2026年3月期第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
エグゼクティブサマリー
- 決算サプライズ:第1四半期の会社単独の四半期予想は開示されていないため市場予想との比較は–。ただし、第1四半期の営業利益5,206百万円は会社が示す「第2四半期(累計)=上半期」予想(営業利益4,700百万円)を既に上回っており、上振れ要素がある(上振れ)。
- 業績の方向性:増収増益(売上高42,561百万円、前年同期比+13.2%;営業利益5,206百万円、前年同期比+191.4%)。
- 注目すべき変化:有機化学事業の売上・利益が大幅増(売上25,345百万円、前年同期比+40.1%程度、営業利益4,413百万円)で全体を牽引。一方、無機化学事業は売上減(16,379百万円、前年同期比△11.8%)だが利益は改善。
- 今後の見通し:通期予想は修正有(第2四半期累計予想の修正あり)。第1四半期は通期に対する進捗が高く、特に純利益は通期予想の約51.5%を既に計上しているため、Q1の前倒し要因(海外向け出荷の前倒し等)が通期にどう反映されるかが鍵。
- 投資家への示唆:有機化学(農薬等)の海外販売好調が収益性を大きく改善させている一方、酸化チタンを含む無機分野の需要低迷や一時的な出荷前倒しの影響を見極める必要あり。短期的には業績インパクトが大きいが、通期持続性の確認が重要。
基本情報
- 企業名:石原産業株式会社
- 主要事業分野:有機化学事業(農薬、ヘルスケア等)、無機化学事業(酸化チタン、電子材料、機能性色材等)、その他
- 代表者名:代表取締役社長 大久保 浩
- 問合せ先:常務執行役員財務本部長 潮見 統一郎(TEL 06-6444-1850)
- 報告概要:
- 提出日:2025年8月8日
- 対象会計期間:2026年3月期 第1四半期連結累計期間(2025年4月1日~2025年6月30日)
- セグメント:
- 有機化学事業:農薬(海外販売が主力)、動物用医薬品、医薬品原薬等
- 無機化学事業:酸化チタン、電子材料(MLCC向け等)、機能性色材、ファインケミカル等
- その他の事業:小規模(売上・利益とも限定的)
- 発行済株式:
- 期末発行済株式数(普通株式・自己株式含む):40,383,943株
- 期中平均株式数(第1四半期累計):38,258,245株
- 時価総額:–(資料未記載)
- 今後の予定:
- 決算説明会:無し(決算補足説明資料作成なし)
- 株主総会、IRイベント等:–(資料に該当情報なし)
決算サプライズ分析
- 予想vs実績:
- 売上高:42,561百万円。会社の四半期別予想は開示なし(達成率:–)。通期予想147,000百万円に対する進捗率29.0%(42,561/147,000)。
- 営業利益:5,206百万円。会社の第2四半期(累計=上半期)予想4,700百万円を既に上回る(達成率:Q1が上半期予想の110.8%)。通期予想15,000百万円に対する進捗率34.7%。
- 純利益(親会社株主帰属):4,737百万円。通期予想9,200百万円に対する進捗率51.5%(非常に高い前倒し)。
- サプライズの要因:
- 主因は有機化学事業の海外向け農薬販売の堅調(米州・欧州中心)および一部製品の出荷前倒し。持分法利益の増加も営業外収益を押上げ。
- 無機化学は売上減だがコスト管理等で利益改善。
- 通期への影響:
- 第1四半期の数値は上振れであるが、同社は一部出荷の前倒しを「通期業績に与える影響は想定していない」と注記。よって通期達成可能性は第1四半期単独では高い進捗を示す一方、前倒し分の反動や需給悪化リスクを考慮する必要あり。会社は第2四半期(中間)予想を修正済み(詳細は別開示参照)。
財務指標
- 損益ハイライト(第1四半期、百万円、前年同期比%)
- 売上高:42,561(+13.2%、前期37,595 → +4,966百万円)
- 売上総利益:12,316(前期8,892)
- 販売費及び一般管理費:7,110(ほぼ横ばい)
- 営業利益:5,206(+191.4%、前期1,786 → +3,420百万円)
- 経常利益:6,190(+49.7%、前期4,136)
- 親会社株主に帰属する四半期純利益:4,737(+64.8%、前期2,873)
- 1株当たり四半期純利益(EPS):123.82円(前年75.24円、+64.6%)
- 進捗率分析(通期予想に対する進捗)
- 通期売上高進捗率:29.0%(42,561/147,000)→ 四半期単体で見ればやや上振れ(四半期比25%が標準)。
- 通期営業利益進捗率:34.7%(5,206/15,000)→ 高めの進捗。
- 通期純利益進捗率:51.5%(4,737/9,200)→ 非常に高い。前倒し要因を認識する必要。
- 第2四半期累計目標(上半期目標)に対する進捗:売上55.7%、営業利益110.8%、純利益197.4%(第1四半期で上半期目標を超過)。
- 貸借対照表(主要項目、百万円)
- 総資産:237,330(前期末225,097、+5.4%)
- 純資産:115,594(前期末114,448、+1.0%)
- 自己資本比率:48.6%(前期末50.8% → 安定水準。目安40%以上で安定)
- 現金及び預金:30,686(前期末24,948、増加)
- 受取手形・売掛金等:44,875(前期末40,418、増加)
- 棚卸資産:47,457(前期末49,248、減少)
- 流動資産合計:163,327 / 流動負債合計:60,147 → 流動比率 ≒ 271.6%(流動性は良好)
- 有利子負債概算:短期借入金16,346+長期借入金46,657+社債等(流動1年内償還812 + 固定1,779) ≒ 65,594百万円 → 有利子負債/自己資本比率 ≒ 56.9%(管理可能な水準)
- キャッシュフロー:第1四半期の連結キャッシュ・フロー計算書は作成していない(開示なし)。
- 効率性:
- 売上高営業利益率:5,206/42,561 ≒ 12.2%(前年同期は1,786/37,595 ≒ 4.7% → 収益性大幅改善)
- セグメント別(第1四半期、百万円・前年同期比%)
- 有機化学事業:売上25,345(+40.1%)、セグメント利益4,413(大幅増)
- 要因:農薬の米州・欧州中心の販売好調、一部製品の出荷前倒し
- 無機化学事業:売上16,379(△11.8%)、セグメント利益1,914(増益)
- 要因:酸化チタンの国内・アジア需要軟化、電子材料は国内回復も中国での需要低迷
- その他:売上836(△11.2%)、利益7百万円(ほぼ横ばい)
- 財務の解説:総じて流動性と自己資本比率は良好で、短期債務の支払余力は確保されている。利益面は有機化学の一時的な好転と持分法利益増加で大きく改善したが、前倒し要因の持続性が通期収益の鍵。
配当
- 第1四半期末配当:―
- 中間配当(予想):30.00円(2026年3月期予想)
- 期末配当(予想):70.00円
- 年間配当(予想):100.00円(前期は年間85.00円 → 増配見込み)
- 配当性向:通期予想に基づく配当性向は会社発表の数値なし(算出可:年間配当100円、1株当たり当期純利益(予想)240.46円 → 配当性向 ≒ 41.6%)
- 特別配当の有無:無し
- 株主還元方針:配当予想の修正なし(直近公表からの修正 無)
セグメント別情報
- 有機化学事業(主力)
- 売上:25,345百万円(前年同期比大幅増)
- 営業利益:4,413百万円(大幅増)
- 戦略・状況:米州・欧州で農薬が堅調、出荷前倒しで第1四半期に集中。ヘルスケア系(動物用医薬等)も増加だが影響は限定的。
- 無機化学事業
- 売上:16,379百万円(前年同期比減)
- 営業利益:1,914百万円(増益)
- 戦略・状況:酸化チタンは建築用途やアジア市場で苦戦。電子材料・機能性色材は比較的安定。
- その他
- 売上・利益とも小規模で業績へ与える影響は限定的。
中長期計画との整合性
- 中期経営計画の進捗やKPIに関する明確な開示は本資料に記載なし(–)。有機化学の海外成長は中期の成長ドライバーと整合するが、酸化チタン等の事業構造改善の継続が必要。
競合状況や市場動向
- 競合・市場動向:
- 有機化学(農薬):米州・欧州での需要追い風。ただし通商政策・地政学リスク・為替変動はリスク要因。
- 無機化学(酸化チタン):アジア市場で競合他社の拡販により販売が苦戦。建築用途の需要弱含み。
- 相対的ポジション:有機化学で強みを発揮しており、無機分野は市場環境に左右されやすい。
今後の見通し
- 業績予想:
- 第2四半期(累計)予想(修正有):売上76,500百万円(+2.7%)、営業利益4,700百万円(+77.1%)
- 通期予想(修正有):売上147,000百万円(+1.2%)、営業利益15,000百万円(+43.1%)、親会社株主に帰属する当期純利益9,200百万円(+9.4%)
- 前提条件・修正理由:第1四半期実績および最近の事業環境を踏まえた修正(詳細は別公表資料参照)
- 予想の信頼性:第1四半期が上振れだが、出荷前倒しの一時的要因があること、無機分野の需要不確実性を考慮すると予想の慎重な検証が必要。会社は第2四半期予想を修正済。
- リスク要因:
- 出荷前倒しの反動
- 為替・原材料価格の変動
- 地政学リスク・各地域の需要変動(特に中国・米州・欧州)
- 競争激化(酸化チタン等)
重要な注記
- 連結範囲の変更:当四半期よりISK BIOSCIENCES INDIA PVT. LTD.を新たに連結(非連結から連結に変更)。
- 会計方針の変更:無し
- 四半期連結キャッシュ・フロー計算書は作成していない(開示なし)。
- その他:第1四半期における一部製品の出荷前倒しについて会社は「通期に与える影響は想定していない」と注記。
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 4028 |
| 企業名 | 石原産業 |
| URL | http://www.iskweb.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 素材・化学 – 化学 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。
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