2026年3月期 中間期決算短信補足資料
エグゼクティブサマリー
- 決算サプライズ:会社公表の通期計画に対して上期の進捗は良好で、売上高・営業利益ともに計画を上回るペース(通期予想の進捗率:売上高50.3%、営業利益57.4%)。通期予想の修正は行っていない。→「上振れ(進捗)/予想据え置き」
- 業績の方向性:増収増益。売上高4,529億円(前年同期比+2.8%)、営業利益197億円(同+14.6%)、親会社株主に帰属する中間純利益142億円(同+13.7%)。
- 注目すべき変化:水産事業の養殖(国内ギンザケ・南米サーモン)の改善により水産の営業利益が大幅増(35→60億円、+73.0%)。食品事業は売上増(海外・チルド好調)で増益だが、国内加工は原料(米・すりみ)高で圧迫。
- 今後の見通し:通期計画は維持。下期は養殖拡大・新工場の稼働準備・医薬品原料販売の実現等を進めるが、需給・市況(白身魚、米等)や消費動向など不確実性あり。
- 投資家への示唆:養殖の改善と北米加工の改善が業績押上げの主因。短期は市況(白身魚・すりみ・米)と為替の影響観察がキー。自己資本比率は約41.7%と安定圏(目安40%)だが、設備投資でフリーCFはマイナス化しており(上期で約▲90億円)、資金繰り動向と投資の収益化進捗を確認する重要性あり。
基本情報
- 企業概要:
- 企業名:株式会社ニッスイ(Nissui) 証券コード:1332
- 主要事業分野:水産事業(漁業・養殖・加工・商事等)、食品事業(加工食品、チルド等)、ファインケミカル事業(機能性原料等)、物流事業、その他
- 代表者名:–(資料に明記なし)
- 報告概要:
- 提出日:2025/11/6(決算短信補足資料)
- 対象会計期間:2026年3月期 中間期(第2四半期累計)
- 注記:持分法適用会社に係る買収で発生した負ののれん確定に伴う前期数値の遡及修正を反映
- セグメント:
- 水産事業:漁業・養殖・加工・商事・北米加工等
- 食品事業:国内加工・チルド・海外(欧州・北米等)家庭用等
- ファインケミカル事業:サプリ向け機能性原料等
- 物流事業:冷凍・冷蔵物流等
- その他:グループ全体の調整や非事業領域
- 発行済株式等:
- 今後の予定:
- 決算発表・株主総会・IRイベント:詳細日程は資料に記載なし(IR窓口あり:経営企画IR部IR課 03-6206-7037、https://www.nissui.co.jp/ir/index.html)
決算サプライズ分析
- 予想vs実績(会社公表の通期計画に対する上期実績と進捗)
- 売上高:上期実績 4,529億円/通期計画 9,000億円 → 進捗率 50.3%(半期で計画に対しやや上振れ)
- 営業利益:上期実績 197億円/通期計画 345億円 → 進捗率 57.4%(計画比で良好)
- 純利益(親会社株主帰属):上期実績 142億円/通期計画 — → 進捗率 –(通期純利益計画の開示なし)
- サプライズの要因:
- 上振れ要因:水産養殖の販売価格上昇と養殖成績改善、北米水産加工の改善(フィレ生産増等)、国内チルドや海外家庭用の好調。
- 下振れ要因(特記事項):国内加工は米やすりみ原料価格上昇により収益を圧迫。物流は人員増・燃料費上昇で減益。
- 通期への影響:
- 現時点で通期見通しの修正は行っていない。上期の進捗は良好だが、下期は市況(白身魚、米、すりみ等)や消費動向に不確実性があり、計画達成は市況次第。
財務指標
- 財務諸表(要点)
- 売上高:4,529億円(前年同期比+122億円、+2.8%)
- 売上総利益:744億円(+36億円)
- 販管費:546億円(+11億円)
- 営業利益:197億円(+25億円、+14.6%)
- 経常利益:212億円(+21億円、+11.2%)
- 中間純利益(親会社株主):142億円(+17億円、+13.7%)
- 収益性(主要数値:前年同期比)
- 売上高:4,529億円(+2.8%/+122億円)
- 営業利益:197億円(+14.6%/+25億円)→ 営業利益率:約4.35%(197/4,529)※参考(やや改善)
- 経常利益:212億円(+11.2%)
- 純利益:親会社帰属142億円(+13.7%)
- 1株当たり利益(EPS):–(資料から明確数値の特定不可)
- 進捗率分析(上期=通期の半期)
- 売上高進捗率:50.3%(通常ペース=50%とほぼ同等、やや上回る)
- 営業利益進捗率:57.4%(通期計画に対して上振れの進捗)
- 純利益進捗率:–(通期純利益計画の提示なし)
- 備考:上期は計画を上回るペースで進捗。過去同期間との比較では、養殖等の改善が効きやすい期となっている。
- 財務の安全性
- 総資産:6,570億円(前期末比+221億円)
- 自己資本:2,742億円(前期末比▲27億円)
- 純資産:2,837億円(▲22億円)
- 自己資本比率:41.7%(’25/3 43.6% → 41.7%)(安定水準、目安40%以上)
- 長期借入金:1,128億円(前期末比+170億円)→ 有利子負債は増加
- 流動資産:3,444億円(+118)、現金及び預金:197億円(+49)、期末現金残高:238億円
- 流動負債:2,328億円(+67)
- 流動比率・負債比率:詳細数値は非表示だが、自己資本比率は約41.7%で概ね健全。ただし設備投資拡大で負債が増加。
- 効率性
- 総資産回転率等の詳細数値は資料に明確表示なし(→ –)
- 売上高営業利益率は上期で約4.35%、前年同期より改善
- セグメント別(主要)
- 水産事業:売上 1,788億円(+1.8%/+32億)、営業利益 60億円(+73.0%/+25億)— 養殖改善が主要因
- 食品事業:売上 2,517億円(+5.0%/+119億)、営業利益 168億円(+3.1%/+5億)— 海外家庭用・チルド好調、国内加工は原料高で重し
- ファインケミカル:売上 71億円(▲2.6%)、営業利益 1億円(+65.4%)
- 物流事業:売上 83億円(+1.2%)、営業利益 12億円(▲6.5%)
- その他:売上 68億円(▲28.9%)、営業利益 3億円(▲44.7%)
- 財務の解説:
- 営業CFは改善(134→165億円、+31億)したが設備投資が大幅増(146→248億円、+102億)で投資CFが拡大しフリーCFはマイナス(上期で約▲90億円)。借入金増で財務CFはプラス(23→144億円)。資金は主に成長投資(養殖強化、工場増設)に充当。
配当
- 中間配当:14円(計画通り、前中間期から2円増配)
- 期末配当:–(通期予想の期末配当は資料に明記なし)
- 年間配当予想:–(通期の最終配当見通しは未修正だが数値非開示)
- 配当利回り:–(株価情報が資料にないため算出不可)
- 配当性向:–(通期予想ベースの配当性向は不明)
- 特別配当の有無:無し(記載なし)
- 株主還元方針:中間増配の実施。自社株買い等の記載なし。
セグメント別情報
- 水産事業
- 売上高:1,788億円(+1.8%)、営業利益:60億円(+73.0%)
- 増益要因:養殖(販売価格上昇+養殖成績改善)、漁業(ブリ・マグロ良好)、北米加工のフィレ増産とすりみ価格上昇が寄与。国内商事は一部魚油等の市況下落や鮭鱒の原価高で足を引っ張る。
- 戦略:養殖能力拡大(国内ギンザケ:2030年1万トン体制、南米サーモン:2030年5万トン体制準備)、種苗強化、養殖場運用最適化、フィレ比率向上による収益改善。
- 食品事業
- 売上高:2,517億円(+5.0%)、営業利益:168億円(+3.1%)
- 増減要因:海外家庭用(欧州・北米)での拡大、CVS向け(国内)販売促進で売上増。国内加工は米・すりみ原料高がマイナス要因。
- 戦略:北米・欧州での生産拠点増強(北米は2025/9稼働、2026/8フル稼働見込み)、自動化・効率化、ブランド価値向上(企業CM、製品訴求)、差別化商品の展開。
- ファインケミカル事業
- 売上高:71億円(▲2.6%)、営業利益:1億円(+65.4%)
- 特長:サプリメント向け機能性原料の国内販売堅調。国内通販・物販で商品展開強化、海外(アジア)でFDA登録等を進展。
- 物流事業
- 売上高:83億円(+1.2%)、営業利益:12億円(▲6.5%)
- 課題:2024年問題に伴う人員増、燃料費上昇で人件費増加が利益を圧迫。
- セグメント戦略:各地域での生産拡大と需給管理(原料調達・フィレ比率向上)、養殖の品質・量の強化に注力。
中長期計画との整合性
- 中期経営計画(最終年:2027年度)に向けた進捗:
- 上期は「中計を上回るペース」と会社が説明。養殖の高度化、海外事業拡大、チルド拡大、不採算事業改善が順調に進展。
- 進捗KPI例:売上進捗50.3%、営業利益進捗57.4%(通期計画比)
- KPI達成状況:短期的な進捗は良好だが、下期の市況変動リスクがあるため中期目標達成は下期の実行次第。
競合状況や市場動向
- 競合比較:同業他社との詳細比較データは資料にないため明示不可(→ –)
- 市場動向:
- 白身魚(アラスカフィレ等)価格は上昇傾向で、食品原料価格への影響が懸念される。
- 冷凍すりみ等の輸入価格は高値推移(資料のグラフ参照)。米価や原料価格変動が国内加工利益の下押し要因。
- 消費者マインド(日本・US・EU)は国や時期で変動があり、消費需要の不確実性が業績に影響。
今後の見通し
- 業績予想:
- 通期予想(2026年3月期計画)は公表済(売上9,000億円、営業利益345億円等)で維持。上期の進捗は好調だが下期は不透明要因あり。
- 次期予想:資料に次期(2027期)数値は記載なし。
- 会社予想の前提条件:為替・原料市況(白身魚、米、すりみ等)・消費動向を勘案しているが、具体前提数値は資料に明示なし。
- 予想の信頼性:上期は計画を上回る進捗だが、過去の市況変動や為替変動を踏まえると下期の市況リスクが残るため達成は状況次第。
- リスク要因:
- 水産物市況(白身魚価格、すりみ)および米価の変動
- 為替変動(USD/EUR/DKKの影響を受ける)
- 消費者需要の減速(各国の消費動向)
- 生産・養殖における疫病・天候リスク
- 設備投資の回収・新工場稼働遅延
重要な注記
- 会計方針/注記:2025年3月期第3四半期における持分法適用会社の企業結合に係る暫定的会計処理の確定(負ののれん発生益の確定)により、前期数値を遡及修正している。比較・分析時には遡及修正後数値を使用。
- その他重要項目:上期で設備投資を積極化しているためフリーキャッシュフローはマイナス。自己資本比率は41.7%で安定圏だが借入金が増加。
(備考)
- 不明項目は「–」で記載しています。追加の数値(発行済株式数、EPSなど)をご提供いただければ追記します。
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 1332 |
| 企業名 | ニッスイ |
| URL | https://www.nissui.co.jp/ |
| 市場区分 | プライム市場 |
| 業種 | 食品 – 水産・農林業 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.5)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
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