2025年12月期 第2四半期(中間期)決算説明資料
エグゼクティブサマリー
- 経営陣のメッセージ: 鉄スクラップ相場は前年同期から概ね20%低下しているが、受注状況等を踏まえ通期予想の修正は不要と判断。大型解体案件で発生した想定超過原価・受注損は当中間期で処理済み。
- 業績ハイライト: 売上高4,622百万円(前年同期比△7.3%:やや悪い)、営業利益184百万円(前年同期比△57.0%:悪い)、経常利益195百万円(前年同期比△56.1%)、親会社株主に帰属する当期純利益179百万円(前年同期比△38.6%)。
- 戦略の方向性: 解体事業を成長エンジンとし大型案件対応能力の強化(超大型重機の追加導入、風力発電所解体等)、営業拠点拡大(東京・大阪等)、M&Aや新ヤード確保による事業エリア拡大。
- 注目材料: ① 解体の大型案件で発生した損失を中間期に計上(受注損引当)し処理済み、② ㈱ミツエを子会社化し施工体制強化、③ 超大型重機の稼働が高く第2号機導入予定、④ CO2排出量算定を顧客へ提供(ESG/提案力の強化)。
- 一言評価: 大型案件の成長機会を取り込む段階で発注・施工リスクが表面化し中間期業績が悪化。通期は据え置きで下期の回復期待を示すが、短期的な収益変動リスクに注意。
基本情報
- 企業概要: 会社名 株式会社イボキン。主要事業分野:解体事業(建築・プラント・機械設備の解体・撤去)、環境事業(産業廃棄物の収集運搬・中間処理・最終処分、再生資源製造販売)、金属事業(鉄・非鉄の再生加工・販売、ELV解体)。代表者名:高橋 克実。
- セグメント: 解体事業(大型建築・プラント等の解体・撤去)、環境事業(廃棄物処理・再生資源製造販売)、金属事業(スクラップ加工・販売、ELV解体)。
業績サマリー
- 主要指標(単位:百万円)
- 営業収益(売上高):4,622(前年同期比△7.3% → やや悪い)
- 営業利益:184(前年同期比△57.0% → 悪い)、営業利益率:約4.0%(売上比)
- 経常利益:195(前年同期比△56.1%)
- 親会社株主に帰属する当期純利益:179(前年同期比△38.6%)
- 1株当たり利益(EPS):–(資料未記載)
- 予想との比較
- 会社予想に対する達成率(中間累計 vs 通期予想)
- 売上:4,622 / 10,500 = 約44.0%
- 営業利益:184 / 800 = 約23.0%
- 親会社株主純利益:179 / 557 = 約32.1%
- サプライズの有無:中間期で大型案件の損失引当計上により営業利益が大幅減少。通期予想は据え置きとし、説明では下期回復想定のため修正なし(経営側がサプライズ要因を説明済み)。
- 進捗状況
- 通期予想に対する進捗率は上記(売上約44%、営業利益約23%、純利益約32%)。営業利益の進捗が低く通期達成には下期での巻き返しが必要。
- 過去同時期との進捗率比較:前年同期(2024年2Q)売上4,986 → 今期4,622(△7.3%)。営業利益は430→184(△57.0%)。
- セグメント別状況(単位:百万円、構成比は売上比)
- 解体事業:1,416(30.6%)、増収73(+5.5%)。ただし原価増大で利益面は悪化し、解体セグメント上半期は営業赤字56,127千円を計上。
- 環境事業:994(21.5%)、増収29(+3.1%)。処理受託はスポット増、再生資源販売は鉄価格低迷で利益圧縮。
- 金属事業:2,210(47.8%)、減収△468(△17.5%)。スクラップ価格下落で減収だが大型解体由来の加工は伸長。
業績の背景分析
- 業績概要: 鉄スクラップ相場が前年同期比で概ね20%低下し金属・環境事業の収益が圧迫。解体事業は大型案件の受注増で売上は伸長するも、複数案件で想定超過原価が発生し見積総原価を変更、進捗率が伸びず売上計上額が減少、残工期の予想損失を引当計上したため減益。
- 増減要因
- 増収/減収の主要因:鉄スクラップ相場の下落(外的)、大型解体案件の進捗(内的)により金属事業で減収。解体・環境は大口・スポット受注で売上変動。
- 増益/減益の主要因:想定超の原価増(堅牢な構造、追加機械投下、燃料・修繕費増)、運搬・処分費増(近隣処理業者の受入制限に伴う遠方処理)、人員増加による販管費増。これらにより解体セグメントで上半期に営業赤字計上。
- リスク要因: コモディティ価格変動(鉄・非鉄の相場)、大型案件の工事原価・進捗リスク(受注損の発生)、人材確保不足、運搬・処分先の制約、規制・環境関連要件の強化。
戦略と施策
- 現在の戦略: 「労働集約産業から知識集約産業へ転換」を掲げ、解体事業を成長エンジンとしつつ環境・金属事業の事業地域拡大に資源配分。大型案件対応力・信頼性獲得と営業企画部門の設置を重視。
- 進行中の施策:
- 超大型解体用重機の追加導入(1号機高稼働 → 2号機導入予定、1号機を上回る規模)
- ㈱ミツエの子会社化による施工体制強化、アスベスト除去の内製化
- CO2排出量の算定・提供、リサイクルによるCO2削減貢献量提示(ESG提案)
- 東京支店・大阪支店の増員、阪神事業所機能強化、新ヤード検討、M&Aの積極推進
- セグメント別施策:
- 解体: 超大型重機導入、風力発電所解体の推進、監督・オペレータ育成(5名の超大型機オペレータ養成)、リスク見積プロセス改善
- 環境/金属: 大都市圏型ビジネス拡大、阪神事業所機能強化、拠点検討によるアクセス向上
- 新たな取り組み: CO2算定サービス、子会社化による施工内製化、ESGニーズ対応の強化。
将来予測と見通し
- 業績予想(通期:2025年12月期、単位:百万円)
- 売上高:10,500(前期比+844、+8.7% → 良い)
- 営業利益:800(前期比+2、+0.3% → 横ばい)
- 経常利益:826(前期比+3、+0.4%)
- 親会社株主に帰属する当期純利益:557(前期比+37、+7.1%)
- 予想の前提条件: 下期は国際通商交渉の混乱が沈静化し個人消費・設備更新の回復を想定。鉄スクラップは中長期的上昇を見込むが2025年度下期は現状水準を維持、非鉄は下期の上昇は見込まない。
- 予想の根拠と経営陣の自信度: 現在の受注状況等を勘案し修正不要と判断(経営陣は現時点で通期据え置きを示す=ある程度の自信を表明)。
- 予想修正: 中間期での実績悪化にもかかわらず通期予想は据え置き(修正無し)。理由は下期での回復期待と受注見通し。
- 中長期計画: 中期目標の数値は資料に明示なし。戦略的には大型案件対応力強化と事業エリア拡大を掲げ進捗中。
- 予想の信頼性: 過去の予想達成傾向の記載なし → 信頼性判断は限定的。なお中間期で営業利益が大きく未達のため下期実現に依存する部分が大きい。
- マクロ経済の影響: 鉄・非鉄価格、国際通商状況、設備投資動向、燃料価格・輸送コストが業績に影響。
配当と株主還元
- 配当方針: 安定配当を基本に、将来の事業展開と財務体質強化のための内部留保を勘案して配当を実施。
- 配当実績:
- 2023年12月期:1株あたり27.5円(普通配当22.5円+記念配当5.0円)
- 2024年12月期:32.0円
- 2025年12月期(予想):32.0円(維持)
- 特別配当: 2023年に記念配当5.0円(過去実施)。2025年は特別配当なし。
製品やサービス
- 製品: 主要は解体工事サービス(大型建物や特殊プラント対応)、超大型建物解体専用機などハード面で差別化。
- サービス: 産業廃棄物の収集運搬・中間処理・最終処分、再生資源の製造販売、ELV解体による資源販売、工事ごとのCO2排出量算定と削減貢献量提示。
- 協業・提携: 子会社化した㈱ミツエ、既存子会社㈱国徳工業との技術交流・協力体制強化。リバーホールディングスとの資本業務提携は過去の沿革で確認。
- 成長ドライバー: 大型解体(風力発電所解体含む)、超大型重機の稼働拡大・追加導入、都市圏ビジネス拡大、M&Aによる商圏拡大、ESG関連提案(CO2算定)。
Q&Aハイライト
- Q&Aセッションに関する詳細記載なし → 重要なやり取りは資料に未掲載(未回答事項:具体的な発表者コメントや投資家質疑は–)。
- 経営陣の姿勢(資料から読み取れる点): 通期据え置きと下期回復への期待を示しつつ、内部管理(見積・リスク反映プロセス)の改善を強調。
投資判断のポイント(情報整理、投資助言は行わない)
- ポジティブ要因:
- 解体事業の受注拡大・大型案件獲得により売上基盤拡大の機会あり(通期売上予想+8.7%)。
- 超大型重機の高稼働と2号機導入予定、施工体制強化(Mitsue子会社化、オペレータ育成)。
- CO2算定等のESG提案で顧客提案力強化。
- ネガティブ要因:
- 鉄スクラップ相場下落に伴う金属・再生資源販売の利益圧縮(短期的な収益悪化)。
- 大型案件の工事原価見積りミス・進捗遅延による受注損発生(中間期に実損計上済だが同様リスク継続)。
- 営業利益の通期進捗率が低く、下期回復が前提となっている点(実現性リスク)。
- 不確実性:
- 下期の相場動向(鉄・非鉄)と受注・工事進捗次第で業績が大きく変動する点。
- 人材確保・現場運営の能力が拡大計画の実行に直結する点。
- 注目すべきカタリスト:
- 第2号機導入・大型機の稼働状況、M&A(新拠点・子会社化)動向、下期の鉄・非鉄相場動向、主要大型案件の進捗と追加損失の有無、四半期ごとの利益改善動向。
重要な注記
- 会計方針: 特別な会計方針変更の記載なし。
- リスク要因: 資料は外部ショック(相場変動)・工事リスク等を明記。大型案件に伴う見積・原価リスクと処分先制約が業績に影響する旨を開示。
- その他: 提供資料末尾の注意事項に「将来見通しは仮定に基づく」旨の一般的注記あり。
(資料に明記のない項目は "–" としてあります)
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算説明 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 5699 |
| 企業名 | イボキン |
| URL | https://www.ibokin.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 鉄鋼・非鉄 – 鉄鋼 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.5)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
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