2026年3月期 第1四半期決算説明会資料
エグゼクティブサマリー
- 経営陣のメッセージ: 第1四半期は「想定を上回る良好な進捗」。重点戦略製品の強い成長とSMT(Sustainable Margin Transformation)によるコスト最適化で、通年を通じて高い成長モメンタムを見込む。
- 業績ハイライト: 売上収益 5,058 億円(+6.9%=前年同期比、為替影響除く実質成長 +12%)、コア営業利益 1,423 億円(+61.1%、コア営業利益率 28.1%:前年同期比 +9.5pp)。四半期純利益 684 億円(+82.0%)。
- 戦略の方向性: 重点戦略製品の最大化(PADCEV、IZERVAY、VEOZAH、VYLOY、XOSPATA等)と、XTANDI LOEに向けた全社的コスト最適化(SMT)で収益性と成長投資原資の両立を目指す。PoC達成プログラム(Primary Focus)に資源を集中。
- 注目材料:
- ASP3082(KRAS G12D分解誘導剤)で非小細胞肺がんのPoC達成(膵がんでもPoC達成の記載あり)。
- Evopoint(XNW27011 / ASP546C:CLDN18.2 ADC)との独占ライセンス契約(前払 $130M、開発マイルストン最大 $70M+ロイヤルティ)。
- 重点製品群がQ1で合計1,120 億円(前年同期比 +49%、実質 +57%)に拡大。
- 一言評価: 重点製品の需要回復とSMTの効果で「上振れの出ている好調スタート」。
基本情報
- 企業概要: アステラス製薬株式会社(医薬品の研究・開発・販売、国内外での新薬開発・ライフサイクル管理等)
- 代表者名: –(資料に記載なし)
- 説明会情報: 開催日 2025年7月30日、形式:スライド資料発表(オンライン/オフライン明記なし)、参加対象:投資家向け資料
- 説明者: 北村 淳(財務担当)。発言概要:2025年度第1四半期の業績説明、SMT進捗、重点製品およびパイプラインの進展報告。
- 報告期間: 2025年度第1四半期(2025年4月–6月)
- セグメント: 資料での明確な事業セグメント表記はなし(主に製品別/地域別報告)。必要項目は — と表記。
業績サマリー
- 主要指標(単位:億円、前年同期比は%表記)
- 売上収益:5,058 億円、+6.9%(実質:+12%、為替影響で -261 億円)
- 営業利益(営業損益):946 億円、+86.8%
- コア営業利益:1,423 億円、+61.1%、コア営業利益率 28.1%(前年同期比 +9.5ppt)
- 経常利益(税引前四半期利益):904 億円、+79.1%
- 四半期純利益:684 億円、+82.0%
- 1株当たり利益(EPS):–(資料未記載)
- 予想との比較
- 2025年度期初(通期)予想に対するQ1の進捗(通期ベース)
- 売上収益進捗率:5,058 / 19,300 = 約26.2%(1四半期で約26%はやや高め)
- コア営業利益進捗率:1,423 / 4,100 = 約34.7%(かなり良好)
- 純利益進捗率:684 / 1,300 = 約52.6%(高い進捗)
- 会社予想に対する達成率(四半期/通期の観点): 上記進捗率参照。期初予想に対して概ね上振れ進捗。
- サプライズの有無:実質成長率やコア利益率の上昇(コア営業利益率 28.1%)は想定超過の材料と記述。為替差のマイナスを吸収して実績上振れ。
- 進捗状況
- 通期予想に対する進捗は上記。中期経営計画に対する達成率は資料上の明確比較値なし(但しSMTでのコスト削減目標1,200~1,500 億円に向け進捗記載)。
- 過去同時期との比較:前年同期比で売上・利益とも二桁成長(実質での伸びが大きい)。
- セグメント別状況(製品別・主要)
- 重点戦略製品合計:1,120 億円、前年同期比 +49%(為替影響除く +57%) → 連結売上の約22%を占める(1,120/5,058)。
- PADCEV:555 億円、+171(+45%)/実質 +52%(1L mUCの浸透で大幅伸長)
- IZERVAY:159 億円、+32(+25%)/実質 +35%(米国:過去最高四半期)
- VEOZAH:96 億円、+30(+46%)/実質 +56%
- VYLOY:140 億円、+137(>+100%)
- XOSPATA:170 億円、-3(-2%)/実質 +3%
- XTANDI:2,330 億円、+87(+4%)/実質 +10%(依然大きな柱)
業績の背景分析
- 業績概要/トピックス
- 重点戦略製品群の拡大(3ヶ月で1,100億円超)が売上・利益の成長を牽引。
- SMT(Sustainable Margin Transformation)による販管費とR&D費の最適化が利益率改善に寄与。
- パイプライン面ではASP3082のPoC達成、Claudin 18.2領域強化のためEvopointとのライセンス契約を締結。
- 増減要因
- 増収要因:重点製品の需要拡大(VYLOY、PADCEV、IZERVAY等)、主要市場での浸透・発売拡大(中国発売含む)。
- 減収要因:為替影響(Q1で売上 -261 億円、コア営業利益 -71 億円のマイナス影響)。
- 増益要因:販管費の効率化(販管費率 -4.2ppt)、研究開発費の一時的減少(前年同期の一過性共同開発支払の反動等)、SMTの約60 億円の効果。
- 減益要因:その他の費用増(Xyphos関連の一部プログラム減損損失:115 億円などの一時費用)。
- 競争環境
- 個別製品(VYLOY等)はClaudin 18.2領域で強い臨床データを有し競争優位性を主張。だが多数競合薬や検査率(Claudin 18検査の普及)に依存するため市場競争は継続。
- XTANDIのLOEリスクは存在するが、SMTでの費用最適化や新製品拡大で対応を図る方針。
- リスク要因
- 為替変動(資料で実績・想定レートの差による影響を明示)
- 臨床開発リスク(主要試験の中間解析/最終解析次第で業績・バリュエーション影響)
- 規制/保険償還の遅延や市場浸透不足(例:診断率・治療継続率が想定を下回る場合)
- 一部プログラムの減損や開発中止(発生済)。
戦略と施策
- 現在の戦略
- Focus Areaアプローチ:フラッグシップ(Primary Focus)でPoCを見極め、PoC達成後は優先PFに資源集中。
- 重点戦略製品のライフサイクルマネジメントと地理的拡大(承認・発売国拡大)。
- SMTでコスト構造を最適化し、成長投資の原資を創出(XTANDI LOEまでは全社で 1,200~1,500 億円のコスト最適化を追求)。
- キャピタルアロケーション:事業投資を最優先、配当レベルの引上げを志向、余剰資金で機動的な自社株取得。
- 進行中の施策
- SMT:組織再編、成熟製品費用削減、ITインフラ合理化、自社内製化による外注費削減などでQ1に約60 億円の効果を計上。
- 重点製品への販売投資継続(市場教育、診断率向上施策等)。
- セグメント別施策
- Ophthalmology(IZERVAY):診断率向上のため網膜専門医、一般眼科医、オプトメトリスト向け教育を強化。
- Oncology(PADCEV、VYLOY):1L適応拡大や地域展開、検査普及策、供給体制の戦略的在庫構築。
- 新たな取り組み
- EvopointのASP546CライセンスによるClaudin 18.2ポートフォリオ強化(ADCを追加)。
- Primary Focusでのタンパク質分解誘導剤や遺伝子治療等の加速。
将来予測と見通し
- 業績予想(会社の通期見通し)
- 通期売上収益:19,300 億円(期初予想、修正なし)
- 通期コア営業利益:4,100 億円(期初予想、修正なし)
- 通期純利益:1,300 億円(期初予想、修正なし)
- 予想の前提条件
- 為替前提(期中平均):1ドル = 140 円、1ユーロ = 160 円(通期想定)。Q1実績は1ドル145円、1ユーロ164円。
- 事業前提:重点製品の高成長継続、主要臨床/承認スケジュール通りの進行等。
- 予想の根拠と自信度
- Q1の進捗と重点製品の強さを踏まえ、四半期ごとに20%台後半以上の成長が可能と見込む旨表明。通期見通しは維持。経営側は根拠に一定の自信を示唆。
- 予想修正
- 2025年度通期予想の修正は発表されていない(期初予想維持)。
- 中長期計画
- SMTによる収益性改善でコア営業利益率の向上(目標を示唆:経常的に期待される単年度効果約30%等の表現)と、重点製品のピークポテンシャル最大化を目指す。
- 予想の信頼性
- 過去の予想達成傾向についての明確な記述は資料に無し。臨床・規制・為替等の不確実性が存在。
- マクロ経済の影響
- 為替感応度:1円の為替変動が通期業績に与える影響の概算(ドルで売上約78億円、コア営業利益約17億円、ユーロで売上約34億円、コア営業利益約15億円)。為替はQ1実績で業績にマイナス影響(売上 -261 億円、コア営業利益 -71 億円)。
配当と株主還元
- 配当方針: 利益・資金計画および実績に基づき、経営計画期間を通じた配当水準の引上げを目標。余剰資金が生じれば自己株式取得を機動的に実施。
- 配当実績(Q1のキャッシュフロー上の記載)
- 特別配当: なし(資料に記載なし)
- その他株主還元: 自社株買いは余剰資金が生じた際に機動的に実施する方針。
製品やサービス
- 主要製品の状況
- PADCEV(エンホルツマブ ベドチン):1L mUCの浸透で売上急拡大(Q1 555 億円、+45%)。
- IZERVAY(avacincaptad pegol):米国で過去最高Q、Q1 159 億円($110M)。発売後70,000人超に投与。通期予想 $750M。
- VEOZAH(fezolinetant):グローバルで拡大、Q1 96 億円。
- VYLOY(ゾルベツキシマブ):Claudin 18.2領域で好調、Q1 140 億円(>+100%)。
- XOSPATA(ギルテリチニブ):グローバルで安定推移、Q1 170 億円。
- XTANDI:安定収益の柱、Q1 2,330 億円。
- 協業・提携
- Evopointとの独占ライセンス(ASP546C / XNW27011:CLDN18.2 ADC、前払 $130M、開発マイルストン最大 $70M+ロイヤルティ)。
- (製品ごとのパートナー関係:XTANDIはパートナー計上の市場売上計算も併記)
- 成長ドライバー
- 重点製品の適応拡大(PADCEVの1L mUC、VYLOYのLUCERNA等)、診断率向上(Claudin 18検査等)、地域拡大(中国発売等)、パイプラインのPoC達成(ASP3082等)。
Q&Aハイライト
- ポジティブ要因
- 重点戦略製品群の強い売上成長(Q1で大幅上振れ)。
- SMTによる販管費・R&D費の効率化でコア利益率が大幅改善。
- パイプライン面でのPoC達成(ASP3082等)と戦略的ライセンス(Evopoint)でパイプライン価値向上。
- キャッシュ創出力改善(Q1の営業CF548 億、フリーCF 381 億)。
- ネガティブ要因
- 為替の逆風(Q1で売上 -261 億)。
- 一時的な減損(Xyphos関連115 億)や一部開発中止の影響。
- 臨床試験の主要読み(中間解析・最終解析)や規制判断の結果次第で業績変動が大きい点。
- 不確実性
- 主要臨床データの結果(EV-303/304、GLEAM、ASP7317のPoC見極め等)。
- 各国の保険償還・診断体制の整備(例:Claudin 18検査の普及)。
- 為替動向。
- 注目すべきカタリスト
- PADCEV の MIBC 中間解析(EV-303/EV-304:2025年度内にデータ判明見込み)。
- ASP3082 の追加データ発表(2025年度後半目標)。
- IZERVAY の当局判断(日本:2025年度3Q予定)および四半期ごとの成長。
- VYLOY の第Ⅲ相 LUCERNA 初回症例投与(2025年6月実施)および膵がん GLEAM 最終解析。
- Evopoint 資産の開発進捗(ASP546C の中国第Ⅲ相開始等)。
重要な注記
- 会計方針: 資料上での会計方針変更の記載はなし。
- リスク要因(資料からの主な列挙): 医薬品市場・規制の変化、為替変動、新製品発売遅延、販売活動で期待した成果が得られない可能性、知的財産権リスク等(資料内注意事項参照)。
- その他: 資料冒頭に将来見通しに関する一般的な注意(想定と実績は異なり得る旨)が明記。
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算説明 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 4503 |
| 企業名 | アステラス製薬 |
| URL | http://www.astellas.com/jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 医薬品 – 医薬品 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。
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