2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)
エグゼクティブサマリー
- 決算サプライズ:会社は通期業績予想を修正せず(修正無し)、市場コンセンサスは–。中間(累計)実績は「会社予想に対して大きな修正を伴うサプライズは無い」と判断されるが、利益面は想定以上の下振れ要因(デリバティブ評価損等)が影響。
- 業績の方向性:売上高は増収(+12.0%)だが、営業利益・経常利益・親会社株主に帰属する中間純利益はいずれも減益(営業利益△30.0%、経常利益△36.8%、中間純利益△30.4%)。
- 注目すべき変化:三谷伸銅の子会社化により伸銅セグメントの販売量・売上が大幅増加(販売量+14.7%、伸銅売上高+14.4%)。一方で、前年中間にあった原料相場差益が発生せず、デリバティブの評価損(1,529百万円)計上で利益が大きく圧迫。
- 今後の見通し:通期予想の修正は無し。通期進捗は売上が50.8%、営業利益が56.9%、純利益が44.9%で、営業利益進捗は比較的良好だが純利益は遅れ気味(デリバティブ損益や特別要因の影響を注視)。
- 投資家への示唆:M&Aによる売上規模拡大が確認された一方で、原材料相場やデリバティブ損益の変動が利益を左右。短期借入金の増加・在庫・売上債権の増加による資金繰り・流動性管理と、M&Aで見込むコスト削減/シナジー実現の進捗を注目すべき最重要点。
基本情報
- 企業概要:
- 企業名:株式会社CKサンエツ
- 主要事業分野:伸銅(銅合金製品)の製造・販売、精密部品、配管・鍍金(表面処理)等
- 代表者名:代表取締役社長 釣谷 宏行
- URL:https://www.cksanetu.co.jp
- 報告概要:
- 提出日:2025年11月12日
- 対象会計期間:2026年3月期 第2四半期累計(2025年4月1日〜2025年9月30日、連結・日本基準)
- 決算説明会:有(新聞記者向け)
- セグメント:
- 伸銅:伸銅品の製造・販売(主力セグメント)
- 精密部品:各種精密部品の製造・販売
- 配管・鍍金:配管製品およびめっき等の表面処理
- 発行済株式:
- 期末発行済株式数(普通株式):8,867,000株(自己株式含む)
- 期末自己株式数:534,575株
- 期中平均株式数(中間期):8,365,472株
- 時価総額:–(記載無し)
- 今後の予定:
- 中間報告書提出予定日:2025年11月12日(提出済)
- 配当支払開始予定日:2025年12月2日
- 株主総会・IRイベント:–(本資料に明示なし)
決算サプライズ分析
- 予想 vs 実績(会社の通期予想に対する中間累計の進捗)
- 売上高:中間 68,997 百万円、通期予想 135,700 百万円 → 達成率 50.8%(通期の半分超、順調)
- 営業利益:中間 4,156 百万円、通期予想 7,300 百万円 → 達成率 56.9%(進捗良好)
- 親会社株主に帰属する当期純利益:中間 2,018 百万円、通期予想 4,500 百万円 → 達成率 44.9%(純利益はやや遅れ)
- 市場予想(コンセンサス):–(開示無し)
- サプライズの要因:
- 上振れ要因:三谷伸銅の連結子会社化に伴う販売量増加で売上が拡大。
- 下振れ要因:前年同期にあった原料相場差益が不在、デリバティブ評価損1,529百万円計上(営業外費用)等で営業利益・経常利益・純利益が減少。
- 通期への影響:
- 会社は通期予想の修正無し。営業利益ベースの進捗はやや良好だが、デリバティブ損失等一過性要因次第で純利益の達成に不確実性あり。短期借入増加や在庫増も通期資金計画のリスク要因。
財務指標
- 損益要点(中間累計:2025/4/1–2025/9/30、単位:百万円)
- 売上高:68,997(前年同期 61,593、+12.0%、増収)
- 売上総利益:7,368(前年 8,489、△13.2%)
- 販管費:3,211(前年 2,552、増加)
- 営業利益:4,156(前年 5,937、△30.0%)
- 営業利益率:4,156/68,997 = 約6.0%(前年は約9.6%。利益率低下は悪化の目安)
- 経常利益:2,980(前年 4,714、△36.8%)
- 親会社株主に帰属する中間純利益:2,018(前年 2,899、△30.4%)
- 1株当たり中間純利益(EPS):241.30円(前年 344.79円、△約30.0%)
- 連結財政(2025/9/30)
- 総資産:96,951 百万円(前期末 86,975、増加)
- 純資産:61,111 百万円(前期末 59,038、増加)
- 自己資本比率:55.0%(前期末 60.1%)→ 55.0%(安定水準、40%以上は一般に良好)
- 主要B/S変動ポイント
- 流動資産増:受取手形・売掛金等増(+20,87百万円)、電子記録債権大幅増(+49,39百万円)、棚卸資産増(+42,45百万円)等で流動資産合計は71,892 百万円(前期末62,961)。現金は減少(3,696→2,352百万円)。
- 負債増:短期借入金が8,400→16,960百万円に増加(+8,560百万円)、流動負債合計は25,021→32,707百万円。
- 純資産は中間純利益等で増加、非支配株主持分も増加(6,773→7,817百万円)。
- キャッシュ・フロー(中間)
- 営業CF:△1,426 百万円(前年 △758 百万円)→ 売上債権・棚卸資産増が重し
- 投資CF:△4,091 百万円(前年 △735)→ 有形固定資産投資△2,838、子会社取得支出△1,351等
- 財務CF:+4,178 百万円(前年 +2,524)→ 短期借入純増等で調達
- 現金期末残高:2,352 百万円(前年 2,017)
- 効率性指標
- 営業利益率:中間 6.0%(前年中間 9.6% → 低下=効率低下)
- 総資産回転率(概算):売上/総資産 = 68,997 / 96,951 ≈ 0.71回
- セグメント別(中間)
- 伸銅:売上 60,194 百万円(+14.4%)、セグメント利益 2,890 百万円(△35.6%)
- 精密部品:売上 2,893 百万円(+2.6%)、セグメント利益 338 百万円(△5.2%)
- 配管・鍍金:売上 5,909 百万円(△4.2%)、セグメント利益 838 百万円(△7.7%)
- 財務の解説:
- 売上はM&A(同社の三谷伸銅子会社化)で拡大したが、原料相場に伴う一時的な利益やデリバティブ評価の逆風で利益が圧迫。設備投資・買収で投資CFが大幅に拡大しており、短期借入金で資金を確保している点はモニタリング要。
配当
- 配当実績/予想:
- 2026年3月期(会社予想):中間配当 45円(実施)、期末配当 45円(予想)、年間合計 90円(前期90円と同額、修正無し)
- 配当性向:
- 会社の通期予想EPS(予想)528.45円に対する配当性向(予想ベース):約 17.0%(90/528.45)。→ 比較的低~中程度(企業の成長投資を考慮した水準)
- 特別配当:無
- 自社株買い等:中間期に自己株式の処分(ESOP用)や取得(子会社による自己株式取得)、第三者割当等の動きあり(従業員持株会ESOP再導入)。特記事項として自己株式処分230,000株、ESOP用に自己株取得319,400株等の施策。
セグメント別情報
- 伸銅(主力)
- 売上 60,194 百万円(+14.4%)、セグメント利益 2,890 百万円(△35.6%)
- 増収は三谷伸銅の連結化による販売量増(5万980トン、+14.7%)。利益減は原料相場差益の不在やデリバティブ損益等が主因。
- 戦略:M&Aで生産拠点の集約、共同購買等によるコスト削減とBCP強化を掲げる(負ののれん192百万円計上)。
- 精密部品
- 売上 2,893 百万円(+2.6%)、セグメント利益 338 百万円(△5.2%)
- 小幅増収だが利益率はやや低下。市場や顧客動向を踏まえた需要確認が必要。
- 配管・鍍金
- 売上 5,909 百万円(△4.2%)、セグメント利益 838 百万円(△7.7%)
- 建設業界の遅延や着工の延期等が影響している可能性。
中長期計画との整合性
- 中期経営計画:資料上の明示は無しだが、文中でM&Aによる事業拡張・生産性向上・原価低減・BCP強化を中長期の方針として示している。今回の三谷伸銅子会社化はこの方針に合致。
- KPI達成状況:具体的KPIは開示無し。M&Aによる販売量増加は成果だが、シナジー(原価低減・設備集約)実現の進捗を引き続き確認する必要あり。
競合状況や市場動向
- 市場動向:世界的には保護主義的通商政策やEV需要減速、建築資材高騰・人手不足による建築遅延が報告され、主要原材料(銅)価格は高水準で推移。これらがコスト(原材料高)・需要双方に影響。
- 競合との比較:同業他社との相対比較データは本資料に無し(→ –)。ただし、原材料価格の影響とデリバティブの管理は同業共通のリスク要因。
今後の見通し
- 業績予想:
- 通期の修正:無し(2025年5月12日公表の通期予想から変更無し)
- 会社予想(通期):売上 135,700 百万円(+8.5%)、営業利益 7,300 百万円(△28.9%)、経常利益 7,500 百万円(△10.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益 4,500 百万円(△13.6%)、1株当たり当期純利益 528.45円
- 会社予想の前提条件:資料P.2に記載の前提(為替等)参照(詳細は添付資料を要確認)
- 予想の信頼性:
- 会社は保守的に見積もる傾向か否かの過去傾向は本資料では限定的。中間時点で営業利益進捗は比較的良いが純利益は下振れ要因があるため、達成には為替・商品市況・デリバティブ評価等の動向が重要。
- リスク要因:
- 銅等原材料価格の高騰、デリバティブ評価損の発生、建築・EV需要の減速、短期借入金増加による流動性リスク、在庫・売掛金の増加による運転資金需要、M&A後のシナジー不透明性等。
重要な注記
- 会計・開示上の留意点:
- 中間決算短信は公認会計士/監査法人によるレビュー対象外。
- 中間連結財務諸表の作成に特有の会計処理を適用(税金費用の見積り等。詳細は添付P.9参照)。
- 企業結合(三谷伸銅の連結子会社化:取得原価 2,733 百万円、負ののれん発生益 192 百万円計上)。
- その他重要事象:
- 従業員持株会信託型ESOPの再導入に伴う自己株式処分(230,000株)等、株式関連の動きあり(実施済/予定のものは添付参照)。
- 中間期末の自己株式数増(351,591→534,575株)等。
(注)
- 不明な項目や開示の無い数値については “–” と表記しています。
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 5757 |
| 企業名 | CKサンエツ |
| URL | http://www.cksanetu.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 鉄鋼・非鉄 – 非鉄金属 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。
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