2026年3月期第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)
エグゼクティブサマリー
- 決算サプライズ:会社は通期業績予想を下方修正し、期末配当を無配に修正(発表時点)。今回の中間決算は事前公表予想を下回る内容(下振れ)。
- 業績の方向性:減収・大幅減益(売上高18,794百万円、前年同期比△4.9%、営業損失2,342百万円→前年は営業利益417百万円)。
- 注目すべき変化:受託(CDMO)事業は前年同期比+12.0%で成長する一方、主力の試薬が△7.4%と減少。中間期に未稼働設備の減損(3,870百万円)とCurio社買収に伴うのれん/技術資産計上が業績・BSに大きく影響。
- 今後の見通し:通期予想は修正済み(売上42,100百万円、営業利益△4,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益△9,000百万円)。中間期までで売上進捗44.6%、純利益は既に通期見通しの約76.8%の損失を計上しており、下半期での回復や費用削減の実行が必要。
- 投資家への示唆:買収・設備投資に伴う一時費用と構造変化が顕在化。受託は成長しているが、研究市場の低迷や設備稼働遅延リスク、キャッシュ減少・借入増加に注意(配当は無配)。業績回復は下半期の案件獲得と設備稼働状況の改善次第。
基本情報
- 企業概要:
- 企業名:タカラバイオ株式会社(Takara Bio, Inc.)
- 主要事業分野:ライフサイエンス向け試薬・機器の販売、受託(CDMO)事業、遺伝子医療関連事業
- 代表者名:代表取締役社長 宮村 毅
- IR担当:執行役員 広報・IR部担当 西脇 紀孝(TEL 077-565-6970)
- 報告概要:
- 提出日:2025年11月11日
- 対象会計期間:2026年3月期 第2四半期(中間期)連結(2025年4月1日〜2025年9月30日)
- 決算説明資料作成:有、決算説明会:有
- セグメント(会社公表の区分):
- 試薬:研究用試薬等の販売
- 機器:機器類の販売
- 受託(CDMO):受託開発・製造サービス
- 遺伝子医療:遺伝子治療関連事業
- 発行済株式:
- 期末発行済株式数(普通株式):120,415,600株(自己株式含む)
- 期中平均株式数(中間期):120,415,487株
- 時価総額:–(資料に記載なし)
- 今後の予定:
- 半期報告書提出予定日:2025年11月12日
- 株主総会、IRイベント等:–(資料に記載なし)
決算サプライズ分析
- 予想vs実績(会社予想は通期見通しを修正済み。四半期毎の会社公表予想との比較は資料に限定情報):
- 売上高:18,794百万円(前年同期19,758百万円、対前年△4.9%)。通期予想42,100百万円に対する進捗率 18,794/42,100 = 44.6%(通常ペースかやや前半集中)。
- 営業利益:△2,342百万円(前年同期は営業利益417百万円)。通期予想営業損失△4,000百万円に対し中間で既に損失の58.6%を計上(|2,342|/|4,000|)。
- 親会社株主に帰属する中間純利益:△6,911百万円(前年同期513百万円)。通期予想△9,000百万円に対する進捗(損失割合)約76.8%(|6,911|/|9,000|)。
- サプライズの要因:
- 主因は未稼働設備に対する減損損失3,870百万円の計上およびCurio社買収に伴う費用(買収関連費用、のれん償却等)。売上構成悪化により売上原価が増加し、粗利益が減少。加えて世界的研究費縮小等で市況が悪化し、試薬・遺伝子医療・機器売上が減少。
- 通期への影響:
- 会社は通期予想を修正済み(売上・利益とも下方修正)かつ期末配当を無配に修正。中間の大きな損失により下半期での回復がなければ通期達成は厳しいが、受託事業の伸長や費用削減により下方影響を限定する可能性はある(達成可能性は不確実)。
財務指標
- 財務諸表の要点(百万円、端数切捨て)
- 売上高(中間):18,794(前中間19,758、対前年比△4.9%)
- 売上原価:8,230(同7,313、+12.5%)
- 売上総利益:10,564(同12,445、△15.1%)
- 販管費:12,907(同12,028、+7.3%) — 内訳:研究開発費3,497(+0.4%)、人件費3,601(+1.3%)、その他の管理費増(Curio買収関連等)
- 営業損益:△2,342(前年は+417)
- 経常損益:△2,485(前年は+549)
- 特別損失(主):減損損失3,870百万円、その他買収関連費用等で特損合計3,921百万円
- 税金等調整前中間純損失:△6,323(前年は+427)
- 親会社株主に帰属する中間純損失:△6,911(前年は+513)
- 1株当たり中間純利益:△57.40円(前年4.26円)
- 貸借対照表の要点(当中間期 2025/9/30)
- 総資産:131,854百万円(前2025/3/31 125,334百万円、+6,519)
- 流動資産:43,986(主に現金及び預金21,041→減少、売掛金8,867)
- 固定資産:87,867(無形資産の増加:のれん12,124、技術資産10,562はCurio買収による)
- 負債合計:29,204(前9,485、+19,719) — 長期借入金10,000計上、その他固定負債(買収条件付対価等)増加8,844
- 純資産合計:102,649(前115,849、△13,200) — 利益剰余金減少、為替換算調整額の悪化
- 自己資本比率:77.6%(安定水準。前期92.2%から低下だが依然高水準)
- 1株当たり純資産(BPS):850.21円(前959.19円)
- キャッシュ・フロー(中間)
- 営業CF:+3,044百万円(前年6,099) — 売上債権減少が寄与するも純損失等で減少
- 投資CF:△18,221百万円(前年△396) — 有形・無形固定資産取得支出12,144、子会社株式取得6,416(Curio買収)
- 財務CF:+7,732百万円(前年△2,151) — 長期借入金9,951計上、配当支出2,048
- 現金及び現金同等物期末残高:18,993百万円(期首27,036→△8,043)
- 進捗率分析(通期予想に対する進捗)
- 売上高進捗率:44.6%(18,794/42,100) — 上期比率としては並程度
- 営業利益進捗率(通期損失基準):58.6%(中間損失の絶対値が通期見通しに占める割合) — 既に通期見通しの大部分を上期で計上
- 純利益(当期純損失)進捗率:76.8%(△6,911/△9,000の割合) — 下半期での回復余地は限定
- 過去同期間比較:前年同期は黒字であったため悪化が顕著
- 財務安全性
- 自己資本比率:77.6%(安定水準。目安40%超→良好)
- 負債比率:負債合計29,204に対し純資産102,649、負債/純資産比約28.5%(比較的低い)
- 流動比率:流動資産43,986 / 流動負債7,996 = 約550%(流動性は堅調)
- 効率性・その他
- 売上高営業利益率(中間):△12.5%(営業損失/売上高)→悪化
- のれんの増加:のれん12,124百万円計上(買収影響)
- セグメント別利益貢献:受託のみ成長(+12.0%)、試薬が主力だが減収(△7.4%)。セグメントごとの利益率詳細は開示表のとおり(損益は連結ベースで営業損失)。
配当
- 中間配当:0.00円(実績)
- 期末配当(予想):0.00円(修正、無配)
- 年間配当予想:0.00円(修正)
- 配当性向:–(赤字のため意味をなさない)
- 特別配当:無
- 株主還元方針:配当は当期無配。役員報酬の一部返上等の措置を発表(会社資料参照)。
セグメント別情報
- セグメント売上(中間、百万円/前年同期比)
- 試薬:14,272(△1,133、△7.4%)
- 機器:402(△23、△5.6%)
- 受託:2,546(+271、+12.0%)
- 遺伝子医療:1,573(△78、△4.7%)
- セグメント分析:受託事業のみ増収で、試薬が主収益だが減少。市場環境(研究予算縮小、助成金削減、競争激化)が試薬・機器・遺伝子医療にマイナス。受託は外部需要で相対的に強い。
- セグメント戦略:Curio社買収による技術・生産能力の強化(技術資産・のれん計上)と製造設備投資を通じたCDMO拡大を志向。ただし統合コストと設備稼働リスクで短期業績に負担。
中長期計画との整合性
- 中期経営計画:会社は「長期経営構想2025」および「中期経営計画2025」を掲げ、試薬・機器とCDMOでプラットフォーマーを目指すと明記。
競合状況や市場動向
- 市場動向:米国の研究助成金削減、中国での競争激化、世界的な研究予算縮小や物価高が研究活動を抑制(会社説明より)。
- 競合との比較:同業他社との相対評価は資料に記載なし(–)。ただし、受託増は市場での競争力を一定示唆する一方、試薬領域での売上減は競争圧力や需要減の影響を受けている可能性。
今後の見通し
- 業績予想(修正済、通期:2025/4/1〜2026/3/31)
- 売上高:42,100百万円(前回予想より下方修正)
- 営業利益:△4,000百万円
- 経常利益:△4,400百万円
- 親会社株主に帰属する当期純利益:△9,000百万円
- 1株当たり当期純利益:△74.74円
- 配当:期末配当0.00円(無配)
- 予想の前提条件:世界的ライフサイエンス市場の低迷継続、国内受託案件獲得の遅れ等を織り込んだ修正(詳細は会社資料「連結業績予想に関する比較損益計算書」参照)。
- 予想の信頼性:中間期に一時的な特別損失と繰延税金資産取り崩しを計上しており、下半期の事業実績と費用管理に依存。過去の予想達成傾向は資料に限定情報(–)。
- リスク要因:研究助成金・研究予算の縮小、設備稼働遅延による減損リスク、買収統合リスク、為替変動(円高の為替換算差で純資産に影響)、原材料価格等。
重要な注記
- 会計方針の変更:無し
- 連結範囲の変更:当中間期よりCurio Bioscience, Inc.を新たに連結(買収)。これにより無形資産(のれん・技術資産)および「その他固定負債(条件付対価等)」が増加。
- その他重要項目:中間連結財務諸表は監査(レビュー)対象外。特別損失(減損)及び繰延税金資産取り崩しを計上。
※ 不明な項目は — と表記しています。
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 4974 |
| 企業名 | タカラバイオ |
| URL | http://www.takara-bio.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 素材・化学 – 化学 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。
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