2026年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
エグゼクティブサマリー
- 決算サプライズ:会社が公表した第2四半期累計および通期見通しのうち「売上高」は開示済(第2四半期累計:5,500,000百万円)、営業利益は第2四半期累計で△180,000百万円と発表。第1四半期実績は売上高・営業損失ともに会社見通し(第2四半期累計ベース)に対して進捗は概ね想定範囲だが、営業・経常・当期純損失の計上で利益面は大幅な悪化。市場予想との比較は明示されていないため“やや下振れ”と解釈される可能性あり。
- 業績の方向性:減収・減益(増収増益ではなく、売上高減少かつ営業損失→経常損失・親会社株主帰属当期純損失を計上)。
- 注目すべき変化:売上高2,706,906百万円(前年同期比△9.7%)、営業損失79,124百万円(前年同期:営業利益995百万円→大幅悪化)、親会社株主に帰属する四半期純損失115,758百万円(前年同期28,562百万円→大幅悪化)。主因は為替変動・米国関税影響、販売台数減(小売台数は前年同期比△10.1%)、および減損損失(40,661百万円)等の特別損失。
- 今後の見通し:会社は通期売上高見通しを公表(12,500,000百万円、△1.1%)したが、通期の営業利益・当期純利益は未定。第2四半期累計は売上高と営業利益を提示している(売上 5,500,000百万円、営業損失△180,000百万円)。現時点では不確実性が高く、業績回復の確度は低め。
- 投資家への示唆:利益面の大幅悪化(営業→経常→当期)と自己資本比率の低下(25.5%)は留意点。流動性は社債・転換社債型新株予約権付社債(CB)発行等で確保しているが、高利率社債の発行(米ドル社債利率7.5〜8.125%等)に伴う利息負担増と、販売台数の回復・為替影響の行方が中期業績に重要。
基本情報
- 企業概要:
- 企業名:日産自動車株式会社
- 主要事業分野:自動車事業(乗用車・商用車・部品等)、販売金融事業(クレジット、リース等)
- 代表者名:代表執行役 社長兼最高経営責任者 イヴァン・エスピノーサ
- 報告概要:
- 提出日:2025年7月30日
- 対象会計期間:2026年3月期 第1四半期連結累計(2025年4月1日〜2025年6月30日)
- 決算説明資料作成:有、決算説明会開催:有
- セグメント:
- 自動車事業:乗用車、商用車、海外生産用部品等
- 販売金融事業:クレジット、リース等
- 発行済株式:
- 期末発行済株式数(自己株式含む):3,713,998,612株
- 期末自己株式数:222,807,472株
- 期中平均株式数(四半期累計):3,492,001,501株
- 時価総額:–(提示なし)
- 今後の予定:
- 次回決算発表/株主総会等:–(決算短信に具体日程の記載なし)
- IRイベント:決算説明会あり(詳細はIR参照)
決算サプライズ分析
- 予想 vs 実績(会社発表の見通しとの関係)
- 売上高:第1四半期実績 2,706,906百万円。第2四半期累計見通し(会社)5,500,000百万円に対する第1四半期進捗率 49.22%(2,706,906/5,500,000)。通期見通し12,500,000百万円に対する進捗率 21.66%。
- 営業利益:第1四半期は営業損失△79,124百万円。第2四半期累計(会社見通し)は営業損失△180,000百万円に対する第1四半期の損失比率 43.96%(79,124/180,000)。通期営業利益は未定のため進捗率は算定不能。
- 親会社株主に帰属する当期純利益:会社は第1四半期に該当数値を公表。通期予想は未定(算定不可)。
- サプライズの要因:
- 為替変動および米国関税の影響(会社説明)。
- グローバル小売台数が前年同期比△10.1%と市場(全体需要は+5.1%)に対し大幅減、販売の弱さ。
- 減損損失(自動車事業の日本の固定資産に対する40,661百万円)等の特別損失。
- 持分法利益・デリバティブ関連収益の前年からの変動(前年は持分法益・デリバティブ収益が寄与していたが、当期は逆に損失計上)。
- 会計上の見積り変更(ソフトウェア耐用年数延長等)が一部ポジティブ影響(営業損失・税金前損失を3,105百万円改善)および製品保証引当金見積り変更で営業損失を28,882百万円改善。
- 通期への影響:
- 会社は通期の営業利益・当期純利益を未定(不確定要素大)。第1四半期の大幅な利益悪化は、通期での黒字転換や目標達成の不確実性を高める(特に為替・関税影響、販売回復の見通し次第)。
財務指標(要点)
- 損益(第1四半期累計、百万円・前年同期比)
- 売上高:2,706,906(前年 2,998,395、前年同期比 △9.7%/△291,489百万円)
- 売上総利益:236,407(前年 401,259)
- 営業利益:△79,124(前年 995、前年同期比 大幅悪化:差額 △80,119百万円/割合変化 約△8,054%(符号変化のため大きな数値))
- 経常利益:△109,231(前年 65,128、差額 △174,359百万円、前年同期比 約△267.8%)
- 親会社株主に帰属する四半期純利益:△115,758(前年 28,562、差額 △144,320百万円、前年同期比 約△505.3%)
- 1株当たり四半期純利益(EPS):△33.15円(前年 7.77円、前年同期比 大幅悪化)
- 財政状態(第1四半期末、百万円)
- 総資産:18,676,964(前期末 19,024,060)
- 純資産:5,240,487(前期末 5,445,348)
- 自己資本比率:25.5%(前期末 26.1%)→ 25.5%(低め。目安:40%以上が安定水準)
- 負債合計:13,436,477(負債比率=負債/純資産×100 ≒ 256.5%:高水準)
- 流動比率(流動資産12,055,060 / 流動負債8,066,659) ≒ 149.5%(短期支払能力は確保)
- キャッシュ・フロー(第1四半期累計、百万円)
- 営業活動CF:△84,212(前年 △253,586 → 営業CFの支出は縮小。良い点)
- 投資活動CF:△277,852(前年 △210,148 → 投資支出増。主にリース車両の純支出増)
- 財務活動CF:367,294(前年 △70,544 → 短期借入増と社債発行等で資金調達)
- 現金及び現金同等物の期末残高:2,158,987(前年同期 1,674,080 → 増加)
- 自動車事業のフリーキャッシュフローは△390,455百万円(連結合算でマイナス)
- 収益性・効率性
- 売上総利益率:236,407 / 2,706,906 ≒ 8.7%(前年同期 ≒13.4% → 収益性低下)
- 営業利益率:△2.9%(前年同期 0.0%)
- 総資産回転率等の詳細指標は開示断片のため–(要計算)
- セグメント別(第1四半期)
- 自動車事業:売上高 2,409,514(前年 2,694,293、前年同期比 △10.6%)、セグメント損失 △172,091(前年 △87,275→悪化)
- 販売金融事業:売上高 297,392(前年 304,102、前年同期比 △2.2%)、セグメント利益 78,576(前年 75,030、増益)
- セグメント間で自動車事業の損失拡大が主因
- 財務の解説:
- 売上減、販売台数減(特に北米)、為替差損の影響、減損・保守引当の見直し等が利益悪化を招いた。資金調達は社債・CB発行により確保。流動性は一時的に確保されているが、自己資本比率は低下しており財務の健全性は注意が必要。
配当
- 第1四半期末・中間・期末:いずれも0.00円(2026年3月期会社予想:中間0.00、期末0.00、年間0.00)
- 直近公表の配当予想からの修正:無
- 配当性向:–(配当ゼロのため算定不可/会社は配当を見送っている)
- 特別配当:無
- 株主還元方針:現時点で配当はゼロ。会社は資金を電動化・ソフトウェア等へ投資する方針(CB発行の資金使途に記載)。
セグメント別情報(詳細)
- 自動車事業
- 売上高:2,409,514百万円(前年同期比△10.6%)
- セグメント損失:△172,091百万円に拡大(前年 △87,275百万円)
- 減損損失(日本の固定資産):40,661百万円を計上
- 見通し:販売台数回復が鍵。コスト構造改善や製品ミックス改善が必要
- 販売金融事業
- 売上高:297,392百万円(前年同期比△2.2%)
- セグメント利益:78,576百万円(前年 75,030百万円、増益)
- キャッシュ創出には寄与しているが自動車事業の悪化を相殺するには限定的
- 地域別(売上高)
- 北米:1,500,349百万円(前年 1,712,518、前年同期比△12.4%)→ 地域別の減少幅が大きい
- 欧州・アジア等も販売減
中長期計画との整合性
- 中期経営計画:「Re:Nissan」および長期ビジョン「Nissan Ambition 2030」を掲示(電動化、ソフトウェア・定義の車両等に投資)
- 進捗状況:第1四半期は投資(R&D・リース車両関連)やCB発行による資金調達を実施。業績面では当面のコスト圧力と販売回復が課題。
- KPI達成状況:具体的KPI(台数・利益率等)は四半期資料では限定的。販売台数の減少は短期KPIでマイナス。
競合状況や市場動向
- 市場動向:グローバル全体需要は前年同期比+5.1%で増加する一方、日産のグローバル小売台数は△10.1%と市場に比して弱い(シェア低下の懸念)。
- 競合比較:個別他社データは本資料にないため詳細比較は不可。ただし、北米での販売減と為替・関税影響が大手市場での競争力に影響を与えている点に留意。
今後の見通し
- 業績予想(会社)
- 第2四半期累計(2025/4/1〜2025/9/30、累計)売上高 5,500,000百万円(△8.1%)、営業利益 △180,000百万円(損失)
- 通期売上高:12,500,000百万円(△1.1%)
- 通期の営業利益・親会社株主に帰属する当期純利益・1株当たり当期純利益:未定(合理的算定困難のため)
- 直近公表からの修正:有(通期の主要利益指標は未定に)
- 会社見通しの前提条件:為替・関税・市場需要等(具体レート等は未開示)
- 予想の信頼性:過去の業績変動や今回の未定扱いを踏まえると、現時点で保守的に見積もった可能性が高い。外部環境の不確実性(為替、関税、地域別需要)に左右されやすい。
- リスク要因:
- 為替変動(ドル高/円安等)
- 米国関税や貿易規制
- 販売台数の減少による販売利益低下
- 高金利の社債発行による利息負担増
- 訴訟リスク(有価証券報告書の虚偽記載に関連する国内外の訴訟)
- 公正取引委員会からの勧告(下請法関連)の影響
重要な注記
- 会計方針変更:無。ただし会計上の見積りの変更あり(ソフトウェアの耐用年数を上限5年→8年へ変更。第1四半期で営業損失等が3,105百万円改善)。
- 製品保証引当金見積りの変更により営業損失が28,882百万円改善。
- 偶発債務:有価証券報告書の虚偽記載に関連した訴訟が継続中。今後の進展次第で影響あり。
- 減損:自動車事業で日本の固定資産に対する減損40,661百万円を計上。
(注)上記は公表資料に基づく要約です。投資判断を促すものではありません。数値は全て百万円単位で記載。現時点で開示のない項目は“–”としています。
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 7201 |
| 企業名 | 日産自動車 |
| URL | http://www.nissan.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 自動車・輸送機 – 輸送用機器 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。
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