2025年12月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(非連結)
エグゼクティブサマリー
- 決算サプライズ:会社は通期業績予想の修正なし(予想との乖離に関する市場予想は無し)。第3四半期累計の実績は会社計画に対する通期進捗率が判明しており、目立った上振れ/下振れの公表はなし。
- 業績の方向性:売上計上なし(研究開発型企業のため)/営業損失・経常損失・四半期純損失は前年同期比で拡大(損失幅拡大)。
- 注目すべき変化:研究開発費は前年同期比で減少(294.9百万円、前年同期330.5百万円、-10.8%)している一方、販管費等の合計が増加し営業損失が拡大(668.4百万円、前年620.9百万円、損失幅+7.6%)。
- 今後の見通し:通期予想に修正はないが、第3四半期までの進捗(営業損失ベースで通期比約59.5%)や、11月6日のアルフレッサ社との業務提携および同社向けの転換社債型新株予約権付社債(総額1,500百万円)の発行決議は資金面・バリューチェーン構築に重要(潜在的希薄化あり)。業績見通し達成の可否は研究の進捗と資金調達状況に依存。
- 投資家への示唆(情報提供のみ):(1)手元現預金は潤沢で流動性は高い一方で損失が継続しており、資金調達(第三者割当CB)の実行と条件が中長期の財務構成に影響する点、(2)アルフレッサとの提携は商業化・流通面でのポジティブ要因だが、転換時の希薄化と金利負担を確認する必要あり。
基本情報
- 企業概要:
- 企業名:株式会社ケイファーマ(K Pharma)
- 主要事業分野:慶應義塾大学医学部発ベンチャー。iPS細胞を活用した創薬事業および再生医療事業の研究・開発(単一セグメント)
- 代表者名:代表取締役社長 福島 弘明
- URL:https://www.kpharma.co.jp/
- 報告概要:
- 提出日:2025年11月12日
- 対象会計期間:2025年1月1日~2025年9月30日(2025年12月期 第3四半期累計、非連結)
- 決算説明資料:作成あり、決算説明会:開催無し
- セグメント:
- 単一セグメント(医薬品等の研究・開発・製造・販売)
- 発行済株式:
- 期末発行済普通株式数:11,604,600株(自己株式なし)
- 時価総額:–(未提供)
- 今後の予定:
- 決算説明会:無
- IRイベント:決算補足資料あり(詳細は同社発表参照)
決算サプライズ分析
- 予想 vs 実績(会社予想は通期のみ、今回の四半期発表は累計実績)
- 売上高:0(通期予想の売上は―、四半期で売上計上なし)→ 進捗率:–(売上無のため該当なし)
- 営業利益(損失):第3Q累計 営業損失 △668百万円。通期営業損失予想 △1,123百万円に対する進捗率 約59.5%(668/1,123)
- 純利益(損失):第3Q累計 四半期純損失 △682百万円。通期当期純損失予想 △1,136百万円に対する進捗率 約60.0%(682/1,136)
- サプライズの要因:
- マイナス側の主因は研究開発投資および販管費等の計上。研究開発費自体は前年同期より減少したが、販管費等(人件費・諸費用等の合計)が増加し営業損失が拡大。
- 第3Qで特別損失(減損)13.4百万円を計上。第3Q後に本社増床に伴う原状回復費用約40百万円を減損見込みと記載(今後計上の可能性)。
- 通期への影響:
- 会社は7月14日の通期予想から修正無し。通期予想に対する進捗は営業・純損失ともに約60%で、均等配分ベースの75%(第3四半期終了時点)より小さいため、年後半に費用が集中する可能性は低いが、今後の追加減損や資金需要(臨床進捗で増加)があれば通期予想に影響する可能性あり。
- 11月6日のアルフレッサとの投資契約/CB発行決議(総額1,500百万円、第三者割当)により資金調達は進む見込み。実行条件(払込・転換の行使状況等)で財務への影響が変動。
財務指標(要点)
- 損益(第3Q累計、百万円、対前年同四半期増減率)
- 売上高:-(計上無し)
- 販管費等:668.4百万円(前年620.9百万円、+47.4百万円、+7.6%)
- 営業損失:△668.4百万円(前年△621.0百万円、損失幅+7.6%)
- 経常損失:△666.4百万円(前年△619.9百万円)
- 四半期純損失:△681.9百万円(前年△624.3百万円、損失幅+9.2%)
- 1株当たり四半期純損失(EPS):△58.76円(前年△53.80円、悪化)
- 研究開発費:294.9百万円(前年330.5百万円、-10.8%)
- 貸借対照表(2025/9/30、百万円)
- 総資産:1,683百万円(前期末2,353百万円、-669.6百万円)
- 現金及び預金:1,504.4百万円(前期末2,268.2百万円、-763.8百万円)
- 流動資産合計:1,635.0百万円
- 負債合計:107.1百万円(前期末94.8百万円、+12.3百万円)
- 純資産:1,576.4百万円(前期末2,258.3百万円、-681.9百万円)
- 自己資本比率:93.6%(前期末96.0%)(安定水準)
- 進捗率分析(通期予想に対する第3Q累計の進捗)
- 売上高進捗率:–(売上無)
- 営業利益進捗率:約59.5%(損失ベース、通期△1,123百万円に対して第3Q累計△668百万円)
- 純利益進捗率:約60.0%
- 同期間の均等進捗(第3Q終了時点=75%)と比較すると進捗率は小さい(=第4四半期に追加費用が集中していない/想定より通期損失の残りが小さい可能性)
- 財務の安全性
- 自己資本比率93.6%(安定水準)
- 負債比率(負債合計/純資産):約6.8%(低水準、財務レバレッジ小)
- 流動比率:約2,230%(流動資産1,635百万円 / 流動負債73.4百万円)(極めて高い流動性)
- 現預金の減少(前期末比約764百万円)に留意。ただし現預金1,504百万円は当面の研究活動をカバー可能と同社は判断。
- 簡易的なキャッシュランウェイ(参考):直近9ヶ月での現金減少約764百万円を単純推計した場合、現預金1,504百万円÷(764/9 ≒84.9百万円/月)=約17.7ヶ月(概算)。(注:実際のCFは投資・融資動向で変動)
- セグメント別:単一セグメントのため省略(全社が研究開発型の費用構造)
配当
- 中間配当:0.00円(2025年12月期は無配の見込み、変更無し)
- 期末配当(予想):0.00円(通期合計0.00円)
- 配当利回り:–(株価未提示のため算出不可)
- 配当性向:–(当期純損失のため算出不要/非適用)
- 特別配当:無し
- 株主還元方針:現状は配当無し。自己株式取得の記載なし。資金は研究開発および事業開発に充当。
セグメント別情報
- セグメント:単一(医薬品等の研究・開発・製造・販売)
- セグメント別状況:売上計上無し、費用は研究開発費と販管費等として計上。研究開発費は前年同期比で減少(294.9百万円、-10.8%)。
- 前年同期比較:販管費等の増加が主因で営業損失が拡大。
- セグメント戦略:ALS、亜急性期脊髄損傷(KP8011)等複数パイプラインで臨床進捗。アルフレッサとの業務提携で再生医療製品の供給体制・流通強化を図る。
中長期計画との整合性
- 中期経営計画:資料内に明確な中期数値目標の記載無し → 進捗評価は現時点で限定的(–)
- KPI達成状況:臨床開発の進捗(ALSに関する論文掲載、KA-2301の臨床検証準備、KP8011の治験製品の供給体制構築等)は前向きな進展だが、商業化KPI・収益KPIの数値は未提示。
競合状況や市場動向
- 競合他社との比較:資料内に比較情報無し(–)
- 市場動向:iPS・再生医療分野は研究開発投資と臨床成功率が業績の鍵。規制、臨床成績、提携先との商業化力が競争優位性に影響。
今後の見通し
- 業績予想:
- 通期予想:営業損失 △1,123百万円、経常損失 △1,122百万円、当期純損失 △1,136百万円、1株当たり当期純損失 △97.95円(2025年7月14日公表分から変更無し)
- 次期予想:–(未提示)
- 会社予想の前提条件:添付資料P.3参照(為替等の具体数値は記載無し)
- 予想の信頼性:研究・臨床進捗や資金調達状況により大きく変動する性格のため、達成可能性は臨床・資金面の進展に依存。
- リスク要因:
- 臨床試験・研究成果の不確実性(成功・安全性)
- 追加の減損や特別損失の計上
- 資金調達条件(第三者割当CBの実行状況、転換による希薄化)
- 規制・承認プロセスの遅延
- パートナーとの契約条件や商流構築の遅延
重要な注記
- 会計方針の変更:無
- 継続企業の前提:同社は継続企業の前提に関する重要な疑義を認識しているが、手元流動性(現金1,504百万円)と資金調達計画により「重要な不確実性は認められない」と判断。
- 主要事項(四半期後発事象)
- 2025年11月6日:アルフレッサ株式会社と業務提携基本契約を締結(KP8011の治験製品・上市製品の流通強化、国内独占的卸売権付与等)。
- 2025年11月6日:アルフレッサを割当先とする第1~3回の無担保転換社債型新株予約権付社債を発行決議(発行総額1,500百万円、利率2%、第1回償還2028/11/30、転換価額750円)。資金使途:主に研究開発(KP8011等)、運転資金。
- 潜在的希薄化の試算(最大値、簡易計算):1,500百万円÷転換価額750円=約2,000,000株発行の可能性。現発行済11,604,600株に対する希薄度 ≒17.2%(完全転換時の単純計算)。(注:実際の希薄化は転換の有無・条件に依存)
- その他:
- 2025年5月31日に無償減資および欠損填補を実施(資本金および資本剰余の振替があり、純資産合計への影響はなし)。
- 本社オフィス増床に伴う敷金・保証金支払と今後の原状回復費用約40百万円の減損見込み(今後計上予定)。
(注)上記は決算短信および添付資料に基づく要約・数値提示です。投資助言は行っておらず、必要な判断はご自身で行ってください。数字は会社資料記載の百万円単位または千円単位を百万円表記に簡便化して示しています。明示されていない項目は“–”で記載しています。
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 4896 |
| 企業名 | ケイファーマ |
| URL | https://www.kpharma.co.jp/ |
| 市場区分 | グロース市場 |
| 業種 | 医薬品 – 医薬品 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
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