1. 企業概要
株式会社ラバブルマーケティンググループは、SNSマーケティング事業を主軸とし、戦略策定から運用代行、運用支援ツールの提供、教育までを一貫して手掛けている企業です。企業向けにSNSアカウント運用支援サービスを提供し、コンテンツ企画・制作、投稿管理、コメント対応、広告運用、効果測定・分析、改善提案までを行います。主要なツールとして「comnico Marketing Suite」「ATELU」「autou」を展開しています。
主力製品・サービスは、企業のSNSマーケティング活動全体を支援する統合的なソリューションであり、特に運用代行とツール提供を通じて顧客企業のデジタルマーケティング強化に貢献しています。
収益モデルは、SNSアカウント運用代行や広告運用といった「フロー型」のサービスと、SNSマーケティング運用支援ツールのサブスクリプション型サービスの一部(「comnico Marketing Suite」等)といった「ストック型」の要素を組み合わせたB2Bモデルです。
技術的独自性や参入障壁は、SNSマーケティングの複雑なノウハウと、それを効率化・最大化する自社開発ツールを組み合わせた一貫したサービス提供能力にあります。また、教育サービスを通じて顧客の知見向上も支援することで、単なる代行に留まらない深耕した関係を築いています。
2. 業界ポジション
同社は日本のSNSマーケティング業界において、戦略から実行、分析までを一気通貫で支援する強みを持っています。具体的な市場シェアは開示されていませんが、SNS運用支援ツールの提供や教育プログラムも展開している点で、幅広いサービスラインナップによる差別化を図っています。主要競合としては、大手広告代理店のデジタル部門や、他のSNSマーケティング専門会社が挙げられますが、同社は専門性とM&Aによる事業領域の拡大で競争力を高めています。
市場動向としては、電通のレポートにもあるようにデジタル広告市場は拡大傾向にあり、SNSを活用したマーケティング需要は増加の一途を辿っています。特にSNSコマースやインバウンド需要の回復が追い風となっています。同社はM&Aを積極的に活用して事業領域を拡大しており、この成長市場のトレンドに合わせた対応を進めています。
【定量比較】
提供されている業界平均との比較を行うと、以下の通りです。
- PER(会社予想):10.27倍(業界平均:25.7倍)→ 業界平均と比較して割安
- PBR(実績):3.43倍(業界平均:2.5倍)→ 業界平均と比較して割高
PERは業界平均と比較して割安水準にありますが、PBRは割高となっています。
3. 経営戦略
経営陣は、中期経営計画(2025年1月公表)において「既存事業の安定成長」「新規領域(海外・インバウンド・XR/Web3等)の立ち上げ」「M&Aによる非連続成長」を3つの柱として掲げています。
重点投資分野はM&Aによる事業拡大と新規領域への進出です。最近の適時開示情報(2025年12月12日付決算短信)によると、2025年11月に第三者割当増資を実施し、約493.6百万円を調達。これにより、AIフュージョンキャピタルグループが筆頭株主となり、M&Aや新規事業への投資資金を確保しています。また、連結子会社として株式会社ユニオンネットや株式会社インバウンド・バズを新規連結しており、事業譲受支出も実施されています。
これらの戦略は今後の業績に大きな影響を与えると予想されます。M&Aによる新規連結子会社の収益貢献や、増資による資金を活用した事業拡大は売上高の成長を後押しするでしょう。一方で、M&A後のPMI(経営統合プロセス)の成否や、のれん償却費の負担、増資による希薄化は注視が必要です。しかし、調整後EBITDAが大幅に増加していることから、本業の収益力は強化されていると見れます。
4. 財務分析
- 【収益性】
- 営業利益率:6.08%(2025年10月期連結実績)
- ROE(実績):39.00%
- ROA(実績):9.2%(決算短信値)、または5.49%(企業財務指標値)
- 注釈:ROE 10%以上、ROA 5%以上が良好とされる中、ROEは非常に高く、ROAもベンチマークを上回っており、収益性は優良です。営業利益率は5-10%の範囲で堅調です。
- 【財務健全性】
- 自己資本比率(実績):21.9%
- 流動比率(直近四半期):149%
- D/Eレシオ(Total Debt/Equity):223.33%(直近四半期)
- 注釈:自己資本比率は安定目安とされる40%を下回っており、財務健全性はやや低いです。M&Aのための借入金が増加している可能性があり、D/Eレシオも高い水準にあります。流動比率は100%を上回っており、短期的な支払い能力は問題ありません。
- 【成長性】
- 売上高成長率:21.7%(2025年10月期 対 2024年10月期)
- 利益成長率(親会社株主に帰属する当期純利益):83.4%(2025年10月期 対 2024年10月期)
- 注釈:M&Aや既存事業の拡大により、売上高・利益ともに高い成長率を示しています。2026年10月期も増収増益予想です。
- 【キャッシュフロー】
- 営業CF:△1,891千円(2025年10月期連結実績)
- 純利益:133,200千円(2025年10月期連結実績)
- 営業CF/純利益比率:約△0.01
- 注釈:営業キャッシュフローがマイナスに転じており、純利益に対する営業キャッシュフローの比率が1.0未満であるため、利益の質に懸念があります。これは、事業譲受費用などの投資活動や費用の増加によるものと考えられ、キャッシュ創出力の回復が今後の課題です。
- 【四半期進捗】
- 本決算のため該当しません。
5. 株価分析
- 【現在の水準】
- 株価: 1,157.0円
- PER(会社予想): 10.27倍
- PBR(実績): 3.43倍
- 業界平均PER: 25.7倍、業界平均PBR: 2.5倍
- PERは業界平均と比較して大幅に割安ですが、PBRは業界平均より割高です。
- EPS(会社予想): 112.71円
- BPS(実績): 337.47円
- EPSベースの理論株価レンジ(業界平均PER適用):112.71円 × 25.7倍 = 2,896円
- BPSベースの理論株価レンジ(業界平均PBR適用):337.47円 × 2.5倍 = 843円
- 理論株価は算出方法によって大きく乖離しており、PER基準では割安ですが、PBR基準では現在の株価が割高となります。
- 【テクニカル】
- 52週高値: 1,751円、52週安値: 1,095円
- 現在株価(1,157.0円)は52週レンジの9.5%(安値寄り)に位置しており、低水準です。
- 移動平均線との位置関係(現在株価 1,157.0円):
- 5日MA: 1,156.40円 → 株価は5日MAをわずかに上回っています。
- 25日MA: 1,234.12円 → 株価は25日MAを下回っています。
- 75日MA: 1,319.76円 → 株価は75日MAを下回っています。
- 200日MA: 1,362.66円 → 株価は200日MAを下回っています。
- トレンドシグナル: 短期的には25日、75日、200日移動平均線を下回っており、中期・長期的な下降トレンドが継続している状態です。特にデッドクロス発生については、長期移動平均線が短期移動平均線の上にあることから、下落トレンド継続を示唆しています。
- 【市場との比較】
- 長期株価トレンドでは、1ヶ月から1年までの期間において、日経平均およびTOPIXといった市場全体を大幅に下回るパフォーマンスとなっています。これは、個別銘柄として市場全体の上昇トレンドに乗れていないことを示しています。
6. リスク評価
- ベータ値:0.09 (5Y Monthly)
- ベータ値が0.09と非常に低いため、市場全体の変動に対する感応度が低いことを示します。これは市場全体が下落する局面ではリスクが低いと解釈できる一方、市場が上昇する局面でも追随しにくい特性も持ちます。
- 決算短信記載のリスク要因:
- M&Aの統合リスク(PMI未達、のれん償却負担):積極的なM&A戦略に伴う最大の課題です。
- 経済環境の変化(広告需要の変動、為替、原材料価格上昇):デジタル広告需要は経済状況に左右される可能性があります。
- 親会社異動に伴うガバナンス・支配構造の変化:第三者割当増資によりAIフュージョンキャピタルが筆頭株主となったことで、経営方針やガバナンスに変化が生じる可能性があります。
- 事業特有のリスク:
- SNSプラットフォームの規約変更やトレンド変化:SNSマーケティング事業は、利用しているSNSプラットフォームの動向に大きく影響されます。
- 技術陳腐化リスク:市場の変化に合わせたツールの継続的な開発・改善が必要です。
- 人材確保・育成リスク:専門性の高い人材の確保が事業成長の鍵となります。
- 52週レンジにおける現在位置:9.5%
- 現在株価は52週安値に近く、下値圏で推移しています。これは潜在的な上昇余地があるとも見れますが、下落トレンドの継続を示唆する可能性もあります。
7. 市場センチメント
- 信用取引の状況:
- 信用買残: 59,600株(前週比 +4,000株)
- 信用売残: 0株
- 信用倍率: 0.00倍 (信用売残ゼロのため)
- 信用売残がゼロであるため信用倍率は算出されませんが、信用買残が増加していることは、将来の買い圧力に繋がり得ます。しかし、売残が少ないため踏み上げ相場は期待しにくい状況です。
- 株主構成と大株主の動向:
- 第三者割当増資により、AIフュージョンキャピタルグループが20.04%を保有する筆頭株主となっています(後発事象を加味すると45.91%)。この親会社変更は、経営戦略や資金調達に大きな影響を与える可能性があります。
- 自社(自己株口)が14.25%を保有しており、安定株主としての側面があります。
- 主要株主として、経営陣および関係者の保有割合が一定程度存在します。
- 経営陣の持株比率と安定株主の状況:
- 代表者である林雅之氏の保有割合は4.98%であり、筆頭株主ではないものの、一定の持分を維持しています。
- AIフュージョンキャピタルグループ、自社(自己株口)、合同会社みやびマネージメントなどが大株主を占め、安定株主の構成は厚いと言えます。
8. 株主還元
- 配当利回り(会社予想):0.00%
- 1株配当(会社予想):0.00円
- 配当性向:0.00%
- 配当の継続性・増配傾向:2026年10月期予想も含め、配当は行われていません。成長のための事業投資を優先する方針と見られます。
- 自社株買いの実績と方針:自己株口として14.25%を保有している実績はありますが、新たな自社株買いの方針については開示されていません。M&Aや新規事業投資に注力しており、現状では配当や積極的な自社株買いによる株主還元は期待できません。
9. 総合評価
- 【投資ポイント】
- M&Aによる非連続な成長戦略とデジタル広告市場の拡大トレンド。
- 高いROA/ROEに裏打ちされた事業の収益性。
- PERが業界平均対比で割安水準にあり、株価の割安感がある。
- 【強み】
- SNSマーケティングにおける一貫した支援体制(戦略~運用~ツール~教育)。
- M&Aを積極的に活用した事業ポートフォリオの拡大。
- 高い成長率と優良な収益性(ROE, ROA)。
- 【弱み】
- 自己資本比率が低く、財務健全性に課題。
- 営業キャッシュフローがマイナスであり、利益の質に懸念。
- 親会社異動に伴うガバナンス変化とPMIのリスク。
- 【機会】
- デジタル広告市場、特にSNSマーケティング市場の持続的な成長。
- インバウンド需要やSNSコマースなどの新規領域への展開余地。
- M&Aを通じたさらなる事業規模拡大と市場シェア獲得。
- 【脅威】
- 競合の激化による価格競争やシェア低下。
- M&Aによるのれん償却費の増加やPMIの遅延。
- 経済環境悪化による広告費抑制、SNSプラットフォームの仕様変更リスク。
- 【注目すべき指標】
- 営業キャッシュフローの黒字転換と改善状況。
- M&Aによる売上高・利益成長率の持続性。
- 自己資本比率の改善傾向。
10. 企業スコア
- 成長性: S
- 2025年10月期の売上高成長率は21.7%(対前年)。2026年10月期予想も14.0%増を見込んでおり、基準(売上成長率15%以上)を満たします。M&Aによる事業拡大も考慮しました。
- 収益性: A
- ROE(実績): 39.00%(S基準: 15%以上)
- 営業利益率(実績): 6.08%(B基準: 5-10%)
- ROEは非常に高い水準ですが、営業利益率がS基準(15%以上)に届かないため、総合的に「A」と評価します。
- 財務健全性: C
- 自己資本比率(実績): 21.9%(C基準: 20-30%)
- 流動比率(直近四半期): 149%(B基準: 100-150%)
- 自己資本比率が低い水準にあり、D/Eレシオも高いため、財務の健全性は平均を下回ると評価します。
- 株価バリュエーション: D
- PER(会社予想): 10.27倍(業界平均25.7倍の約40%。S基準: 70%以下)
- PBR(実績): 3.43倍(業界平均2.5倍の約137%。D基準: 130%以上)
- PERは割安ですが、PBRが業界平均を大幅に上回る割高な水準であるため、総合的に「D」と評価します。
企業情報
| 銘柄コード | 9254 |
| 企業名 | ラバブルマーケティンググループ |
| URL | https://lmg.co.jp |
| 市場区分 | グロース市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – サービス業 |
バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)
将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。
現在の指標
| 株価 | 1,157円 |
| EPS(1株利益) | 112.71円 |
| 年間配当 | 0.00円 |
シナリオ別5年後予測
各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。
| シナリオ | 成長率 | 将来PER | 5年後株価 | 期待CAGR |
|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 0.0% | 11.8倍 | 1,331円 | 2.8% |
| 標準 | 0.0% | 10.3倍 | 1,158円 | 0.0% |
| 悲観 | 1.0% | 8.7倍 | 1,034円 | -2.2% |
目標年率別の理論株価(標準シナリオ)
標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。
現在株価: 1,157円
| 目標年率 | 理論株価 | 判定 |
|---|---|---|
| 15% | 575円 | △ 101%割高 |
| 10% | 719円 | △ 61%割高 |
| 5% | 907円 | △ 28%割高 |
【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.9)」によって自動生成されました。
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