1. 企業情報

  • 事業内容などのわかりやすい説明
    株式会社ケイファーマは、慶應義塾大学医学部発のベンチャー企業です。iPS細胞(人工多能性幹細胞)を用いた再生医療製品と医薬品の研究開発、そして将来的な製造・販売を手掛けています。特に、中枢神経系疾患(脊髄損傷や脳梗塞など)を対象とした治療薬の開発に注力しています。
  • 主力製品・サービスの特徴
    現在の主力は、将来の治療薬となる「パイプライン」の開発です。
    • KP8011: 亜急性期脊髄損傷を対象としたiPS細胞由来の再生医療製品。臨床試験(治験)の進捗が期待されています。
    • KA-2301: 筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療を目的とした創薬候補。
      これらの製品は、iPS細胞の高い再生能力や、特定の疾患メカニズムに作用する独自の技術を活用しており、これまで治療が難しかった疾患に対する新たな治療選択肢となることを目指しています。

2. 業界のポジションと市場シェア

  • 業界内での競争優位性や課題について
    再生医療・創薬業界は、高度な科学技術と莫大な研究開発費、そして長い開発期間を要する分野です。ケイファーマは「慶應義塾大学発」という強力なアカデミア背景と、iPS細胞を用いた再生医療という革新的な技術を強みとしています。特に中枢神経系をターゲットとしている点で専門性を確立しています。しかし、研究開発型企業ゆえの売上計上までの時間的猶予と、多額の研究開発費が継続的に発生する点が課題です。
  • 市場動向と企業の対応状況
    iPS細胞や再生医療市場は、新たな治療法への期待が高まっており、世界的に成長が見込まれる分野です。規制の整備や技術進歩により、実用化へのハードルは下がってきていますが、依然として臨床開発の成功確率は低いというリスクも存在します。ケイファーマは複数のパイプラインを並行して推進し、アルフレッサ株式会社との業務提携を通じて、治験製品から上市製品に至る流通・供給体制の強化を図ることで、商業化への道筋を具体的に描こうとしています。

3. 経営戦略と重点分野

  • 経営陣が掲げるビジョンや戦略
    提供された情報からは、具体的なビジョンや数値目標を伴う中期経営計画の記載はありません。
  • 中期経営計画の具体的な施策や重点分野
    中期的な重点分野としては、ALS(筋萎縮性側索硬化症)および亜急性期脊髄損傷(KP8011)などの重要パイプラインの臨床開発を推進することです。特に、KP8011に関しては治験製品の供給体制構築に向けた取り組みが進められており、アルフレッサとの提携もこの一環です。
  • 新製品・新サービスの展開状況(決算短信参照)
    現在、具体的な売上を伴う新製品・新サービスの展開はありません。既存パイプラインの臨床開発進捗が、今後の新製品・サービスの根幹となります。直近ではアルフレッサとの業務提携により、将来の製品化・流通に向けた事業基盤を強化しています。

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデルや市場ニーズの変化への適応力
    ケイファーマの現在の収益モデルは、製品上市後のライセンス収入やロイヤリティ、製品販売による収益を目指す研究開発先行型です。現状は売上がなく、恒常的に研究開発費と販管費が発生するため、継続的な資金調達が事業継続の鍵となります。再生医療へのニーズは高いものの、保険償還や価格設定、有効性・安全性の確立が市場適応において重要となります。
  • 売上計上時期の偏りとその影響
    現状、売上はほとんど計上されていません。そのため、一般的な企業のような売上計上時期の偏りはありません。費用は研究開発の進捗に合わせて発生し、特に臨床試験が進むにつれて増加する傾向にあります。これは、研究開発型企業に共通する特性であり、資金調達計画が事業の持続性に直結します。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術開発の動向や独自性
    慶應義塾大学発のiPS細胞技術を基盤としており、特に中枢神経系の疾患に対する再生医療・創薬に専門特化している点が独自性です。ALSに関する論文掲載やKA-2301の臨床検証準備、KP8011の治験製品供給体制構築など、着実に技術開発を進めています。
  • 収益を牽引している製品やサービス
    現状、収益を牽引する製品やサービスはありません。今後は、開発中のKP8011(亜急性期脊髄損傷)やKA-2301(ALS)といったパイプラインが承認・上市された際に、収益の柱となる見込みです。

6. 株価の評価

  • EPSやBPSに基づく計算等を用いて、現在の株価との比較
    • EPS(会社予想): -97.89円(単独)
    • BPS(実績): 135.81円(単独)
    • 現在の株価: 642.0円
      EPSがマイナスのためPERは算出できず、株価が赤字の事業計画を織り込んでいることを示します。BPSに対する株価は4.73倍(PBR)であり、純資産価値の約4.7倍で評価されていることになります。これは、将来の成長期待が株価に織り込まれていることを示唆しています。
  • 業界平均PER/PBRとの比較
    業界平均PER/PBRのデータは提供されていませんが、一般的に研究開発型バイオベンチャーは、将来の製品化への期待からPBRが高く評価される傾向にあります。しかし、現在のPBR 4.73倍が業界平均と比較して妥当であるかは、同業他社の具体的な数値がないため判断できません。

7. テクニカル分析

  • 直近の株価推移を参照して、現在の株価が高値圏か安値圏か
    現在の株価642円は、直近10日間の高値(659円)よりも低い水準にあります。
    50日移動平均線(648.30円)および200日移動平均線(715.55円)を下回って推移しており、短期的には下降トレンドにあると見られます。
  • 年初来高値・安値との位置関係
    年初来高値1,420円、年初来安値537円に対し、現在の株価642円は年初来安値に近い位置(約19%高)にあり、高値を大きく下回る安値圏で推移していると言えます。
  • 出来高・売買代金から見る市場関心度
    直近の出来高は69,200株、売買代金は43,258千円であり、時価総額7,450百万円の企業としては、比較的小規模な出来高・売買代金と言えます。特にAvg Vol (3 month) 135.58k株やAvg Vol (10 day) 41.97k株と比較すると、直近の出来高は一時的に増加していますが、市場全体の関心度が非常に高いとは言えず、個別材料による値動きに左右されやすい可能性があります。

8. 財務諸表分析

  • 売上、利益、ROE、ROAなどの指標を評価
    • 売上高: ほぼゼロ(2023年実績には1,000百万円の計上があるが、2025年第3四半期を含む直近の事業活動では売上計上なし)。
    • 営業利益: 大幅な営業損失が継続(過去12ヶ月累計 -850百万円、2025年12月期第3四半期累計 -668百万円)。
    • 純利益: 大幅な純損失が継続(過去12ヶ月累計 -864百万円、2025年12月期第3四半期累計 -682百万円)。
    • ROE(実績): -31.56%(過去12ヶ月累計 -44.53%)
    • ROA(過去12ヶ月): -25.81%
      これらの指標は、製品が未上市の研究開発型企業であるため、現時点では収益性が低く、将来の成長投資が先行している状況を示しています。
  • 過去数年分の傾向を比較
    損益計算書の年度別比較を見ると、2023年に一時的に売上と純利益が計上されていますが、それ以外の年は継続して営業損失・純損失を計上しています。経常的な収益活動による利益計上はまだない状態です。研究開発費および営業費用は年度を追うごとに増加傾向にあり(2025年は減少傾向)、損失幅も拡大傾向にありました(2025年12月期第3四半期は損失幅が拡大)。
  • 四半期決算の進捗状況(通期予想との比較)
    2025年12月期第3四半期累計の営業損失および純損失は、通期予想に対して約59.5%〜60.0%の進捗でした。これは、単純な均等割(75%)と比較して進捗率が小さい(=通期予想に対してまだ損失が進んでいない)ため、費用計上が第4四半期に集中する可能性、または通期損失が予想を下回る可能性を示唆しています。会社は通期予想の修正は行っていません。

9. 財務健全性分析

  • 自己資本比率、流動比率、負債比率の評価
    • 自己資本比率(実績): 96.0%(2025年9月30日時点 93.6%)。極めて高い水準であり、財務基盤は非常に安定しています。
    • 流動比率(直近四半期、決算短信記載): 約2,230%(流動資産1,635百万円に対し流動負債73.4百万円)。短期的負債に対する支払い能力は非常に高く、流動性は潤沢です。
    • 負債比率(決算短信記載): 約6.8%(低水準)。負債が少なく、財務レバレッジも小さいです。
  • 財務安全性と資金繰りの状況
    自己資本比率の高さ、流動性の高さから、現在の財務安全性は極めて高いと言えます。手元の現金及び預金は1,504百万円ありますが、前期末から764百万円減少しており、継続的な研究開発による資金流出があります。しかし、アルフレッサからの転換社債型新株予約権付社債発行(総額1,500百万円)が決議されており、これにより当面の資金繰りは確保され、継続企業の前提に対する重要な不確実性も解消されたと判断されています。
  • 借入金の動向と金利負担
    データからは既存の借入金の具体的な動向は不明ですが、負債比率が低いことから、現時点での金融機関からの借入は限定的と推測されます。新しく発行される転換社債型新株予約権付社債は利率2%であり、短期的な金利負担は発生しますが、資本性資金としての性質も持ちます。

10. 収益性分析

  • ROE、ROA、各種利益率の評価
    • ROE(実績): -31.56%
    • ROA(過去12ヶ月): -25.81%
    • プロフィットマージン: 0.00%
    • オペレーティングマージン(過去12ヶ月): 0.00%
      売上がゼロまたは極めて低いため、全ての収益性指標は大きくマイナスまたはゼロとなっています。これは研究開発型企業特有の状況であり、投資フェーズであることを示しています。
  • 一般的なベンチマーク(ROE 10%、ROA 5%等)との比較
    一般的な収益性ベンチマークと比較すると、ケイファーマの収益性は著しく低いです。これは事業フェーズが異なるためであり、現段階ではベンチマークと比較して評価することは適切ではありません。
  • 収益性の推移と改善余地
    過去数年間にわたって赤字が続いており、収益性の推移は悪化傾向にあります。収益性の改善は、開発中のパイプラインが臨床試験に成功し、規制当局の承認を得て製品化され、事業として収益を上げ始めるまでは見込めません。改善余地は、将来の製品化とそれに伴う売上・利益の創出に全てかかっています。

11. 市場リスク評価

  • ベータ値による市場感応度の評価
    ベータ値: -0.11(5年 月次)。非常に低いベータ値であり、市場全体の動きに対する株価の感応度が低いことを示しています。これは、市場全体のリスクよりも、個別の材料やパイプラインの進捗、資金調達の状況、規制当局の承認動向といった個別要因に株価が大きく左右される傾向があることを意味します。
  • 52週高値・安値のレンジと現在位置
    • 52週高値: 1,420.00円
    • 52週安値: 537.00円
    • 現在の株価: 642.0円
      現在の株価は、52週高値から約55%下落した水準であり、52週安値からは約19%高い位置にあります。レンジの下限に近い位置で推移しています。
  • 決算短信に記載のリスク要因(外部環境、為替、地政学等)
    決算短信に記載されている主要なリスク要因は以下の通りです。
    • 臨床試験・研究成果の不確実性(成功・安全性): 開発中のパイプラインが成功しないリスク。
    • 追加の減損や特別損失の計上: 本社増床に伴う原状回復費用など。
    • 資金調達条件: アルフレッサからのCB発行における転換による潜在的希薄化リスク。
    • 規制・承認プロセスの遅延: 医薬品・再生医療製品の規制・承認期間の長期化や非承認リスク。
    • パートナーとの契約条件や商流構築の遅延: アルフレッサとの提携効果が遅れるリスク。
      為替変動や地政学リスクに関する直接的な言及は、研究開発型であるため主要なリスクとしては記載されていません。

12. バリュエーション分析

  • 業種平均PER/PBRとの比較
    ケイファーマは現在赤字のため、PERは算出できません。PBRは4.73倍です。業種平均PER/PBRのデータは提供されていませんが、グロース市場のバイオベンチャーは、将来の成長期待から PBR が高くなる傾向があります。ただし、これは潜在的な収益を織り込んでいるため、純資産価値のみで現在の株価を評価することは困難です。
  • 目標株価レンジの算出(業界平均倍率適用)
    現状赤字であり、業種平均倍率のデータもないため、PBR単独での目標株価レンジ算出は適切ではありません。将来の収益性を予測するには、パイプラインの進捗状況や商業化の可能性を詳細に評価する必要があります。
  • 割安・割高の総合判断
    現在の株価642円は、1株当たり純資産(BPS)135.81円に対して PBR 4.73倍であり、純資産価値から見れば割高に見える可能性があります。しかし、これは将来のiPS細胞技術を用いた再生医療製品や医薬品が上市された際の収益期待が織り込まれているためであり、研究開発型企業にとっては一般的な評価水準であるとも言えます。絶対的な割安・割高の判断は難しいですが、現在の損失状況からすると、株価は将来の大きな成長期待を前提としていると言えるでしょう。

13. 市場センチメント分析

  • 信用取引の状況(信用買残、信用倍率、需給バランス)
    • 信用買残: 375,500株
    • 信用売残: 0株
    • 信用倍率: 0.00倍
      信用買残が比較的多く、信用売残がゼロであるため、信用倍率は計算上ゼロとなっています。売方が不在であるため、株価が上昇する際には買い圧力が強まりやすい反面、買残が多い状況は将来的な玉整理(売り圧力)に繋がる可能性も秘めています。直近で買残が増加しているため、買いが先行している状況です。
  • 株主構成(経営陣持株比率、安定株主の状況)
    • 福島弘明氏(代表者): 20.09%
    • 中村雅也氏: 10.14%
    • 岡野栄之氏: 10.05%
      経営陣や創業関係者が大株主として高い持株比率を占めており、株主構成は安定していると言えます。SBI Ventures Two(株)や大和日台バイオベンチャー投資事業有限責任組合など、ベンチャーキャピタルが上位に名を連ねている点も特徴です。
  • 大株主の動向
    大株主構成を見ると、アルフレッサホールディングス(2.72%)が入っていることも注目点です。これは、最近の業務提携と転換社債の発行先であることから、事業提携による資本提携が進んでいることを示唆しています。

14. 株主還元と配当方針

  • 配当利回りや配当性向の分析
    • 配当利回り(会社予想): 0.00%
    • 1株配当(会社予想): 0.00円
    • 配当性向: 0.00%
      現状は研究開発段階の企業であり、製品が上市されておらず赤字が続いているため、無配当です。
  • 自社株買いなどの株主還元策
    自社株買いに関する情報は提供されていません。
  • 株式報酬型ストックオプション等のインセンティブ施策
    株式報酬型ストックオプションに関する情報は提供されていません。
    ケイファーマは、現状では株主還元よりも、事業の成長と将来の収益確保のための研究開発投資および事業開発に資金を優先的に充当する方針であると考えられます。

15. 最近のトピックスと材料

  • 適時開示情報の分析(大型受注、新製品、拠点展開等)
    最も重要なトピックスは、2025年11月6日に発表された以下の2点です。
    • アルフレッサ株式会社との業務提携基本契約締結:
    • KP8011(亜急性期脊髄損傷)の治験製品および上市製品の国内における流通・供給体制構築を目的とし、アルフレッサに国内独占的卸売権を付与するものです。
    • 業績への影響: 短期的な売上への直接的な影響は小さいですが、将来の製品上市後の商業化戦略において非常に重要なマイルストンであり、販売網の確保という点で大きなポジティブ材料です。
    • アルフレッサ株式会社を割当先とする転換社債型新株予約権付社債の発行決議:
    • 総額1,500百万円の資金調達であり、資金使途は主に研究開発資金(KP8011等)と運転資金に充当されます。転換価額は750円、利率は2%です。
    • 業績への影響: 資金繰りの安定化に大きく寄与し、当面の研究開発活動を継続するための資金が確保されます。一方で、最大で約200万株(発行済株式の約17.2%)の潜在的希薄化リスクがあります。これは、転換が進むと1株当たりの価値が希薄化する可能性があります。
  • これらが業績に与える影響の評価
    これらのトピックスは、現在の損失計上という業績状況に短期的な影響を与えるものではありませんが、中長期的な視点では、事業継続性を担保する資金調達と、将来の収益源となる製品の商業化基盤を構築する非常に重要な進展です。特に、大手卸との提携は、バイオベンチャーにとって製品化後の壁となる流通・販売チャネル確保を課題を解決するものであり、将来の成長期待を高めます。

16. 総評

ケイファーマは、慶應義塾大学発のiPS細胞技術を核とした再生医療・創薬ベンチャー企業です。現在は複数の画期的なパイプライン(KP8011、KA-2301など)の臨床開発を進める段階であり、業績は売上ゼロ、大幅な赤字が継続しています。これは研究開発型企業としては一般的な状況であり、将来の製品上市による大きなリターンを目指す投資フェーズにあります。

強み

  • 革新的な技術: iPS細胞を用いた再生医療・創薬という最先端技術を保有し、特に中枢神経系疾患に特化。
  • 強力な学術基盤: 慶應義塾大学発という信頼性の高いバックグラウンド。
  • 財務の安定性: 自己資本比率90%超、流動比率2,000%超と極めて高い財務健全性を維持。
  • 資金調達の確保: 大手アルフレッサからの転換社債発行により、当面(約17ヶ月分)の資金繰りを確保。
  • 商業化の道筋: アルフレッサとの業務提携により、将来の製品販売チャネルを先行して構築。

弱み

  • 赤字継続、収益性低迷: 現状は売上がなく、多額の研究開発費により営業損失・純損失が続く。
  • 事業化の不確実性: 臨床試験の成功確率の低さ、承認までの長期化、市場での競争激化などのリスク。
  • 希薄化リスク: 資金調達のための転換社債発行が、将来的な株式の希薄化を招く可能性。

機会

  • 再生医療市場の成長: iPS細胞技術の進化と規制緩和により、市場が大きく成長する可能性。
  • 難病治療へのニーズ: 脊髄損傷やALSなど、既存治療が限定的な疾患に対する根治療法への高いニーズ。
  • 提携による事業加速: アルフレッサとの提携による開発資金確保と販売チャネル構築・強化。

脅威

  • 臨床試験失敗リスク: 開発中のパイプラインが期待通りの効果や安全性を達成できないリスク。
  • 競合の激化: iPS細胞や再生医療分野への新たな参入企業や、他技術からの競合。
  • 規制・承認の遅延: 承認プロセスの長期化や予期せぬ規制変更。

ケイファーマへの投資は、現在の財務指標(PER未算出、PBR高水準、ROE/ROA低迷)だけでは判断が難しく、将来の成長ポテンシャルに大きく依存する「ハイリスク・ハイリターン」の性質が強いと評価できます。
投資家は、以下の点に注目し、継続的なモニタリングが必要です。

  • パイプラインの臨床試験進捗: KP8011やKA-2301などの臨床試験が計画通りに進捗し、良好な結果が得られるか。
  • 新たな資金調達の動向: 今後の研究開発フェーズで追加資金が必要になった際の調達状況と条件。
  • 商業化戦略の具体化: アルフレッサとの連携が、具体的な製品販売や収益にどう結びつくか。

現在の株価は年初来安値圏にあり、直近のアルフレッサとの提携等の好材料が株価に十分に反映されていない可能性も考えられますが、一方で、希薄化リスクや今後の大幅な赤字継続も考慮が必要です。

17. 企業スコア

  • 成長性: A
    複数の重要パイプラインが臨床段階に進展しており、大手医薬品卸との提携により商業化への道筋を構築している点は高く評価できます。売上は計上されていないものの、研究開発型企業としての進捗は前向きです。
  • 収益性: D
    継続的な大幅な純損失を計上しており、ROE、ROA、各種利益率も大きくマイナスのため、現在の収益性は極めて低いと評価されます。これは事業フェーズによるものですが、現状の評価としては改善が必要です。
  • 財務健全性: S
    自己資本比率93.6%、流動比率2,230%と非常に高く、財務基盤は極めて安定しています。直近の転換社債発行により、当面の資金繰りも確保されており、継続企業の前提にも問題なしと判断されています。
  • 株価バリュエーション: C
    PERは赤字のため評価不能です。PBRは4.73倍であり、純資産価値に比べると割高ですが、これは将来の成長期待が織り込まれているためです。グロース市場のバイオベンチャーとして特段の割高感とまでは言えない部分もあるが、絶対的な純資産価値からは高い位置にあり、今後のパイプラインの成功に大きく依存するため中立よりやや低いと評価します。

企業情報

銘柄コード 4896
企業名 ケイファーマ
URL https://www.kpharma.co.jp/
市場区分 グロース市場
業種 医薬品 – 医薬品

関連情報

証券会社


このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.5)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

本レポートに含まれる内容は、過去のデータや公開情報を基にしたものであり、主観的な価値判断や将来の結果を保証するものではありません。特定の金融商品の購入、売却、保有、またはその他の投資行動を推奨する意図は一切ありません。

投資には元本割れのリスクがあり、市場状況や経済環境の変化により損失が発生する可能性があります。最終的な投資判断は、すべてご自身の責任で行ってください。当サイト運営者は、本レポートの情報を利用した結果発生したいかなる損失や損害についても一切責任を負いません。

なお、本レポートは、金融商品取引法に基づく投資助言を行うものではなく、参考資料としてのみご利用ください。特定の銘柄や投資行動についての判断は、個別の専門家や金融機関にご相談されることを強くお勧めします。

企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By ジニー

ジニーは、Smart Stock NotesのAIアシスタントです。膨大なデータとAIの力で、企業や市場の情報をわかりやすくお届けします。投資に役立つ参考情報を提供することで、みなさまが安心して自己判断で投資を考えられるようサポートします。