2026年3月期 第1四半期決算短信補足資料

エグゼクティブサマリー

  • 決算サプライズ:会社側の通期計画に対する修正はなし。四半期実績は会社計画に対し「想定通りの進捗」またはやや上振れ(営業利益進捗率29.8%が通年計画に対して良好)。市場予想は提示なしのため市場差分は記載不可。
  • 業績の方向性:増収増益(売上高 +2.2%、営業利益 +5.7%)。ただし経常利益・四半期純利益は前年との比較で減少(▲11.7%)しているが、これは前期数値の遡及修正(持分法適用会社に関する負ののれん発生益確定)を反映した影響が主因。
  • 注目すべき変化:水産事業(特に養殖、北米加工)の営業改善により水産の営業利益が大幅改善(営業利益 +56.6%)。食品事業はコンビニ向けチルドと海外拡大で増収。ファインケミカルは医薬品原料販売が下期集中のため第1四半期は減収減益。
  • 今後の見通し:通期計画(売上9,000億、営業利益345億、当期純利益250億)は維持。第1四半期の進捗は売上進捗25.1%、営業利益進捗29.8%で計画超過ペース(会社側表現では「計画を上回るペース」)。為替・原料市況動向等で変動リスクは残るが、現時点で会社は計画達成性を示唆。
  • 投資家への示唆:今回の着目点は「水産(養殖)と北米加工の改善」が業績改善のドライバーである点と、前期の会計遡及修正が比較数値に与えた影響(経常・純利益の見かけ上の悪化)を正しく分離して評価すること。財務安全性は自己資本比率42.6%で安定水準。

基本情報

  • 企業概要:
  • 企業名:株式会社ニッスイ(Nissui / 日本水産)
  • 主要事業分野:水産事業(漁業・養殖・加工・商事)、食品事業(加工食品・チルド等)、ファインケミカル事業(医薬品原料等)、物流事業
  • 証券コード:1332
  • 代表者名:–(資料に明記なし)
  • 報告概要:
  • 提出日(資料日付):2025/8/5
  • 対象会計期間:2026年3月期 第1四半期(連結)
  • セグメント(主要)
  • 水産事業:漁業・養殖・加工・商事(国内外)
  • 食品事業:加工食品、チルド等(国内外、CVS向け含む)
  • ファインケミカル事業:高純度EPA等医薬品原料
  • 物流事業:冷蔵等物流サービス
  • 発行済株式等:
  • 今後の予定:
  • 決算発表(次回):通期/中間等の公表は予定どおり(本資料に具体日付なし)
  • 株主総会/IRイベント:–(資料に記載なし)
  • IR問合せ:経営企画IR部IR課 03-6206-7037、https://www.nissui.co.jp/ir/index.html

決算サプライズ分析

  • 予想vs実績(会社計画との比較は「進捗率」)
  • 売上高:2,254億円(前年同期比 +48億円 / +2.2%)→ 通期計画9,000億に対して進捗率 25.1%
  • 営業利益:102億円(前年同期比 +5億円 / +5.7%)→ 通期計画345億に対して進捗率 29.8%
  • 純利益(親会社株主に帰属):65億円(前年同期比 ▲8億円 / ▲11.7%)→ 通期計画250億に対して進捗率 26.0%
  • サプライズの要因:
  • 上振れ要因:養殖の成績改善(販売価格上昇+生残率改善)、北米加工(フィレ生産増・すりみ価格上昇)による水産部門の大幅増益。食品は海外(北米・欧州)と国内チルドが好調で増収。
  • 下振れ(対前年)は主に「前期数値の遡及修正」(持分法適用会社の買収に伴う負ののれん発生益の確定)により前期比較で経常利益・純利益が下がって見える点。
  • 通期への影響:
  • 会社は通期計画を維持。第1四半期の進捗は通年計画に対して良好で、会社見通しに対する下方修正は今のところ発表なし。

財務指標

  • 損益計算書(要点・前年同期比)
  • 売上高:2,254億円(+48億円、+2.2%)
  • 売上総利益:377億円(+18億円)
  • 販管費:274億円(+13億円)
  • 営業利益:102億円(+5億円、+5.7%)
  • 営業利益率:約4.5%(102/2,254)(参考: 高いほど良い)
  • 経常利益:102億円(▲13億円、▲11.7%)※前期遡及修正の影響
  • 税引前当期純利益:99億円(▲12億円)
  • 親会社株主に帰属する四半期純利益:65億円(▲8億円、▲11.7%)
  • EPS(四半期):–(資料に明記なし)
  • 貸借対照表(前期末比の主な動き)
  • 総資産:6,355億円(+6億)
  • 流動資産:3,370億円(+45億)※現金預金136億(▲10)
  • 固定資産:2,984億円(▲38億)
  • 自己資本:2,709億円(▲61億)
  • 純資産:2,800億円(▲58億)
  • 長期借入金:1,133億円(+175億)→ 長期負債増加
  • 自己資本比率:42.6%('25/3 43.6% → '25/6 42.6%)(安定水準)
  • 流動負債:2,159億円(▲102億)
  • キャッシュフロー(前年同期比)
  • 営業CF:28億円(前年26億、ほぼ前年並み)
  • 投資CF:▲93億円(前年▲80億、設備投資増加)
  • 財務CF:59億円(前年91億、借入増減の減少)
  • 期末現金残高:177億円(前年237億)
  • 進捗率分析(通期計画に対する第1四半期進捗)
  • 売上高進捗率:25.1%(2,254/9,000)→ 第1四半期で四半期偏在がある事業構成を踏まえれば順調
  • 営業利益進捗率:29.8%(102/345)→ 計画比で良好なスタート
  • 純利益進捗率:26.0%(65/250)→ 同様に順調
  • 過去同期間との比較:営業利益は前年並びか増加。経常利益・純利益のマイナスは遡及修正の影響が大きい点に注意。
  • 財務安全性:
  • 自己資本比率 42.6%(安定水準)
  • 長期借入金増加(+175億)は確認。短期借入金は減少。
  • 流動比率:流動資産3,370 / 流動負債2,159 ≒ 156%(概算、流動性は確保)
  • 効率性:
  • セグメント別(営業利益寄与)
  • 水産事業:売上 864億(+0.9%)、営業利益 31億(+56.6%)→ 主因は漁業(マグロ)・養殖(ブリ・ギンザケ)・北米加工改善
  • 食品事業:売上 1,287億(+5.0%)、営業利益 88億(+0.7%)→ CV S向けチルド好調、海外拡大が寄与
  • ファインケミカル:売上 31億(▲12.6%)、営業利益 0億(▲91.9%)→ 医薬品原料販売が下期集中
  • 物流事業:売上 40億(+1.9%)、営業利益 5億(▲14.3%)→ 人件費・電力料上昇で減益

配当

  • 特別配当/自社株買い:資料内に「自己株式取得を実施したことによりEPSへの効果あり」との記述あり(過去実施の影響反映)。今期の具体的な自社株買い・特別配当の新規発表はなし。

セグメント別情報(要約)

  • 水産事業:養殖成績改善(ブリ・ギンザケ)、漁業(マグロ)堅調、北米加工はフィレ比率向上で大幅改善。国内商事は一部原価高で苦戦だが、海外がカバー。水産の営業利益増が連結増益の主要因。
  • 食品事業:海外(北米・欧州)での拡大、国内はチルドがCVS施策で好調。原料価格上昇(米・すりみ)の影響を販売促進で吸収。
  • ファインケミカル:医薬品原料販売は下期集中の計画。第1四半期は減収減益で通期回復見込み。
  • 物流:人員増・賃金改定・電気料上昇でコスト増。今後の効率化が課題。

中長期計画との整合性

  • 中期経営計画(Recipe2)の主要柱:海外事業成長、養殖事業の高度化、不採算事業のターンアラウンド。
  • 進捗状況:会社は「想定通りに進み、計画を上回るペース」と表明。第1四半期の営業利益進捗(29.8%)は良好。
  • KPI達成状況:EPSはここ数年で上昇トレンド(資料でFY見通しEPS=82.52円)。具体KPIの進捗は資料で部分的に示されている(営業利益推移等)。

競合状況や市場動向

  • 市場動向:魚粉・魚油など飼料市況は昨年高騰から落ち着きつつあり、飼料コスト低減が期待される。冷凍すりみ相場は上昇傾向で北米加工の価格回復が追い風。為替変動は純資産や換算額に影響(第1Qで為替差影響あり)。

今後の見通し

  • 業績予想:
  • 通期計画(再掲):売上 9,000億円、営業利益 345億円、経常利益 355億円、当期純利益 250億円
  • 通期予想の修正有無:今回の開示では修正なし
  • 会社予想の前提:為替前提(第1Q平均USD=151.21円等)や原料市況の見通しを前提に事業計画を策定
  • 予想の信頼性:第1四半期の進捗は計画を上回るが、過去の予想達成傾向や具体のリスク対応力は資料の定性的記述に依存 → 過去の保守性等の定量的評価は資料外
  • リスク要因:
  • 為替変動(為替は純資産・売上に影響)
  • 原材料(魚粉・魚油、輸入すりみ等)価格変動
  • 海外事業・生産拠点の稼働遅延や人件費上昇(北米ワーカー賃金上昇傾向等)
  • 会計や持分法適用会社に関する処理(過去の遡及修正が示す会計リスク)

重要な注記

  • 会計方針/注記:2025年3月期第3四半期における持分法適用会社の企業結合に係る暫定的会計処理の確定に伴い、前期(2025年3月期第1四半期)数値を遡及修正している。この修正により前期の経常利益および当期純利益が約21億円(経常)/約20億円(純利益)増額されており、前年同期比の解釈時には注意が必要。
  • その他:資料末尾に見通しに関する注意事項(市況・為替・制度変更等で実績が見通しと大きく異なる可能性)あり。

上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。


企業情報

銘柄コード 1332
企業名 ニッスイ
URL https://www.nissui.co.jp/
市場区分 プライム市場
業種 食品 – 水産・農林業

このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.5)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

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By シャーロット

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