2026年2月期 第2四半期決算短信〔日本基準〕(連結)

エグゼクティブサマリー

  • 決算サプライズ:会社の通期予想に対する修正は無く、今回の中間実績は概ね会社予想と整合(上振れ・下振れの大きな開示はなし)。ただし「親会社株主に帰属する中間純利益(4,048百万円)」は通期計画に対する進捗が低く、総合金融事業の事業ポートフォリオ見直しに伴う特別損失や連結子会社の一括計上影響が要因。
  • 業績の方向性:増収増益(営業収益:5,189,970百万円、+3.8%/営業利益:118,129百万円、+19.8%)。部門横断で増収、営業利益は過去中間期で過去最高。
  • 注目すべき変化:親会社株主帰属利益は僅かな増益にとどまる一方、営業利益・経常利益は大幅増。GMSの損益改善(損失幅縮小)やSM・ヘルス&ウエルネス等の寄与が大きい。イオンモール、イオンディライトを完全子会社化した点はグループ再編・資本構成に影響。
  • 今後の見通し:通期業績予想(営業収益10,500,000百万円、営業利益270,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益40,000百万円)に変更なし。売上の進捗は約49.4%で順調だが、営業利益進捗は約43.8%、親会社純利益進捗は約10.1%とばらつきがあるため下期の利益回復が必要。
  • 投資家への示唆:売上・営業利益は堅調で構造改革・DX効果が見える。一方で親会社帰属利益の進捗の悪さ、自己資本比率が低位(金融含むで8.3%)である点は留意。金融事業の一時的損失や非支配株主影響を見極める必要あり。

基本情報

  • 企業概要:
    • 企業名:イオン株式会社
    • 主要事業分野:小売(GMS、SM、DS)、ヘルス&ウエルネス、総合金融、ディベロッパー(イオンモール等)、サービス・専門店、国際事業等のグループ経営(連結持株会社)
    • 代表者名:取締役 兼 代表執行役社長 吉田 昭夫
  • 報告概要:
    • 提出日:2025年10月14日
    • 対象会計期間:2026年2月期 第2四半期(中間期:2025年3月1日~2025年8月31日)
    • 決算補足説明資料作成:有、決算説明会:有(機関投資家・アナリスト向け)
  • セグメント(報告セグメント):
    • GMS事業:総合スーパー(イオンリテール等)
    • SM事業:スーパーマーケット(U.S.M.H、マルエツ等)
    • DS事業:ディスカウントストア
    • ヘルス&ウエルネス:ウエルシア等ドラッグ・調剤等
    • 総合金融事業:イオンフィナンシャルサービス、イオン銀行等
    • ディベロッパー:イオンモール等
    • サービス・専門店:イオンディライト、イオンファンタジー等
    • 国際事業:マレーシア、ベトナム、中国等の現地事業
  • 発行済株式:
    • 期末発行済株式数:2,783,529,021株(自己株式含む、株式分割・調整済)
    • 期中平均株式数(中間期):2,643,679,367株
    • 時価総額:–(開示なし)
  • 今後の予定:
    • 半期報告書提出予定日:2025年10月15日
    • 配当支払開始予定日:2025年10月27日
    • IRイベント:決算説明会(機関投資家・アナリスト向け)あり

決算サプライズ分析

  • 予想 vs 実績(会社通期予想に対する中間累計の達成率)
    • 売上高:中間実績5,189,970百万円 / 通期予想10,500,000百万円 = 49.43%(概ね想定ペース:50%に近い → 良好)
    • 営業利益:118,129百万円 / 270,000百万円 = 43.75%(50%を下回る → 下期で利益回復が必要)
    • 親会社株主に帰属する当期純利益:4,048百万円 / 40,000百万円 = 10.12%(大幅に低く、特殊要因あり)
  • サプライズの要因:
    • プラス要因:PB(トップバリュ)強化、DX・人時効率化、ネットスーパー(Green Beans)やAEON Pay統合等で売上・営業利益を押上げ。
    • マイナス要因:総合金融事業における事業ポートフォリオ見直しに伴う特別損失、連結子会社(Post and Telecommunication Finance等)での過去の不適切会計処理の修正計上、非支配株主への利益寄与が大きいこと。
  • 通期への影響:
    • 会社は通期見通しを据え置き。売上は通期達成見込みだが、親会社株主帰属利益は下期での回復(特別損失の非再発や非支配株主持分の取り込み等)が不可欠。現時点で会社見通しを修正する開示は無い。

財務指標(ハイライト)

  • 貸借対照表(主要数値、百万円)
    • 総資産:14,498,887(前期比 +4.8%) → 増加(投資・有価証券・売掛金等が増)
    • 負債合計:12,481,055(前期比 +6.7%) → 増加(支払手形・銀行預金・長期借入等増)
    • 純資産:2,017,831(前期比 △5.5%)
    • 自己資本:1,204,222百万円(注記)
    • 自己資本比率:8.3%(低位。金融業務を含むため参考)/(金融を除く)15.8%(依然低め。目安:40%以上が安定)
    • 評価:8.3%(低い:注意が必要)、(金融除く)15.8%(低い〜やや懸念)
  • 損益(中間累計、百万円)
    • 営業収益(売上高合計):5,189,970(+3.8%/+190,535百万円)
    • 営業利益:118,129(+19.8%/+19,529百万円)、営業利益率 ≒ 2.28%(改善:前年中間は1.97%)
    • 経常利益:106,468(+18.5%)
    • 親会社株主に帰属する中間純利益:4,048(+9.1%)
    • 1株当たり中間純利益(調整後、株式分割考慮):1.53円(前年同期1.45円)
  • キャッシュフロー(百万円)
    • 営業CF:+816,268(前中間期253,889→大幅増、良好)
    • 投資CF:△621,928(固定資産取得・銀行業の有価証券取得等で支出)
    • 財務CF:△88,140(借入・償還や社債償還等)
    • 現金及び現金同等物期末:1,266,029(増加)
  • 進捗率分析(通期予想に対する中間累計)
    • 売上高進捗率:49.43%(ほぼ通期想定ペース)
    • 営業利益進捗率:43.75%(やや下回る)
    • 純利益(親会社)進捗率:10.12%(大幅に下回る=特殊要因)
    • 過去同期間比較:営業利益は改善トレンド。親会社利益は前年同期も低位だったが、今回特別損失の影響で進捗が非常に低い。
  • 財務安全性
    • 自己資本比率:8.3%(金融含む)(低い:留意)/(金融除く)15.8%(依然低め)
    • 流動比率(概算):流動資産9,251,990 / 流動負債9,120,787 ≒ 1.01(ほぼ1倍、ややタイト)
    • 負債比率(負債/純資産):12,481,055 / 2,017,831 ≒ 6.18倍(高い)→ 金融業を含むグループであることの影響
  • 効率性
    • 売上高営業利益率の改善(前年中間:約1.97% → 今回:約2.28%)は収益性改善を示唆
  • セグメント別(主要項目、百万円・前年同期比は開示の対比)
    • GMS:営業収益1,818,672(+3.6%)、セグメント損失△225(損益大幅改善)
    • SM:営業収益1,544,778(+3.2%)、セグメント利益12,934(増益)
    • DS:営業収益217,050(+6.3%)、セグメント利益3,697(小幅増)
    • ヘルス&ウエルネス:営業収益681,904(+3.7%)、セグメント利益22,707(増益)
    • 総合金融:営業収益276,371(+8.3%)、セグメント利益26,968(微減)
    • ディベロッパー:営業収益257,964(+4.5%)、セグメント利益32,886(増益)
    • サービス・専門店:営業収益381,826(+3.2%)、セグメント利益16,836(増益)
  • 財務の解説(要旨)
    • 売上は国内外とも増収。PB拡販・デジタル/店舗効率化により荒利益改善・営業利益増。
    • 総合金融事業でのポートフォリオ見直し等が特別損失を発生させ、親会社帰属利益にマイナス影響。
    • イオンモール・イオンディライトの完全子会社化や一部連結範囲変更が資本・非支配比率に影響。

配当

  • 実績・予想(株式分割考慮後表示)
    • 第2四半期(中間)実績:20.00円(中間配当。注:株式分割前の普通配当18円+記念配当2円に相当)
    • 通期予想:期末配当 7.00円(株式分割考慮後)、直近の配当予想からの修正:無
    • 注:株式分割の影響で年間合計表示は不可(分割を考慮しない場合の年間配当は41円相当)
  • 配当性向:通期予想の当期純利益(親会社)40,000百万円に対する配当性向は開示なし → –(未提示)
  • 特別配当の有無:直近は記念配当あり(2025年2月期に記念配当実施)。今回の中間・通期予想に特別配当は無し。
  • 株主還元方針:自社株買い等の記載は今回資料に無し(–)

セグメント別情報(ポイント)

  • GMS:PB(トップバリュ)やデジタル化で荒利益改善。セルフレジ導入やオールインワン端末で人時改善。収益構造改革で損益は大幅改善(損失幅縮小)。
  • SM(U.S.M.H等):既存店回復・規模増で売上増、荒利益率は据え置き傾向。統合効果や共同購買で効率化推進。
  • DS:PBの拡張で増収だが、人件費・物流費上昇で減益圧力。
  • ヘルス&ウエルネス:調剤拡大・PB拡販で営業利益大幅増。
  • 総合金融:取扱高・債権残高拡大で増収。だがポートフォリオ見直しによる特別損失計上等が親会社利益を圧迫。
  • ディベロッパー(イオンモール):既存モールのリニューアルやイベントで来館客数・テナント収益改善、海外(中国・ベトナム)も好調。
  • サービス・専門店:イオンディライトの受託拡大や収益改善、イオンファンタジー等は売上・営業利益面で改善傾向。

中長期計画との整合性

  • 中期経営計画(2021–2025年度)の主要施策(デジタルシフト、サプライチェーン強化、ヘルス&ウエルネス、イオン生活圏の創造、アジアシフト)は進捗が見られる(Green Beans、iAEON会員増、PB強化、ベトナム出店等)。
  • KPI等:iAEONダウンロード数1,800万超、Green Beans会員 約66万人、国内有効ID数3,749万人等はデジタル基盤強化の証左。
  • 進捗評価:売上・営業利益面では整合。ただし財務安全性(自己資本比率)や金融事業の一時損失は中長期計画達成における注意点。

競合状況や市場動向

  • 同業他社比較:資料内での直接比較は無し。だが小売業界の中でPB強化・デジタル化・物流効率化は共通の競争テーマ。
  • 市場動向:国内は物価上昇下で節約志向が強く消費の二極化(食品等生活必需品は堅調、耐久消費財・外食等は品目で差)が継続。海外(ベトナム等)は高成長で出店を加速。

今後の見通し

  • 業績予想:
    • 通期予想(変更無):営業収益10,500,000百万円(+3.6%)、営業利益270,000百万円(+13.6%)、親会社株主に帰属する当期純利益40,000百万円(+47.2%)、1株当たり当期純利益 15.49円(株式分割考慮)
    • 会社の前提:詳細は添付資料(為替等の具体前提は別掲)→ (参照:添付資料11ページ)
  • 予想の信頼性:会社は見通し据え置き。過去の予想達成傾向は事業により差があるため、特に金融関係の一時損失や非支配株主影響に注意。
  • リスク要因:
    • マクロ:為替、原材料・物流コスト、インフレ、消費者マインド
    • 海外:中国経済停滞の影響、アセアン市場の与信リスク
    • 規制・金融:銀行業・金融子会社への監督強化や会計修正・業務改善命令への対応
    • 事業再編リスク:経営統合(U.S.M.H等)やM&Aの統合コスト・実行リスク

重要な注記

  • 連結範囲の重要な変更:有(イオンモール、イオンディライトが完全子会社化等、イオン・アリアンツ生命は除外)
  • 会計方針の変更:法人税等に関する会計基準(2022年改正)を期首より適用。これにより過去数値は遡及修正済(中間財務諸表への影響は限定的)。
  • 連結子会社における不適切会計処理:Post and Telecommunication Finance Company Limitedの持分取得前の不適切会計処理に伴い修正計上(当中間期の税引前利益を3,883百万円圧迫)。
  • その他:株式分割(2025年9月1日:1株→3株)を考慮した1株当たり指標の表示あり。

(注記)

  • 不明な項目は「–」で表記しています。

上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。


企業情報

銘柄コード 8267
企業名 イオン
URL http://www.aeon.info/
市場区分 プライム市場
業種 小売 – 小売業

このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.4)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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