個人投資家の皆様へ
本レポートは、個人投資家の皆様に特定の投資行動を推奨するものではなく、情報提供を目的としています。投資に関する最終的なご判断は、ご自身の責任とご判断において行ってください。
1. 企業概要
NANO MRNA(証券コード: 4571)は、東京証券取引所グロース市場に上場する創薬ベンチャー企業です。ミセル型ナノ粒子技術を用いた核酸・mRNA医薬品の研究開発を主軸としています。将来的には、持株会社体制への移行を通じて、ヘルスケア分野での投資事業も展開し、コングロマリット化を目指しています。
- 事業内容の簡潔な説明:
mRNA医薬品開発を核とした創薬ベンチャー企業です。独自のミセル型ナノ粒子技術を活用し、変形性膝関節症、乳がん、膠芽腫などの難病に対する医薬品の研究開発を行っています。近年では、ヘルスケアベンチャーへの投資事業も開始し、事業領域の拡大を図っています。 - 主力製品・サービスの特徴:
- 主要パイプラインとして、変形性膝関節症治療薬RUNX1 (mRNA)、乳がん治療薬NC-6100 PRDM14 (siRNA)、膠芽腫治療薬TUG1 (ASO)などを開発中です。
- 一部の美容原料供給や受託研究なども行っていますが、現在の主要な収益源は研究開発協力金収入等です。
- 収益モデル:
現状は研究開発協力金収入等が主であり、継続的に研究開発に伴う費用が発生する先行投資型のビジネスモデルです。将来的には、開発中の医薬品のライセンスアウトや自社販売、および投資事業からのリターンによる収益化を目指しています。ビジネスモデルはB2B(製薬企業との提携、受託研究)と、将来的なB2C(医薬品販売)を想定しています。 - 技術的独自性や参入障壁:
ミセル型ナノ粒子という独自のドラッグデリバリーシステム(DDS)技術を用いて、核酸医薬やmRNA医薬の安定性向上と標的組織への効率的な送達を目指している点が技術的独自性です。医薬品開発は、多大な研究開発費、長い開発期間、および高い成功確率といった点が参入障壁となります。
2. 業界ポジション
- 業界内での推定市場シェアまたはポジション:
NANO MRNAは、核酸医薬・mRNA医薬という成長性の高い分野に特化した小規模の創薬ベンチャーです。特定の製品が上市されていないため、現時点での市場シェアは確立されていません。同社は研究開発段階にあり、医薬品業界内でのポジションは、今後のパイプラインの臨床開発進捗に大きく左右されます。 - 主要競合との差別化要因:
ミセル型ナノ粒子技術を核酸・mRNA医薬に応用している点が独自性です。他の競合企業が開発するDDS技術や、同分野で先行する大手製薬企業・バイオベンチャーとの差別化が成功の鍵となります。mRNAエンコード抗体、免疫寛容ワクチンなど、他社との共同研究による新規モダリティの開発も進めています。 - 市場動向と企業の対応状況:
mRNA・核酸医薬市場は、COVID-19ワクチンの成功により注目度が非常に高く、今後の成長が期待される分野です。同社は、パイプラインの着実な進捗(TUG1 ASOのPhase Ib計画、RUNX1 mRNAの豪州での第I相準備)に加え、SBIグループとの提携によるヘルスケア投資ファンドの設立、持株会社体制への移行など、事業基盤の強化と多角化を図ることで、市場の変化に対応しようとしています。 - 【定量比較】可能な場合、業界平均との財務指標比較を含める:
データなし。一般的に創薬ベンチャーは、研究開発先行型のため収益性は低く、一般的な医薬品メーカーの業界平均との単純比較は困難です。
3. 経営戦略
- 経営陣のビジョンと中期経営計画:
「NANO MRNA2.0」と称し、2026年4月1日付で「NANOホールディングス株式会社」へ商号変更し、持株会社体制へ移行する計画です。これにより、創薬事業と投資事業のシナジーを追求し、ヘルスケア分野でのコングロマリットを構築することを目指しています。SBIグループとのファンド運営提携を通じて、新たな事業機会の創出と資金調達力の強化を図る方針です。 - 重点投資分野と成長戦略:
核酸・mRNA医薬品のパイプライン開発を最重要課題とし、各プロジェクトの臨床試験を推進しています。特に膠芽腫(TUG1 ASO)と変形性膝関節症(RUNX1 mRNA)の開発が重点的に進められています。同時に、投資事業を新たな成長ドライバーと位置付け、ヘルスケア企業への戦略的投資を通じて、事業ポートフォリオの拡大を目指しています。 - 最近の適時開示情報:
- 2025年11月14日付で2026年3月期 第2四半期決算短信を発表。
- 同日、通期連結業績予想の修正を発表。
- 2026年4月1日付での持株会社体制への移行と商号変更(NANOホールディングス株式会社)を決定。
- 第22回新株予約権および第1回無担保社債を発行し、資金調達を実施。
- これらが今後の業績に与える影響:
主要パイプラインの治験進捗は、将来的なライセンス契約や製品上市による収益化に直結するため、最も重要な業績ドライバーです。持株会社化と投資事業の開始は、新たな収益源の確立とリスク分散をもたらす可能性がありますが、投資の成功は不確実性を伴います。新株予約権の発行は、安定的な資金調達に寄与する一方で、将来的な株式の希薄化リスクを内包しており、EPS(1株当たり利益)に影響を与える可能性があります。
4. 財務分析
- 【収益性】:
- 営業利益率(過去12か月): △614.71%
- ROE(実績): △26.60%
- ROA(実績): △12.01%
継続的に多額の研究開発費が先行するため、売上高に対して大幅な営業赤字が続いています。ROEおよびROAも大幅なマイナスであり、現状では収益性が極めて低い状態です。 - 【財務健全性】:
- 自己資本比率(2025年9月30日実績): 78.0%
- 流動比率(2025年9月30日実績): 410%
- D/Eレシオ(2025年9月30日実績): 約28.2%
自己資本比率と流動比率は非常に高く、財務構造は極めて健全です。負債純資産比率も低く、短期的な資金繰りには問題がない状況です。これは、新株発行や社債発行による資金調達、および投資有価証券の活用によって維持されています。 - 【成長性】:
- 売上高成長率(2025年3月期実績から2026年3月期予想): 約+44.4%
- 直近四半期売上高成長率(前年比): +385.70%
売上高は前年と比較して大幅な増加を見込んでおり、直近四半期も高い成長率を示しています。しかし、これは事業規模がまだ小さいためであり、利益水準は依然としてマイナスです。利益成長率については、継続的な赤字のため、現時点での評価は困難です。 - 【キャッシュフロー】:
- 営業キャッシュフロー(過去12か月): △445百万円
- 営業CF/純利益比率(過去12か月): 約0.59 (1.0以上が健全とされるが、営業CF・純利益ともにマイナスのため現状は本業でキャッシュを創出できていない)
営業キャッシュフローは継続的にマイナスであり、本業で現金を創出できていません。投資キャッシュフローは有価証券の償還等によりプラスとなることがありますが、事業運営のために外部からの資金調達に依存している状態です。 - 【四半期進捗】:
2026年3月期 第2四半期(中間期)の通期予想に対する進捗率は以下の通りです。 - 売上高:26.3%
- 営業損失:37.7%(損失進捗)
- 親会社株主に帰属する当期純損失:41.5%(損失進捗)
売上の進捗はやや遅い一方で、損失の進捗は早めです。通期予想の達成には、下半期の売上計上や費用抑制がカギとなります。
5. 株価分析
- 【現在の水準】:
- PER(会社予想): — (赤字のため算出不可)
- PBR(実績): (連)3.88倍
PERは赤字のため算出できません。PBRは3.88倍と、一般的には高水準であり、将来の成長期待が株価に織り込まれていると考えられます。ただし、業界平均との比較データがないため、絶対的な割安・割高の判断は難しい状況です。 - EPS(会社予想): (連)-14.96
- BPS(実績): (連)36.61
- 【テクニカル】:
- 現在株価(142.0円)は、52週高値(254円)から大きく下回り、52週安値(113円)に近い位置(20.6%)にあります。
- 5日移動平均線(139.40円)を上回っていますが、25日移動平均線(144.20円)、75日移動平均線(151.09円)、200日移動平均線(143.50円)は全て下回っており、中長期的な下降トレンドまたはレンジ下限での推移を示唆しています。明確なゴールデンクロスやデッドクロスのシグナルはデータから読み取れませんが、主要な長期移動平均線を下回っている状況は弱気と判断されます。
- 【市場との比較】:
過去1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年全ての期間において、日経平均株価およびTOPIXといった市場主要指数を下回る相対パフォーマンスとなっています。市場全体の上昇トレンドに乗り切れていない状況です。
6. リスク評価
- ベータ値による市場感応度:
ベータ値(5Y Monthly)は0.16と非常に低いです。これは市場全体の動きに対する感応度が低いことを示しており、個別の企業要因が株価に与える影響が大きいことを意味します。 - 決算短信記載のリスク要因:
- 医薬品の研究開発段階にあり、臨床試験の失敗、遅延、中止のリスクが存在します。
- 治験の登録停止やライセンス契約交渉の不調、他社との競争激化のリスクがあります。
- 継続的な研究開発費用が必要となるため、資金調達の失敗や資金繰りの悪化リスクがあります。特に、新株予約権の行使による多額の資金調達が進むことが前提とされますが、行使状況によっては不足する可能性もあります。
- 新株予約権の行使は、既存株主の株式希薄化を招くリスクがあります。
- 事業特有のリスク:
- 為替変動リスク: 外貨建ての資産・負債を保有しているため、為替レートの変動が業績に影響を与える可能性があります(中間期で為替差損計上実績あり)。
- 規制リスク: 医薬品開発・製造販売に関わる国内外の薬事規制や法制度の変更が事業に影響を与える可能性があります。
- 技術陳腐化リスク: 急速に発展する医薬品開発技術において、同社の技術やパイプラインが陳腐化する可能性があります。
- 52週レンジにおける現在位置:
現在の株価は52週レンジの20.6%という安値圏に位置しており、直近の高値からの下落リスクは限定的と見ることができますが、上昇に向けた強い材料がなければ反発も弱い可能性があります。
7. 市場センチメント
- 信用取引の状況:
- 信用買残: 5,516,800株 (前週比+171,200株と増加傾向)
- 信用売残: 0株
- 信用倍率: 0.00倍
信用買残が積み上がっている一方で信用売残がゼロのため、信用倍率が算出不能な状態です。これは、売り浴びせのリスクが低い一方で、株価が上昇した場合に利益確定売りが出やすい状況にあることを示唆しています。また、空売りしにくい、あるいは空売りするほど売り材料がないと判断されている可能性も考えられます。 - 株主構成と大株主の動向:
大株主にはセントラル短資、SBI証券といった金融機関のほか、信越化学工業、ノーリツ鋼機などの事業会社、および個人株主が名を連ねています。保有割合は分散しており、特定の単一株主による強い支配は見られません。SBIグループとのファンド運営提携は、将来的に株主構成にも影響を与える可能性があります。 - 経営陣の持株比率と安定株主の状況:
経営陣の持株比率は9.60%であり、安定株主の状況については詳細データはありませんが、上位株主の保有割合が比較的分散していることから、浮動株が一定程度存在すると考えられます。現在の株価水準と信用買残の状況は、個人の投資家の関心が高いことを示唆します。
8. 株主還元
- 配当利回りと配当性向:
- 配当利回り(会社予想): 0.00%
- 1株配当(会社予想): 0.00円
- 配当性向(実績): 0.00%
同社は創薬ベンチャー企業であり、現在のところ無配を継続しています。多額の研究開発費を要する事業特性から、利益を内部留保し、成長投資に充てる方針と考えられます。 - 配当の継続性・増配傾向:
継続して無配であり、増配の実績や傾向はありません。 - 自社株買いの実績と方針:
現在のところ、自社株買いの実績や方針に関するデータは提供されていません。
9. 総合評価
- 【投資ポイント】:
- 核酸・mRNA医薬という高成長・高期待分野に特化した複数の有望パイプラインを有しています。
- SBIグループとの提携による投資事業開始と持株会社化で、事業の多角化と資金調達力強化を図ります。
- 高い自己資本比率と流動比率で、現在の財務基盤は非常に健全です。
- 【強み】:
- 独自のミセル型ナノ粒子技術による核酸・mRNA医薬開発能力。
- 強固な財務基盤(高い自己資本比率と流動性)により、当面の資金繰り懸念は低い。
- 大手金融機関との提携による新たな事業機会と資金調達チャネルの確保。
- 【弱み】:
- 継続的な営業赤字と営業キャッシュフローのマイナスにより、収益性が極めて低い。
- 事業継続のために、新株予約権の発行など外部からの資金調達への依存度が高い。
- 将来的な新株予約権の行使による株式希薄化リスク。
- 【機会】:
- 主要パイプラインの臨床試験成功と医薬品の上市、またはライセンス契約による大型収入の獲得。
- ヘルスケア投資事業の成功による、創薬事業以外の新たな収益源の確立。
- mRNA・核酸医薬市場のさらなる拡大と、同社技術の応用範囲の広がり。
- 【脅威】:
- 臨床試験の失敗や遅延、安全性・有効性に関する問題の発生。
- 医薬品開発における激しい業界競争と、競合他社による優位な技術の登場。
- 資金調達の失敗や、新株予約権の行使が想定通りに進まないことによる資金不足リスク。
- 【注目すべき指標】:
- 主要パイプラインの治験進捗状況とフェーズ移行(特にTUG1 ASOのPhase Ib計画、RUNX1 mRNAの患者投与開始)。
- Quarterly Revenue Growthが持続できるか、および研究開発協力金以外の売上収益化の進展。
- 営業キャッシュフローのマイナス幅が縮小し、最終的な黒字化に向けた進捗。
- 新株予約権の行使状況と、それに伴う株式の希薄化率および総発行株式数の動向。
10. 企業スコア
- 成長性: S
- 売上成長率(2026年3月期通期予想): 約+44.4% (15%以上)
- 直近四半期売上成長率(前年比): +385.70% (15%以上)
売上高の成長予測は非常に高く、S評価とします。 - 収益性: D
- ROE(実績): △26.60% (5%未満)
- 営業利益率(過去12か月): △614.71% (3%未満)
両指標ともに大幅なマイナスであり、収益性は極めて低いためD評価とします。 - 財務健全性: S
- 自己資本比率(2025年9月30日実績): 78.0% (60%以上)
- 流動比率(2025年9月30日実績): 410% (200%以上)
両指標ともに基準を大きく上回る非常に高い水準であり、S評価とします。 - 株価バリュエーション: D
- PER(会社予想): —(赤字のため算出不可)
- PBR(実績): 3.88倍
PERが算出できない(利益がない)時点で、バリュエーションとしては非常に割高な状態と判断されます。業界平均との比較データがないため厳密な評価は難しいものの、継続的な赤字企業であることを考慮すると、適正とは言えず、D評価とします。
企業情報
| 銘柄コード | 4571 |
| 企業名 | NANO MRNA |
| URL | https://www.nano-hd.com/ |
| 市場区分 | グロース市場 |
| 業種 | 医薬品 – 医薬品 |
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このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.9)」によって自動生成されました。
本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。
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