2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔IFRS〕(連結)
エグゼクティブサマリー
- 決算サプライズ:通期業績予想を上方修正(前回売上103,500→114,000百万円、営業利益28,000→39,000百万円)。四半期実績自体は会社公表の枠内だが、通期見通しの上方修正が主なサプライズ(市場予想は–)。
- 業績の方向性:中間期は増収ではなく減収減益(売上高57,456百万円:前年同期比▲3.7%、営業利益19,902百万円:前年同期比▲14.7%、親会社帰属中間利益13,410百万円:同▲15.4%)。
- 注目すべき変化:セグメント別では電子材料部品が売上高32,510百万円で前年同期比+5.6%と好調、光学材料部品は25,351百万円で同▲13.2%と大幅減。成長投資(光半導体向け等)による固定費・有形固定資産の増加が顕著(有形固定資産49,703→64,077百万円)。
- 今後の見通し:為替前提を145.8円/米ドルに見直し、通期見通しを上方修正。中間実績で通期予想に対する進捗は売上高約50.4%、営業利益約51.0%、純利益約51.6%と「ほぼ想定通りで上方修正後のペースに沿っている」。
- 投資家への示唆:高付加価値製品(ARF、光半導体)が下支えし通期上方修正。だが中間は製品ミックスと成長投資で利益率が圧迫。キャッシュは大型投資で減少しており(期末現金22,377百万円、期首34,979百万円)、自己株買い+消却(上限2,500千株、5,000百万円)を実施予定でありEPS改善・資本効率向上の意図が明確。
基本情報
- 企業概要:
- 企業名:デクセリアルズ株式会社
- 主要事業:光学材料部品および電子材料部品(ARF等光学フィルム、ACF、光半導体向け部材、表面実装型ヒューズ等)
- 代表者名:代表取締役社長 新家 由久
- 報告概要:
- 提出日:2025年11月12日
- 対象会計期間:2026年3月期 第2四半期(中間期:2025年4月1日〜2025年9月30日、IFRS、連結)
- 決算説明資料作成:有(同日掲載)
- 決算説明会:有(アナリスト・機関投資家向け)
- セグメント:
- 光学材料部品:光学フィルム(反射防止フィルムARF等)、光学樹脂材料(SVR等)
- 電子材料部品:異方性導電膜(ACF)、表面実装型ヒューズ、フォトニクス(光半導体部材)等
- 発行済株式:
- 期末発行済株式数(自己株式含む):176,418,500株(2026年3月期中間期)
- 期中平均株式数(中間期):168,368,814株
- 自己株式数(期末):7,238,359株
- 時価総額:–(資料に記載なし)
- 今後の予定:
- 半期報告書提出予定日:2025年11月12日(済)
- 配当支払開始予定日:2025年12月18日
- 自己株式取得期間:2025年11月13日〜2025年12月23日(上限2,500,000株、5,000百万円)
- 自己株式消却予定日:2026年1月16日
- その他IRイベント:決算説明会(実施)
決算サプライズ分析
- 予想vs実績(中間実績に対する会社予想の記載は四半期単体の予想なし。通期は修正あり。下は通期修正前後との比較)
- 売上高:通期前回予想103,500→修正114,000百万円(修正比+10.1%)。中間実績57,456百万円で修正後通期に対する進捗率50.4%。
- 営業利益:通期前回予想28,000→修正39,000百万円(修正比+39.3%)。中間実績19,902百万円、進捗率約51.0%。
- 親会社帰属当期利益:通期前回予想20,500→修正26,000百万円(修正比+26.8%)。中間実績13,410百万円、進捗率約51.6%。
- サプライズの要因:
- 上方修正要因:反射防止フィルム(ARF)など高付加価値製品の拡大、為替が期初想定より円安(通期前提145.8円/USD)に推移したこと。
- 中間減益要因:蛍光体フィルム売上終息や前期の特殊要因(前期はARFの新規納入積み上げがあった)、成長投資(光半導体向け)に伴う固定費増加。
- 通期への影響:
- 会社は通期を上方修正済み。中間の進捗率は売上・利益ともに約50%で計画通り。現時点で追加修正は未発表だが、為替や需要動向が不確実性要因。
財務指標
- 財務諸表要点(百万円)
- 売上高(中間):57,456(前年同期59,635、▲3.7%)
- 営業利益:19,902(前年同期23,319、▲14.7%)
- EBITDA:23,723(前年同期25,564、▲7.2%)
- 税引前利益:19,794(前年同期22,533、▲12.2%)
- 親会社帰属中間利益:13,410(前年同期15,856、▲15.4%)
- 現金及び現金同等物:22,377(前期末34,979、▲12,602)
- 有形固定資産:64,077(前期末49,703、+14,374)— 投資拡大を反映
- 総資産:158,783(前期末151,821、+6,962)
- 資本合計:103,222(前期末95,915、+7,307)
- 収益性(中間・金額・前年同期比)
- 売上高:57,456 百万円(▲3.7%、▲2,179 百万円)— 減収
- 営業利益:19,902 百万円(▲14.7%) 営業利益率 34.6%(高水準)
- 税引前利益:19,794 百万円(▲12.2%)
- 親会社帰属中間利益:13,410 百万円(▲15.4%)
- EPS(基本):79.65円(前年同期92.27円、▲13.7%)
- 進捗率分析(通期修正後)
- 通期売上予想114,000に対する中間売上進捗率:57,456 / 114,000 = 約50.4%(通常は50%付近が目安)
- 通期営業利益進捗率:19,902 / 39,000 = 約51.0%
- 通期親会社帰属当期利益進捗率:13,410 / 26,000 = 約51.6%
- 過去同期間との比較:前年中間は売上進捗(前期実績110,390に対する59,635で約54.0%)だったため、今回はやや下期への比重が高まる可能性あり。ただし上方修正後はほぼ均等進捗。
- 財務安全性
- 親会社所有者帰属持分比率(自己資本比率相当):65.0%(安定水準、40%以上で安定)
- 有利子負債(期末計):7,899(流動) + 11,357(非流動) = 19,256 百万円
- 負債比率(有利子負債/資本):約18.7%(低水準、良好)
- 流動比率(流動資産/流動負債):57,055 / 39,642 = 約1.44(健全、>1)
- 効率性
- 売上高営業利益率は約34.6%(高水準)。ただし前年同期から利益率低下(営業利益率は前年中間の約39.1%→今回約34.6%)。
- セグメント別
- 光学材料部品:売上25,351(▲13.2%)、事業利益8,047(▲19.4%)
- 電子材料部品:売上32,510(+5.6%)、事業利益12,105(▲1.9%)
- 電子材料部品が売上・利益で主導。光学は前期特殊要因剥落で減収。
- 財務の解説
- キャッシュは投資活動(主に有形固定資産取得14,475百万円)で大幅に減少。営業CFは税払増で前年から減少(19,711→10,853百万円)。自己株取得や配当で財務CFは支出。資本は利益剰余金増で増加し自己資本比率は高水準を維持。
配当
- 中間配当:29円(予定)※前回公表から修正なし
- 期末配当(予想):29円
- 年間配当予想:58円(29+29)
- 配当利回り:–(株価情報が資料にないため算出不可)
- 配当性向(会社側計算ベース):年間配当58円 / 予想EPS153.69円 = 約37.8%(目安;政策的に中程度の還元)
- 特別配当:無し(発表なし)
- 株主還元方針:自己株式の取得(上限2,500,000株、5,000百万円)および消却を決議。資本効率・株主還元の強化が示されている。
セグメント別情報
- 光学材料部品
- 売上高:25,351百万円(前年同期比▲13.2%)
- 事業利益:8,047百万円(▲19.4%)
- 要因:ノートPC向けARFは好調だが、前期の蛍光体フィルム売上剥落と一部光学樹脂の採用減が影響。
- 見通し:高付加価値フィルム需要は拡大を期待するが、製品ミックスと顧客採用動向による変動を注視。
- 電子材料部品
- 売上高:32,510百万円(+5.6%)
- 事業利益:12,105百万円(▲1.9%)
- 要因:カメラモジュール向け形状加工ACFや光半導体(フォトダイオード類)の出荷拡大が寄与。表面実装型ヒューズも回復。
- 見通し:光トランシーバー等の需要増はポジティブ。スマホ向け需要の短期変動や前倒し需要の反動に注意。
中長期計画との整合性
- 中期経営計画:資料上の詳細は記載なし(–)。ただし光半導体・高付加価値製品向け設備投資を積極実施しており、中期成長投資の一環と整合。
- KPI達成状況:売上・利益で上方修正を行っており、少なくとも通期見通しは従来計画より上振れ。KPI(具体数値)は資料に明記なし(–)。
競合状況や市場動向
- 競合比較:同業他社との数値比較は資料に記載なし(–)。ただし、ARFや光半導体向け素材は高付加価値分野で差別化要素。
- 市場動向:高付加価値光学材料や光半導体分野で需要拡大の兆し。スマートフォンやPC、通信機器向け需要の地域・タイミング差(例:中国の買い替え補助金等)による変動あり。
今後の見通し
- 業績予想:
- 通期予想(修正後、2025/4/1〜2026/3/31):売上114,000百万円(+3.3% vs 前期実績)、事業利益39,000百万円(+2.4%)、営業利益39,000百万円(▲1.9% vs 前期実績の営業利益は39,735百万円)、税引前利益38,500百万円(▲2.2%)、親会社帰属当期利益26,000百万円(▲6.3%)。
- 修正理由:ARF等高付加価値製品の拡大、為替(145.8円/USD)を想定し収益見通しを上方修正。
- 予想の信頼性:中間進捗は通期修正後で約50%と整合的。過去の予想達成傾向は資料に限定情報のみ(過去の達成傾向については–)。
- リスク要因:
- 為替変動(想定を上回る円高はマイナス)
- 顧客の在庫調整や買い替え補助金等政策による需要の前倒し/反動
- 原材料・部材価格変動、供給制約
- 成長投資が期待通りの収益に結びつくか(投資回収リスク)
重要な注記
- 会計方針の変更:無し
- 中間監査:第2四半期決算短信は中間監査の対象外(監査は受けていない)
- その他重要事項:
- 2024年10月1日に1株→3株の株式分割を実施(資料内のEPS等は分割後で算定)
- 自己株式取得および消却を決議(株主還元と資本効率向上の一環)
(注)
- 不明項目は「–」で記載しています。
- 金額は会社資料(百万円未満切捨て)に基づく。
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 4980 |
| 企業名 | デクセリアルズ |
| URL | http://www.dexerials.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 素材・化学 – 化学 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.5)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
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