2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)
エグゼクティブサマリー
- 決算サプライズ:通期予想の修正は無し(会社発表に変更なし)。市場予想との比較は資料に記載なしのため不明(–)。四半期実績はおおむね会社計画の前提内と判断される。
- 業績の方向性:増収増益(売上高+13.4%、営業利益+13.7%、親会社株主帰属中間純利益+27.0%)だが、経常利益は△9.6%(営業外費用増加の影響)。
- 注目すべき変化:住宅分譲事業が大幅増(売上高+45.6%、セグメント利益+70.8%)で牽引。一方、不動産開発事業は物件売却の減少で減収減益(売上高△35.0%、セグメント利益△40.5%)。子会社取得(株式会社芝リアルエステートの全株式取得)により連結範囲が拡大し資産・負債が増加。
- 今後の見通し:通期業績予想は据え置き。現時点の上期進捗は売上で約26.5%、営業利益で約21.3%(下段「進捗率分析」参照)とやや前倒しにはなっていない。追加の業績修正は発表なし。
- 投資家への示唆:住宅分譲と賃貸の収益性は改善しているが、買収による借入増・利息負担増が経常利益を圧迫。自己資本比率は低水準(15.7%)であり財務レバレッジは上昇している点を注視すべき。
基本情報
- 企業概要
- 企業名:株式会社エスコン(コード 8892)
- 主要事業分野:住宅分譲、不動産開発、不動産賃貸、資産管理等(商業施設、物流、賃貸マンション、ホテル等含む)
- 代表者:代表取締役社長 伊藤 貴俊
- IR資料・決算説明会:補足資料作成有、機関投資家・アナリスト向け決算説明会あり
- 報告概要
- 提出日:2025年10月24日
- 対象会計期間:2026年3月期 第2四半期(中間期) 連結(2025年4月1日〜2025年9月30日)
- セグメント
- 住宅分譲事業:分譲マンションの開発・販売
- 不動産開発事業:土地開発、商業施設・物流等の開発および売却
- 不動産賃貸事業:商業施設・賃貸マンション・ホテル等の賃貸運営
- 資産管理事業:アセットマネジメント、プロパティマネジメント等
- その他:海外出資事業、納骨堂、仲介・コンサル等
- 発行済株式
- 期末発行済株式数(普通株式):98,580,887株
- 期末自己株式数:2,867,954株
- 期中平均株式数(中間期):95,695,128株
- 時価総額:–(資料該当なし)
- 今後の予定
- 通期業績予想の修正:今回発表無し(直近公表予想の据え置き)
- 株主総会・IRイベント等:次回は別途通知(資料該当なし)
決算サプライズ分析
- 予想vs実績(会社が公表している通期予想に対する進捗)
- 売上高:当中間期 35,181百万円。通期予想 133,000百万円に対する達成率 26.5%(良し目安:四半期進捗は季節性あるため一概に評価不可)
- 営業利益:当中間期 4,905百万円。通期予想 23,000百万円に対する達成率 21.3%
- 親会社株主に帰属する当期純利益:当中間期 1,858百万円。通期予想 11,500百万円に対する達成率 16.2%
- サプライズの要因
- 上振れ要因:住宅分譲事業の引渡し増、高額物件の引渡し(DIAMAS葉山等)、不動産賃貸事業の稼働・取得効果(芝リアルエステート取得など)が売上・セグメント利益を押し上げた。
- 下振れ要因:利息負担の増加(支払利息 1,574→2,575 百万円)や物件売却の減少による不動産開発事業の売上減。結果、経常利益は減少。
- 連結範囲変更(芝リアルエステートの取得)に伴う借入増・資産増が営業外費用やバランスシートに影響。
- 通期への影響
- 会社は通期見通しを変更せず。上期の進捗率(特に純利益)が低めな点、利息負担増が続く場合は下期での巻き返しが必要。現状では予想達成の可否は「現時点では不明(会社は据え置き)」。
財務指標(要点)
- 損益(当中間期=2025/4/1–2025/9/30)
- 売上高:35,181百万円(前年同期比 +13.4%、前期 31,036)
- 営業利益:4,905百万円(前年同期比 +13.7%、営業利益率 ≒ 13.9%)
- 経常利益:2,380百万円(前年同期比 △9.6%)
- 親会社株主に帰属する中間純利益:1,858百万円(前年同期比 +27.0%)
- 1株当たり中間純利益(EPS):19.42円(前年 15.32円)
- 貸借対照表(当中間期 = 2025/9/30)
- 総資産:481,057百万円(前期末比 +21,210百万円)
- 純資産:74,720百万円(前期末比 △3,960百万円)
- 自己資本比率:15.7%(前期末 17.2%) → 目安40%以上で安定だが15.7%は低水準(要注意)
- 現金及び預金:47,867百万円(流動性は短期的に良好)
- キャッシュフロー(当中間期)
- 営業活動CF:△5,092百万円(前年同期 △32,924百万円 → 大幅改善だが依然マイナス)
- 投資活動CF:△9,072百万円(子会社取得支出等を含む)
- 財務活動CF:+15,165百万円(借入増・社債発行等)
- 現金及び現金同等物の期末残高:47,046百万円
- 進捗率分析(通期予想に対する上期進捗)
- 売上高進捗率:26.5%(35,181/133,000)— 四半期分配や引渡し時期に依存するため季節性考慮が必要
- 営業利益進捗率:21.3%(4,905/23,000)
- 純利益進捗率:16.2%(1,858/11,500)
- 過去同期間との比較:売上・営業利益は前年同期比で増加しているが、経常利益は減少。通期利息負担増と開発売上の変動が影響。
- 財務安全性(目安を併記)
- 自己資本比率 15.7%(低い。目安40%未満は脆弱性の指標)
- 流動比率:流動資産 351,347 / 流動負債 101,384 ≈ 347%(短期流動性は良好)
- 有利子負債(概算):短期借入金 6,334 + 1年内返済予定の長期借入金 76,253 + 長期借入金 267,298 + 社債 17,400 = 約 367,285百万円。負債依存度高め(借入依存は注意)。
- 効率性
- 売上高営業利益率 ≒ 13.9%(増益に伴い改善)
- 総資産回転率等の詳細は資料に直接記載なし(–)
- セグメント別(主な数値・前年同期比)
- 住宅分譲:売上高 18,409百万円(+45.6%)、セグメント利益 3,173百万円(+70.8%)、利益率 17.2%(+2.5pt)
- 不動産開発:売上高 6,236百万円(△35.0%)、セグメント利益 1,583百万円(△40.5%)
- 不動産賃貸:売上高 8,881百万円(+14.4%)、セグメント利益 4,221百万円(+20.6%)
- 資産管理:売上高 952百万円(+18.4%)、セグメント利益 497百万円(+3.0%)
- その他:売上高 702百万円(+204.0%)、セグメント利益 148百万円(+228.1%)
- 財務の解説(要点)
- 子会社取得(芝リアルエステート)に伴い流動資産・固定資産が増加し、借入金による調達で負債が増加。これが自己資本比率低下と支払利息の増加(営業外費用増)につながっている。短期の現金余裕は確保されているが、レバレッジの上昇が継続的な利息負担リスクを生む。
配当
- 中間配当:0.00円(支払済みなし)
- 期末配当(予想):48.00円(変更なし)
- 年間配当予想:合計 48.00円(前年 48.00円、据え置き)
- 配当性向(予想):年間配当 48円 / 1株当たり当期純利益(予想)120.15円 ≒ 40.0%(やや高めの配当性向)
- 特別配当:無し
- 自社株買い:当中間期の公表無し(自己株式は信託保有分等あり)
セグメント別情報(要約)
- 住宅分譲事業
- 売上・利益大幅増。引渡し戸数増と高額物件引渡しが寄与。
- 契約進捗:契約戸数 816戸、通期計画 1,000戸、進捗率 81.6%(良好)
- 主な引渡し物件:DIAMAS葉山(17戸)、グラン レ・ジェイド三宿通り 引渡し予定(全戸完売)
- 不動産開発事業
- 売上・利益ともに減少。物件売却数の減少が主因だが、当中間期末で売却予定物件の契約残高合計は24,159百万円。
- 多様なアセットタイプを継続開発(tonarie、LOGITRES、TOPAZ等)
- 不動産賃貸事業
- 売上・利益増。新規取得・稼働物件(tonarie北広島、エスコンフィールドHOKKAIDO付帯施設、芝リアルエステート取得物件等)が貢献。
- 資産管理事業・その他
- 資産管理は運用資産増で増収。その他は海外配当等の影響で増収。
中長期計画との整合性
- 中期経営計画:資料では継続的に中期経営計画を掲げている旨記載あり。特に賃貸事業をコア化し収益の安定化を図る方針。
- KPI達成状況:契約戸数進捗率 81.6%は住宅分譲の通期計画に対して順調。だが、自己資本比率低下・有利子負債増加は中期での財務健全性改善が必要。
競合状況や市場動向
- 競合比較:同業他社との相対比較データは資料に記載無し(–)。住宅市場は地域・物件により需給差があり、同社は高付加価値物件と地域密着型開発で差別化を図っている旨。
- 市場動向:分譲マンション引渡し好調な地域あり(葉山、高附加価値案件等)。一方、開発案件の売却時期により業績の変動が大きい。
今後の見通し
- 業績予想
- 通期予想(変更なし):売上高 133,000百万円(+17.1%)、営業利益 23,000百万円(+7.9%)、経常利益 17,500百万円(+1.0%)、親会社株主に帰属する当期純利益 11,500百万円(+2.7%)、1株当たり当期純利益 120.15円
- 次期予想:資料には記載なし(–)
- 会社想定の前提条件等:詳細は添付資料参照(資料中に前提説明あり)
- 予想の信頼性
- 会社は通期予想を据え置き。上期進捗は売上面で約26.5%とやや前倒しとは言えない状況。過去の予想達成傾向の言及は資料に明記なし(–)。
- リスク要因
- 金利上昇や借入金利負担の増加(実際に支払利息増加を確認)
- 物件売却時期・引渡し時期のずれによる業績変動
- 不動産市況の変化(需要低下、建築コスト上昇等)
- 連結範囲変更やM&Aの効果実現リスク
重要な注記
- 会計方針の変更:無し
- 連結範囲の重要な変更:有(新規 1社:株式会社芝リアルエステートを取得し連結化)
- 取得に伴い負ののれん発生益 86百万円を特別利益で計上(セグメント利益には含まず)
- 第2四半期決算短信は監査(レビュー)の対象外
- 追加情報:役員向け株式給付信託、株式給付型ESOP信託の継続および信託保有株式数の開示あり
(注記)
- 不明・未記載の項目は「–」で表示しています。
- 数値は資料の単位(百万円)に基づく。自己資本比率等には目安(40%以上で安定)を併記しました。
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 8892 |
| 企業名 | エスコン |
| URL | https://www.es-conjapan.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 不動産 – 不動産業 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。
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