2024年3月期 第3四半期決算短信[日本基準](連結)
エグゼクティブサマリー
- 決算サプライズ: 会社の通期予想に対して第3四半期累計(3Q累計)で営業利益・親会社株主に帰属する当期純利益ともに既に通期予想を上回っている(営業利益達成率 ≒ 109.4%、当期純利益達成率 ≒ 130.2%)。会社は通期予想の修正を行っていない(ほぼ予想外の上振れ)。
- 業績の方向性: 売上高は微減(106,776百万円、前年同期比-0.9%)だが、営業利益・経常利益・純利益は増益(営業利益2,079百万円、前年同期比+1.6%/親会社株主純利益1,758百万円、前年同期比+30.8%)。
- 注目すべき変化: 中核の水産物卸売事業は販売数量減少・相場下落により売上・セグメント利益ともに減少(売上99,976百万円、前年同期比-1.2%/セグメント利益968百万円、-8.5%)。一方、冷蔵倉庫事業は保管料値上げとコスト削減で収益性が向上(売上5,884百万円、+4.3%/セグメント利益651百万円、+17.5%)。
- 今後の見通し: 通期予想は据え置き(売上125,000百万円、営業利益1,900百万円、当期純利益1,350百万円)。ただしQ3累計で営業・純利益を既に超過しているため、会社の修正方針(修正なし)は保守的である可能性がある。
- 投資家への示唆: 売上面は魚種・数量の影響で下押し圧力がある一方、倉庫事業等での価格転嫁とコスト管理が利益を支えている。通期予想が未修正である点は注意(既に利益目標超過)。ALPS処理水による輸出影響や主力魚種の相場変動が短期業績に与える影響が大きい。
基本情報
- 企業概要:
- 企業名: 中央魚類株式会社
- 主要事業分野: 水産物卸売事業(仲卸・卸売)、冷蔵倉庫事業、不動産賃貸事業、荷役事業
- 代表者名: 代表取締役会長 伊藤 裕康
- 問合せ: 取締役管理本部本部長 福元 勝志 TEL 03-6633-3000
- 報告概要:
- 提出日: 2024年1月30日
- 対象会計期間: 2024年3月期 第3四半期累計(2023年4月1日~2023年12月31日)
- 四半期報告書提出予定日: 2024年2月14日
- セグメント:
- 水産物卸売事業: 中核事業、鮮魚・冷凍魚の仲卸・卸売
- 冷蔵倉庫事業: 保管・物流サービス(保管料が収益源)
- 不動産賃貸事業: 流通センター等の賃貸収入
- 荷役事業: 物流・配送(荷役・配送)
- 発行済株式:
- 期末発行済株式数(普通株式): 4,315,300(自己株式含む)
- 期中平均株式数(四半期累計): 3,994,534
- 今後の予定:
- 決算発表: 本資料(第3四半期短信)提出済み
- IRイベント: 四半期決算説明会の有無は記載なし(補足資料の有無は記載なし)
決算サプライズ分析
- 予想vs実績(会社が公表している通期予想との進捗)
- 売上高: 106,776百万円 / 通期予想125,000百万円 → 達成率 85.4%
- 営業利益: 2,079百万円 / 通期予想1,900百万円 → 達成率 109.4%(通期予想を上回り)
- 親会社株主に帰属する当期純利益: 1,758百万円 / 通期予想1,350百万円 → 達成率 130.2%(通期予想を大きく上回り)
- サプライズの要因:
- 親会社株主純利益の上振れ要因は、営業利益の増加に加え、特別利益(投資有価証券売却益392百万円)が計上されている点が寄与している。
- 営業面では冷蔵倉庫事業での単価上昇とコスト削減が営業利益を支えた。一方で水産物卸売は販売数量減と主要魚種の相場下落で売上・セグメント利益が減少している。
- 通期への影響:
- 現状の進捗から見ると営業利益・当期純利益は通期予想を上回る見込みだが、会社は予想を据え置き。為替・相場・輸出制約(ALPS処理水の影響)等の不確実性を勘案し、保守的に判断している可能性が高い。
財務指標
- 財務諸表要点(単位:百万円)
- 売上高(第3四半期累計): 106,776(前年同期107,712、-0.9%)
- 売上総利益: 10,217(前年10,392、-1.7%)
- 営業利益: 2,079(前年2,046、+1.6%)
- 経常利益: 2,286(前年2,229、+2.6%)
- 親会社株主に帰属する四半期純利益: 1,758(前年1,344、+30.8%)
- 1株当たり四半期純利益(EPS): 440.11円(前年336.56円、+30.8%)
- 貸借対照表ハイライト(当第3四半期末 2023/12/31)
- 総資産: 86,205(前期末73,293、+12,912;+17.6%)←増加(売掛金・投資有価証券が主因)
- 純資産: 29,101(前期末26,121、+2,979;+11.4%)
- 自己資本(参考): 27,371百万円 → 自己資本比率 31.8%(前期33.4%)【目安: 40%以上で安定 → 31.8%はやや低め】
- 流動資産: 41,710(売掛金24,337が主因)
- 流動負債: 35,066(支払手形・買掛金20,708、短期借入金7,900等)
- 流動比率(概算): 41,710 / 35,066 = 1.19(流動資産が流動負債を上回るが余裕は小さい)
- 負債合計: 57,104(前期47,172、+9,932;+21.1%)→ 支払手形・買掛金の増加と短期借入金増が要因
- キャッシュフロー: 現金及び預金は8,360→8,135百万円とやや減少。詳細な営業CF/投資CF/財務CFは短信本文に明記なし(–)。
- 進捗率分析(通期予想に対する進捗)
- 売上高進捗率: 85.4%(通期125,000に対し高めの進捗)
- 営業利益進捗率: 109.4%(既に通期予想超過)
- 純利益進捗率: 130.2%(既に通期予想を大幅超過)
- 過去同期間との比較: 営業利益・純利益は前年同期を上回る一方、売上は僅かに減少している構造変化
- 効率性:
- 売上高営業利益率: 2,079 / 106,776 = 1.95%(前年: 2,046/107,712 = 1.90% → 若干改善)
- 総資産回転率(概算): 売上高106,776 / 総資産86,205 = 1.24回/年
- セグメント別(第3四半期累計、前年同期比)
- 水産物卸売事業: 売上99,976(-1.2%)、セグメント利益968(-8.5%)
- 冷蔵倉庫事業: 売上5,884(+4.3%)、セグメント利益651(+17.5%)
- 不動産賃貸事業: 売上469(-1.9%)、セグメント利益425(+3.4%)
- 荷役事業: 売上446(+0.2%)、セグメント利益33(+46.3%)
- 財務の解説:
- 売掛金の増加が資産増の主因で、短期流動性(流動比率1.19)は問題ないが余裕は乏しい。負債増加は主に運転資金(買掛金増)と短期借入増。自己資本比率31.8%は業界特性を考慮しても40%台に比べやや低め(注意点)。
配当
- 配当実績と予想:
- 中間配当: なし(第2四半期末の記載はなし)
- 期末配当(予想): 70円/株(通期合計70円と記載。前期は70円)
- 年間配当予想: 70.00円(前年と同率で据え置き)
- 配当利回り: 株価が不明のため算出不可(–)
- 配当性向: 70 / 337.96 ≒ 20.7%(通期予想EPSベース、目安:中程度の還元水準)
- 特別配当の有無: なし
- 株主還元方針: 自社株買い等の記載なし(–)
セグメント別情報
- セグメント別状況(要旨)
- 水産物卸売事業: 単価は上昇したが販売数量減で売上減、主要魚種(マグロ・ホタテ等)の相場下落が利益圧迫。輸出面ではALPS処理水の海洋放出に伴う影響指摘。
- 冷蔵倉庫事業: 保管料の値上げで単価上昇、在庫増加により売上増。電力使用量削減等のコスト管理で利益率改善。
- 不動産賃貸事業: 豊海流通センターの収益改善でセグメント利益増。
- 荷役事業: 顧客配送の増加で売上・利益ともに増加。
- セグメント戦略: 各セグメントとも価格転嫁とコスト削減で収益性を確保する方針が示唆されている(詳細は補足資料参照)。
中長期計画との整合性
- 中期経営計画: 決算短信中に明示的な中期計画の進捗・数値は記載なし(–)。
- KPI達成状況: 特定KPIの記載なし(–)。
競合状況や市場動向
- 競合他社との比較: 決算短信に同業他社比較データは記載なし(–)。
- 市場動向:
- 国内消費の持ち直しがある一方、原材料価格・エネルギーコスト・為替の変動、地政学リスクが懸念材料。
- ALPS処理水による輸出制約など外部要因が主要海産物の需給・価格に影響。
今後の見通し
- 業績予想:
- 通期予想(変更なし): 売上高125,000百万円(+9.1%)、営業利益1,900百万円(+5.7%)、経常利益2,100百万円(+1.3%)、親会社株主に帰属する当期純利益1,350百万円(+2.7%)、EPS 337.96円
- 次期予想: 記載なし(–)
- 会社予想の前提: 為替・原料等の具体前提は補足資料参照(短信本文では詳細記載なし)
- 予想の信頼性: 第3四半期累計で営業利益・純利益は既に通期予想を超過しているため、会社の予想は保守的と見なせるが、相場変動や輸出制約など不確実性が高く、修正が行われていない背景は慎重さによるもの。
- リスク要因:
- 魚種ごとの相場下落(特にマグロ、ホタテ)
- ALPS処理水関連の輸出制約
- 原材料・エネルギー価格・為替の変動
- 労働力不足や少子高齢化によるコスト上昇
重要な注記
- 会計方針: 当四半期における重要な会計方針の変更は記載なし。ただし四半期財務の作成に特有の注記あり(税効果の見積り等)。
- その他:
- 第3四半期決算短信は監査法人の四半期レビューの対象外。
- 連結業績予想は合理的な前提に基づくもので、達成を保証するものではない旨を明記。
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 8030 |
| 企業名 | 中央魚類 |
| URL | https://www.chuogyorui.com/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 商社・卸売 – 卸売業 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
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