2026年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)

エグゼクティブサマリー

  • 決算サプライズ:会社の通期予想に対する本第1四半期の数値は特段の予想修正なし(会社は5月公表の業績予想を変更せず)。四半期単独で見ると、為替差損の計上により「経常利益」「親会社株主に帰属する四半期純利益」は大幅悪化(為替差損▲2,981百万円)。決算は「会社予想維持」だが四半期業績は想定外の為替影響を受けたため注意。
  • 業績の方向性:増収減益(売上高は前年同期比+4.5%、営業利益は+19.4%だが経常利益は△96.9%、親会社株主に帰属する四半期純利益は63.09億円→△0.876億円へ悪化)。
  • 注目すべき変化:製品別ではコンデンサ売上が前年同期比+9.1%、インダクタが+14.1%と主力が好調。複合デバイスは▲43.5%と大幅減(構造改革・需要動向に要注目)。為替差損が経常利益・当期純損失の主因。
  • 今後の見通し:通期業績予想(売上340,000百万円、営業利益16,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益8,000百万円)は変更なし。会社は期中平均為替140円を前提とするが、短期の為替変動や関税等のリスクを注視。
  • 投資家への示唆:第1四半期は売上進捗は概ね順調(通期比で約25%)だが、営業利益進捗はやや遅れ(約19.6%)かつ四半期での為替損失が利益に直撃。製品別の差異(コンデンサ・インダクタの伸長 vs 複合デバイスの落ち込み)が中長期の注目点。

基本情報

  • 企業概要:
    • 企業名:太陽誘電株式会社
    • 主要事業分野:電子部品事業(積層セラミックコンデンサ、インダクタ、通信用デバイス(FBAR/SAW)等)
    • 代表者名:代表取締役社長執行役員 佐瀬 克也
    • URL:https://www.yuden.co.jp/jp/
  • 報告概要:
    • 提出日:2025年8月5日
    • 対象会計期間:2026年3月期 第1四半期連結累計(2025年4月1日~2025年6月30日)
  • セグメント:
    • 単一セグメント(電子部品事業)。社内の報告上はセグメント開示を省略。
  • 発行済株式:
    • 期末発行済株式数(自己株式含む):130,218,481株
    • 期末自己株式数:5,485,456株
    • 期中平均株式数(四半期累計):124,733,046株
    • 時価総額:–(資料に記載なし)
  • 今後の予定:
    • 決算説明資料は決算説明会後速やかに同社Webに掲載予定
    • 株主総会・IRイベント:–(資料に明記なし)

決算サプライズ分析

  • 予想vs実績(会社自体の四半期予想は未提示のため「会社の通期予想との進捗」で比較)
    • 売上高:実績84,810百万円、通期予想340,000百万円に対する進捗率 84,810/340,000 = 25.0%(通期比でほぼ季節的期待水準)
    • 営業利益:実績3,142百万円、通期予想16,000百万円に対する進捗率 3,142/16,000 = 19.6%(進捗はやや遅れ)
    • 親会社株主に帰属する当期純利益:実績△876百万円、通期予想8,000百万円に対する進捗率は参考外(赤字のため進捗比較は参考値:△10.9%)
  • サプライズの要因:
    • 主因は為替差損(営業外費用に為替差損2,981百万円計上)による経常利益・当期利益の悪化
    • 事業構造改善費用(国内子会社の構造改革費用等)を特別損失に計上(432百万円)
    • 役員報酬制度移行に伴う一時的な特別利益(移行益64百万円、純計上)あり
  • 通期への影響:
    • 会社は通期予想を据え置き。為替前提(期中平均1USD=140円)と需給回復を前提とするが、今後の為替動向次第で利益面に不確実性あり。現時点で予想修正は無し。

財務指標

  • 財務諸表(要点)
    • 総資産:584,367百万円(前期末573,188百万円、+11,179百万円)
    • 負債合計:270,876百万円(前期末254,017百万円、+16,859百万円)
    • 純資産合計:313,490百万円(前期末319,171百万円、△5,681百万円)
    • 主な増減要因:現金及び預金増加(+7,358百万円)、商品・原材料増(在庫増)、短期借入金・その他負債増加による負債増。配当支払(剰余金減)と当期純損失で純資産減少。
  • 収益性(第1四半期:2025/4/1–2025/6/30)
    • 売上高:84,810百万円(前年同期比+4.5%、増加額 +3,672百万円)
    • 営業利益:3,142百万円(前年同期比+19.4%、営業利益率 3.7% ← 3,142/84,810、前年は約3.2%)
    • 経常利益:256百万円(前年同期比△96.9%)
    • 親会社株主に帰属する四半期純利益:△876百万円(前年同期 6,309百万円、前年同期比 大幅悪化)
    • 1株当たり四半期純利益(EPS):△7.02円(前年同期 +50.62円、前年同期比 約▲113.9%)
  • 進捗率分析(通期予想に対する進捗)
    • 売上高進捗率:25.0%(通期見通しに対して概ね期待どおり、四半期比として通常ペース)
    • 営業利益進捗率:19.6%(通期見通しに対してやや遅れ)
    • 親会社株主純利益進捗率:赤字のため参考値(△10.9%)
    • 過去同期間との比較:売上は増加・営業利益率改善。だが経常~当期は為替影響で大きく悪化。
  • 財務の安全性
    • 自己資本比率:53.6%(安定水準)
    • 負債比率(負債/純資産):270,876/313,490 = 86.4%(中程度)
    • 流動比率(流動資産/流動負債):288,518/101,251 = 約285%(良好、短期支払余力あり)
  • 効率性
    • 総資産回転率(売上/総資産):84,810/584,367 = 0.145(四半期ベース)。参考値としてやや低め(産業特性を考慮)。
    • 売上高営業利益率:3.7%(前年同期 3.2%、改善)
  • セグメント別(製品別)
    • コンデンサ:60,197百万円(構成比71.0%、前年同期比+9.1%) — 主力で成長
    • インダクタ:14,839百万円(構成比17.5%、前年同期比+14.1%)
    • 複合デバイス:3,608百万円(構成比4.3%、前年同期比△43.5%) — 大幅減少(要因把握と構造改革の進捗確認が重要)
    • その他:6,164百万円(構成比7.3%、前年同期比△5.8%)
  • 財務の解説
    • 流動資産増(現金・在庫増)が主因で総資産増。負債増は短期借入金増などによる。自己資本比率は高水準で財務基盤は安定している一方、為替損失が利益を圧迫。

配当

  • 配当実績と予想:
    • 2025年3月期:年間90円(中間45円/期末45円)
    • 2026年3月期(予想):年間90円(中間45円/期末45円)→ 予想据え置き
  • 配当性向(会社予想ベース):年間配当90円/通期EPS予想64.14円 = 約140.4%(非常に高い/要注目。会社は配当方針別の考慮あり)
  • 配当利回り:–(株価情報の記載なし)
  • 特別配当の有無:なし
  • 株主還元方針:特記事項なし(自社株買い等の記載なし)

セグメント別情報

  • セグメント別状況(製品別)
    • コンデンサ:需要増(自動車、情報インフラ・産業機器向け)で+9.1%成長。高付加価値品の取り組み継続。
    • インダクタ:民生機器・情報機器向け好調で+14.1%成長。
    • 複合デバイス:通信用デバイス(FBAR/SAW)等が減少し▲43.5%。同社は構造改革による収益性改善を掲げているが短期での回復課題。
  • セグメント戦略:中期経営計画2025に沿い、自動車・情報インフラ・産業機器向け販売比率を50%にする戦略。ハイエンド・高信頼性商品の拡充、インダクタ・通信用デバイス強化を継続。

中長期計画との整合性

  • 中期経営計画:中期経営計画2025(2022→2026)に沿って市場比率のシフトと高付加価値製品の強化を目標。第1四半期の製品別伸長(コンデンサ、インダクタ)は計画整合的だが、複合デバイスの落ち込みが課題。
  • KPI達成状況:主要KPI(自動車・情報インフラ比率50%等)の四半期での明確数値は未提示。製品別売上動向は概ね計画方向だが、通信用デバイスは改善が必要。

競合状況や市場動向

  • 競合他社との比較:同業他社との定量比較は資料に記載なし(–)。ただし、コンデンサ分野は依然として主力領域で競争力を維持。
  • 市場動向:自動車の電子化・電動化、データセンター向け投資(AIサーバー等)が需要を下支え。対して通商政策・関税や金融市場・為替変動が短期リスク。

今後の見通し

  • 業績予想:
    • 通期予想(変更なし):売上340,000百万円(+0.4%)、営業利益16,000百万円(+53.0%)、経常利益15,000百万円(+42.6%)、親会社株主に帰属する当期純利益8,000百万円(+243.6%)、1株当たり当期純利益 64.14円
    • 会社の前提:期中平均為替1USD=140円、需要は自動車・情報インフラで増加見込み
  • 予想の信頼性:会社は現状で予想維持。過去の予想達成傾向は資料に詳述なし(–)。為替や関税リスクが大きく、短期的には変動要因が大きい。
  • リスク要因:
    • 為替変動(今回の四半期でも為替差損が利益を圧迫)
    • 各国の通商政策・関税措置
    • 市場需要の地域別・製品別変動(特に通信用デバイス)

重要な注記

  • 会計方針:会計基準等の改正に伴う会計方針の変更を実施(注記あり)。その他の会計方針の主要変更は特記事項なし。
  • レビュー:添付の四半期連結財務諸表に対する公認会計士又は監査法人によるレビューの記載はなし(–)。
  • 特記事項:
    • 当期における役員報酬制度移行に伴う一時効果(特別利益)と国内子会社の構造改革に伴う費用(事業構造改善費用)を計上している点に留意。

(注)本資料は開示情報の要約であり、投資判断を促すものではありません。不明項目は“–”で表記しています。数字は百万円未満切捨ての開示数値に基づく。


上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。


企業情報

銘柄コード 6976
企業名 太陽誘電
URL http://www.ty-top.com/
市場区分 プライム市場
業種 電機・精密 – 電気機器

このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

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By シャーロット

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