2026年6月期 第1四半期決算説明資料

エグゼクティブサマリー

  • 経営陣のメッセージ: 事業ポートフォリオ転換を加速し、祖業のモバイル依存からIoT・IT(インフラ)へのシフトを推進。自社SaaS「BLAS」を核としたBPaaSモデルと工事会社を対象としたロールアップM&Aで収益基盤の強化を図る(「Reborn Basis」)。
  • 業績ハイライト: FY26第1四半期は売上高1,919百万円で前年同期比+1.2%(ほぼ同水準)。IoT売上がモバイルを上回る構造へ。売上総利益率は23.0%(前年同期比+0.6pt、改善)だが、営業利益は5百万円(前年同期比▲66.7%)と大幅減。
  • 戦略の方向性: IoT・IT分野への戦略投資とM&A(工事会社のロールアップ)により、垂直統合型のBPaaSモデルを構築し、施工から保守・メンテまでのストック収益化を目指す。BLASの普及で現場生産性の向上・コスト削減を推進。
  • 注目材料:
  • IoT(スマートメーター等)とITインフラ領域が引き続き堅調。
  • M&A戦略(工事会社の取り込み)によりストック化・クロスセル拡大を狙う。
  • BLASの一般提供(有償化)による外販・現場DXの進捗。
  • 一言評価: 事業構造転換の「進展」は確認できるが、短期的にはモバイル収益減の影響で利益面に課題あり(成長期待と実行リスクが混在)。

基本情報

  • 企業概要: ベイシス株式会社(証券コード:4068)、インフラテック事業(ICTインフラの設計・構築・運用・保守をワンストップで提供、IoT施工・保守、ITインフラ構築等)
  • 代表者名: 代表取締役社長 吉村 公孝
  • 説明者: 代表取締役社長 吉村 公孝(資料内で会社理念・戦略・中期計画・M&A方針等を説明)
    発言概要: 2030年ビジョン、Reborn Basis(IoT/ITシフト)、BPaaS/BLASの活用、工事会社を対象としたロールアップM&A方針。
  • 報告期間: FY26 第1四半期(会計年度は7月~翌6月、FY26は2025年7月1日~2026年6月30日の年度)
  • セグメント: 単一セグメント「インフラテック事業」。サービス別に「モバイル エンジニアリングサービス」「IoT エンジニアリングサービス」「その他(ITインフラ等)」を開示。

業績サマリー

  • 主要指標(FY26 第1四半期累計)
  • 売上高: 1,919 百万円(前年同期比 +1.2% / +22 百万円) — 目安: ほぼ横ばい(中立/良い)
  • 売上総利益: 442 百万円(前年同期比 +3.8% / +16 百万円)、売上総利益率 23.0%(前年同期比 +0.6pt) — 目安: 改善(良い)
  • 販売費及び一般管理費: 436 百万円(前年同期比 +6.3% / +25 百万円)、対売上高比 22.7%(前年同期比 +1.1pt)
  • 営業利益: 5 百万円(前年同期比 ▲66.7% / ▲10 百万円)、営業利益率 0.3%(前年同期比 ▲0.4pt) — 目安: 大幅減(悪い)
  • 経常利益: 5 百万円(前年同期比 ▲44.4% / ▲4 百万円) — 悪化
  • 当期純利益: 1 百万円(前年同期比 ▲75.0% / ▲3 百万円) — 悪化
  • EBITDA: 24 百万円(前年同期比 ▲27.3%) — 悪化
  • 調整後EBITDA: 30 百万円(前年同期比 ▲11.8%) — 悪化(ただし調整後は一時費用除外)
  • EPS: 0.89 円(前年同期比 ▲62.1%)
  • 予想との比較
  • 会社予想(FY26 通期)に対する第1四半期の達成率(当社計算):
  • 売上高進捗率: 1,919 / 8,684 = 22.1%(計画8,684百万円)— 目安: 通期の約5分の1(やや順調)
  • 営業利益進捗率: 5 / 234 = 2.1% — 目安: 低い(利益は下期偏重の事業特性を考慮)
  • 当期純利益進捗率: 1 / 128 = 0.8% — 目安: 低い
  • サプライズの有無: 売上はほぼ想定通り(IoT等で補完)。利益は前期比で低下しており、会社側も下半期に利益が乗る想定を示している(サプライズなし/想定どおりの下期偏重だが短期の利益悪化はネガティブ)。
  • 進捗状況
  • 通期予想に対する進捗(上記参照)。事業特性上、下半期に利益が増える傾向のため第1四半期の利益は計画比で小さい。
  • 中期経営計画(売上約100億円等)に対する達成度: 売上・EBITDAは中期計画から1~2年遅れる見通し(会社コメント)。
  • 過去同時期との進捗比較: IoT・その他サービスが前年同期比で増収、モバイルが減収。
  • セグメント別状況(FY26 第1四半期)
  • モバイル: 売上 762 百万円(前年同期比 89.6% / ▲88 百万円)、構成比 39.7% — 目安: 減収(悪い)— 5G投資抑制が継続
  • IoT: 売上 798 百万円(前年同期比 108.7% / +63 百万円)、構成比 41.6% — 目安: 増収(良い)— スマートメーター案件、ストック案件が寄与
  • その他(ITインフラ等): 売上 358 百万円(前年同期比 115.0% / +46 百万円)、構成比 18.7% — 目安: 増収(良い)

業績の背景分析

  • 業績概要: モバイルの大型案件減少が続く一方、IoT(スマートメーター等)とITインフラ案件の拡大で売上水準を維持。売上総利益率は改善したが、販管費の増加で営業利益は縮小。
  • 増減要因:
  • 増収要因: IoTのフロー案件・ストック案件増(大手ガス会社の保守・運用案件等)、ITインフラ領域での案件拡大、既存ストック案件での単価改善。
  • 減収要因: 通信キャリアの5G投資抑制に伴うモバイル案件の縮小(FY24以降のトレンド継続)。
  • 増益/減益要因: 売上総利益率改善(IoTの高粗利案件)が寄与する一方、販売費及び一般管理費が増加(採用・営業組織拡大・株主優待継続等)し営業利益が大きく減少。
  • 競争環境: モバイルの大型案件はキャリア投資に依存し脆弱。IoT・ITは成長分野だが競合も存在。BLASによる生産性や全国パートナー網(522社)で競争優位を構築中。
  • リスク要因: 通信キャリアの投資動向、M&A統合リスク、売掛金の偏在化(キャリアの支払サイトにより売掛金が流動資産の約半分を占める傾向)、短期借入金の増加(第1Qで+2億円)、為替・マクロ変動(資料で言及あり)など。

戦略と施策

  • 現在の戦略:
  • 中期テーマ「Reborn Basis」:IoT・IT分野へのシフト、BPaaSモデル推進、工事会社のロールアップM&A、人的投資、ESG推進。
  • M&A方針: 工事会社を対象としたロールアップ型M&Aで垂直統合を強化。適切なバリュエーション、のれん抑制、資金は自己資金+外部借入(原則エクイティ希薄化は避ける)。
  • 進行中の施策:
  • BLAS(自社クラウド施工管理システム)の有償提供(2023年9月開始)による現場DX推進。
  • アヴァンセ・アジル(当グループ子会社)など既実施M&Aの取り込み。
  • 営業組織強化・採用による受注増・単価向上施策。
  • セグメント別施策:
  • IoT: スマートメーター設置・保守の受注強化、BPaaS化による大量施工体制の構築。
  • その他(IT): サーバー・ネットワーク等の受注拡大、RPA等の提供でストック化。
  • モバイル: 需要変動に対応したコスト最適化(だが成長余地は限定的)。
  • 新たな取り組み: 工事会社買収による施工~保守の一気通貫化、BLASを用いた現場作業のAI化・標準化で人件費・再施工コスト削減。

将来予測と見通し

  • 業績予想(FY26 通期会社予想)
  • 売上高: 8,684 百万円(前年 +700 百万円 / +8.8%) — 目安: 増収(良い)
  • 売上総利益: 1,987 百万円(前年 +123 百万円 / +6.6%)、売上総利益率 22.9%(▲0.5pt)
  • 販売費及び一般管理費: 1,753 百万円(前年 +66 百万円 / +3.9%)、対売上高比 20.2%(▲0.9pt)
  • 営業利益: 234 百万円(前年 +56 百万円 / +31.8%) — 目安: 改善見込み(良い)
  • 経常利益: 228 百万円(前年 +61 百万円 / +36.4%)
  • 当期純利益: 128 百万円(前年 +31 百万円 / +32.9%)
  • EBITDA: 315 百万円(前年 +61 百万円 / +24.3%)
  • 調整後EBITDA: 357 百万円(前年 +66 百万円 / +22.8%)
  • EPS: 69.10 円(前年 +16.76 円 / +32.0%)
  • 予想の前提条件:
  • IoT・ITの成長がモバイル減分を補うこと、FY24のM&A(アヴァンセ・アジル)以降は2社目以降のM&Aを加味しない想定(通期予想は追加M&A考慮せず)。
  • 営業組織拡大や株主優待継続を考慮し販管費は増加するが、対売上高比は低下する見込み。
  • 予想修正:
  • 当四半期での通期予想の修正は提示されていない(FY26通期予想は据え置き)。
  • 中長期計画:
  • 中期経営計画の進捗は売上・EBITDAともに計画から1~2年遅れ見込み。主因はモバイルの売上減(約▲11.9億円想定)と高粗利案件減だが、IoT・ITは計画を上回る。
  • 目標: 2030年にICTインフラ全般のエンジニアリング企業として売上約300億円を目指す(中期では早期の100億円到達を目指す)。
  • 予想の信頼性: 会社は下期偏重を繰り返し説明。過去の実績からFY24の投資抑制影響が利益に表れたため、予想達成はIoT/ITの成長とM&Aの実行・統合が鍵。計画は保守的寄りというよりは下期寄与前提。
  • マクロ経済の影響: 通信キャリアの設備投資(5G)動向が大きな影響因子。加えて人件費・原材料費、景気動向が受注・コストに影響。

製品やサービス

  • 製品/サービス概要:
  • BLAS(Basis Listing Application System): 自社クラウド施工管理システム(SaaS)/施工・保守・メンテのDX化、現場の作業時間削減(資料で約93%削減の主張)。
  • IoTエンジニアリングサービス: スマートメーター等の設置・保守・運用(フロー・ストック両面)。
  • モバイルエンジニアリングサービス: 通信インフラ構築・常駐・5G関連(ただし需要は抑制)。
  • その他サービス: ITインフラ構築(サーバ・ネットワーク)、RPA等の業務効率化ソリューション。
  • 協業・提携: 大手通信キャリア、電力・ガス会社等との取引実績あり。ベイシスパートナーズ(外注先)ネットワーク:2024.6末 459社 → 2025.6末 522社(+63社)。
  • 成長ドライバー: IoTのストック収益化(保守・メンテ)、BLASの外販と現場DX、工事会社M&Aによる垂直統合とクロスセル。

投資判断のポイント(情報整理のみ)

  • ポジティブ要因:
  • IoT(スマートメーター等)とITインフラの成長で売上構造の改善が進む点(IoT売上がモバイルを上回る)。
  • BLASによる現場DXでコスト最適化・生産性向上の余地がある点。
  • ロールアップ型M&Aでストック収益(保守・メンテ)獲得の可能性。
  • 流動比率・自己資本比率は健全水準(流動比率 206.6%、自己資本比率 54.1%)。
  • ネガティブ要因:
  • モバイル事業の縮小が継続し、短期的に利益面を圧迫(FY26 Q1で営業利益大幅減)。
  • 売掛金の偏在(キャリア取引の支払サイト)が資金回転に影響。
  • M&Aのタイミング・統合リスク、のれん・借入金増加リスク。
  • 第1四半期の営業利益進捗が低く、下期依存度が高い点。
  • 不確実性:
  • 通信キャリアの投資動向(5G等)、工事会社買収の採算性、BLASの外販スピード。
  • 注目すべきカタリスト:
  • 工事会社M&Aの追加発表(規模・対象業種)、
  • BLAS契約社数の拡大/外販収益の伸長、
  • 大型IoTプロジェクト(スマートメーター等)の受注・進捗、
  • 四半期ごとの利益率改善(販管費対比や調整後EBITDA推移)。

重要な注記

  • 会計方針: 事業セグメントは単一「インフラテック事業」。収益認識基準の適用による当期累計期間の損益への影響はないと明記。
  • 調整後EBITDA: M&A関連コスト等の一時費用や非現金費用を除外して算定した数値で、持続的収益力を評価するための補助指標。
  • リスク要因: 資料末尾に将来予測に関する留意事項(経済状況や業界動向等で実績が予測と異なる可能性)を明示。

上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算説明 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。


企業情報

銘柄コード 4068
企業名 ベイシス
URL https://www.basis-corp.jp/
市場区分 グロース市場
業種 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業

このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.5)」によって自動生成されました。

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By シャーロット

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