以下、株式会社テーオーシー(証券コード:8841)の企業分析レポートです。
1. 企業情報
- 事業内容などのわかりやすい説明
株式会社テーオーシーは、ホテルニューオータニを中核とするグループに属し、主に不動産事業を展開している企業です。具体的には、東京都心部にTOCビルなどのオフィスビルや商業ビルを所有し、テナントへの賃貸、物件の管理・運営を行っています。その他、ホテルやレストラン向けの寝具・タオル類などを供給するリネンサプライおよびランドリー事業、さらには製薬、スポーツクラブ、温浴施設などの事業も手掛ける複合企業です。 - 主力製品・サービスの特徴
主力は不動産事業であり、オフィスや商業施設の賃貸運営から得られる賃料収入が収益の大部分を占めます。都心の一等地にある物件の安定的な稼働が、同社の主要な収益源です。リネンサプライ事業も、ホテル需要の回復に伴い堅調に推移しており、安定的なサービス提供を行っています。
2. 業界のポジションと市場シェア
- 業界内での競争優位性や課題について
同社は「TOCビルなど流通関連ビル賃貸で首位」と説明されており、東京都心部という好立地に大規模な不動産を保有している点が競争優位性です。長年の事業実績とブランド力も強みと考えられます。一方で、主力物件であるTOCビルは建て替え計画が進んでおり、大規模な再開発期間中の事業運営と、その後の新しいビルの競争力確保が課題となる可能性があります。 - 市場動向と企業の対応状況
決算短信によると、東京都心部ではオフィス需要の回復傾向やインバウンドの増加による商業施設の活性化が見られます。このような市場環境を背景に、同社の不動産事業では入居率の向上と賃料収入の改善が進んでいます。リネンサプライ事業もホテル需要の回復に支えられ、業績を伸ばしており、市場の好転に適切に対応し、収益機会を捉えている状況です。
3. 経営戦略と重点分野
- 経営陣が掲げるビジョンや戦略
提供されたデータに、経営陣が掲げる明確なビジョンや戦略に関する具体的な記述はありません。 - 中期経営計画の具体的な施策や重点分野
決算短信には中期経営計画の具体的な数値目標の詳細は記載されていません。しかし、不動産事業における入居率や賃料改善が主要な業績指標として進捗していることから、保有不動産の価値最大化と賃料収入の安定確保が重点分野であると考えられます。 - 新製品・新サービスの展開状況(決算短信参照)
決算短信に新製品・新サービスの具体的な展開状況に関する記述はありません。
4. 事業モデルの持続可能性
- 収益モデルや市場ニーズの変化への適応力
同社の収益モデルは都心部の不動産賃貸が主体であり、比較的安定したキャッシュフローを生み出す特性があります。テレワーク普及などオフィス需要の変化には注視が必要ですが、現状では都心オフィスへの回帰やインバウンド需要の回復に対応し、入居率・賃料改善を進めています。 - 売上計上時期の偏りとその影響
不動産賃貸収入は月次で安定的に計上される性格上、売上計上時期に大きな偏りがあるというデータは提供されていません。
5. 技術革新と主力製品
- 技術開発の動向や独自性
不動産賃貸事業が主体のビジネスモデルであるため、技術開発に関する特筆すべき動向や独自性の情報は提供データにはありません。 - 収益を牽引している製品やサービス
連結事業セグメントの構成比(不動産72%)からも明らかな通り、主に不動産事業が収益を牽引しています。TOCビルなどのオフィス・商業施設の賃貸収入が同社の根幹を支える製品・サービスです。
6. 株価の評価
- EPSやBPSに基づく計算等を用いて、現在の株価との比較
現在の株価は858.0円です。
会社予想EPSは20.41円、実績BPSは1,156.88円です。
実績PBRは0.74倍であり、株価は1株当たり純資産を下回る水準で評価されています。これは、企業が持つ純資産価値に対して株価が割安である可能性を示唆します。 - 業界平均PER/PBRとの比較
会社予想PERは42.04倍であり、不動産業界平均PER11.3倍と比較して大幅に割高です。しかし、過去12か月の純利益が特別損益の反動で低くなっていることがこの高いPERの主な要因と考えられます。
実績PBRは0.74倍であり、不動産業界平均PBR0.9倍と比較して割安です。
7. テクニカル分析
- 直近の株価推移を参照して、現在の株価が高値圏か安値圏か
直近10日間の株価は844円~873円の範囲で推移しており、本日の株価858.0円はこの中においてやや高い水準にあります。 - 年初来高値・安値との位置関係
年初来高値は920円、年初来安値は565円です。現在の株価858.0円は、年初来高値(920円)に比較的近く、年初来安値(565円)から大きく上昇した位置にあります。具体的には、52週レンジ(565円~920円)の約82.5%((858-565)/(920-565))に位置しており、高値圏にあると言えます。 - 出来高・売買代金から見る市場関心度
本日(2025-12-29)の出来高は99,700株、売買代金は85,212千円です。過去3ヶ月平均出来高90,140株、過去10日平均出来高110,450株と比較すると、本日の出来高は平均的な水準であり、市場の関心度は維持されているものと考えられます。 - 長期トレンド分析
- 1ヶ月リターン: +1.82%
- 3ヶ月リターン: +7.36%
- 6ヶ月リターン: -8.71%
- 1年リターン: -3.87%
短期(1ヶ月、3ヶ月)ではプラスのリターンですが、中期・長期(6ヶ月、1年)ではマイナスリターンとなっており、長期的な上昇トレンドは確立されていない状況に見えます。 - 日経平均・TOPIXとの相対パフォーマンス(上回る/下回る)
過去1ヶ月では、日経平均を1.28%ポイント、TOPIXを0.40%ポイント上回っており、短期的に市場平均をアウトパフォームしています。 -
移動平均線(5日、25日、75日、200日)との位置関係(上回り/下回り)
注:提供データ中の移動平均線分析は、現在株価671.00円を基準に算出されています。ユーザーが指定した現在の株価858.0円とは異なる点にご留意ください。
- 現在株価: 671.00円
- 5日移動平均線 (679.00円) を下回っています。
- 25日移動平均線 (656.16円) を上回っています。
- 75日移動平均線 (634.67円) を上回っています。
- 200日移動平均線 (678.83円) を下回っています。
上記671.00円を基準とする場合、短期の5日MAを下回る一方、中期の25日MAと75日MAを上回り、長期の200日MAはわずかに下回る混在した状況です。 - サポート・レジスタンスレベルと現在株価の位置
注:提供データ中のサポート・レジスタンス分析も、現在株価671.00円を基準に算出されています。
- 1ヶ月レンジ: 626.00円 – 737.00円
- 3ヶ月レンジ: 588.00円 – 737.00円
上記671.00円を基準とする場合、現在株価はこれらのレンジの中央付近に位置しています。 - ゴールデンクロス/デッドクロスのシグナル確認
データなし。
8. 財務諸表分析
- 売上、利益、ROE、ROAなどの指標を評価
- 売上高:
- 2022年3月期: 16,337百万円
- 2023年3月期: 15,686百万円
- 2024年3月期: 13,715百万円
- 過去12か月: 14,008百万円
売上高は一時的に減少傾向でしたが、過去12か月ではやや回復しています。
- 営業利益:
- 2022年3月期: 5,745百万円
- 2023年3月期: 4,267百万円
- 2024年3月期: 2,285百万円
- 過去12か月: 1,784百万円
営業利益は減少傾向でしたが、直近の2026年3月期中間期決算では前年同期比53.7%増と大幅な回復を示しています。
- 純利益:
- 2022年3月期: 3,106百万円
- 2023年3月期: 3,257百万円
- 2024年3月期: 5,123百万円
- 過去12か月: 1,490百万円
2024年3月期に純利益が大きく伸びたのは、多額の特別利益(投資有価証券売却益等)が寄与したためです。過去12か月は特別利益の反動で減少しています。
- ROE(実績): 1.77%
- ROA(実績): 0.96%
ROE、ROAともに低水準にあり、資本や資産を効率的に活用して利益を生み出す力に課題が見られます。 - 過去数年分の傾向を比較
売上高と営業利益は一時的に減少傾向にありましたが、直近の四半期決算では回復基調が確認できます。純利益は特別要因に大きく左右される傾向があります。ROEとROAは一貫して低い水準で推移しており、資本効率の改善が今後の課題となるでしょう。 - 四半期決算の進捗状況(通期予想との比較)
2026年3月期第2四半期(中間期)決算では、通期(会社予想)に対する進捗率は以下の通りです。 - 売上高: 約47.5%
- 営業利益: 約53.7%
- 親会社株主に帰属する中間純利益: 約53.9%
営業利益および純利益の進捗はそれぞれ50%を超えており、通期予想に対しては順調に推移していると評価できます。
9. 財務健全性分析
- 自己資本比率、流動比率、負債比率の評価
- 自己資本比率: 87.2% (実績)
- 流動比率: 8.92倍 (892%) (直近四半期)
- 負債比率 (Total Debt/Equity): 0.97% (直近四半期)
自己資本比率は87.2%と非常に高く、財務基盤は極めて安定しています。流動比率も892%と非常に高く、短期的な支払い能力に全く問題ありません。負債比率も1%未満と極めて低く、負債負担が少ない極めて健全な財務状況です。 - 財務安全性と資金繰りの状況
非常に高い自己資本比率と流動比率から、同社の財務安全性は極めて優れていると言えます。資金繰りについても、営業キャッシュフローがプラスに転換していることから、本業で安定して現金を創出できており、良好な状態です。 - 借入金の動向と金利負担
直近四半期のTotal Debtは996百万円と非常に少なく、ほとんど借入金に依存していません。そのため、金利負担も極めて小さいと考えられます。
10. 収益性分析
- ROE、ROA、各種利益率の評価
- ROE(実績): 1.77%
- ROA(実績): 0.96%
- Profit Margin(過去12か月): 10.64%
- Operating Margin(過去12か月): 17.16%
売上高利益率や営業利益率は比較的健全な水準にありますが、ROEとROAはそれぞれ1.77%、0.96%と非常に低く、自己資本および総資産に対する利益創出力には大きな課題があります。 - 一般的なベンチマーク(ROE 10%、ROA 5%等)との比較
ROE1.77%は一般的な目安である10%を大きく下回り、ROA0.96%も目安となる5%を大きく下回っています。膨大な不動産資産を保有し、負債を抑えた経営をしている(自己資本比率が高い)ため、相対的にROE、ROAが低くなる傾向があります。 - 収益性の推移と改善余地
営業利益は回復基調にありますが、ROEやROAの改善には、事業効率の向上や保有資産の有効活用による収益力のさらなる強化が期待されます。 - 利益の質分析
- 営業キャッシュフローと純利益の比較(OCF/純利益比率): 3.26
- アクルーアルズ比率による利益の質評価: S (優良(キャッシュフローが利益を大幅に上回る))
営業キャッシュフローが純利益を大幅に上回っており、利益の質は非常に優れていると評価されます。これは、会計上の利益が適切に実体を伴うキャッシュとして生み出されていることを示しており、健全性を示唆しています。
11. 市場リスク評価
- ベータ値による市場感応度の評価
ベータ値(5Y Monthly): 0.12
ベータ値が0.12と非常に低いことから、市場全体の株価変動に対する感応度が極めて小さい特性を持つ銘柄です。これは、市場全体が大きく変動しても、同社の株価は比較的安定している傾向にあることを示します。 - 52週高値・安値のレンジと現在位置
52週高値: 920.00円
52週安値: 565.00円
現在の株価858.0円は、52週高値圏に近い位置(82.5%)にあります。 - 決算短信に記載のリスク要因(外部環境、為替、地政学等)
決算短信には以下のリスク要因が挙げられています。 - 不動産市況の悪化(空室率上昇、賃料下落)
- 金利上昇による資金コスト増
- 投資有価証券評価・売却のタイミングに伴う利益変動
- ホテル需要・インバウンド変動によるリネン事業への影響
これらのリスクは、同社の主要事業の収益、ひいては企業価値に直接的な影響を与える可能性があります。
12. バリュエーション分析
- 業種平均PER/PBRとの比較
PER(会社予想)42.04倍は業界平均11.3倍と比較して大幅に割高であり、PBR(実績)0.74倍は業界平均0.9倍と比較して割安です。純利益が特別損益で変動しやすいため、PERのみでの判断は難しい面があります。純資産価値に対しては割安感がある状態です。 - 目標株価レンジの算出(業界平均倍率適用)
- 目標株価(業種平均PER基準): 189円 (EPS20.41円 × 業界平均PER11.3倍)
- 目標株価(業種平均PBR基準): 1041円 (BPS1,156.88円 × 業界平均PBR0.9倍)
PER基準の目標株価は現在の株価より大幅に低いですが、これは純利益の変動が大きいためと解釈されます。PBR基準の目標株価1041円は現在の株価858.0円よりも高く、純資産価値に着目した場合の潜在的な上値余地を示唆しています。 - 割安・割高の総合判断
PBRが業界平均を下回り、目標株価(PBR基準)に上値余地があることから、純資産価値を基準とすれば割安感があると判断できます。一方、PERは一時的な特別損益の反動により割高に見えるため、利益の変動を踏まえた評価が重要です。堅固な財務基盤と安定した事業内容を考慮すると、絶対的な割高感は低い可能性があります。
13. 市場センチメント分析
- 信用取引の状況(信用買残、信用倍率、需給バランス)
信用買残268,600株に対し、信用売残92,800株であり、信用倍率は2.89倍です。信用買い残が信用売り残を上回っており、将来の株価上昇を期待する買い方が優勢な状況です。ただし、買い残の積み上がりは株価上昇時の上値抵抗になったり、将来的な売り圧力となる可能性も含まれます。直近では信用買残が減少し、信用売残が増加しているため、需給バランスはやや改善傾向にあると言えます。 - 株主構成(経営陣持株比率、安定株主の状況)
大株主にはホテルニューオータニ関連企業が上位を占めており、ニュー・オータニが22.64%、(有)大谷興産が15.57%、オオタニ・ファンドが7.38%を保有しています。これに自社(自己株口)6%を加えると、安定株主が株式の相当部分を保有しており、経営基盤は非常に安定していると考えられます。 - 大株主の動向
提供データに大株主の直近の動向に関する情報はありません。
14. 株主還元と配当方針
- 配当利回りや配当性向の分析
配当利回り(会社予想)は1.17%で、1株配当(会社予想)は10.00円です。配当性向は59.67%とやや高めの水準ですが、営業キャッシュフローの質が非常に良好であることから、今後の業績回復に伴い持続可能であると考えられます。 - 自社株買いなどの株主還元策
2026年3月期 第2四半期決算短信によると、当中間期に新規の自社株取得は行われていません。 - 株式報酬型ストックオプション等のインセンティブ施策
データなし。
15. 最近のトピックスと材料
- 適時開示情報の分析(大型受注、新製品、拠点展開等)
2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信によると、特に不動産事業とリネンサプライ事業が好調です。 - 不動産事業: TOCビルの営業再開効果や、賃料・入居率の改善により、売上高は前年同期比17.9%増、セグメント営業利益は同48.1%増と大幅に回復しています。中間期末の入居率は74.6%(前期末68.2%)に改善しました。
- リネンサプライ及びランドリー事業: ホテル需要の回復が寄与し、売上高は同6.8%増、営業利益は同410.5%増と大幅な増益を達成しました。
- 営業利益・経常利益の回復: 連結ベースで売上高が13.6%増に対して、営業利益が53.7%増、経常利益が43.8%増と、収益性が大幅に改善しています。
- 純利益の減少: 親会社株主に帰属する中間純利益は前年同期比23.4%減となりましたが、これは前年同期に投資有価証券売却益(特別利益869百万円)があった反動であり、営業利益ベースでは順調な回復を示しています。
- これらが業績に与える影響の評価
主力である不動産事業の入居率・賃料改善は、同社の安定的な収益基盤の回復と向上に大きく貢献するため、今後の業績に対しては大変ポジティブな影響が期待されます。リネンサプライ事業の好調も加わり、会社が発表している通期業績予想達成の可能性は高いと評価できます。純利益の変動は特別損益に起因するものであり、事業本来の収益力は強化されていると判断されます。
16. 総評
テーオーシーは、都心に優良不動産を保有する不動産賃貸事業を主力とし、リネンサプライ、製薬など多角的な事業を展開する企業です。財務基盤は自己資本比率87.2%と極めて強固で、流動性も高く、借入金も少ないため、非常に健全な財務体質を持っています。
直近の決算では、不動産事業の入居率・賃料改善とリネンサプライ事業の回復により、売上高と営業利益が大きく改善し、通期予想に対する進捗も順調です。純利益は一時的な特別損益の反動で減少しましたが、本業の収益力は向上しています。営業キャッシュフローが安定しており、利益の質も高いと評価されます。
株価は純資産価値から見るとPBR0.74倍と割安感がありますが、特別損益によってEPSが変動しやすいことから、PERは高水準にあります。ベータ値が低く市場感応度は小さい特性があります。株主還元は安定配当を継続しており、株主構成も安定しています。
- 投資判断の参考となるポイントの整理
- 強固な財務体質: 自己資本比率が高く、負債が少ないため、経営の安定性は極めて高いです。
- 主力事業の回復: 不動産賃貸事業の入居率・賃料が改善し、ホテル需要回復に伴いリネンサプライ事業も好調で、本業ベースでの収益力向上が期待されます。
- 良好なキャッシュフロー: 営業キャッシュフローが純利益を大きく上回っており、利益の質は高いといえます。
- バリュエーションの留意点: PBRでは割安感があるものの、純利益が特別損益で変動しやすく、PERでの評価は注意が必要です。PBRと事業の安定性を考慮した中長期的な視点での評価が有効かもしれません。
- 大規模再開発計画の動向: 主力物件であるTOCビルの建て替え計画は、将来の企業価値を大きく左右する重要な要素であり、その進捗に注目が必要です。
- 強み・弱み・機会・脅威の整理(SWOT分析)
- 強み (Strengths):
- 東京都心部に優良な不動産資産を保有し、安定した賃貸収入基盤を持つ。
- 極めて高い自己資本比率と流動比率による盤石な財務体質。
- 営業キャッシュフローが健全で、利益の質が高い。
- ホテルニューオータニ系による安定した株主構成と経営基盤。
- 弱み (Weaknesses):
- ROE、ROAが低く、資本効率・資産効率に改善の余地がある。
- 純利益が特別損益に左右されやすく、PERなどの瞬間的なバリュエーション指標が不安定。
- 事業の多角化を進めているものの、不動産賃貸事業への収益依存度が高い。
- 機会 (Opportunities):
- 東京都心部のオフィス回帰やインバウンド需要回復による賃貸市場、リネンサプライ事業のさらなる活性化。
- 保有不動産の大規模再開発による将来的な資産価値向上と新規収益源の創出。
- 低金利環境が続く場合の資金調達コストの抑制。
- 脅威 (Threats):
- 不動産市況の悪化(空室率上昇、賃料下落)および金利上昇リスク。
- TOCビル建て替え期間中の収益減少リスクやテナントの流出。
- 景気変動や感染症再拡大等によるホテル・レジャー需要の低迷。
- 投資有価証券の評価損発生リスクや売却益の有無による純利益の不安定化。
17. 企業スコア
- 成長性:B (売上高は回復基調にあるものの、大きな成長ドライバーは再開発待ちの状況)
- 収益性:C (粗利率・営業利益率は一定だが、ROE・ROAがベンチマークを大幅に下回るため)
- 財務健全性:S (自己資本比率87.2%と極めて高く、流動比率、負債比率も非常に優良であるため)
- 株価バリュエーション:B (PBRは割安だが、PERは純利益の変動により割高に見えるため中立評価)
企業情報
| 銘柄コード | 8841 |
| 企業名 | テーオーシー |
| URL | http://www.toc.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 不動産 – 不動産業 |
バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)
将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。
現在の指標
| 株価 | 858円 |
| EPS(1株利益) | 20.41円 |
| 年間配当 | 1.17円 |
シナリオ別5年後予測
各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。
| シナリオ | 成長率 | 将来PER | 5年後株価 | 期待CAGR |
|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 0.0% | 37.7倍 | 770円 | -2.0% |
| 標準 | 0.0% | 32.8倍 | 670円 | -4.7% |
| 悲観 | 1.0% | 27.9倍 | 598円 | -6.8% |
目標年率別の理論株価(標準シナリオ)
標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。
現在株価: 858円
| 目標年率 | 理論株価 | 判定 |
|---|---|---|
| 15% | 336円 | △ 155%割高 |
| 10% | 420円 | △ 105%割高 |
| 5% | 529円 | △ 62%割高 |
【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.6)」によって自動生成されました。
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