2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)
エグゼクティブサマリー
- 決算サプライズ:会社の期首(2025/4/28公表)予想から通期見通しを下方修正(売上高△3.0%、営業利益△4.3%、親会社株主に帰属する当期純利益△12.2%)。中間実績は直近会社見通し(2025/7/31公表の中間予想括弧値)に対してやや下振れ(売上高・営業利益ともに下回る)。
- 業績の方向性:増収・減益(売上高6,297億円:前年同期比+0.1%(ほぼ横ばい、過去最高の中間売上)/営業利益454億円:△6.7%(減益))。
- 注目すべき変化:親会社株主に帰属する中間純利益は317億円で前年同期比△26.1%(主因:投資有価証券売却益の減少 → 純利益圧迫)(悪い)。一方、経常利益は為替差損減少で+1.7%(良い)。
- 今後の見通し:通期は売上高1,323,200百万円(+2.0%)・営業利益110,000百万円(+1.9%)の計画に修正。通期配当は年間80円(中間40円・期末40円)を維持。中間進捗は売上高約47.6%、営業利益約41.3%、純利益約44.1%で、進捗は概ね想定範囲だが営業利益進捗がやや遅い。
- 投資家への示唆:売上は高付加価値品の販売拡大等で堅調に推移している一方、欧州での樹脂販売取引に関わる一時費用や検査需要低迷、投資有価証券売却益減少が利益を抑制。配当維持・自己株取得枠の追加(年間合計1,400万株)を伴い株主還元は継続。
基本情報
- 企業概要:
- 企業名:積水化学工業株式会社(Sekisui Chemical Co., Ltd.)
- 主要事業分野:住宅事業、環境・ライフライン(パイプ・システム等)、高機能プラスチックス(モビリティ・エレクトロニクス等)、メディカル(検査・医薬)およびその他(フィルム型リチウムイオン電池等)
- 代表者:代表取締役社長 加藤 敬太
- 問合せ先:代表取締役専務執行役員 清水 郁輔/TEL 03-6748-6467
- 報告概要:
- 提出日:2025年10月30日
- 対象会計期間:2026年3月期 第2四半期(中間期)連結・期間 2025年4月1日~2025年9月30日
- 決算説明資料作成:有、決算説明会:有
- セグメント(報告セグメント):
- 住宅カンパニー:戸建・集合住宅、リフォーム、レジデンシャル(不動産等)
- 環境・ライフラインカンパニー:パイプ・システムズ、住・インフラ複合材、インフラ・リニューアル
- 高機能プラスチックスカンパニー:エレクトロニクス、モビリティ、インダストリアル等
- メディカル事業:検査事業、医療事業(原薬等)
- その他:フィルム型リチウムイオン電池等(報告セグメント外)
- 発行済株式:
- 期末発行済株式数(普通株式、自己株式含む):2026/3期中間 440,507,285株(前期 444,507,285株)
- 期中平均株式数(中間期):414,865,018株(前年中間 418,726,930株)
- 時価総額:–(資料に明記なし)
- 今後の予定:
- 半期報告書提出予定日:2025年11月13日
- 配当支払開始予定日:2025年12月1日
- IRイベント:決算説明会あり(詳細は同社IR参照)
決算サプライズ分析
- 予想 vs 実績(数値は百万円)
- 中間実績:売上高 629,797(+0.1% YoY)、営業利益 45,447(△6.7%)、親会社株主に帰属する中間純利益 31,722(△26.1%)
- 直近会社予想(7/31公表括弧値)との比較:売上高(予想6,392億円)に対し実績6,297億円で下振れ、営業利益(予想489億円)に対し実績454億円で下振れ(会社の中間予想をやや下回る)
- 通期会社予想修正(2025/4/28→今回修正):前回(A) 売上1,364,500/営業115,000/当期純82,000 → 今回(B) 売上1,323,200(△41,300、△3.0%)/営業110,000(△5,000、△4.3%)/当期純72,000(△10,000、△12.2%)
- サプライズの要因:
- 下振れ要因:欧州における樹脂販売取引に関わる一時費用計上(営業利益圧迫)、メディカル(検査)需要の弱さによる売上低迷、投資有価証券売却益の減少が純利益を押し下げ(△)。
- ポジティブ要因:為替差損の減少により経常利益は増加(+)。
- 通期への影響:
- 通期見通しは下方修正済み。ただし配当は維持(年間80円)。下期で高付加価値品拡販、スプレッド確保、固定費抑制を進め増益・最高益更新を目指す方針。達成可能性は市況回復を見込まず実行施策(構成改善・価格維持等)への依存が大きい。
財務指標
- 連結概況(中間期 2025/9/30)
- 売上高:629,797百万円(前年同期比+0.1%:+743百万円)(ほぼ横ばい、過去最高の中間売上=良い)
- 営業利益:45,447百万円(前年同期比△6.7%:△3,276百万円)(減益=悪い)
- 経常利益:48,951百万円(前年同期比+1.7%:+809百万円)(良い)
- 親会社株主に帰属する中間純利益:31,722百万円(前年同期比△26.1%:△11,203百万円)(悪い)
- 1株当たり中間純利益(EPS):76.47円(前年中間 102.51円、△約25.4%)
- 財政状態(2025/9/30)
- 総資産:1,374,803百万円(前期末比+44,016百万円)
- 純資産:853,856百万円(前期末比+18,489百万円)
- 自己資本(参考):825,248百万円
- 自己資本比率:60.0%(安定水準;目安40%以上=良い)
- 流動資産合計:718,550百万円/流動負債合計:367,714百万円 → 流動比率 ≒ 195%(良い)
- 負債合計:520,946百万円(前期末より増加、社債発行20,000百万円等)
- キャッシュフロー(中間累計)
- 営業CF:49,833百万円(前年同期 58,322百万円 → 減少だが黒字)
- 投資CF:△19,873百万円(有形固定資産投資や定期預金等)
- 財務CF:△11,988百万円(配当支払、自己株取得等)
- 期末現金及び現金同等物:142,254百万円(増加)
- 収益性指標(要点)
- 営業利益率(中間):45,447 / 629,797 ≒ 7.22%(前年同期は約7.75% → 低下)
- 進捗率分析(通期見通しに対する中間進捗)
- 通期売上高進捗率:629,797 / 1,323,200 = 約47.6%(ほぼ標準的な上期進捗、やや控えめ)
- 通期営業利益進捗率:45,447 / 110,000 = 約41.3%(下期寄与が重要)
- 通期純利益進捗率:31,722 / 72,000 = 約44.1%
- 過去同期間(前期中間)との比較:売上進捗ほぼ同等、営業利益は低下傾向
- 効率性・その他
- 総資産回転率・詳細指標は開示数値を用いての算出可能(簡易的には売上高/総資産 ≒ 0.46回/年)
- セグメント別では高機能プラスチックスと住宅が利益基盤の主要部分を占める
配当
- 中間配当:40円(前年中間 37円、増配+3円=良い)
- 期末予想配当:40円(前回予想から修正なし)
- 年間配当(予想):80円(前年 79円 → 1円増、16期連続増配を目標・継続)
- 配当性向(予想ベース):配当80円 / EPS(通期予想174.04円) ≒ 46%(前年は約40%前後 → 増加傾向)
- 特別配当:無
- 自己株式取得:自己株式購入枠 1,000万株/300億円を追加(年間合計 1,400万株)→ 株主還元積極化の動き(良い)
セグメント別情報(中間実績)
(数値は百万円・四捨五入誤差あり)
- 住宅カンパニー
- 売上高:258,600百万円(約2,586億円、前年同期比+2.0%=良い)
- 営業利益:16,304百万円(約163億円、前年同期比+11.9%=大幅増益=良い)
- コメント:棟単価上昇(高価格帯商品の拡販)とリフォーム受注拡大で増収増益。受注棟数は前年の94%だが金額は100%を確保(構成改善の成果)。
- 環境・ライフラインカンパニー
- 売上高:112,000百万円(約1,120億円、前年同期比△1.2%=やや悪い)
- 営業利益:8,000百万円(約80億円、前年同期比△4.9%)
- コメント:新値定着で売値改善は効くも、国内外市況低迷・猛暑による施工減で販売量が減少。インドCPVC市況の影響あり。
- 高機能プラスチックスカンパニー
- 売上高:223,500百万円(約2,235億円、前年同期比+1.1%)
- 営業利益:28,351百万円(約283億円、前年同期比△5.0%)
- コメント:エレクトロニクス・インダストリアルは堅調で増収。しかし欧州での樹脂販売取引に関わる一時費用計上が減益要因。モビリティ(EV関連)は低調だがHUD等の伸長、航空機向けも好調。
- メディカル事業
- 売上高:44,200百万円(約442億円、前年同期比△7.6%)
- 営業利益:4,500百万円(約45億円、前年同期比△24.3%)
- コメント:海外(特に米国)の検査需要低迷・中国市況低下で減収・減益。医療事業は堅調。
- その他事業:売上高約40億円、営業損失計上(構造調整など)
- セグメント戦略:高付加価値シフト、スプレッド維持、リフォーム・レジデンシャル強化、海外重点市場での拡販(合成木材等)を推進
中長期計画との整合性
- 中期経営計画との整合性:
- 会社は「高付加価値品へのシフト」「スプレッド確保」「固定費抑制」を戦略として掲げ、通期では過去最高の売上・営業利益更新を目指す計画。今回の中間実績・下方修正は一時要因(市況低迷・一時費用)に起因するが、住宅・高付加価値品シフトは概ね順調と表明。
- KPI達成状況:
- 主要KPI(売上高・営業利益)は上期で通期目標の約47.6%/41.3%の進捗。営業利益は下期比重を見込む計画のため下期の実行が鍵。
競合状況や市場動向
- 競合比較:同社は住宅・化学・高機能材料・医療と多角化しており、個別事業での競合(建材大手、化学品メーカー、診断試薬メーカー等)と比較して高付加価値製品・技術で差別化を図る戦略。詳細な同業比較は別途データ必要(–)。
- 市場動向:
- 住宅:新築市況は低迷も高価格帯需要は堅調。
- モビリティ:EV関連の伸び鈍化が影響(高機能プラスチックスの一部製品に影響)。
- メディカル:検査需要は地域別で回復遅れ(特に米国・中国の需要変動)。
- 為替:為替差損の減少が経常利益を押し上げる要因となった。
今後の見通し
- 業績予想(通期・修正後)
- 売上高:1,323,200百万円(+2.0% YoY)
- 営業利益:110,000百万円(+1.9%)
- 経常利益:112,000百万円(+0.9%)
- 親会社株主に帰属する当期純利益:72,000百万円(△12.1%)
- 1株当たり当期純利益(EPS):174.04円
- 前提条件・注記:
- 会社は下期で市況回復を見込まず、販売構成の改善(高付加価値シフト)、スプレッド確保、固定費抑制で増益を目指すと説明。為替想定(表記あり)が業績に影響。
- 予想の信頼性:
- 過去の予想修正実績や今回の下方修正を踏まえると、達成には下期施策の確実な実行と外部市況の安定が必要。
- リスク要因:
- EV市場や大口顧客需要の変動、欧州の取引に関する一時費用の発生、検査需要の地域差、為替変動、原材料価格上昇等
重要な注記
- 会計方針の変更:無し
- 中間連結財務諸表の作成に特有の会計処理:有(税金費用の按分等、詳細は添付資料P.9参照)
- レビュー:本第2四半期決算短信は公認会計士または監査法人のレビュー対象外
- その他:通期業績予想は2025年4月28日公表値から修正あり(本資料参照)。業績見通しの前提等は添付資料参照のこと。
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 4204 |
| 企業名 | 積水化学工業 |
| URL | http://www.sekisui.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 素材・化学 – 化学 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
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