2026年3月期第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)

エグゼクティブサマリー

  • 決算サプライズ:会社の通期予想に対する修正はなし。中間決算は会社予想ベースでは概ね順調(上振れ・下振れの大きな修正材料はなし)。市場予想との比較データは提供情報にないため記載なし(–)。
  • 業績の方向性:増収増益(売上高 610,658 百万円:前年同期比 +7.1%、営業利益 19,357 百万円:前年同期比 +10.3%)。
  • 注目すべき変化:セグメント再編(報告セグメント区分変更)・子会社の新規連結(富士通オプティカルの取得)等により連結範囲が変化。インフラ・機能製品での売上拡大、電装エレクトロニクスと機能製品は利益率低下(為替・銅価影響や主要顧客需要変化)。自己資本比率は34.2%(前年同期34.6%)に低下。
  • 今後の見通し:通期業績予想(売上 1,200,000 百万円、営業利益 53,000 百万円)は据え置き。中間進捗は売上は概ね半期で想定どおりだが、営業利益・純利益の進捗はやや遅れ(下段参照)。通期達成は可能性あるが、投資・資金調達状況や事業再編(古河電池の連結外れ等)が翌期業績に影響する可能性あり。
  • 投資家への示唆:光デバイス分野(富士通オプティカル買収)強化やメタル電線事業の統合など構造対応が進む一方、設備投資・M&Aによる投資キャッシュフローの大幅な流出と短期の調達増(CP等)で財務構造の短期変動が見られる。配当方針は維持(年間120円)。中期計画との整合性や古河電池の事業分離の影響を注視すべき。

基本情報

  • 企業概要:
    • 企業名:古河電気工業株式会社
    • 主要事業分野:情報通信機器・エネルギーインフラ・自動車電装部品・機能材料・サービス・開発等(ケーブル、光部品、電装部材、銅箔等)
    • 代表者名:取締役社長 森平 英也
  • 報告概要:
    • 提出日:2025年11月10日
    • 対象会計期間:2026年3月期 第2四半期(中間期間:2025年4月1日〜2025年9月30日)
    • 決算説明資料の有無:有(説明会開催:有)
  • セグメント(報告区分、変更あり):
    • インフラ:情報通信ソリューション、エネルギーインフラ等
    • 電装エレクトロニクス:自動車部品、電装材料等
    • 機能製品:銅箔、半導体製造用テープ等
    • サービス・開発等:水力発電、新製品R&D、不動産賃貸、業務受託等
  • 発行済株式:
    • 期末発行済株式数(普通株式、自己株含む):70,666,917 株
    • 期中平均株式数(中間期):70,431,575 株
    • 時価総額:–(情報なし)
  • 今後の予定:
    • 半期報告書提出予定日:2025年11月13日
    • 株主総会・IRイベント:–(本文に個別日程なし)

決算サプライズ分析

  • 予想 vs 実績(会社の通期予想に対する中間実績の進捗)
    • 売上高:610,658 百万円(通期予想 1,200,000 百万円に対して達成率 50.9%) → 通期比で概ね順調(半期で50%程度は通常ペース)。
    • 営業利益:19,357 百万円(通期予想 53,000 百万円に対して達成率 36.5%) → 進捗は遅め(やや懸念)。
    • 親会社株主に帰属する中間純利益:12,947 百万円(通期予想 36,000 百万円に対して達成率 36.0%) → 進捗はやや遅め。
  • サプライズの要因:
    • 増収は全般的な需要回復とデータセンタ関連製品の伸びが主因(インフラ、機能製品で売上増)。
    • 営業利益の伸びは限定的:電装エレクトロニクスや機能製品で原材料(銅)や為替、主要顧客需要の変化が利益を圧迫。加えてサービス・開発等は営業損失拡大。
    • 投資拡大(固定資産取得、子会社取得による支出)により投資CFが大幅マイナス、資金調達(CP発行、借入)で補填。
  • 通期への影響:
    • 会社予想に変更はなし。売上面は順調だが利益進捗が弱いため、下期での利益改善(コスト改善や高付加価値製品の伸長)が必要。為替・銅価・主要顧客の需要動向が達成可否の主要リスク。

財務指標

  • 主要財務数値(当中間期:2025/9/30、単位:百万円)
    • 売上高:610,658(前年同期 570,366、+7.1%)(増収=良)
    • 営業利益:19,357(前年同期 17,545、+10.3%)(増益=良)
    • 営業利益率:3.17%(前年同期 3.08%、やや改善)
    • 経常利益:20,501(前年同期 18,989、+8.0%)
    • 親会社株主に帰属する中間純利益:12,947(前年同期 11,194、+15.7%)
    • 1株当たり中間純利益(EPS):183.83 円(前年同期 158.87 円、+15.7%)
  • 貸借対照表(主要項目)
    • 総資産:1,031,933(前年末 987,016、増加)
    • 純資産:384,967(前年末 373,336、増加)
    • 自己資本比率:34.2%(前年末 34.6%) → 目安40%以上に対してやや低め(やや懸念)
    • 自己資本(参考):352,940 百万円
  • 流動性・負債
    • 流動資産:579,145 / 流動負債:437,655 → 流動比率 ≒ 1.32(132%)(流動性は確保=良)
    • 負債合計:646,966 → 負債依存度はやや高め(負債/純資産 = 約1.68)
    • 借入・社債・CPの残高(資料注記):3,418 億円(341,800 百万円、前年末比増加)→ 短期調達(CP発行)の拡大あり
  • キャッシュ・フロー(当中間期)
    • 営業CF:12,270 百万円(前年同期 15,496、減少:-3,226 百万円、約 -20.8%)(減少は注意点)
    • 投資CF:△28,553 百万円(前年同期 △6,365、投資増加)→ 主に設備投資及び連結子会社取得(富士通オプティカル取得等)
    • 財務CF:+24,853 百万円(前年同期 △8,472)→ CP発行+45,500 百万円、長期借入増等による資金調達
    • 現金及び現金同等物期末残高:73,029 百万円(前年同期 56,480 → 増加)
  • 効率性
    • 総資産回転率(概算):売上高610,658 / 総資産1,031,933 ≒ 0.59 回(通常水準:業種に依存)
    • 売上高営業利益率の微増(3.08%→3.17%)だが絶対値は低め(低マージン事業構成の影響)
  • セグメント別(中間累計、単位:百万円、前年同期比は本文記載)
    • インフラ:売上高 167,997(+19.7%)、セグメント営業利益 2,709 百万円(改善。前年は損失に近い)
    • 電装エレクトロニクス:売上高 349,243(+0.4%)、営業利益 13,094(-9.6% 減益)
    • 機能製品:売上高 76,251(+11.3%)、営業利益 7,365(-7.3% 減益)
    • サービス・開発等:売上高 17,166(+20.4%)、営業損失 3,741(損失拡大)
  • 財務の解説:
    • 総資産・純資産増は投資(設備・M&A)と有価証券の増加が主因。投資CFの大幅増は中期成長投資だが短期的には財務負担と資金調達増(CP等)を伴う。自己資本比率は34.2%と業界標準の40%目安を下回るため安定性は「やや低め」。

配当

  • 中間配当:0.00 円(支払なし)
  • 期末配当(予想):120.00 円
  • 年間配当予想:120.00 円(前回予想から修正なし)
  • 配当利回り:–(株価情報なし)
  • 配当性向(予想ベース):年間配当120円 / 1株当たり当期純利益511.13円 ≒ 23.5%(概算、適度な還元水準)
  • 特別配当:なし
  • 株主還元方針:自社株買いに関する記載なし(直近期は自己株式保有数増加あり)

セグメント別情報

  • インフラ:
    • 売上 167,997 百万円(+19.7%)、営業利益 2,709 百万円(前期比で改善)
    • 主因:情報通信データセンタ関連などの製品が牽引。一方でエネルギーインフラでは案件採算差が影響し一部減益。
  • 電装エレクトロニクス:
    • 売上 349,243 百万円(+0.4%)、営業利益 13,094 百万円(-9.6%)
    • 主因:自動車向け電池の売上減少、為替・銅価影響で利益圧迫。さらに古河電池の事業分離(電装エレクトロニクスに含む)が予定されており、将来の構成比変化に注意。
  • 機能製品:
    • 売上 76,251 百万円(+11.3%)、営業利益 7,365 百万円(-7.3%)
    • 主因:データセンタ関連増だが、台湾ドル高による銅箔事業の影響や半導体テープの顧客需要変動で利益率低下。
  • サービス・開発等:
    • 売上 17,166 百万円(+20.4%)、営業損失 3,741 百万円(損失拡大)
    • 主因:研究開発や水力発電、不動産賃貸等の費用計上により中期的な成長投資段階。

中長期計画との整合性

  • 中期経営計画との整合性:資料中は「古河電工グループ ビジョン2030」に基づく事業ポートフォリオ転換が継続。FOC買収(光デバイス強化)やメタル電線事業統合は中期目標に沿った施策。
  • KPI達成状況:具体KPIの開示は今回資料に限定的(売上成長は回復基調、利益率改善は課題)。

競合状況や市場動向

  • 競合他社との比較:提供情報に同業他社の数値はなし(–)。光通信デバイス(FOC)での補完は競争力強化要素。
  • 市場動向:データセンタ関連や再エネ関連、モビリティ向け(自動車)需要が業績を左右。原材料(銅)・為替・主要顧客の需要変動が利益に影響。

今後の見通し

  • 業績予想:
    • 通期予想(変更なし):売上 1,200,000 百万円(前期比 △0.1%)、営業利益 53,000 百万円(+12.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益 36,000 百万円(+7.9%)
    • 会社予想の前提条件:資料に明示的な為替・原料前提は記載なし(–)。
  • 予想の信頼性:中間で通期予想据え置き。過去の達成傾向は今回資料では言及なし(–)。利益進捗が売上に対して遅れている点はリスク要因。
  • リスク要因:
    • 為替変動、原材料(銅)価格の変動
    • 主要顧客の需要変化(特に半導体・自動車向け)
    • M&A・事業再編(古河電池の連結外れ等)による連結範囲・利益構成の変化
    • 投資拡大に伴う財務負担(短期調達の増加)

重要な注記

  • 連結範囲の変更:当中間期に新規連結6社(例:古河ファイテルオプティカルコンポーネンツなど)・除外1社(株式会社KANZACC)あり。富士通オプティカルコンポーネンツ(FOC)を子会社化(取得対価 4,423 百万円、取得日 2025/4/1)。
  • 事業再編:メタル電線事業を統合(古河電工メタルケーブル株式会社へ)する吸収分割を実施(2025/10/1)。
  • 子会社の異動予定:古河電池に関する公開買付け・事業分離の手続き(AP、TC関係)により、古河電池は当社の連結子会社から外れる予定(事業分離予定:2025年12月下旬)。これにより電装エレクトロニクスの構成・連結業績に影響が生じる見込み。
  • 会計方針等:当中間期における会計方針変更や見積り変更はなし。中間決算は監査報告のレビュー対象外。

(注)

  • 不明項目は「–」と記載しています。
  • 数値は全て資料記載の円表示(百万円未満切捨て)に基づく。
  • 評価コメントは財務的中立観点からの注記であり、投資助言ではありません。

上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。


企業情報

銘柄コード 5801
企業名 古河電気工業
URL http://www.furukawa.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 鉄鋼・非鉄 – 非鉄金属

このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

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By シャーロット

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