2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔IFRS〕(連結)
エグゼクティブサマリー
- 決算サプライズ:通期会社予想は修正あり(営業利益は上方、税引前・親会社帰属当期利益は下方) — 第2四半期実績は営業利益が会社予想・市場想定を概ね上回る公算だが、為替差損の計上で最終損益は大幅悪化(上振れ/下振れが混在)。
- 業績の方向性:売上は横ばい(増減率ほぼゼロ、▲0.3%)だが、営業利益は増益(+12.7%)。ただし、税引前・親会社帰属中間利益は為替差損で大幅悪化し中間損失(▲559百万円)。
- 注目すべき変化(前年同期比):税引前利益が7,411→941百万円(▲87.3%)、親会社帰属中間利益は4,100→▲559百万円(赤字転落)。セグメントでは糖尿病マネジメントの利益改善が顕著、診断・ライフサイエンスは売上・利益ともに大幅減。
- 今後の見通し:通期予想は営業利益を260億円上方修正(17,400→20,000百万円)した一方で、税引前利益・親会社帰属当期利益は下方修正。第2四半期までの為替差損(68億円)を織り込んだ影響が大きい。CGM事業譲渡交渉中で、通期見通しにその織込あり(当面は連結除外を第4四半期から想定)。
- 投資家への示唆:営業ベースの収益改善(特にBGM)は確認できる一方、為替感応度が高く、米国市場・補助金動向やCGM譲渡の帰結が純利益に大きく影響する点を注視すべき。
基本情報
- 企業概要:
- 企業名:PHCホールディングス株式会社
- 主要事業分野:糖尿病マネジメント(BGM/CGM等)、ヘルスケアソリューション(臨床検査、医療IT、CRO等)、診断・ライフサイエンス(病理機器、バイオメディカル機器、診断薬等)
- 代表者名:代表取締役社長 CEO 出口 恭子
- 上場取引所/コード:東証 / 6523
- IR URL:https://www.phchd.com/jp/ir
- 報告概要:
- 提出日:2025年11月12日
- 対象会計期間:2026年3月期 第2四半期(中間期) 2025年4月1日~2025年9月30日(連結、IFRS)
- 決算説明資料作成:有、決算説明会:有
- セグメント:
- 糖尿病マネジメント:BGM(血糖測定器)開発・販売、CGM販売
- ヘルスケアソリューション:臨床検査(LSIM)、医療IT(電子カルテ等)、CRO
- 診断・ライフサイエンス:病理機器、バイオメディカ機器、診断薬、電動式医薬品注入器
- 発行済株式:
- 期末発行済株式数(自己株式含む) 2026/3中間期:126,721,820株
- 期中平均株式数(中間期):126,382,905株
- 時価総額:–(資料に株価記載なし)
- 今後の予定:
- 半期報告書提出予定日:2025年11月12日(実施済)
- 配当支払開始予定日:2025年12月18日
- 決算説明会:開催(詳細はIR参照)
決算サプライズ分析
- 予想 vs 実績(会社公表の通期予想との照合は「中間実績/通期予想」比で記載)
- 売上収益:中間実績 173,375百万円(前回予想との中間比較はなし)→通期予想 363,100百万円に対する進捗 47.7%(通常の中間進捗に近い)
- 営業利益:中間実績 10,378百万円、通期予想(修正)20,000百万円に対する進捗 51.9%(やや良好)
- 純利益(親会社帰属):中間実績 ▲559百万円、通期予想(修正)4,400百万円に対する進捗はマイナス(未達)
- サプライズの要因:
- 営業利益改善の主因:糖尿病マネジメント(BGM)の収益改善、構造改革効果、減価償却費減少。
- 最終利益悪化の主因:為替差損(当期は為替差損6,842百万円、前年同期は為替差益1,210百万円)計上により税引前利益が大幅減少。
- 通期への影響:
- 通期は営業利益を上方修正(+2,600百万円)したが、為替差損を踏まえ税引前・当期利益を下方修正。CGM事業譲渡交渉中で、譲渡の扱い(連結除外時期・価格)次第で通期実績に追加影響。
財務指標
- 財務諸表(要点、単位:百万円)
- 売上収益(中間):173,375(前年同期 173,863、▲0.3%)
- 営業利益:10,378(前年同期 9,212、+12.7%)
- 税引前中間利益:941(前年同期 7,411、▲87.3%)
- 親会社帰属中間利益:▲559(前年同期 4,100、赤字転落)
- 総資産:525,819(前期末 532,482、減少)
- 親会社所有者帰属持分:146,658(前期末 141,639、増加)
- 現金及び現金同等物:33,309(期首 39,592、▲6,283)
- 収益性(中間・前年同期比較)
- 売上高:173,375百万円(▲0.3% / ▲488百万円)
- 営業利益:10,378百万円(+12.7% / +1,166百万円)
- 税引前利益:941百万円(▲87.3% / ▲6,470百万円)
- 純利益(親会社帰属):▲559百万円(前年同期 +4,100百万円)
- EPS(中間):基本 1株当たり中間利益 ▲4.42円(前年同期 32.52円)
- 進捗率分析(中間→通期予想に対する進捗)
- 売上高進捗率:47.7%(173,375 / 363,100) — 通常の中間ペース(概ね50%)に近い
- 営業利益進捗率:51.9%(10,378 / 20,000) — 良好
- 純利益進捗率(親会社帰属):実績はマイナスのため評価困難(▲559 / 4,400 → マイナス進捗)
- 過去同期間との比較:営業面は改善(EBITDA・調整後EBITDA増)、最終は為替の影響で大きく劣後
- 財務安全性
- 親会社所有者帰属持分比率:27.9%(前期末 26.6%) — 目安40%未満でやや低め(自己資本比率が低め)
- 総負債/自己資本(負債比率)= 379,777 / 146,041 ≒ 2.60(=260%) — 高め(注意)
- 流動比率= 流動資産 169,056 / 流動負債 347,637 ≒ 0.49(49%) — 要注意(短期流動性は低い水準)
- 効率性
- EBITDA:23,727百万円(前年同期 23,579、+0.6%)
- 調整後EBITDA:24,260百万円(前年同期 23,293、+4.2%) — 一時項目考慮後も改善
- セグメント別(中間・前年同期比較、単位:百万円)
- 糖尿病マネジメント:売上 48,678(+0.9%)、営業利益 9,328(+46.6%) — 収益性改善(良)
- ヘルスケアソリューション:売上 62,653(+1.9%)、営業利益 2,970(▲18.3%) — 利益率低下(注意)
- 診断・ライフサイエンス:売上 59,142(▲5.5%)、営業利益 1,317(▲62.3%) — 大幅悪化(懸念)
- 財務の解説:
- 営業キャッシュフローは12,086百万円(前年同期 13,767→減少)。投資CFは設備投資で▲4,242百万円。財務CFは長期借入金返済等で▲17,562百万円。現金残高は期中に減少し33,309百万円。
配当
- 配当実績と予想:
- 2026年3月期(予定):中間配当 21.00円、期末配当 21.00円、年間合計 42.00円(前期と同額)
- 直近配当予想からの修正:無し
- 配当利回り:–(株価情報なしのため算出不可)
- 配当性向(通期会社予想):通期親会社帰属当期利益予想 4,400百万円に対する配当性向は会社提示の数値なし/目安計算不可(配当は維持方針)
- 特別配当/自社株買い:特別配当なし、自社株買いについての記載なし
セグメント別情報
- 糖尿病マネジメント
- 売上 48,678百万円(+0.9%)、営業利益 9,328百万円(+46.6%)、調整後EBITDA 11,744百万円(+19.3%)
- 好調要因:BGMが先進国での単価向上・販売数量増、欧州堅調、CGM(Eversense 365)も増収
- ヘルスケアソリューション
- 売上 62,653百万円(+1.9%)、営業利益 2,970百万円(▲18.3%)
- 内訳:LSIM増(遺伝子検査等)、医療IT増(電子カルテ等)、CROは大型案件の反動で減収
- 利益減の要因:電子処方箋管理需要減、CRO減収、減価償却費増・IT機器仕入価格上昇
- 診断・ライフサイエンス
- 売上 59,142百万円(▲5.5%)、営業利益 1,317百万円(▲62.3%)
- 要因:対ドルでの円高・米国市場の停滞、診断薬の市場縮小、関税影響約8億円、本社機能見直し影響(△551百万円)
- セグメント戦略:各セグメントでコスト合理化・製品ポートフォリオ強化を継続。糖尿病マネジメントはBGMの収益性向上を重視。CGM事業は譲渡交渉中。
中長期計画との整合性
- 中期経営計画:資料に中期計画の詳細記載なし→進捗状況はセグメント別の収益動向から判断(糖尿病部門は進捗良、診断部門は遅延)
- KPI達成状況:–(具体KPI非開示)
競合状況や市場動向
- 競合他社との比較:同業他社の具体数値比較は資料になし。だが、米国市場の補助金削減や研究投資冷え込みは業界全体の需要停滞要因。
- 市場動向:米国の機器需要停滞、為替(ドル高/円高の影響)で業績変動。電子処方箋やCROの積み上げに地域差あり。
今後の見通し
- 業績予想:
- 2026年3月期(修正後):売上 363,100百万円(据え置き)、営業利益 20,000百万円(前回 17,400→上方修正)、税引前利益 8,000百万円(前回 12,200→下方修正)、親会社帰属当期利益 4,400百万円(前回 7,400→下方修正)
- セグメント別:糖尿病マネジメントは営業利益を大幅上方修正、診断・ライフサイエンスは下方修正
- 前提為替レート:ユーロ 155→171円に変更、米ドル 140→146円に変更(実勢を考慮)
- CGM事業譲渡:譲渡の見込み影響を合理的範囲で織り込んでいるが最終契約の内容次第で変動
- 予想の信頼性:為替影響とCGM譲渡の不確実性が大きく、税引前利益・当期利益の変動リスクあり
- リスク要因:
- 為替変動(ドル・ユーロ)による為替差損益
- 米国の機器需要・政府補助金等の政策変化
- CRO受注の変動、CROの大型案件タイミング
- CGM事業譲渡の条件・時期(連結除外等の影響)
- 関税コスト増等の貿易要因
重要な注記
- 会計方針:IFRS適用、当中間における会計方針の変更・見積り変更は無し
- 監査・レビュー:第2四半期決算短信は公認会計士等のレビュー対象外(注記あり)
- その他:CGM(Eversense)販売事業の譲渡交渉中。糖尿病マネジメントにおけるのれんの減損兆候については減損テスト実施の結果、現時点で減損の必要なしと判断。
(注)資料の数値は原資料(決算短信)に基づく。記載の比率・評価(例:自己資本比率27.9%(安定水準と比較して低め))は投資判断を促すものではなく、財務上の指標説明にとどめます。数値は百万円単位で四捨五入等により端数処理されている場合があります。ご了承ください。
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 6523 |
| 企業名 | PHCホールディングス |
| URL | https://www.phchd.com/jp |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 電機・精密 – 電気機器 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.5)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
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