2026年3月期第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
エグゼクティブサマリー
- 決算サプライズ: 売上高は会社予想との比較で特段の修正対象ではなく「ほぼ想定内」。ただし、四半期累計ベースで第2四半期累計予想(29,500百万円)に対する売上進捗は45.7%で若干高め。営業利益・当期純利益は第2四半期累計予想を上回る進捗(営業利益達成率 103.2%、親会社株主帰属四半期純利益達成率 104.4%)となった。
- 業績の方向性: 売上は前年同期比で微減(△1.5%)だが、営業利益・純利益は大幅増(営業利益 +286.5%、親会社株主に帰属する四半期純利益 +481.4%)。増収増益とは言えず「減収増益」。
- 注目すべき変化: 四半期純利益の急増は、有形固定資産売却益(特別利益)2,171百万円の計上が主因。営業面では産業機械・工作機械の収益改善が貢献。金属素形材事業は売上減だがコスト低減と価格転嫁で黒字化。
- 今後の見通し: 会社は通期・第2四半期累計予想の修正無しを表明。Q1の純利益は特別利益寄与が大きく、通期予想(通期当期純利益2,400百万円)達成の信頼性は特別項目を除いたベースでの持続性を確認する必要あり。
- 投資家への示唆: Q1は構造的な収益改善(産業機械の好調、金属部門のコスト転嫁)と一時利益の混在による結果。通期業績の判断は、特別利益を除く営業利益の推移と自動車向け需要動向(金属素形材)に注目することが重要。
基本情報
- 企業概要:
- 企業名: 株式会社北川鉄工所
- 主要事業分野: 工作機器(工作機械等)、産業機械(コンクリートプラント、自走式立体駐車場等)、金属素形材(自動車・建設機械向け鋳造品等)、半導体関連事業(消耗品販売・受託加工)
- 代表者名: 代表取締役社長執行役員 岡野 帝男
- URL: https://www.kiw.co.jp/
- 報告概要:
- 提出日: 2025年8月8日
- 対象会計期間: 2026年3月期 第1四半期(2025年4月1日〜2025年6月30日、連結)
- セグメント:
- キタガワ グローバル ハンド カンパニー(工作機器事業)
- キタガワ サン テック カンパニー(産業機械事業)
- キタガワ マテリアル テクノロジー カンパニー(金属素形材事業)
- 半導体関連事業
- その他(特機事業等)
- 発行済株式:
- 期末発行済株式数: 9,650,803株(自己株式含む)
- 期中平均株式数(四半期累計): 9,239,124株
- 今後の予定:
- 決算発表: 本資料が第1四半期発表(既実施)
- IRイベント: 決算説明資料作成・説明会は無(今回)
決算サプライズ分析
- 予想vs実績(会社が公表している第2四半期累計・通期予想に対する進捗)
- 売上高: Q1 13,476百万円。第2四半期累計予想29,500百万円に対する進捗率 45.7%(通期58,300百万円に対する進捗率 23.1%)。
- 営業利益: Q1 516百万円。第2四半期累計予想500百万円に対する達成率 103.2%(通期1,700百万円に対する進捗率 30.4%)。
- 純利益: Q1 親会社株主に帰属する四半期純利益 1,984百万円。第2四半期累計予想1,900百万円に対する達成率 104.4%(通期2,400百万円に対する進捗率 82.7%)。
- サプライズの要因:
- 当期純利益急増の主因は固定資産売却益 2,171百万円(特別利益)。営業利益の改善は産業機械部門の収益性回復、金属部門のコスト低減と販売価格改定による。
- 通期への影響:
- 会社は業績予想の修正を行っていない。Q1の純利益は一時益が大きく占めるため、通期予想の信頼性判定は特別利益を除いた営業利益の継続性(特に金属素形材の受注動向)次第。
財務指標
- 貸借対照表(主要数値)
- 総資産: 81,365百万円(前期末 82,000百万円、△635百万円)
- 純資産: 43,106百万円(前期末 41,739百万円、+1,366百万円)
- 自己資本比率: 53.0%(前期末 50.9% → 53.0%(安定水準))
- 損益要点(第1四半期)
- 売上高: 13,476百万円(前年同期比 △1.5% / △198百万円)
- 売上総利益: 2,258百万円(前年同期比 +19.6%)
- 営業利益: 516百万円(前年同期比 +286.5%)
- 営業利益率: 3.83%(前年同期 0.97%。改善は良い方向)
- 経常利益: 551百万円(前年同期比 +8.7%)
- 四半期純利益(親会社株主帰属): 1,984百万円(前年同期比 +481.4%)
- 1株当たり四半期純利益(EPS): 214.79円(前年同期 36.98円)
- 進捗率分析(通期予想比)
- 通期売上高進捗率: 23.1%(Q1。通期58,300百万円想定)
- 通期営業利益進捗率: 30.4%(Q1)
- 通期純利益進捗率: 82.7%(Q1。特別利益の影響で高い)
- 過去同期間との比較: 営業利益・純利益は前年同期より大幅改善。ただし純利益は一時益寄与が大きい点に注意。
- 財務安全性
- 自己資本比率 53.0%(安定水準。目安40%以上を上回る)
- 負債合計: 38,258百万円(前期末 40,260百万円、減少)
- 流動比率: 流動資産42,387百万円 / 流動負債23,228百万円 ≒ 182.5%(良好)
- 短期借入金 3,967百万円、長期借入金 7,984百万円(合計借入金は現状管理可能な水準)
- 効率性
- 売上高営業利益率が約3.8%に改善。売上総利益率も改善(16.8%程度)。
- セグメント別(第1四半期)
- キタガワ グローバル ハンド: 売上 2,235百万円(+11.8%)、セグメント利益 150百万円(+20.1%)
- キタガワ サン テック: 売上 5,295百万円(+12.4%)、セグメント利益 613百万円(+172.4%)
- キタガワ マテリアル テクノロジー: 売上 5,615百万円(△14.2%)、セグメント利益 35百万円(前年同期は営業損失)
- 半導体関連事業: 売上 294百万円(+1.5%)、セグメント損失 7百万円(投資・開発費増)
- セグメント計利益 792百万円、全社費用等調整 △251百万円 → 連結営業利益 516百万円
- 財務の解説: 総じて営業改善(特に産業機械・工作機械の収益性向上)が見られる一方、純利益には固定資産売却益が反映されており、営業ベースでの持続性確認が必要。
配当
- 配当実績と予想:
- 2025年3月期(実績): 年間 50.00円(中間 25.00円、期末 25.00円)
- 2026年3月期(予想): 年間 78.00円(中間 35.00円、期末 43.00円)
- 直近期の配当予想修正: 無
- 配当性向(会社予想ベース):
- 予想EPS(通期)259.76円に対する配当78円 → 配当性向 約30.0%(中庸〜やや高めの株主還元)
- 特別配当の有無: 無
セグメント別情報
- 概要と変化:
- 工作機器(Global Hand): 海外(インド・中国)受注増で増収増益。工場移設関連の一時費用はあったが利益率改善。
- 産業機械(Sun Tech): コンクリートプラント等が堅調でメンテ含め売上増、収益性大幅改善。
- 金属素形材(Material Technology): 自動車部品受注減や建機向けの落ち込みで売上減。だがコスト低減・価格転嫁で営業損益は改善し黒字化。
- 半導体関連: 売上は横ばいで堅調だが、事業拡大に伴う開発投資増で小幅損失。
- 前年同期比較: 産業機械・工作機械が二桁成長、金属素形材は二桁減。収益貢献は産業機械が牽引。
中長期計画との整合性
- 中期経営計画: 開示資料に基づく中期計画の詳細は本文に記載無し(–)。会社は通期見通しの変更が生じれば速やかに開示すると明記。
- KPI達成状況: 特段のKPI指標は開示無し。営業利益改善は良好な進捗だが、特別利益の影響を勘案して中長期目標との整合性を確認する必要あり。
競合状況や市場動向
- 市場動向: 世界経済の不透明感(米中・中東情勢等)を背景に、一部セグメントで需要変動あり。日本国内は個人消費回復の動きもあるが為替・物価の変動リスクあり。
- 競合との比較: 同業他社との相対的な定量比較データは開示無し(–)。産業機械分野の業績回復は相対優位に寄与している可能性あり。
今後の見通し
- 業績予想:
- 第2四半期累計(通期予想の中間): 売上 29,500百万円、営業利益 500百万円、親会社株主帰属当期純利益 1,900百万円(修正無し)
- 通期: 売上 58,300百万円(+1.8%)、営業利益 1,700百万円(△9.2%)、当期純利益 2,400百万円(+92.5%)※既公表予想に変更無し
- 会社予想の前提: 詳細は添付資料参照(為替・原材料等の前提は資料3ページに記載)
- 予想の信頼性:
- 過去の達成傾向は資料に限定的記載。今回Q1の営業改善はポジティブだが、純利益の高進捗は固定資産売却に依るため、以降四半期での営業ベース継続性の確認が必要。
- リスク要因:
- 自動車関連の受注変動(金属素形材の売上減リスク)
- 為替変動、原材料価格の上昇
- 特別利益に頼った業績拡大の一時性
- 投資(半導体関連の開発投資拡大)による短期的な収益圧迫
重要な注記
- 会計方針: 変更無し
- 四半期連結キャッシュ・フロー計算書: 第1四半期分は作成していない(注記あり)。Q1の減価償却費 715百万円、のれん償却 22百万円。
- 監査/レビュー: 当四半期財務諸表に対する監査法人のレビューは無し(注記あり)。
上記の内容は、AIによる自動要約に基づいて作成されたものであり、正確性や網羅性について保証するものではありません。内容の解釈や利用に際しては、必ず公式の決算短信 をご参照ください。信頼性を確保するよう努めていますが、情報の完全性についてはご自身での確認をお願い致します。
企業情報
| 銘柄コード | 6317 |
| 企業名 | 北川鉄工所 |
| URL | http://www.kiw.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 機械 – 機械 |
このレポートは、AIアドバイザー「シャーロット (3.0.5)」によって自動生成されました。
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