2025年12月期 第3四半期決算短信[日本基準](連結)
エグゼクティブサマリー
- 決算サプライズ:会社予想(修正後)に対して第3四半期累計は概ね順調(上振れ・下振れの明確な一括修正はなし)。通期業績予想は営業利益・経常利益・当期純利益をそれぞれ1,000百万円上方修正(営業利益57,000→58,000百万円、経常利益58,000→59,000百万円、当期純利益39,500→40,500百万円)。
- 業績の方向性:増収増益(売上高491,822百万円:前年同期比+3.9%、営業利益38,201百万円:+5.3%、経常利益39,527百万円:+6.1%、親会社株主に帰属する四半期純利益27,275百万円:+1.1%)。
- 注目すべき変化:ITソリューション(特にITプロダクトや保守・運用、PC入替関連)が好調で法人向け(エンタープライズ/エリア)売上・利益が拡大。一方、コンスーマではカメラ・プリンター関連の売上減少、プロフェッショナルは利益率悪化でセグメント利益が減少。
- 今後の見通し:通期業績予想は下期も含め達成可能との見立て(第3四半期終了時点の進捗:売上72.3%、営業利益65.9%、当期純利益67.3%)。政策保有株式売却益計上や本社関連費用の抑制が寄与。
- 投資家への示唆:法人向けITソリューションの好調が業績を牽引している点が最重要。印刷機器等の構造的市場縮小リスクは引き続き観察が必要。自己株式取得(上限2,000,000株・100億円)を決議し、株主還元強化の姿勢を示した。
基本情報
- 企業概要:
- 企業名:キヤノンマーケティングジャパン株式会社
- 主要事業分野:キヤノン製品の販売・保守、ITソリューション(PC・セキュリティ・アウトソーシング等)、プロダクションプリンティング、産業機器、ヘルスケア等の法人・個人向け総合サービス
- 代表者名:代表取締役社長 足立 正親
- 報告概要:
- 提出日:2025年10月24日
- 対象会計期間:2025年1月1日~2025年9月30日(2025年12月期 第3四半期累計・連結)
- 決算説明資料作成:有、決算説明会:有(アナリスト向け)
- セグメント:
- コンシューマ(コンスーマ):カメラ、インクジェットプリンター、ITプロダクト等(個人向け含む)
- エンタープライズ:オフィス向けレーザープリンター/MFP、法人向けITソリューション等
- エリア:地域拠点での販売・サービス、SMB向けITソリューション等
- プロフェッショナル:プロダクションプリンティング、産業機器、ヘルスケア等
- その他:シェアードサービス等
- 発行済株式:
- 期末発行済株式数(普通株式、自己株含む):111,079,972株
- 期末自己株式数:2,373,477株
- 期中平均株式数(四半期累計):108,841,320株
- 時価総額:–(資料記載なし)
- 今後の予定:
- 四半期レビュー報告書添付の開示予定日:2025年10月29日
- 自己株式取得(取締役会決議):取得期間 2025/10/27~2026/1/30、上限2,000,000株・100億円(市場買付)
- 株主総会・IRイベント等:–(資料に特記事項なし)
決算サプライズ分析
- 予想vs実績(会社予想との比較=通期予想との進捗/達成率は第3四半期累計ベースで計算)
- 売上高:491,822百万円。通期予想680,000百万円に対する進捗率72.3%(達成ペース:良好、前年同期間進捗72.3%とほぼ同等)
- 営業利益:38,201百万円。通期予想58,000百万円に対する進捗率65.9%(前年同時点は68.3%→やや遅れ)
- 純利益(親会社株主帰属):27,275百万円。通期予想40,500百万円に対する進捗率67.3%(前年同時点68.6%→ほぼ同等)
- サプライズの要因:
- ポジティブ要因:ITソリューション(保守・運用、ITプロダクト販売)の好調、政策保有株式売却益(Q3に1,555百万円計上)、本社関連費用(拠点統廃合費用等)の抑制。
- ネガティブ要因:コンスーマ(カメラ、インクジェット)および一部プロフェッショナル分野の売上・利益減少、減損損失494百万円の計上(特別損失)。
- 補足:前年同期は関係会社株式売却益(エーアンドエー株式譲渡の特別利益)が計上されており、比較上の特別利益剥落が純利益増加を抑制。
- 通期への影響:
- 通期予想は第3四半期実績を踏まえ一部上方修正(営業利益等)。第3四半期終了時点の進捗から見る限り、会社の前提は合理的であり達成可能性はあるが、印刷機器市場の構造変化や外部環境(設備投資動向等)に注意が必要。
- 業績予想の修正:あり(営業利益等を合計で1,000百万円上方修正)。
財務指標
- 財務諸表(要点)
- 総資産:527,768百万円(前期末524,591百万円、増加31,776百万円)
- 純資産:392,667百万円(前期末383,701百万円、増加8,966百万円)
- 負債合計:135,101百万円(前期末140,889百万円、減少5,788百万円)
- 現金及び現金同等物:169,870百万円(期首110,726百万円、増加59,144百万円)
- 収益性(第3四半期累計=2025年1-9月)
- 売上高:491,822百万円(前年同期473,181百万円、+3.9%、+18,641百万円)
- 売上総利益:156,810百万円(前年153,094百万円、+2.4%)
- 販管費:118,609百万円(前年116,804百万円、+1.5%)
- 営業利益:38,201百万円(前年36,290百万円、+5.3%)、営業利益率7.77%(38,201/491,822)(参考:前年7.67%)
- 経常利益:39,527百万円(前年37,260百万円、+6.1%)
- 親会社株主に帰属する四半期純利益:27,275百万円(前年26,980百万円、+1.1%)
- 1株当たり四半期純利益(EPS):250.59円(前年211.68円、+18.3%)
- 進捗率分析(通期予想に対する進捗)
- 売上高進捗率:72.3%(通常ペース:前年同期間72.3%と同等)
- 営業利益進捗率:65.9%(前年同期間は68.3%、やや遅れ)
- 純利益進捗率:67.3%(前年同期間68.6%、ほぼ同等)
- 財務安全性
- 自己資本比率:74.2%(安定水準、前期73.0%)
- 負債比率(負債合計/純資産):135,101/392,667=34.4%(低水準)
- 流動比率(流動資産/流動負債):330,891/118,263=280%(良好)
- 効率性
- 売上高営業利益率:7.77%(前年7.67%、微増)
- 総資産回転率(売上/総資産):491,822/527,768=0.932(回転は概ね安定)
- キャッシュフロー(第3四半期累計)
- 営業活動CF:38,361百万円(前年40,625百万円、減少)
- 投資活動CF:38,495百万円(前年80,246百万円、投資CFは前年に比べ縮小、前年は子会社取得等の大幅支出あり)
- 財務活動CF:△17,588百万円(前年△98,869百万円、前年は大規模な自己株取得があった)
- 現金増減:+59,144百万円 → 期末現金169,870百万円
- セグメント別(外部売上高・セグメント利益、前年同期比)
- コンシューマ:売上97,375百万円(△0.9%)、セグメント利益7,286百万円(△11.0%)
- エンタープライズ:売上187,267百万円(+8.5%)、セグメント利益14,091百万円(+7.2%)
- エリア:売上170,085百万円(+3.4%)、セグメント利益16,128百万円(+21.3%)
- プロフェッショナル:売上33,923百万円(+3.2%)、セグメント利益3,607百万円(△9.5%)
- セグメント利益合計(営業利益との整合):38,155百万円(調整額等を経て営業利益38,201百万円)
配当
- 配当実績と予想:
- 中間配当:70円(2025年、前期60円)
- 期末配当(予想):90円
- 年間配当予想(修正後):160円(前期実績140円、直近配当予想修正あり)
- 配当利回り:–(株価情報なしのため算出不可)
- 配当性向(予想):年間配当160円 / 1株当たり当期純利益372.22円=約43.0%(目安:高めの還元水準)
- 特別配当の有無:なし(特別配当の記載なし)
- 株主還元方針:自己株式取得(上限2,000,000株・100億円)を実施予定。配当+自社株買いで還元強化。
セグメント別情報(詳細)
- コンシューマ:
- 売上97,375百万円(△0.9%)。カメラはインバウンド反動や機種終了で減収、インクジェットは市場縮小で減収。ITプロダクト(PC等)はWindows10延長サポート影響で増加。
- セグメント利益7,286百万円(△11.0%):売上減および売上総利益低下が影響。
- エンタープライズ:
- 売上187,267百万円(+8.5%):大型案件やプリマジェストの連結効果、PC大型案件で大幅増。
- セグメント利益14,091百万円(+7.2%):売上増に伴う利益増。
- エリア:
- 売上170,085百万円(+3.4%):ビジネスPC入替、セキュリティ、まかせてIT等の契約増で大幅増。
- セグメント利益16,128百万円(+21.3%):付加価値の高いソリューション寄与で利益率改善。
- プロフェッショナル:
- 売上33,923百万円(+3.2%):プロダクションプリンティングはほぼ横ばい、産業機器は減少、ヘルスケアは大型案件で増加。
- セグメント利益3,607百万円(△9.5%):売上総利益率の悪化および販管費増加が要因。
中長期計画との整合性
- 中期経営計画:資料に中期計画の数値は明記なし(–)。ただし、ITソリューション強化による収益基盤の転換は計画の主要施策と整合している模様。
- KPI達成状況:特定KPIの記載なし(–)。エリア・エンタープライズのITソリューション契約増は主要KPI達成に資する動き。
競合状況や市場動向
- 競合比較:同業他社との相対比較データは資料に記載なし(–)。ただし、印刷機器市場の構造的縮小は業界共通の課題で、ITソリューションやサービス収益化が差別化要因。
- 市場動向:法人向けIT投資(PC更新、セキュリティ、DX投資)は堅調。プリンター市場はペーパーレスやボリューム縮小で下押し圧力。
今後の見通し
- 業績予想:
- 通期予想(修正後、2025/1/1~2025/12/31):売上680,000百万円(+4.0%)、営業利益58,000百万円(+9.2%)、経常利益59,000百万円(+8.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益40,500百万円(+3.0%)、1株当たり当期純利益372.22円。
- 前提条件:為替等の明確な前提は資料参照(資料内「連結業績予想などの将来予測情報に関する説明」を参照)。外部政策・景気変動は注意事項として記載。
- 予想の信頼性:第3四半期の実績を踏まえた修正であり、過去の予想達成傾向は一部保守的な面(過去に自己株取得等でCF大幅変動)もあるため中立的な評価が妥当。
- リスク要因:印刷関連製品の市場縮小、半導体関連投資の変動、為替・原材料価格変動、米国等の政策動向(注視必要)。
重要な注記
- 会計方針:2022年改正会計基準(法人税等)およびグローバル・ミニマム課税関連取扱いを期首から適用(四半期財務に与える影響は限定的/グローバル・ミニマム課税は第3四半期で計上せずの取扱い)。
- 四半期特有処理:税金費用は年間実効税率見積りに基づく四半期計算方式を採用。
- その他重要事象:
- 第3四半期に投資有価証券売却益1,555百万円計上。
- 2025年10月24日取締役会で自己株式取得を決議(上限2,000,000株・100億円、取得期間2025/10/27~2026/1/30)。
- 四半期開示に対する監査(レビュー)は未完了で、2025/10/29にレビュー報告書添付予定。
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 8060 |
| 企業名 | キヤノンマーケティングジャパン |
| URL | http://cweb.canon.jp/corporate/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 商社・卸売 – 卸売業 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。
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