以下はウィルソン・ラーニング ワールドワイド(9610)の企業分析レポートです。

1. 企業情報

  • 事業内容などのわかりやすい説明
    企業向けに人材育成コンサルティングおよびソリューションを開発・提供しています。日本、中国、欧州、北米、アジア太平洋地域などグローバルに展開しており、特に金融、IT、医療業界に強みを持っています。
  • 主力製品・サービスの特徴
    主として以下のサービスを提供しています。
    • 学習プログラム
    • 研究・アセスメント
    • コンサルティング
    • イノベーション支援サービス
      これらに加え、学習ポータルサイトの運営や学習管理システムも提供しています。特に営業力強化やリーダーシップ開発に特化したソリューションを提供し、企業の人材能力向上を支援しています。

2. 業界のポジションと市場シェア

  • 業界内での競争優位性や課題について
    長年の実績とグローバルな展開力が強みです。特に欧米での実績は豊富で、日本の企業が海外展開を加速する中で、グローバルなHRD(Human Resources Development)ソリューションを提供できる点は競争優位性となり得ます。中間決算では、国内外での大型案件受注や北米での欧州事業移管による営業マネジメントの一元化などが売上・損益改善に寄与しており、組織再編による効率化を進めています。
    課題としては、過去数年間赤字が継続している点、中国事業の清算が長期化している点、そして「継続企業の前提に関する重要な不確実性」の注記がある点が挙げられます。これにより、追加の運転資金確保と財務基盤の強化が喫緊の課題となっています。
  • 市場動向と企業の対応状況
    近年、人的資本経営への注目度が高まり、企業におけるHRD投資の重要性が増しています。これは同社にとって追い風となる市場環境です。同社は新ビジョン「L×ETC構想」(Learning × Education × Technology × Consulting)を掲げ、ライセンス型案件の拡大、外部パートナーとの協同プロモーション、販管費削減、事業移管・清算による構造改革を推進し、市場ニーズの変化に対応しようとしています。

3. 経営戦略と重点分野

  • 経営陣が掲げるビジョンや戦略
    新ビジョンとして「L×ETC構想」を掲げ、時価総額100億円を目標とする成長モデルの構築を目指しています。これは、学習(Learning)、教育(Education)、テクノロジー(Technology)、コンサルティング(Consulting)を融合させることで、企業の成長を支援する戦略です。
  • 中期経営計画の具体的な施策や重点分野
    具体的な中期経営計画の数値目標は開示されていませんが、以下の点を重点施策としています。
    • ライセンス型案件の拡大
    • 外部パートナーとの協同プロモーションの強化
    • 販管費(販売費及び一般管理費)の削減
    • 事業移管や清算によるグループ全体の構造改革(特に欧州事業の北米への移管、中国事業の清算)
  • 新製品・新サービスの展開状況(決算短信参照)
    決算短信には具体的な新製品・新サービスの名称は記載されていませんが、国内での大型カスタマイズ・ライセンス案件の受注納品や、北米での欧州事業移管に伴う営業マネジメントの一元化などが、業績改善に寄与していると報告されています。これは、既存サービス提供体制の強化や顧客ニーズへの個別対応力向上に注力していることを示唆しています。

4. 事業モデルの持続可能性

  • 収益モデルや市場ニーズの変化への適応力
    企業向けの人材育成コンサルティングとソリューション提供という事業モデルは、企業の人的資本投資への意識が高まる中で、持続的な需要が見込まれます。特にL×ETC構想に基づき、テクノロジーを活用した学習ソリューションやライセンス型ビジネスを強化することで、収益の安定化とスケーラビリティの向上を目指しています。欧州事業の移管や中国事業の清算など、不採算事業の整理を進めることで、収益構造の改善を図ろうとしています。
  • 売上計上時期の偏りとその影響
    決算短信には具体的な売上計上時期の偏りに関する記載はありません。中間期売上高が通期予想の54.2%と通常の半期進捗率(50%)を上回っていることから、現時点では大きな季節的偏りは見られませんが、下期の特定の時期に大型案件が集中する可能性は否定できません。

5. 技術革新と主力製品

  • 技術開発の動向や独自性
    「L×ETC構想」においてTechnologyを重要な要素として掲げていることから、学習効果を高めるための技術活用を推進していると考えられます。具体的な技術開発の内容は開示されていませんが、学習ポータルや学習管理システムの提供から、教育におけるIT活用に注力していることがうかがえます。
  • 収益を牽引している製品やサービス
    直近の中間期決算では、国内での「大型カスタマイズ・ライセンス案件」および北米での「欧州事業移管と営業マネジメントの一元化による売上増」が収益改善の主要因として挙げられています。これらのサービス領域が現在の収益を牽引している主力分野と推測されます。

6. 株価の評価

  • EPSやBPSに基づく計算等を用いて、現在の株価との比較
    • 株価: 241.0円
    • EPS(会社予想): (連)-7.40円
    • BPS(実績): (連)77.17円
    • 現在の株価は241.0円であり、BPS 77.17円と比較すると割高な水準にあります(PBR (実績) 3.12倍)。EPSは赤字予想のため、PERでの評価はできません。
  • 業界平均PER/PBRとの比較
    • 業界平均PBR: 1.2倍
    • 同社PBR(実績): 3.12倍
      業界平均PBRと比較して、同社のPBRは大幅に高い水準にあり、割高と判断されます。

7. テクニカル分析

  • 直近の株価推移を参照して、現在の株価が高値圏か安値圏か
    現在の株価241.0円は、直近10日間の安値203円(12月17日)より高いが、高値276円(12月9日)より低い位置にあります。直近の動向としては、12月17日に203円まで下落した後、240円~255円程度で推移しており、底打ち感が一時的に見えるものの、方向感に乏しい動きです。
  • 年初来高値・安値との位置関係
    • 年初来高値: 342円
    • 年初来安値: 58円
      現在の株価241.0円は、年初来高値342円からは約29.5%下落した水準であり、年初来安値58円からは大幅に上昇した水準です。年初来で見ると、比較的高いレンジにあるものの、高値からは調整局面にあると言えます。
  • 出来高・売買代金から見る市場関心度
    • 本日出来高: 1,071,000株
    • 本日売買代金: 265,059千円
    • 平均出来高(3ヶ月): 1.29M株
    • 平均出来高(10日): 2.13M株
      本日の出来高は平均(3ヶ月・10日)と比較してやや低く、市場の関心は直近の急騰時と比較すると落ち着いている可能性があります。しかし、売買代金は2.6億円を超えており、小型株としては一定の市場関心が見られます。

8. 財務諸表分析

  • 売上、利益、ROE、ROAなどの指標を評価
    • 売上(過去12ヶ月):1,859,349千円
    • 営業利益(過去12ヶ月):-188,896千円
    • 経常利益(過去12ヶ月):-203,802千円
    • 純利益(過去12ヶ月):-200,842千円
    • ROE(実績):-49.58% (過去12ヶ月: -26.16%)
    • ROA(過去12ヶ月):-7.60%
      過去12ヶ月および過去数年の損益計算書を見る限り、売上高は年によって変動があるものの、全体的に営業利益、経常利益、純利益ともに赤字が続いており、収益性に課題があります。ROEとROAも大きくマイナスであり、資本や資産を効率的に活用できていない状況です。
  • 過去数年分の傾向を比較
    損益計算書のデータでは、2023年3月期に一時的にOperating Incomeが黒字となりましたが、それ以外の年度(2022年、2024年)およびP12Mでは営業損失を計上しています。Total Revenueは2023年3月期に約24.9億円と高い水準でしたが、2024年3月期には約17.5億円に減少し、P12Mでは約18.6億円と回復傾向にあることが示唆されます。しかし、収益性の改善には至っていません。
  • 四半期決算の進捗状況(通期予想との比較)
    2026年3月期第2四半期(中間期)の決算では、売上高1,029百万円(前年同期比+19.8%)、営業利益4百万円(前年同期は△200百万円の営業損失)と大幅な改善が見られました。通期予想(売上1,900百万円、営業損失△65百万円)に対し、中間期の売上進捗率は54.2%と順調です。営業利益は中間期で黒字転換したものの、通期では依然赤字予想であり、下期でのコストコントロールと収益確保が重要となります。

9. 財務健全性分析

  • 自己資本比率、流動比率、負債比率の評価
    • 自己資本比率(実績): 46.0% (中間期: 55.1%)
    • 流動比率(直近四半期): 2.53
    • 負債純資産比(中間期で計算): 約79% (負債合計664,736千円 / 純資産合計836,660千円)
      自己資本比率は46.0%(中間期末55.1%)と健全な水準を維持しており、流動比率も2.53と良好で、短期的な財務安全性は比較的高いと言えます。負債純資産比も0.79倍と過度な負債依存は見られません。
  • 財務安全性と資金繰りの状況
    自己資本比率や流動比率は数値的には健全に見えますが、決算短信には「継続企業の前提に関する重要な不確実性」が存在することが明記されています。これは、度重なる営業損失により追加の運転資金確保の必要性があり、現時点ではその調達見通しが確定していないためです。中間期末の現金及び預金は346,972千円と増加していますが、過去12ヶ月の営業キャッシュフローは-222百万円、フリーキャッシュフローも-321百万円と大きくマイナスであり、事業活動による資金創出能力には課題があります。
  • 借入金の動向と金利負担
    • Total Debt(直近四半期): 115M
    • Net Non Operating Interest Income Expense(過去12ヶ月): 13,099千円
    • Interest Expense(過去12ヶ月): 12,144千円
      直近四半期の総負債は115百万円と多くなく、金利費用も利息収益が上回る状況であり、現状の借入金による金利負担は経営に大きな影響を及ぼしているとは言えません。しかし、前述の運転資金調達の必要性が継続企業の前提に関する不確実性の要因であるため、今後の資金調達方法によっては負債や金利負担が増加する可能性があります。

10. 収益性分析

  • ROE、ROA、各種利益率の評価
    • ROE(実績): -49.58% (過去12ヶ月: -26.16%)
    • ROA(過去12ヶ月): -7.60%
    • 粗利率(過去12ヶ月): 約76% (Gross Profit 1.41B / Total Revenue 1.86B)
    • 営業利益率(過去12ヶ月): -10.16% (Operating Income -189M / Total Revenue 1.86B)
      粗利率は約76%とサービスの性質上高いものの、販管費等の営業費用が大きく、営業利益率および最終的な利益率はマイナスとなっています。ROEやROAも大きくマイナスであり、収益性は非常に低いと評価されます。
  • 一般的なベンチマーク(ROE 10%、ROA 5%等)との比較
    一般的なベンチマークであるROE 10%、ROA 5%と比較すると、大きく下回っており、収益性に関して深刻な課題を抱えている状況です。
  • 収益性の推移と改善余地
    過去数年間赤字が続いていますが、2026年3月期第2四半期では、国内および北米での大型案件受注と事業再編の効果により営業利益が黒字転換しました。これは収益改善に向けた一歩と評価できます。不採算事業(欧州、中国)の整理・縮小も進めており、今後も販管費の削減や収益性の高いライセンス型ビジネスの拡大が、収益性改善のための重要な余地となります。

11. 市場リスク評価

  • ベータ値による市場感応度の評価
    • Beta (5Y Monthly): 1.45
      ベータ値1.45は、市場全体の動きに対して約1.45倍変動しやすいことを示しており、同社の株価は市場感応度が高く、ボラティリティが大きい傾向にあると評価できます。
  • 52週高値・安値のレンジと現在位置
    • 52 Week High: 342円
    • 52 Week Low: 58円
      現在の株価241.0円は、52週高値342円の約70%程度の水準にあり、52週安値58円からは大きく上昇した位置にあります。変動幅が非常に大きい銘柄と言えます。
  • 決算短信に記載のリスク要因(外部環境、為替、地政学等)
    決算短信で明示されている主なリスク要因は以下の通りです。
    • 運転資金不足・資金調達が実現しないリスク: 継続企業の前提に関する重要な不確実性が存在する最大の要因であり、追加資金調達の成否が経営に直接影響します。
    • 過年度訂正関連費用や監査費用の追加発生: グループ再編や会計処理の見直しに係る一時的な費用発生リスクがあります。
    • グローバル景気(米欧やインド、中国市場の動向): 海外事業比率が高いため、各地域の経済状況や政治情勢が業績に影響を与える可能性があります。
    • 為替変動: グローバル事業展開をしているため、為替レートの変動が連結業績に影響を及ぼす可能性があります。
    • 中国事業清算の長期化による想定外費用: 中国事業の清算が計画通りに進まない場合、追加費用発生のリスクがあります。

12. バリュエーション分析

  • 業種平均PER/PBRとの比較
    • 業界平均PER: 15.0
    • 業界平均PBR: 1.2
    • 同社PER(会社予想): — (赤字予想のため算出不能)
    • 同社PBR(実績): 3.12倍
      同社のPBRは3.12倍であり、業界平均PBR1.2倍と比較して大きく上回っています。これは現在の株価が同業他社と比較して割高であることを示唆します。PERは赤字予想のため比較できません。
  • 目標株価レンジの算出(業界平均倍率適用)
    • 目標株価(業種平均PBR基準): 94円
      BPS(実績)77.17円に業界平均PBR1.2倍を適用した場合の目標株価は94円です。現在の株価241.0円は、この目標株価を大幅に上回っています。
  • 割安・割高の総合判断
    PBR比較および目標株価との乖離から、現在の株価は純資産価値と比較して割高と判断されます。過去数年にわたる赤字経営と「継続企業の前提に関する重要な不確実性」の注記を考慮すると、現在の水準はファンダメンタルズに対して高い可能性があります。

13. 市場センチメント分析

  • 信用取引の状況(信用買残、信用倍率、需給バランス)
    • 信用買残: 1,038,800株
    • 信用売残: 0株
    • 信用倍率: 0.00倍 (信用売残が0のため)
      信用買残が約104万株に対し、信用売残は0株であり、需給は買い方に偏っています。信用倍率が0.00倍であることは、将来の買い圧力に比べて売り圧力がほとんどないことを意味しますが、過去の買い残が多い場合は、将来的な売り圧力となる可能性もあります。直近で信用買残が前週比-293,000株減少しているのは、買い方が整理された動きとも見られます。
  • 株主構成(経営陣持株比率、安定株主の状況)
    • インサイダー保有比率: 42.61%
    • 機関投資家保有比率: 6.44%
      経営陣(根岸正州氏、森捷三氏)が比較的高い保有割合を持っており、マネジメントベースやサンウッドといった上位株主を含めると、安定株主が一定程度存在すると考えられます。インサイダー保有比率が約42.6%と高く、経営陣が会社の業績向上にコミットしていることを示唆します。
  • 大株主の動向
    上位大株主としては、代表者である根岸正州氏、森捷三氏、マネジメントベース、サンウッドなどが名を連ねています。楽天証券や野村證券といった証券会社も上位にランクインしており、個人投資家や証券会社経由の保有も一定数存在すると推測されます。

14. 株主還元と配当方針

  • 配当利回りや配当性向の分析
    • 過去12ヶ月の配当実績: 0.00円
    • Payout Ratio: 0.00%
      同社は過去12ヶ月および中間期において配当を実施しておらず、年間配当予想も未定です。継続的な赤字のため、配当性向も算出できません。現状、株主還元よりも事業の立て直しと財務体質の強化を優先していると考えられます。
  • 自社株買いなどの株主還元策
    • 自社株(自己株口): 0.01% (600株)
      直近の決算短信や適時開示情報には、大規模な自社株買いに関する記載はありません。資本増強を実施している状況であり、株主還元策よりもまず財務安定化が優先事項となっています。
  • 株式報酬型ストックオプション等のインセンティブ施策
    決算短信には、2025年8月に新株予約権を発行しているとの記載があります。これは経営陣や従業員へのインセンティブとして活用される可能性があります。

15. 最近のトピックスと材料

  • 適時開示情報の分析(大型受注、新製品、拠点展開等)
    2026年3月期第2四半期決算短信で開示された主なトピックスは以下の通りです。
    • 北米での事業統合効果: 欧州事業の北米子会社への事業移管と営業マネジメントの一元化により、売上が大幅増。
    • 不採算事業の整理: 欧州事業の移管完了、中国事業の清算継続による販管費削減。
    • 資本増強の実施: 2025年8月に第三者割当増資による新株発行および新株予約権発行を実施し、財務活動による資金調達を強化。
  • これらが業績に与える影響の評価
    これらの施策は、中間期決算で売上高の大幅な増加(前年同期比+19.8%)と営業利益の黒字転換(前年同期は△200百万円の営業損失)という形で、すでにポジティブな影響を与えています。特に不採算事業の構造改革と高収益案件の獲得は、将来的な収益性改善への期待を高めるものです。
    一方で、「継続企業の前提に関する重要な不確実性」が解決されるかどうかが、これらのポジティブな材料の効果を決定づける重要な要素となります。資本増強は行われたものの、追加の運転資金確保の必要性が依然として残っているため、今後の資金調達状況を注視する必要があります。

16. 総評

ウィルソン・ラーニング ワールドワイドは、グローバルに展開する企業向け人材育成コンサルティング大手です。長年の実績とグローバルネットワークを強みとし、人的資本経営への関心が高まる市場環境において、事業再編とL×ETC構想による成長戦略を推進しています。

  • 強み:
    • グローバルなサービス提供体制と実績(特に欧米)
    • 企業の人材育成ニーズの高まりという市場の追い風
    • 経営陣の高い持株比率によるコミットメント
    • 財務比率(自己資本比率、流動比率)は数値上は健全
  • 弱み:
    • 過去数年にわたる慢性的な営業赤字
    • 継続企業の前提に関する重要な不確実性が存在する財務状況
    • 営業キャッシュフロー、フリーキャッシュフローが恒常的にマイナス
    • 中国事業の清算長期化による不確実性
  • 機会:
    • 人的資本投資強化トレンドによるHRD市場の拡大
    • ライセンス型ビジネスモデルへの転換とIT活用による収益性・スケーラビリティ向上
    • 不採算事業の整理によるグループ全体の効率化
  • 脅威:
    • 運転資金が確保できない場合のリスク
    • グローバル経済の不確実性(景気後退、為替変動など)
    • 競合との価格競争激化や技術革新への対応遅れ
    • 過年度訂正や監査費用など一時的な費用増加リスク

総合的に見ると、同社は中間期決算で売上増と営業黒字化を達成し、事業構造改革の兆しを見せている点は評価できます。しかし、過去の継続的な赤字と「継続企業の前提に関する重要な不確実性」が依然として大きな懸念材料です。追加の運転資金確保と抜本的な収益体質の改善が実現できるかが、中長期的な成長と財務健全性の確保に不可欠です。現在の株価は、 PBRが業界平均と比較して高く、財務の不確実性を考慮すると割高感がある可能性があります。投資判断においては、今後の資金調達の状況、通期業績予想達成への進捗、そして営業キャッシュフローの改善動向を注意深く見守る必要があるでしょう。

17. 企業スコア

  • 成長性: A
    • 中間期売上高が前年同期比+19.8%と大幅な増収。国内・北米で大型案件受注があり、L×ETC構想も推進中であるため、高い成長期待がある。
  • 収益性: D
    • ROE -26.16%、ROA -7.60%と大幅な赤字が継続。中間期で営業利益は黒字化したが、通期では依然赤字予想。Piotroski F-Scoreの収益性スコアも0/3と非常に低い。
  • 財務健全性: B
    • 自己資本比率46.0%(中間期55.1%)、流動比率2.53、D/E比率13.76%と、数値上は良好な水準。しかし、「継続企業の前提に関する重要な不確実性」の注記があり、追加の運転資金確保が必要であるため、SまたはA評価は避ける。
  • 株価バリュエーション: D
    • PBR 3.12倍は業界平均PBR1.2倍に対し大幅に割高。EPSがマイナスのためPER評価はできない。業種平均PBR基準の目標株価94円と比較して、現在の株価241.0円は割高と判断される。

企業情報

銘柄コード 9610
企業名 ウィルソン・ラーニング ワールドワイド
URL http://www.wlw.co.jp/
市場区分 スタンダード市場
業種 情報通信・サービスその他 – サービス業

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このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.5)」によって自動生成されました。

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By ジニー

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