2026年3月期 第1四半期決算短信〔IFRS〕(連結)

エグゼクティブサマリー

  • 決算サプライズ:会社予想(通期)に対する修正はなし。四半期単独の会社計画開示が限定的なため四半期ベースの「上振れ/下振れ」は限定的に評価(市場予想は–)。
  • 業績の方向性:売上収益は前年同期比△1.6%(減収)、営業利益は同+89.6%(増益)と収益性は改善。税引前・親会社帰属四半期損失は縮小(赤字継続)。
  • 注目すべき変化:糖尿病マネジメントで利益率改善・大幅増益(営業利益 +136.7%)、一方で診断・ライフサイエンスは売上・利益とも減少(売上△7.1%、営業利益△46.4%)。為替(円高)とCRO事業の期ずれ影響が主要要因。
  • 今後の見通し:通期予想に修正なし(通期:売上 363,100百万円、営業利益 17,400百万円、親会社帰属当期利益 7,400百万円)。Q1進捗は売上約23.1%、営業利益約22.1%で通期達成に向けて概ね順当だが、親会社帰属利益は四半期で損失のため進捗判断は不適当。
  • 投資家への示唆:為替と金融費用(利息・為替差損)が業績に大きく影響。事業別で明暗が分かれており、糖尿病マネジメントの利益改善が全体の営業増益を牽引している点を注視。

基本情報

  • 企業概要:
  • 企業名:PHCホールディングス株式会社
  • 主要事業分野:糖尿病マネジメント(BGM/CGM等)、ヘルスケアソリューション(臨床検査、医療IT、CRO等)、診断・ライフサイエンス(病理機器、研究機器、診断薬等)
  • 代表者名:代表取締役社長 CEO 出口 恭子
  • 報告概要:
  • 提出日:2025年8月7日
  • 対象会計期間:2026年3月期 第1四半期連結累計(2025年4月1日〜2025年6月30日)
  • 決算説明資料作成:有、決算説明会開催:有
  • セグメント:
  • 糖尿病マネジメント:血糖値測定システム(BGM)、持続血糖測定(CGM)等
  • ヘルスケアソリューション:臨床検査(LSIM等)、医療IT(電子カルテ・レセプト等)、CRO等
  • 診断・ライフサイエンス:病理、バイオメディカ、診断薬、電動式医薬品注入器等
  • 発行済株式:
  • 期末発行済株式数(自己株式含む):126,721,820株(2026年3月期1Q)
  • 期末自己株式数:211,941株
  • 期中平均株式数(四半期累計):126,254,536株
  • 時価総額:–(資料未記載)
  • 今後の予定:
  • 通期決算発表等:会社公表スケジュール参照(資料には通期見通しの修正なしと記載)
  • 株主総会、IRイベント:–(個別日程は資料に記載なし)

決算サプライズ分析

  • 予想 vs 実績(会社発表の通期予想に対する進捗率)
  • 売上高:実績 83,856百万円 → 通期予想 363,100百万円に対する進捗率 23.1%
  • 営業利益:実績 3,843百万円 → 通期予想 17,400百万円に対する進捗率 22.1%
  • 親会社の所有者に帰属する当期利益:実績 △2,341百万円(損失) → 通期予想 7,400百万円(黒字)に対する進捗率は適用困難(四半期で赤字)
  • サプライズの要因:
  • 営業利益上振れ要因:糖尿病マネジメント(BGMの先進国での好調、単価改善)、減価償却費減(グループ全体)などで営業利益・EBITDAが改善。
  • 下振れ圧力:為替差損(当期で約4,377百万円の為替差損計上)および金融費用増(利息費用)により税引前・当期利益は赤字。
  • セグメント別ではCROの期ずれ・大型案件未発生がヘルスケアソリューションの伸びを抑制、診断・ライフサイエンスは市況停滞・中国・米州の需要鈍化で減収減益。
  • 通期への影響:
  • 会社は通期予想の修正を行っておらず、現時点で通期見通し維持。ただし為替動向(円高・円安の変動)と金利負担が通期業績に与える影響は大きく、引き続き注視が必要。

財務指標(要点)

  • 要約(単位:百万円)
  • 売上収益(Q1):83,856(前年同期 85,187、△1.6%)
  • 営業利益(Q1):3,843(前年同期 2,027、+89.6%)
  • 税引前利益(Q1):△1,990(前年同期 △2,762、損失縮小)
  • 親会社帰属四半期利益(Q1):△2,341(前年同期 △3,173、損失縮小)
  • EBITDA(Q1):10,506(前年同期 9,339、+12.5%)
  • 調整後EBITDA(Q1):10,911(前年同期 9,522、+14.6%)
  • 基本EPS(Q1):△18.55円(前年同期 △25.17円、改善)
  • 財政状態(期末:2025/6/30、百万円)
  • 資産合計:519,781(前期末 532,482、減少12,700)
  • 負債合計:382,486(前期末 391,310、減少8,824)
  • 資本合計:137,295(前期末 141,171、減少3,876)
  • 親会社所有者帰属持分比率(自己資本比率相当):26.5%(前期末 26.6%)→ 26.5%(低水準)
  • 目安コメント:26.5%(低め。40%以上が安定水準の目安)
  • 借入金合計(期末):約251,401百万円(内訳:流動性借入 250,526、非流動 875)※注記欄の数値から算出。負債依存度高い構成。
  • 流動比率:流動資産 164,894 / 流動負債 351,912 = 約46.8%(流動比率は低く、短期流動性に注意)
  • 負債比率(負債/資本):382,486 / 137,295 ≒ 278.6%(高水準)
  • キャッシュ・フロー(累計Q1、百万円)
  • 営業CF:+5,383(前年同期 5,210、改善)
  • 投資CF:△2,065(主に有形・無形資産取得)
  • 財務CF:△10,546(長期借入金返済6,893、配当支払2,462等)
  • 現金及び現金同等物期末:34,833(前期末 39,592、減少4,759)
  • 収益性指標(Q1)
  • 売上高:83,856百万円(前年同期比 △1.6%)
  • 営業利益:3,843百万円(前年同期比 +89.6%)、営業利益率 ≒ 4.58%(改善)
  • 調整後EBITDA:10,911百万円(前年同期比 +14.6%)
  • 効率性・その他
  • 総資産回転率や詳細の推移は別表参照。EBITDAは改善傾向だが、為替・金融費用が純利益を圧迫。
  • セグメント別貢献(Q1 主な数値、百万円・前年同期比)
  • 糖尿病マネジメント:売上 23,137(△0.4%)、営業利益 3,953(+136.7%)→ 収益性大幅改善
  • ヘルスケアソリューション:売上 30,474(+0.7%)、営業利益 860(△31.3%)→ CROの減収等で利益悪化
  • 診断・ライフサイエンス:売上 28,820(△7.1%)、営業利益 708(△46.4%)→ 欧米・中国の需要停滞等で減収減益

配当

  • 配当実績・予想:
  • 2025年3月期(実績):年間 42円(中間 21円、期末 21円)
  • 2026年3月期(予想):年間 42円(中間 21円、期末 21円)→ 変更なし
  • 配当性向(通期予想ベース):
  • 予想EPS(通期):58.64円 → 配当性向 ≒ 42 / 58.64 = 約71.6%(高め)
  • 目安コメント:約71.6%(高い/継続性・将来の利益見通しに依存)
  • 配当利回り:–(株価情報が資料にないため算出不可)
  • 特別配当・自社株買い:なし(資料記載なし)
  • 株主還元方針:現状は年間42円で維持

セグメント別情報(詳細)

  • 糖尿病マネジメント
  • 売上:23,137百万円(△0.4%)だが、為替除くと増収
  • 主要要因:BGMが欧州・米国での単価改善や販売協業終了影響の縮小で好調、CGM(Eversense 365)が米国で寄与
  • 営業利益:3,953百万円(+136.7%)→ 減価償却費減少等も寄与
  • ヘルスケアソリューション
  • 売上:30,474百万円(+0.7%)
  • 内訳:LSIM 16,838百万円(+1.5%)、医療IT 12,165百万円(+6.2%)、CRO 1,469百万円(△33.8%)
  • 営業利益:860百万円(△31.3%)→ CROの減収、人件費増等で利益圧迫
  • 診断・ライフサイエンス
  • 売上:28,820百万円(△7.1%)
  • 内訳:病理 13,587百万円(△5.0%)、バイオメディカ 11,158百万円(△7.8%)、診断薬 4,075百万円(△11.8%)
  • 営業利益:708百万円(△46.4%)→ 機器需要停滞や地域別の需要鈍化が主因
  • セグメント戦略(会社コメント)
  • デジタルパソロジー等の成長領域は欧州・米国で案件獲得。医療ITは電子カルテ等が好調。糖尿病領域での製品ポートフォリオ強化(CGM等)推進。

中長期計画との整合性

  • 中期経営計画:資料上の中期計画進捗の数値記載は限定的。会社は通期見通し維持、セグメント内訳(本社機能見直しに伴う配賦)を変更。
  • KPI達成状況:調整後EBITDAはQ1で10,911百万円(前年同期比+14.6%)と改善。通期目標(変更後)調整後EBITDA 45,200百万円に対する進捗 ≒ 24.1%。

競合状況や市場動向

  • 競合他社との比較:資料に他社比較はなし。公表情報からは、市場回復や地域差(米州の公的予算削減、中国の需要鈍化等)が当社業績に影響している点は同業にも共通する課題。
  • 市場動向:米国の研究予算抑制や中国市場の回復遅れ、先進国でのBGM市場構造の変化(低価格チャネル等)が観測される。デジタルパソロジーやCGMは成長領域。

今後の見通し

  • 業績予想:
  • 通期見通し(変更なし):売上 363,100百万円(+0.4%)、営業利益 17,400百万円(△22.9%)、親会社帰属当期利益 7,400百万円(△29.4%)
  • Q1進捗:売上 23.1%、営業利益 22.1%(概ね均衡した進捗)
  • 会社前提:為替前提等の詳細は資料に明記なし(注:将来予測は不確実性あり)
  • 予想の信頼性:会社は通期予想を維持。過去の予想達成傾向や保守性については資料に限定的な記載。
  • リスク要因:
  • 為替変動(円高・円安)→ 売上・為替差損に直結
  • 金利上昇→ 金融費用増(利息負担)
  • CRO・大型案件のタイミング差(期ずれ)や主要市場(米・中・欧)の需要動向
  • 規制・公的研究予算の変動

重要な注記

  • 会計方針の変更:なし(IFRS対応での変更なし)
  • セグメント内訳の変更:本社機能見直しによりセグメント別の営業利益・調整後EBITDA配分を変更(診断・ライフサイエンスの営業利益見直し等)。連結業績予想自体の数値は変更なしだが、セグメント内訳は改定済み(資料に詳細表あり)。
  • その他:四半期で為替差損(4,377百万円)や利息費用(1,372百万円)を計上しており、これが税引前損失に寄与。

(注)本資料は提供された決算短信に基づく要約・整理です。投資判断・売買助言は行いません。不明項目は–で表記しています。数字は百万円未満切捨てで記載。


上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。


企業情報

銘柄コード 6523
企業名 PHCホールディングス
URL https://www.phchd.com/jp
市場区分 プライム市場
業種 電機・精密 – 電気機器

このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.5)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

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By シャーロット

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