2025年12月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)

エグゼクティブサマリー

  • 決算サプライズ:会社の通期予想に対する修正は無し(実績は概ね予想どおり)。四半期公表値は会社予想への言及が「修正なし」のためサプライズは無し。
  • 業績の方向性:増収減益傾向(売上高:+5.8%、営業利益:+0.2%、経常利益:△8.5%、親会社株主に帰属する四半期純利益:△9.9%)
  • 注目すべき変化:ファスナー事業の売上・利益が大幅伸長(売上高268,724百万円、前年同期比+10.3%、営業利益+48.7%)一方、産機・制御は利益減少。のれん(949,056千円)発生を伴うインドVulcanグループの子会社化を実施。
  • 今後の見通し:通期予想(通期売上50,100百万円、営業利益3,600百万円、親会社株主属する当期純利益2,300百万円)は据え置き。進捗は売上約71.8%と順調だが、営業利益進捗は約62.9%でやや遅れ。為替や資材価格の動向が達成可能性の鍵。
  • 投資家への示唆:ファスナー事業の拡大(インド子会社化含む)が中核の成長ドライバー。だが為替差損や金利負担増、産機・制御の採算悪化が利益を圧迫しており、最終四半期での利益改善(コスト低減・為替影響抑制)が重要。

基本情報

  • 企業概要:
    • 企業名:日東精工株式会社
    • 主要事業分野:ファスナー事業、産機事業(産業機器)、制御事業(流量計・分析装置等)、メディカル事業
    • 代表者名:代表取締役社長 荒賀 誠
    • URL:https://www.nittoseiko.co.jp/
  • 報告概要:
    • 提出日:2025年11月13日
    • 対象会計期間:2025年1月1日~2025年9月30日(2025年12月期 第3四半期累計)
    • 決算説明資料作成:有、決算説明会開催:無
  • セグメント:
    • ファスナー事業:自動車向け等の精密ねじ、異種金属接合(AKROSE等)
    • 産機事業:自動ねじ締め機など産業機械
    • 制御事業:流量計、分析装置(PFAS分析装置等)
    • メディカル事業:医療用材料(高純度マグネシウム等)
  • 発行済株式:
    • 期末発行済株式数(自己株含む):39,985,017株(2025年12月期3Q)
    • 期中平均株式数(四半期累計):36,261,642株(2025年3Q累計)
    • 自己株式数:3,682,982株(期末、2025年3Q)
    • 時価総額:–(提供資料に記載なし)
  • 今後の予定:
    • 決算発表:本短信(11/13)提出済
    • IRイベント:決算説明会は開催なし。決算補足資料あり。

決算サプライズ分析

  • 予想vs実績(第3四半期累計、単位:百万円)
    • 売上高:実績 35,998(前年同期比+5.8%)/通期会社予想に対する進捗率 約71.8%(35,998/50,100)
    • 営業利益:実績 2,264(前年同期比+0.2%)/通期会社予想に対する進捗率 約62.9%(2,264/3,600)
    • 親会社株主に帰属する四半期純利益:実績 1,322(前年同期比△9.9%)/通期予想に対する進捗率 約57.5%(1,322/2,300)
  • サプライズの要因:
    • 営業外費用の増加(支払利息の増加、為替差損の拡大〔当第3Q累計:為替差損100,883千円〕)により経常・当期純利益が前年同期を下回る。
    • ファスナー事業の採算改善・売上増が営業利益を下支えした一方、産機・制御の資材費高騰やEV市場の伸び悩みで利益悪化。
    • のれん計上(Vulcan買収に伴う)や取得関連費用(アドバイザリー費用302,205千円)の影響はあるが、買収は将来の成長投資として位置付け。
  • 通期への影響:
    • 現時点で業績予想は修正なし。売上は通期達成に近い進捗だが、営業利益・純利益は進捗がやや遅く為替・金利・資材価格による四半期末の動向次第で予想達成にリスクあり。

財務指標

  • 財務諸表の要点(当第3Q末:2025/9/30)
    • 総資産:55,381百万円(前期末 55,604百万円)
    • 純資産:39,040百万円(前期末 38,591百万円)
    • 自己資本比率:62.5%(前期 61.5%。安定水準)
    • 現金及び預金:9,334百万円(前期末 10,580百万円、減少約1,246百万円)
    • 流動資産合計:34,441百万円、流動負債合計:12,759百万円 → 流動比率(流動資産/流動負債)= 約270%(良好)
    • 負債合計:16,342百万円(前期 17,013百万円)
  • 収益性(第3四半期累計、単位:百万円)
    • 売上高:35,998(前年同期 34,019、+5.8%、+1,979百万円)
    • 営業利益:2,264(前年同期 2,259、+0.2%、+5百万円) 営業利益率:約6.29%(前年約6.64%→ 若干低下)
    • 経常利益:2,176(前年同期 2,378、△8.5%)
    • 親会社株主に帰属する四半期純利益:1,322(前年同期 1,468、△9.9%)
    • 1株当たり四半期純利益(EPS):36.48円(前年同期 40.17円、減少)
  • 進捗率分析(通期会社予想に対する進捗)
    • 売上高進捗率:約71.8%(通常期で第3Q累計で70%超は順調)
    • 営業利益進捗率:約62.9%(やや遅れ)
    • 純利益進捗率:約57.5%(やや遅れ)
    • 過去同期間との比較:売上は堅調だが利益面は前年実績に対して伸び悩み
  • 財務安全性
    • 自己資本比率 62.5%(安定水準、40%以上で安定と判断)
    • 負債比率(負債合計/純資産)= 約41.8%(許容範囲)
    • 流動比率 約270%(短期的支払能力は良好)
  • 効率性・その他
    • 減価償却費(第3Q累計):約1,030,975千円(前年ほぼ同水準)
    • のれんの増加:949,056千円(Vulcan取得に伴うのれん、暫定算定)
  • セグメント別(第3Q累計:売上高/セグメント利益、単位:百万円)
    • ファスナー:売上 26,872(前年同期比+10.3%)、セグメント営業利益 1,493(+48.7%)
    • 産機:売上 4,141(△12.0%)、営業利益 528(△38.0%)
    • 制御:売上 4,906(△0.4%)、営業利益 333(△32.3%)
    • メディカル:売上 78(+310.4%)、営業損失 90(前年は営業損失88)
  • 財務の解説:
    • 売上はファスナー中心に増加し総額増。だが為替差損の拡大と支払利息増で経常損益が圧迫され、純利益は減少。棚卸資産増(在庫増加)と現金減少が見られるが流動比率・自己資本比率は良好。

配当

  • 配当実績と予想:
    • 中間配当(2025年12月期):10.00円(前年は9.50円、増配)
    • 期末配当(予想):10.00円(変わらず)
    • 年間配当予想:20.00円(前期 19.50円 → 増配見込み)
    • 配当利回り:–(株価情報の記載なしのため算出不可)
  • 特別配当の有無:無
  • 株主還元方針:自己株取得の記載なし(現時点で特記事項なし)

セグメント別情報

  • ファスナー事業:
    • 売上 26,872百万円(+10.3%)、営業利益 1,493百万円(+48.7%)
    • 主因:ADAS向け、データサーバー向け蓄電池、ゲーム機向け精密ねじの需要増。コスト改善(購買先見直し、金型改善)、工場集約で利益率改善。
    • 今後:インドVulcan子会社化でインド展開強化。
  • 産機事業:
    • 売上 4,141百万円(△12.0%)、営業利益 528百万円(△38.0%)
    • 主因:EV市場伸び悩み、関税政策、資源価格高騰による価格競争力低下。インドからの需要は堅調。
    • 対応:CE規格対応製品拡充、海外販路強化、新製品販売キャンペーン。
  • 制御事業:
    • 売上 4,906百万円(△0.4%)、営業利益 333百万円(△32.3%)
    • 主因:流量計はデータセンター等で堅調だが、前年の特需反動や資源価格高騰が利益を圧迫。PFAS関連装置は欧州で高需要。
    • 対応:PFAS分解技術の共同研究、溶剤リサイクル装置の展示等で拡販。
  • メディカル事業:
    • 売上 78百万円(+310.4%)、営業損失 90百万円(前年度は損失88)
    • 主因:製品ポートフォリオ再編で売上増、ISO13485取得。マグネシウム材料等の早期製品化準備。

中長期計画との整合性

  • 中期経営計画:Mission G‑second(2023–2025)
    • ファスナー事業の成長国(インド)展開は計画に整合。Vulcan子会社化は中期計画の「成長国への販路拡大」施策に沿う。
  • KPI達成状況:
    • 売上成長はファスナー主導で進捗良好。利益面は資材・為替・金利影響で目標達成リスクが存在。のれん発生は今後のシナジー実現がKPI。

競合状況や市場動向

  • 競合他社比較:同業他社の個別比較データは資料に無し(–)。だが報告の記述では、自動車関連(CASE/ADAS)分野とデータセンター向け需要が追い風。
  • 市場動向:米国中心に消費回復が見られる一方、関税・貿易政策の不透明さや資源価格高騰が製造業の受注・投資を抑制。EV市場の伸び悩みが産機にマイナス影響。

今後の見通し

  • 業績予想:
    • 通期業績予想(修正無し、2025/1/1~12/31)
    • 売上高:50,100百万円(前期比+6.4%)
    • 営業利益:3,600百万円(+8.2%)
    • 経常利益:3,700百万円(+3.5%)
    • 親会社株主に帰属する当期純利益:2,300百万円(+4.6%)
    • 1株当たり当期純利益(EPS):63.36円
    • 前提条件:為替・原材料価格等の前提は別添資料に記載(詳細は添付参照)
  • 予想の信頼性:
    • 会社は想定に基づき据え置いているが、過去のQ3進捗を見ると売上は良好も利益は為替・コストで流動的。保守的/楽観的判断は中立。
  • リスク要因:
    • 為替変動(既に為替差損が発生)
    • 原材料・資源価格の高騰
    • 関税・貿易政策による需要減速
    • EV市場の停滞による産機需要減
    • M&Aによるのれん償却リスク・統合作業の遅延

重要な注記

  • 会計方針:2022年改正会計基準(法人税等)を適用(第1四半期期首から)。当該変更による四半期連結財務諸表への影響は無し。
  • 四半期連結財務諸表の作成に特有の会計処理:一部連結子会社の税金費用は推定有効税率で算定。
  • 企業結合:Vulcan Forge Private Limited等の株式取得(完全子会社化)。取得対価は現金(850,000千インドルピー=約1,576,155千円)、発生のれん949,056千円(暫定)。取得関連アドバイザリー費用302,205千円計上。

(注)

  • 不明な項目は「–」で記載しています。
  • 数値単位は原資料に準拠(主に百万円または千円)で記載しました。
  • 本資料は提供された決算短信に基づく情報整理であり、投資助言を行うものではありません。

上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。


企業情報

銘柄コード 5957
企業名 日東精工
URL http://www.nittoseiko.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 建設・資材 – 金属製品

このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

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By シャーロット

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