2025年4月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
エグゼクティブサマリー
- 決算サプライズ:市場および会社公表予想からの大幅な修正は無し(発表済予想の修正無し)。通期予想に対する第3四半期累計の売上進捗は良好(68.9%)だが、利益面は通期予想(営業損失 -400百万円等)に対して累計損失が上回っており、下振れリスクが残る状況。
- 業績の方向性:売上は前年同期比増(+0.5%)でほぼ横ばい、営業損失はほぼ横ばい(増収だが営業赤字継続)→ 増収減益(営業損失継続)。
- 注目すべき変化:経常損失は前年同期比で大幅改善(△967百万円→△708百万円、改善約26.8%)。資本剰余金が第三者割当増資により約1,096百万円増加し、非支配株主持分が計上(231百万円)。
- 今後の見通し:通期予想(売上5,360百万円、営業損失△400百万円、当期純利益90百万円)は据え置き。第4四半期で営業損失縮小・経常黒字化の実行が必要(第3四半期累計時点で営業損失が通期見通しを上回るため)。
- 投資家への示唆:売上は底堅いものの利益回復には尚々追加施策(量産化の拡大、固定費圧縮、公的補助金の回収安定化等)が必要。銀行との財務制限条項は書面合意により猶予を得ており、継続企業の前提は維持されているが補助金遅延や量産移行の遅れがリスク。
基本情報
- 企業名:株式会社菊池製作所(証券コード 3444)
- 主要事業分野:金属製品加工事業(試作・金型製造・量産品製造、受託開発・受託製造含む) ― 単一セグメント
- 代表者名:代表取締役社長 菊池 功
- 問合せ先:執行役員経理部長 岸田 俊邦(TEL 042-649-5921)
- 報告概要:
- 提出日:2025年3月14日
- 対象会計期間:2025年4月期 第3四半期累計(2024年5月1日~2025年1月31日)
- 決算説明資料作成:無、決算説明会:無
- セグメント:
- 単一セグメント「金属製品加工事業」:試作・金型製造、量産、受託開発・製造等
- 発行済株式:
- 期末発行済株式数(自己株含む):12,337,700株
- 期末自己株式数:258,284株
- 期中平均株式数(第3四半期累計):12,079,416株
- 時価総額:–(資料に記載無し)
- 今後の予定:
- 次回決算発表、株主総会、IRイベント等:–(資料に詳細無し)
決算サプライズ分析
- 予想vs実績(会社公表の通期予想に対する第3四半期累計の進捗)
- 売上高:第3Q累計 3,693百万円。通期予想 5,360百万円に対する進捗率 68.9%(通常期での進捗としては比較的良好)
- 営業利益:第3Q累計 △630.8百万円。通期予想 △400百万円に対する進捗率 157.7%(累計の赤字が通期想定を上回っており、残り四半期での改善が必須)
- 経常利益:第3Q累計 △708.3百万円。通期予想 △290百万円に対する進捗率 244.3%(同上)
- 親会社株主に帰属する当期純利益:第3Q累計 △624.2百万円。通期予想 90百万円に対する到達度は未達(累計は赤字)
- サプライズの要因:
- 改善要因:売上総利益(粗利)が前年同期比で増加(645百万円、+8.2%)し経常損失が改善(主に持分法投資損等の費用減少や補助金計上等)。
- 悪化・抑制要因:依然として販売費及び一般管理費が高水準(1,275.9百万円、前年同期比+4.1%)、投資有価証券評価損や固定資産関連の特別損失が発生。関係会社の補助金受領遅延が業績に悪影響。
- 通期への影響:
- 現時点で会社は通期予想を修正しておらず、残る第4四半期で営業・経常ベースで大幅な改善(黒字転換または損失縮小)を実現する必要あり。
- 財務制限条項抵触に関する銀行との合意を得ているが、補助金の遅れ等は通期達成の不確実性要因。
財務指標
- 貸借対照表(要点、単位:百万円)
- 総資産:9,433(前連結年度末 8,819、+7.0%)
- 流動資産:4,717(+20.0%) ― 現金及び預金 2,104(+386)、売掛金 1,127(+120)
- 固定資産:4,716(-3.5%) ― 固定資産圧縮等で減少
- 負債合計:4,214(前期 4,432、-4.9%) ― 流動負債が増加(1年内返済予定の長期借入金が増)
- 純資産:5,219(前期 4,388、+18.9%) ― 資本剰余金の増(第三者割当増資等)と利益剰余金の減少を反映
- 自己資本比率:52.9%(安定水準)
- 損益計算書(第3四半期累計、単位:百万円)
- 売上高:3,693(前年同期 3,676、+0.5%)
- 売上総利益:645(前年同期 596、+8.2%)
- 販管費:1,276(前年同期 1,226、+4.1%)
- 営業損失:△630.8(前年同期 △629.5、ほぼ横ばい)
- 経常損失:△708.3(前年同期 △968.0、改善約26.8%)
- 親会社株主に帰属する四半期純損失:△624.2(前年同期 △688.0、改善約9.3%)
- 1株当たり四半期純利益(EPS):△51.67円(前年同期 △56.96円、改善)
- キャッシュフロー:四半期連結キャッシュ・フロー計算書は作成されていない(注記)。ただし現金及び預金は増加(+386百万円)。
- 進捗率分析(通期予想に対する第3四半期累計)
- 売上高進捗率:68.9%(通常期としては比較的良好)
- 営業利益進捗率:157.7%(累計損失が通期想定損失を上回っており要改善)
- 純利益進捗率:累計は赤字で通期想定の黒字達成には大幅改善が必須
- 過去同期間との比較:売上は微増、粗利改善も販管費および特別損失で営業赤字継続
- 財務安全性
- 自己資本比率:52.9%(安定水準)
- 流動比率(流動資産4,717 / 流動負債2,298):約205%(流動性は良好)
- 負債比率(負債合計/純資産):4,214 / 5,219 ≒ 80.7%(過度なレバレッジではない)
- 資金繰り:現金預金は増加しており、保有上場有価証券等を活用して資金確保の見込みを示している
- 効率性
- 売上高営業利益率:営業損失のため負(改善が必要)
- 減価償却費:110,313千円(前年同期 149,850千円、減少)
- セグメント別:単一セグメントのためセグメント別詳細は省略
- 財務の解説:
- 流動負債の増加は「1年内返済予定の長期借入金」増加(+726百万円)が主因。長短の借入構成が変動しているため短期の資金返済計画に注意が必要。
- 資本剰余金増加(+1,096.659千円)は子会社の第三者割当増資によるもの。非支配株主持分計上により純資産が増加。
配当
- 配当実績・予想:
- 中間配当:0.00円(支払無し)
- 期末配当(予想):10.00円
- 年間配当予想:10.00円(前回予想から変更無し)
- 配当利回り:–(株価情報の記載無し)
- 配当性向:–(通期予想純利益90百万円に対する配当性向は計算可能だが株数/株価による評価は控える)
- 特別配当:無し
- 株主還元方針:特記事項無し(自社株買い等の公表無し)
セグメント別情報
- セグメント:単一「金属製品加工事業」
- 状況:全体として売上はほぼ横ばいだが、デジタルカメラ、時計、事務機器、半導体製造装置向けの回復やホビー関連の新規受注拡大が寄与。ロボット・装置関連は受注引合いは増加するが量産移行が限定的で売上は計画未達。
- 前年同期比較:売上 +0.5%、粗利 +8.2%、営業損失ほぼ同水準
- セグメント戦略:開発試作から量産までの「一括一貫体制」を強みとし、スタートアップとの包括事業化支援(製造・販売・保守等)で収益機会を拡大。福島のおおざそう研究所で実証・普及支援を推進。
中長期計画との整合性
- 中期経営計画:資料上明示的記載無し(進捗判断は限定的)。ただし戦略として量産化拡大、固定費圧縮、スタートアップ支援の強化を掲げる点は中期目標と整合。
- KPI達成状況:明示的KPIは開示無し。受注・量産化の進展が中期目標の重要指標と推察されるが、量産移行の遅れが課題。
競合状況や市場動向
- 市場動向:国内の個人消費・インバウンド回復、主要顧客の開発・生産回復はプラス。ただし中国経済の不透明感、国際情勢、為替変動等のマクロリスクは継続。
- 競合比較:同業他社との具体比較データは開示無し。資料では既存コンシューマ分野の案件減少と価格競争激化を指摘しており、付加価値の高い案件獲得が競争優位確保の鍵。
今後の見通し
- 業績予想:
- 通期業績予想(変更無し):売上 5,360百万円(+2.9%)、営業損失 △400百万円、経常損失 △290百万円、親会社株主に帰属する当期純利益 90百万円、EPS 7.45円
- 会社は第3Q時点で予想据え置き。第4Qでの実行(受注回復、固定費削減、補助金回収等)が前提。
- 予想の信頼性:過去の業績動向および第3Q累計の赤字状況を鑑みると、通期黒字化(当期純利益90百万円)には第4Qで大幅な改善が必要であり不確実性は高い。
- リスク要因:
- 補助金受領の遅延(関係会社の研究開発補助金の入金遅延が業績に影響)
- 受注の量産移行の遅れ(ロボット・装置関連の量産化が限定的)
- 為替・国際情勢の変動、主要顧客の需要変動
- 銀行の財務制限条項(既に書面同意を取得したが状況悪化時のリスク)
重要な注記
- 連結範囲の変更:当第3四半期において連結範囲の重要な変更あり(除外1社:仙台スマートマシーンズ株式会社、新規連結1社あり(社名非掲載))。
- 会計方針の変更:法人税等に関する会計基準の改正を適用(第1四半期より)。当該適用による四半期連結財務諸表への影響は無し。
- 継続企業の前提:過去に純資産額が財務制限条項に抵触する状況があったが、保有有価証券の活用見込みと金融機関との書面同意により重要な不確実性はないと判断。
- 監査:四半期連結財務諸表について期中レビュー(Forvis Mazars Japan)が実施され、重要な点において不適正と信じさせる事項は認められなかった。
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 3444 |
| 企業名 | 菊池製作所 |
| URL | http://www.kikuchiseisakusho.co.jp |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 建設・資材 – 金属製品 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。
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