2025年12月期 第2四半期(中間期)決算短信〔IFRS〕(連結)
エグゼクティブサマリー
- 決算サプライズ:会社の通期予想に対する修正は無し(業績見通しは据え置き)。市場予想との差異は–(市場予想データは提供なし)。
- 業績の方向性:売上高は減収(前年同期比△4.1%)、コア営業利益は増益(同+4.3%)だが、営業利益・親会社帰属中間利益は大幅減(営業利益△34.4%、親会社帰属中間利益△56.6%)。→ 増収増益ではなく「減収減益(最終利益は大幅減)」傾向。
- 注目すべき変化:半導体・電子材料セグメントの回復でコア営業利益は増加(売上+10.1%、コア営業利益+60.0%)した一方、ケミカル系(特にグラファイト等)とクラサスケミカルで業績悪化、また前年同期にあった旧本社土地建物売却益が今期にはないため営業利益・当期利益が大幅減少。さらに為替差損益の悪化・金融費用増加が利益を押し下げ。
- 今後の見通し:通期業績予想(売上 1,422,000 百万円、コア営業利益 98,000 百万円、営業利益 49,000 百万円、親会社帰属当期利益 26,000 百万円)は現時点で変更なし。通期に対する中間進捗は売上45.1%、コア営業利益35.3%、営業利益66.5%、親会社帰属当期利益75.6%で、指標ごとに偏りあり(コア利益は進捗遅め)。
- 投資家への示唆:半導体関連の回復が明瞭でコア利益を支えているが、化学・石油化学系の市況・在庫評価の悪化および非経常損益(FET売却に伴う約250億円の特別損失計上見込み)が業績に影響。通期計画は現状織り込み済との会社説明だが、セグメント構成変更や非経常項目の扱い、為替・市況リスクに注意。
基本情報
- 企業概要:
- 企業名:株式会社レゾナック・ホールディングス
- 主要事業分野:機能性化学品を中心とした化学・電子材料・素材事業(報告セグメント:半導体・電子材料、モビリティ、イノベーション材料、ケミカル、クラサスケミカル)
- 代表者名:代表取締役社長 高橋 秀仁
- 報告概要:
- 提出日:2025年8月7日(決算短信)
- 対象会計期間:2025年1月1日~2025年6月30日(2025年12月期 第2四半期 中間決算、IFRS・連結)
- 決算説明資料作成:有、決算説明会:有(機関投資家、証券アナリスト向け)
- セグメント:
- 半導体・電子材料:半導体前工程材料・後工程材料、デバイスソリューション(HDメディア、SiCウェハー等)
- モビリティ:樹脂成形品、摩擦材、粉末冶金、アルミ機能部材等
- イノベーション材料:樹脂材料、機能性化学品、コーティング材料、セラミックス等
- ケミカル:基礎化学品、産業ガス、グラファイト(黒鉛電極等)
- クラサスケミカル:石油化学(オレフィン、有機化学品、合成樹脂等)
- 発行済株式:
- 期末発行済株式数(自己株式含む):184,901,292株(2025年中間期)
- 期中平均株式数(中間期):180,796,120株
- 時価総額:–(提供データ無し)
- 今後の予定:
- 半期報告書提出予定日:2025年8月8日
- 株主総会/IRイベント:–(本短信に記載無し)
決算サプライズ分析
- 予想 vs 実績(対会社通期予想の達成率=中間実績/通期予想)
- 売上収益:642,054 百万円/1,422,000 百万円 → 達成率 45.14%(目安:50%が理想、中間はやや遅れ)
- コア営業利益:34,598 百万円/98,000 百万円 → 達成率 35.30%(進捗遅め)
- 営業利益:32,611 百万円/49,000 百万円 → 達成率 66.53%(進捗良好)
- 親会社の所有者に帰属する中間利益:19,654 百万円/26,000 百万円 → 達成率 75.59%(進捗良好)
- サプライズの要因:
- コア営業利益は半導体・電子材料の改善で増益(+60.0%)だが、営業利益・当期利益が大幅減となった主因は前年同期に計上された旧本社土地建物売却益の反動(前年は特別益有り)、為替差損の悪化、金融収支の悪化(金融収益減少、金融費用増加)。またセグメント再編や連結範囲の変更も比較に影響。
- 通期への影響:
- 会社はFET社の譲渡に伴う非経常損(約250億円)を通期想定に織り込んでおり、現時点で通期予想修正は無し。ただしコア営業利益の進捗が遅い一方で営業利益・当期利益の進捗は高く、期後半のセグメント別動向(特にケミカル、クラサスケミカルの市況)と為替が鍵。
財務指標
- 財政状態(主要数値、単位:百万円)
- 資産合計:2,035,517(前期末 2,172,626、△137,109)
- 負債合計:1,361,756(前期末 1,480,620、△118,864)
- 資本合計:673,761(前期末 692,006、△18,245)
- 親会社所有者帰属持分:647,645 → 親会社帰属持分比率 31.8%(安定水準の目安40%以上には未達、注意)
- キャッシュ・フロー(百万円)
- 営業CF:34,630(前年同期 55,985、△21,355)
- 投資CF:△47,886(前年同期 △11,485、△36,401)
- フリーCF:△13,256(前年同期 44,500、△57,756)
- 現金及び現金同等物期末:207,970(前年同期 238,590、△30,620)
- 収益性(中間期:2025年1-6月、単位:百万円)
- 売上収益:642,054(前年同期 669,543、△27,489、△4.1%)
- コア営業利益:34,598(前年同期 33,162、+1,436、+4.3%)
- 営業利益:32,611(前年同期 49,696、△17,085、△34.4%)
- 税引前中間利益:30,415(前年同期 54,603、△44.3%)
- 中間利益(当期利益):19,920(前年同期 45,248、△56.0%)
- 親会社帰属中間利益:19,654(前年同期 45,259、△56.6%)
- EPS(基本):108.71 円(前年同期 250.29 円、△141.58 円)
- 進捗率分析(通期予想に対する中間進捗)
- 売上高進捗率:45.14%(やや遅れ)
- コア営業利益進捗率:35.30%(遅れ)
- 営業利益進捗率:66.53%(進捗良好)
- 親会社帰属当期利益進捗率:75.59%(進捗良好)
- コメント:コア利益が進捗遅めだが、営業利益・当期利益の進捗が高いのは前年の非継続的利益の有無や会計上の調整、持分法利益等の影響があるため。
- 財務安全性
- 自己資本比率(親会社帰属持分ベース):31.8%(目安40%未満 → 要注意)
- 有利子負債残高(参考):974.4 十億円(=97,444 百万円/資料中の9,744億円表記)(前年 10,237億円 → 減少494億円)
- 流動比率(流動資産 739,902 / 流動負債 391,921)=約1.89(流動性は良好、目安100%以上)
- 効率性
- 売上高営業利益率(中間、営業利益/売上高):32,611 / 642,054 ≒ 5.1%(前年は 49,696/669,543 ≒ 7.4% → 低下)
- セグメント別注記(下記に詳細)
配当
- 配当実績と予想:
- 中間配当(2025年):0.00 円(中間無配)
- 期末(予想):65.00 円
- 年間配当予想:65.00 円(前回予想から修正無し)
- 配当利回り:–(株価情報なし)
- 配当性向(通期予想ベース):配当/予想EPS ≒ 65 / 143.87 ≒ 45.2%(概算、やや高めの還元水準)
- 特別配当:無し
- その他の株主還元:自己株式の取得は実績あり(中間期間に一部取得/処分の実績あり)が大規模な発表は無し。
セグメント別情報(中間:2025年1-6月)
(単位:百万円、増減は前年同期比)
- 半導体・電子材料:売上 230,680(+21,077、+10.1%)、コア営業利益 42,486(+15,930、+60.0%) — 半導体後工程やデバイスソリューションが牽引。
- モビリティ:売上 89,659(△10,202、△10.2%)、コア営業利益 1,308(△1,036、△44.2%) — 事業譲渡や自動車市況低迷で減収減益。
- イノベーション材料:売上 44,922(△1,929、△4.1%)、コア営業利益 4,946(△722、△12.7%) — 自動車関連需要減で減益。
- ケミカル:売上 78,428(△20,052、△20.4%)、コア営業利益 △8,151(前期 △292 → 赤字拡大) — グラファイト(黒鉛電極等)の市況低迷、在庫評価悪化で赤字拡大。
- クラサスケミカル(石油化学):売上 149,884(△5,829、△3.7%)、コア営業利益 △806(前期 2,107 → 赤字化) — ナフサ価格低下等で製品価格下落、在庫評価差の悪化。
- その他:外部売上 48,481、コア営業利益 2,147
- セグメント戦略:半導体関連で回復・増販を継続させつつ、ケミカル系の市況変動・在庫評価改善が鍵。FET売却によるポートフォリオ整理で今後の収益構造変化が想定される。
中長期計画との整合性
- 中期経営計画:資料では「統合新会社の長期ビジョン(2021–2030)」に基づくポートフォリオマネジメントを継続中。今回のFET売却はその一環(非中核事業の切り離し)。
- KPI達成状況:コア営業利益の通期目標98,000に対する中間進捗は35.3%と遅れ(半導体が牽引するがケミカル等が足を引っ張る)。中期計画達成には下期のコア利益回復が必要。
競合状況や市場動向
- 競合他社比較:個別同業他社データは本資料に無し(–)。一般論として半導体材料分野は回復局面、石炭・黒鉛・石油化学は市況依存が大きい。
- 市場動向:半導体(AI関連等)の需要回復が寄与。ナフサ・黒鉛電極等の市況低迷がケミカル系収益悪化の主因。為替(円高)が包括利益に影響。
今後の見通し
- 業績予想:
- 通期予想(修正無し):売上 1,422,000 百万円(+2.2%)、コア営業利益 98,000 百万円(+6.4%)、営業利益 49,000 百万円(△45.0%)、親会社帰属当期利益 26,000 百万円(△64.6%)。税引前当期利益予想 38,000 百万円(△55.1%)。
- 会社の前提:FET売却に伴う非経常損(約250億円)を織り込み済み。その他前提(為替・原料価格等)は「添付資料参照」だが本摘要に詳細記載なし。
- 予想の信頼性:会社は通期見通しを据え置き。過去の予想達成傾向の定性的判断は資料に明記無し(–)。
- リスク要因:為替変動、原材料(ナフサ・黒鉛等)市況、半導体需要の変動、非経常損益計上、グループ再編・譲渡の条件不履行リスク等。
重要な注記
- 会計方針:2024年通期よりIFRS適用。今回の決算はIFRSベースで当期比較を遡及修正済。会計方針変更・見積りの変更は無し。
- 連結範囲の変更:当中間期に連結範囲の重要な変更あり(除外:株式会社レゾナック・パッケージング等)。
- 重要な後発事象:連結子会社RECが保有する孫会社 Fiamm Energy Technology S.p.A.(FET社)の全株式をAURELIUSに譲渡する契約を2025/8/1に締結。株式譲渡実行は2025年第4四半期予定。これにより2025年12月期の連結財務諸表で約250億円の非経常損失を計上見込み(会社は通期予想に既に織り込んでいると明示)。
- 監査・レビュー:第2四半期決算短信は公認会計士/監査法人のレビュー対象外。
(注)不明な項目・外部データは“–”で表記しました。本資料は提供された決算短信に基づく要約であり、投資判断や売買の助言は行いません。
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 4004 |
| 企業名 | レゾナック・ホールディングス |
| URL | https://www.resonac.com/jp |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 素材・化学 – 化学 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。
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