百万円）、在庫増加（+156百万円）。純資産は△320百万円で減少。詳細問い合わせ先は会社の開示情報参照。

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