決算短信：シャープ（6753）

2026年３月期 第２四半期（中間期）決算短信〔日本基準〕（連結）

エグゼクティブサマリー

• 決算サプライズ：会社は通期予想を修正（有）している。今回の中間実績は市場コンセンサスは不明だが、通期予想に対する進捗率（下記参照）を見ると、営業利益・親会社株主利益は高い進捗を示しており、結果は「ほぼ会社側の計画に合致／上振れの余地がある」と評価できる（市場予想との比較は–）。
• 業績の方向性：売上高は前年同期比で減収（△13.3%）、一方で営業利益・純利益は大幅増益（営業利益：479百万円→28,955百万円、親会社株主に帰属する中間純利益：22,960百万円→45,480百万円、純利益は+98.1%）。
• 注目すべき変化：営業益・純利益の大幅改善と自己資本比率の回復（10.5%→14.6%）が最も重要。短期借入金の急増（短期借入金111,257百万円→475,104百万円）に伴い流動負債が増加し、流動比率が低下している点も重要な変更点。
• 今後の見通し：会社の通期（2026年3月期）予想は修正済み（売上高1,870,000百万円、営業利益45,000百万円、親会社株主純利益53,000百万円）。中間実績の進捗率は売上高50.8%、営業利益64.3%、純利益85.8%で、営業利益・純利益は通期達成に向けた進捗優位。ただし、2026年4月に到来するシンジケートローンの借り換え等、資金面の不確実性に留意が必要。
• 投資家への示唆：利益面は改善しているが、流動性（短期借入の増加・流動比率低下）と連結範囲の変更（子会社除外・事業譲渡等）を踏まえ、収益の質（営業キャッシュフローはマイナス）と財務安定性の動向を継続監視することが重要。

基本情報

• 企業概要:
  • 企業名：シャープ株式会社
  • 主要事業分野：家電・TV等の「スマートライフ」、オフィス向けソリューション等の「スマートワークプレイス」、高付加価値の車載・モバイル・産業向け「ディスプレイデバイス」など（報告セグメントは「スマートライフ」「スマートワークプレイス」「ディスプレイデバイス」「その他」）
  • 代表者名：代表取締役 沖津 雅浩
  • URL：https://corporate.jp.sharp/
• 報告概要:
  • 提出日：2025年11月10日
  • 対象会計期間：2026年3月期 第2四半期（中間期）連結（2025年4月1日～2025年9月30日）
  • 決算説明資料作成：有、決算説明会：有（機関投資家・アナリスト向け）
• セグメント:
  • スマートライフ：家庭向け製品（TV等を含む）等
  • スマートワークプレイス：業務向け機器・通信等
  • ディスプレイデバイス：車載・モバイル・産業向け高付加価値ディスプレイ
  • その他：エレクトロニックデバイス事業等（堺ディスプレイプロダクト㈱等含むが一括表示）
• 発行済株式:
  • 期末発行済株式数（普通株式、自己株式含む）：650,406,638株（2026年3月期中間期）
  • 期中平均株式数（中間期）：649,299,481株
• 今後の予定:
  • 中間報告書提出予定日：2025年11月14日
  • 決算説明会：2025年11月10日に開催（資料は同社HPへ掲載予定）

決算サプライズ分析

• 予想 vs 実績（会社公表の通期予想に対する進捗）
  • 売上高：中間実績 950,343百万円／通期予想 1,870,000百万円 → 達成率 50.8%
  • 営業利益：中間実績 28,955百万円／通期予想 45,000百万円 → 達成率 64.3%
  • 親会社株主に帰属する当期純利益：中間実績 45,480百万円／通期予想 53,000百万円 → 達成率 85.8%
• サプライズの要因：
  • 営業利益・純利益が大幅改善：売上総利益が増加（売上原価の改善等により売上総利益は210,925百万円、前年同期188,219百万円）、特別利益（固定資産売却益19,527百万円等）や持分法利益が寄与。
  • セグメント再編や連結範囲の変更（SSTEC社等の連結除外、SFL社の連結除外・事業移管）により「その他」区分の売上・資産が大幅減少しているため、前年との単純比較は注意が必要。
  • 財務面では短期借入金の大幅増（期限到来を見越した短期化）により流動性指標が悪化。
• 通期への影響：
  • 中間実績の進捗は営業利益・純利益ともに高く、会社の修正後通期予想達成の可能性は高いと見られる。ただし、営業キャッシュフローがマイナス（△23,349百万円）である点、及び2026年4月のシンジケートローン借り換えなど財務面の不確実性は注意点。

財務指標

• 財務諸表要点（中間末：2025年9月30日、単位：百万円）
  • 総資産：1,417,071（前期末 1,453,730）
  • 純資産（株主資本ベース）：221,275（前期末 167,709）
  • 流動資産：957,514／固定資産：459,557
  • 流動負債：1,082,257（前期末 756,923）→ 短期借入金が増加（475,104）
  • 固定負債：113,537（前期末 529,097）→ 長期借入金の大幅圧縮（11,237）
• 収益性（中間：2025/4–9、対前年中間期）
  • 売上高：950,343百万円（前年中間 1,096,414百万円、△13.3%、差額 △146,071百万円）
  • 売上総利益：210,925百万円（前年 188,219百万円、+12.0%）
  • 営業利益：28,955百万円（前年 479百万円、増加 約+5,945%）
  • 営業利益率：3.05%（210,925/950,343 → 売上総利益率 22.2%）
  • 経常利益：33,586百万円（前年 1,466百万円、大幅増）
  • 親会社株主に帰属する中間純利益：45,480百万円（前年 22,960百万円、+98.1%）
  • 1株当たり中間純利益（EPS）：70.05円（前年 35.36円、+98.1%）
• 進捗率分析（通期予想に対する割合）
  • 売上高進捗率：50.8%（通常は季節性により第2四半期で約50%前後が目安）
  • 営業利益進捗率：64.3%（好調、通期見通しに対して上振れ余地）
  • 純利益進捗率：85.8%（非常に高い進捗）
  • 過去同期間との比較：利益面は前年同期に比べ大幅改善しており、進捗は通常ペースあるいは上回る
• 財務安全性
  • 自己資本比率：14.6%（前期末 10.5%）→ 14.6%（低水準、目安：40%以上が安定）
  • 負債比率（負債合計/資産合計）：約84.4%（借入依存高め）
  • 流動比率：流動資産957,514／流動負債1,082,257 ≒ 88.5%（100%未満で短期流動性注意）
• 効率性
  • 総資産回転や売上高営業利益率は改善。営業利益率は3.05%へ改善（前年同期はほぼゼロ）。
• セグメント別（中間：2025/4–9）
  • 売上高（外部顧客）：スマートライフ 290,791百万円（前中間 315,358、△7.8%）、スマートワークプレイス 407,782百万円（前 396,322、+2.9%）、ディスプレイデバイス 209,515百万円（前 221,234、△5.3%）、その他 42,254百万円（前 163,498、△74.2%：連結範囲変更の影響）
  • セグメント利益：スマートライフ 13,280百万円（前 7,720、+72.0%）、スマートワークプレイス 32,986百万円（前 22,497、+46.6%）、ディスプレイデバイス △8,767百万円（損失幅縮小、前 △12,598）、その他 1,221百万円（前 △7,521）
  • セグメント合計利益 38,721百万円、調整額 △9,765百万円 → 連結営業利益 28,955百万円
• 財務の解説
  • 利益増は売上総利益率改善や特別利益（資産売却益等）の寄与。だが営業キャッシュ・フローは△23,349百万円でマイナス、運転資本の増加や事業構造改革費用の支払等が影響。
  • 短期借入金の増加は、長期借入金の期日接近に伴う短期借換え・見直しの影響（会社は借り換え交渉を主力行と順調に進めていると説明）。

配当

• 中間配当：0.00円（2026年3月期 中間：0.00）
• 期末配当：未定（会社発表：2026年3月期の1株当たり配当金は未定）
• 年間配当予想：未定
• 配当利回り・配当性向：–（配当未定のため算出不可）
• 特別配当：無し（開示なし）
• 株主還元方針：自社株買い等の開示は無し（直近の配当予想変更は無し）

セグメント別情報

• セグメント概況：
  • スマートライフ：売上減だが利益率改善（生活家電やTV含む）。前期と比較して利益率が大きく改善。
  • スマートワークプレイス：売上微増、利益大幅増で好調。
  • ディスプレイデバイス：売上減少・損失は縮小。高付加価値分野に集中。
  • その他：大幅減（連結範囲変更、事業譲渡・子会社除外の影響）。
• 前年同期比較（主要点）：
  • スマートライフ 売上 △7.8%、利益 +72.0%
  • スマートワークプレイス 売上 +2.9%、利益 +46.6%
  • ディスプレイデバイス 売上 △5.3%、損失幅縮小
  • その他 売上大幅減（連結除外の影響）
• セグメント戦略：ブランド事業の「グローバル拡大」と「事業変革」を進める再編（「暮らす」＝スマートライフ、「働く」＝スマートワークプレイスに再編）。ディスプレイは車載・モバイル・産業用高付加価値に集中。

中長期計画との整合性

• 中期経営計画との位置付け：資料ではブランド事業のグローバル展開と事業変革の加速が継続目標。中間期は収益性改善の兆しが出ているが、財務基盤の更なる強化が必要と明記。
• KPI達成状況：具体的KPIは決算短信に詳細記載なし（–）。自己資本比率回復は進捗だが目標水準（例：40%）には遠い。

競合状況や市場動向

• 競合比較：同業他社との相対評価は決算短信に記載なし（–）。ただし、ディスプレイ分野で高付加価値領域に集中する戦略は競争差別化の方向性。
• 市場動向：家電・ディスプレイ市場の需要変動、車載・モバイル向けの高付加価値ニーズが業績に影響。為替・部品供給・顧客需要の変化がリスク。

今後の見通し

• 業績予想：
  • 通期予想（会社公表）：売上高 1,870,000百万円（前年同期比 △13.4%）、営業利益 45,000百万円（+64.6%）、経常利益 45,000百万円（+154.9%）、親会社株主に帰属する当期純利益 53,000百万円（+46.8%）、EPS 81.63円
  • 直近公表予想から修正あり（会社表明）
• 予想の信頼性：中間の進捗は良好で、利益面は通期達成に前向き。ただし過去の予想達成傾向や保守性については決算短信に詳細記載なし（–）。
• リスク要因：
  • 資金面：短期借入金の増加と2026年4月のシンジケートローン借り換えが最大の短期リスク
  • 営業面：市場需要の悪化、原材料・部品価格の変動、為替変動
  • 連結範囲の変更や事業譲渡に伴う一時的な業績変動

重要な注記

• 会計方針：会計方針の変更は無し。中間連結財務諸表に特有の会計処理の適用無し。
• 連結範囲の変更：当中間期に連結子会社の除外（Saigon STEC Co., LTD.、シャープ福山レーザー(株)、P.T. Sharp Semiconductor Indonesia の3社）があり、これが「その他」区分の売上・資産減少の主因。
• 継続企業の前提：重要な不確実性はあるが、継続企業の前提に関する注記は無し。会社は主要金融機関と借換え協議を進行中と説明。

上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。

企業情報

このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。

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