令和7年9月期 決算説明資料
エグゼクティブサマリー
- 経営陣のメッセージ: 保有駐車場を核に賃借(固定・還元)を衛星的に拡大する「地域一番(ドミナント)戦略」と、伊藤忠グループ等との協業・施設付帯駐車場開拓で事業規模を拡大。第29期は積極開設により4期連続の最高益を見込む。
- 業績ハイライト: 売上高176.30億円(前期比+7.6%/良い)、営業利益32.66億円(同+8.1%/良い)、純利益20.44億円(同+12.5%/良い)。新規開設車室数は前年同期比で約1.5倍、総運営車室数は48,232台(前期比+19.3%)。
- 戦略の方向性: 高利回りで安定的な「保有駐車場」を基盤収益とし、保有を核に賃借(固定・還元)で量を拡大。デベロッパー・金融機関・伊藤忠グループ等との連携強化、施設付帯大型駐車場に注力。
- 注目材料: 伊藤忠グループからの用地紹介・賃借拡大(2025年10月末時点で41店開設、紹介により127件2,212車室成約等)、第29期の保有駐車場簿価増(396億円)と当期投資額38.9億円、30期(2026年9月期)予想で配当70円(+3円)。
- 一言評価: 保有資産を軸に量と質を同時拡大している成長期の収益拡大フェーズ(投資側面と財務負担の両面を確認すべき)。
基本情報
- 説明会情報: 開催日 2025年11月18日(資料日付)。説明会形式:資料(スライド)。参加対象:個人投資家/投資家向け資料想定(詳細は資料に明記なし)。
- 説明者: 発表者(役職):–(資料に明記なし)。発言概要:成長戦略の説明、直近業績・開設状況、保有駐車場の収益性、伊藤忠等との協業事例、FY30予想。
- セグメント:
- 賃借駐車場:地主等から借地し運営(固定方式/還元方式)。量の拡大主体。
- 保有駐車場:自社保有土地で運営。高粗利・長期安定収益の基盤。
- その他:駐輪場、自販機、不動産収入、バイクパーク等。
業績サマリー
- 主要指標(第28期→第29期、単位:億円/%は前年同期比)
- 営業収益(売上高): 163.80 → 176.30億円、+12.50億円、+7.6%(良い)
- 営業利益: 30.21 → 32.66億円、+2.45億円、+8.1%(良い)、営業利益率 ≒ 18.5%(高水準)
- 経常利益: 27.76 → 29.49億円、+1.72億円、+6.2%(良い)
- 純利益: 18.17 → 20.44億円、+2.27億円、+12.5%(良い)
- 1株当たり利益(EPS): 第29期 202円(資料の個別表記)、前年(第28期)181円→ +11.6%(良い)
※金額はいずれも資料の記載値(百万円単位切捨て表記あり)。良し/悪しは相対目安。
- 予想との比較:
- 会社予想に対する達成率:当期(第29期)の期初会社予想との比較データは資料に明示なし(達成率:–)。
- サプライズの有無:特段の意思決定ベースのネガティブサプライズは報告なし。前期に計上した「新紙幣対応費用141百万円」の特別損失は当期に無く、当期は保有駐車場売却益84百万円計上(利益を押上げ)。
- 進捗状況:
- 通期予想に対する進捗率:第29期は期末決算の最終数値のため通期対比は完了。第30期(2026年9月期)予想に対する当期の進捗率は資料に未記載(進捗率:–)。
- 中期経営計画や年度目標に対する達成率:四期連続で最高益更新を見込むと明示。詳細数値ベースの中期目標進捗は資料に記載なし(達成率:–)。
- 過去同時期との進捗比較:売上・利益は長期トレンドで上昇基調、営業利益率は概ね15〜20%台で安定。
- セグメント別状況(第28期→第29期、単位:億円/%は前期比)
- 売上高:賃借駐車場 131.88 → 140.91億円、+9.03億円、+6.8%(良い、構成比83%)/保有駐車場 26.04 → 29.07億円、+3.03億円、+11.7%(良い、構成比17%)/その他 5.87 → 6.31億円、+0.43億円、+7.4%。
- 売上総利益:賃借粗利 24.56 → 26.17億円、+6.5%/保有粗利 21.24 → 23.65億円、+11.3%。
- 粗利率:全社 30.1% → 30.3%(+0.2pt)/賃借 18.6% → 18.6%(横ばい)/保有 81.6% → 81.3%(△0.3pt、依然高水準。良い)。
業績の背景分析
- 業績概要: 新規開設の大幅増(当期開設338件11,246車室、うち施設付帯6,073車室)が増収に寄与。保有駐車場取得は継続して堅調(当期取得金額38.9億円、簿価396億円)。販売管理費は業容拡大に伴い増加(19.06 → 20.83億円、+9.3%)。
- 増減要因:
- 増収の主因:新規開設件数・車室数の拡大、料金改定(当期値上げ1,595件、値下げ343件で82%が値上げ)および施設付帯大型案件の寄与。
- 増益の主因:売上増と保有駐車場の高粗利率。売上原価の増加はあるが粗利率は横ばい~向上。特別項目として前期に計上された新紙幣対応費用(141百万円)が無くなった影響もある。
- コスト面:従業員増加・オフィス賃料増を見込む(FY30で販管費+約2億円見込み)。
- 競争環境: 駐車場市場は大都市で需給タイト化+料金上昇傾向。パラカは「保有」を核とした差別化(高粗利・安定)と地域密着での地縁・金融機関・デベロッパーとの関係性が競争優位。
- リスク要因: 金利上昇(ただし固定金利比率約93%で影響軽減)、大型投資による借入増(長期借入金214.27億円)、都市部での競合/供給変化、規制やモビリティ動向(カーシェア、公共交通)の変化、景気・観光動向。
戦略と施策
- 現在の戦略:
- 基本戦略① 保有駐車場を「基盤収益」として積極取得(高利回り・長期安定)。
- 基本戦略② 「営業する側からされる側へ」――用地情報獲得力の強化(金融機関・地元不動産・デベロッパー連携)。
- 基本戦略③ 「不動の地域一番戦略」――保有を点から線・面へ拡大しドミナントを形成。
- 進行中の施策: 大型施設付帯駐車場の開設(当期24件6,073車室)、伊藤忠グループとの土地交換や管理受託(Itochu Garden地下駐車場等41店舗開設実績)、ファミリーマート等との駐車場管理提携。
- セグメント別施策: 保有:一等地取得事例(高麗橋第1、すすきの第7等)とインフレ耐性を重視したポートフォリオ拡大。賃借:還元方式や固定方式を用い地主と協業し地域シェア拡大。その他:バイクパーク会員数拡大(2025年10月末で4.8万人突破)。
- 新たな取り組み: 伊藤忠グループとの土地交換による地型改善(新宿事例)、保有土地の売却(姫路で鉄道会社へ売却)による売却益と協業機会の創出。
将来予測と見通し
- 業績予想(第30期:2026年9月期)- 会社予想(前期比)
- 売上高: 186.00億円、+5.5%(良い)
- 売上総利益: 57.70億円(粗利率31.0%)、+7.8%(良い)
- 営業利益: 34.30億円(営業利益率18.4%)、+5.0%(良い)
- 経常利益: 30.40億円、+3.1%(良い)
- 当期純利益: 20.90億円、+2.2%(良い)
- 1株当たり当期純利益(EPS): 206.04円、+1.8%
- 配当: 70円(+3円、配当性向予想34.0%)
- 予想の前提条件: 第29期の積極開設分が第30期通期で寄与。業容拡大に伴う従業員数・賃料増などで販管費約+2億円想定。為替等の明示前提は資料に記載なし。
- 予想の根拠と経営陣の自信度: 新規開設実績(第29期で過去最多)と伊藤忠等の協業実績を根拠に寄与を見込む旨。経営陣は積極拡大継続の姿勢。
- 予想修正: 通期予想の修正有無:第30期見通しは新たに提示(前期比増)の形で示されたが、期中の修正履歴等は資料に記載なし。
- 中長期計画: 保有駐車場への積極投資継続、地域ドミナント・デベロッパー協業強化。中期数値目標の明確な数値は資料に不十分(詳細:–)。
- 予想の信頼性: 過去の決算で安定して増益基調(直近数期で最高益更新)を示しているが、詳細な予想達成率の履歴は資料に明記なし(信頼性評価:資料情報の範囲で限定的)。
- マクロ経済の影響: 国内乗用車保有台数は過去最高更新(2025年3月末約6,206万台)、観光回復、インフレは保有資産にとってプラスに働く可能性(資料でシミュレーション提示)。一方、景気後退や金利上昇は施設需要・借入コストに影響。
配当と株主還元
- 配当方針: 配当性向目安は段階的に上げており、コロナ禍でも保有駐車場が支え配当を維持。資料では配当性向30%時代を志向する旨の説明あり。
- 配当実績:
- 第29期(2025年9月期)配当:67円(前年→64円等の推移あり)※資料により67円表記。
- 第30期(予想)配当:70円(+3円、+4.5%/良い)
- 配当性向:第29期 33.1%(実績)→ 第30期予想 34.0%(資料)。
- 特別配当: なし(当期は特別配当の記載なし)。
- その他株主還元: 自社株買い・株式分割の記載なし。
製品やサービス
- 製品: 時間貸駐車場(チケットレス・ゲート式・機械式等)、自社保有の平置・機械式駐車場。主要な新設事例:河北総合病院(65台等)、ドン・キホーテ太秦(147台)等。
- サービス: 駐車場運営・管理、バイクパーク(会員数拡大)、施設向け駐車場管理受託(Itochu Garden等)。提供エリアは45都道府県(福井・鳥取を除く)。
- 協業・提携: 伊藤忠商事グループ、ファミリーマート、東急リバブル、センチュリー21等多数。2025年10月末時点で伊藤忠紹介による成約は127件2,212車室。
- 成長ドライバー: 保有駐車場の取得・利回り改善、施設付帯大型案件の獲得、伊藤忠等からの用地紹介、バイクパーク会員拡大。
Q&Aハイライト
- 質疑応答の記載:資料内にQ&Aの詳細記載なし(注記:Q&A内容は–)。
- 経営陣の姿勢(資料からの読み取り):保有の質向上と量拡大による長期安定収益重視、協業による用地獲得に積極的。
- 未回答事項: 将来の借入計画の詳細、金利感応度の細かなシナリオ、個別地域別中期目標等は資料に詳細記載なし(–)。
- ポジティブ要因:
- 高粗利で安定的な「保有駐車場」比率拡大(保有粗利率約81%)により利益安定化。
- 市場環境:大都市中心に駐車需要が堅調で料金上昇トレンド。
- 協業パートナー(伊藤忠等)による用地供給・施設案件の獲得。
- 増配継続(配当70円予想)、自己資本比率42.2%と一定の財務余裕。
- ネガティブ要因:
- 積極投資による貸借対照表の拡大・長期借入金の増加(長期借入金214.27億円)。
- 都市開発や競合の動向、規制変更リスク、需要変動(観光・景気)による収益変動。
- 大型案件の実行リスク(建設遅延・収益性低下等)。
- 不確実性: 今後の金利動向(新規融資の調達条件)、インフレの推移、デベロッパー協業の継続性。
- 注目すべきカタリスト: 伊藤忠グループ等との追加スキーム(用地紹介・賃借案件)、大型施設の開業・稼働状況、保有土地売却や土地交換による一時的な売却益、四半期ごとの開設・稼働進捗。
重要な注記
- 会計方針: 変更の記載なし。特別損益:前期に新紙幣対応費用141百万円(特損)があり、当期は保有駐車場売却益84百万円を計上。
- リスク要因(資料記載含む): 景気変動、競合、金利変動、用地取得競争、行政規制等。固定金利比率は約93%で金利上昇リスクは部分的にヘッジされている点は注記。
- その他: 資産・投資動向—保有簿価396億円(第29期末)、当期保有投資額38.9億円。自己資本比率42.2%、現預金36.71億円(流動性は一定、賃料支払+借入返済の約4ヶ月分相当と記載)。
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企業情報
| 銘柄コード | 4809 |
| 企業名 | パラカ |
| URL | http://www.paraca.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 不動産 – 不動産業 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。
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