1. 企業概要
はごろもフーズは、缶詰、レトルト食品、乾物などの家庭用・業務用食品を製造・販売する総合食品メーカーです。特に「シーチキン」ブランドのツナ缶は国内最大手のシェアを誇ります。その他、パスタ・ソース、デザート、パック米飯、ペットフードなども幅広く展開しています。多岐にわたる製品ポートフォリオを持ち、国内外に協力工場網を構築することで安定した供給体制を確立しています。
- 主力製品・サービスの特徴:
- 「シーチキン」: ツナ缶のトップブランドであり、幅広い世代に認知されているロングセラー商品。
- 多様性: ツナ製品のほか、缶詰フルーツ、パスタ・ソース、総菜、削りぶし、米飯など、食卓全般に対応する製品を展開。
- ペットフード: バイオ技術を活用したペットフード事業も手掛けており、事業領域を拡大。
- 収益モデル:
- 主に製品販売によるフロー型の収益モデルです。
- 家庭用食品(B2C)と業務用食品(B2B)の両方で収益を上げていますが、家庭用が主力です。
- 技術的独自性や参入障壁:
- 長年にわたるブランド力と消費者からの信頼が最大の参入障壁です。
- 製品開発力と品質管理体制、国内外のサプライチェーン構築力が強みです。
- 特にツナ缶においては、原料調達から加工、販売までの広範なネットワークが競争優位性となっています。
2. 業界ポジション
はごろもフーズは、日本の食品業界において、特にツナ缶市場で圧倒的なブランド力と市場シェアを持つリーディングカンパニーです。
- 業界内での推定市場シェアまたはポジション:
- ツナ缶市場では「シーチキン」ブランドで最大手のポジションを確立しています。
- その他の製品群(パスタ、缶詰フルーツ等)でも一定のシェアを有していますが、ツナ缶が事業の核となっています。
- 主要競合との差別化要因:
- 「シーチキン」のブランド認知度とそれに裏打ちされた品質への信頼。
- 消費者の多様なニーズに応える幅広い製品ラインナップ(ライトミール、パスタ、レトルト、デザート等)。
- 長年培ってきた安全・安心な食品提供の実績と製造・供給体制。
- 市場動向と企業の対応状況:
- 消費者の節約志向と高付加価値商品の二極化が進む市場環境にあります。
- 物価上昇が消費者の購買行動に影響を与えるリスクがあります。
- 企業としては、主力である家庭用食品のブランド施策(CM等)を強化し、販売促進を図っています。新製品開発や機能性・簡便性商品の強化も重点課題としています。
- 【定量比較】可能な場合、業界平均との財務指標比較を含める:
- PER(会社予想)13.62倍に対し、業界平均PERは16.8倍であり、業界平均と比較して割安な水準にあります。
- PBR(実績)0.70倍に対し、業界平均PBRは1.2倍であり、業界平均と比較して割安な水準にあります。
3. 経営戦略
- 経営陣のビジョンと中期経営計画:
- 中期経営計画として「Challenge & Change for 100th!」を掲げ、持続的な成長を目指しています。
- ブランド価値向上、新製品開発、機能性・簡便性商品の強化を優先課題としています。
- 重点投資分野と成長戦略:
- 主力製品である「ツナ等」のブランド力強化と販売促進を継続しています。
- 製品ラインナップの拡充と既存製品の改良にも注力し、多様な食のシーンに対応しています。
- 設備投資を積極的に行い、生産体制の強化を図っています(直近中間期で有形無形含む設備投資は1,648百万円と前年中間期の267百万円から大幅増)。
- 最近の適時開示情報:
- 2026年3月期第2四半期(中間期)決算では、通期業績予想に対して売上高進捗率約51.0%、営業利益進捗率約78.7%と利益進捗が良好に推移していることが報告されました。
- 中間配当は、普通配当30円に記念配当5円を加え、合計35円(前年中間期より5円増)となりました。期末配当も35円を予想しており、年間配当は70円となる見込みです。
- これらが今後の業績に与える影響:
- 主力製品の販売堅調と販管費抑制、営業外収益の増加により、2026年3月期通期業績予想達成の可能性は高いと期待されます。
- 設備投資の増加は、将来の生産性向上や新製品開発能力強化に繋がり、中長期的な成長基盤を強化する可能性があります。
- 一方で、業務用食品の売上が減少傾向にある点や、原材料・エネルギー価格、為替の変動リスクは潜在的なマイナス要因となり得ます。
4. 財務分析
- 【収益性】
- 営業利益率(過去12か月実績): 5.88%
- ROE(過去12か月実績): 5.85% (ベンチマーク10%に対しやや低い)
- ROA(過去12か月実績): 2.51% (ベンチマーク5%に対し低い)
- 直近の業績は回復傾向にありますが、ROE、ROAともにベンチマークを下回っており、資本効率の改善が課題と言えます。
- 【財務健全性】
- 自己資本比率(実績): 60.2% (高水準で極めて健全)
- 流動比率(直近四半期): 191% (良好な水準)
- D/Eレシオ(直近四半期): 8.96% (非常に低く、負債依存度が低い)
- 財務基盤は非常に強固であり、安定性が高いと言えます。
- 【成長性】
- 売上高成長率(過去12か月 vs 2024年3月期実績): +1.56%
- 売上高成長率(2026年3月期予想 vs 2025年3月期実績): +2.21%
- 利益成長率(過去12か月純利益 vs 2024年3月期実績純利益): +40.56% (2,459百万円 vs 1,749百万円)
- 四半期売上高成長率(前年比): +1.90%
- 四半期利益成長率(前年比): +2.40%
- 過去には営業赤字を計上した期もありましたが、近年は売上高・利益ともに緩やかな回復傾向にあります。特に直近の純利益成長は顕著です。
- 【キャッシュフロー】
- 営業CF(過去12か月): 3,110百万円
- 純利益(過去12か月): 2,490百万円
- 営業CF/純利益比率: 1.25 (1.0以上で健全であり、本業でしっかりキャッシュを生み出しています)
- 【四半期進捗】
- 2026年3月期第2四半期決算で、通期予想に対する進捗率は以下の通りです。
- 売上高進捗率: 約51.0%
- 営業利益進捗率: 約78.7%
- 親会社株主に帰属する当期純利益進捗率: 約79.2%
- 利益の進捗率が売上の進捗率を大きく上回っており、通期予想の達成可能性は高いと判断されます。
5. 株価分析
- 【現在の水準】
- PER(会社予想): 13.62倍 (業界平均16.8倍より割安)
- PBR(実績): 0.70倍 (業界平均1.2倍より大幅に割安)
- EPS(会社予想): 244.41円、BPS(実績): 4,772.93円
- EPSベースの理論株価レンジ(業界平均PER基準): 約4,392円
- BPSベースの理論株価レンジ(業界平均PBR基準): 約5,727円
- 現在の株価3,330円は、PER、PBRともに業界平均と比較して割安な水準にあります。
- 【テクニカル】
- 52週高値: 3,405円、52週安値: 3,020円
- 現在株価3,330円は、52週レンジ内において約80.5%の位置(高値寄り)にあります。
- 移動平均線との位置関係:
- 5日移動平均線 (3,335.00円) を0.15%下回っています。
- 25日移動平均線 (3,280.80円) を1.50%上回っています。
- 75日移動平均線 (3,292.33円) を1.14%上回っています。
- 200日移動平均線 (3,283.05円) を1.43%上回っています。
- 短期では5日移動平均線を下回っていますが、中長期の移動平均線は全て上回っており、上昇トレンドが継続される可能性があります。直近の移動平均線からは、明確なゴールデンクロス/デッドクロスシグナルは確認できません。
- 【市場との比較】
- 日経平均比: 1ヶ月で2.35%ポイント、3ヶ月で15.06%ポイント、6ヶ月で25.68%ポイント、1年で26.24%ポイントと、いずれの期間においても日経平均を下回るパフォーマンスです。
- TOPIX比: 1ヶ月で1.31%ポイントと、TOPIXをも下回るパフォーマンスです。
- 市場全体の上昇トレンドに乗り切れていない状況が見られます。
6. リスク評価
- ベータ値による市場感応度:
- ベータ値 (5Y Monthly): 0.02
- ベータ値が非常に低く、市場全体の変動に対する株価の感応度が極めて低いことを示しています。これは、景気変動の影響を受けにくいディフェンシブな特性を持つとも言えます。
- 決算短信記載のリスク要因:
- 原材料価格の変動(特に原魚・原料油)
- 容器包装資材、物流費、エネルギー価格の変動
- 業務用市場の需要低迷
- 為替変動(輸入コストへの影響)
- 消費者の節約志向や高付加価値ニーズの変化
- 事業特有のリスク:
- 食品の安全性・品質に関する問題発生リスク(リコール等)
- 気候変動による漁獲量への影響や農産物価格の変動
- 少子高齢化に伴う国内市場の縮小
- 主要ブランドへの依存度
- 52週レンジにおける現在位置:
- 現在株価3,330.0円は、52週高値3,405.00円に近く、レンジの上限80.5%の位置にあります。
7. 市場センチメント
- 信用取引の状況:
- 信用買残: 9,500株 (前週比 -1,400株)
- 信用売残: 0株
- 信用倍率: 0.00倍 (信用売残が0のため)
- 信用買残は存在するものの、信用売残がないため、現時点では需給逼迫による急激な動きは想定されにくい状況です。
- 株主構成と大株主の動向:
- 公益財団法人はごろも教育研究奨励会が42.53%、はごろも高翔会が9.00%、自社(自己株口)が8.86%を保有しており、安定株主が大きな割合を占めています。
- 創業者関係や従業員持株会、地元金融機関、取引先などの安定した大株主が多く、株式の安定度は高いと言えます。
- 経営陣の持株比率と安定株主の状況:
- インサイダー保有比率 (Held by Insiders): 63.13%
- 安定株主比率が高く、経営の安定性は確保されています。大株主の動動向が経営に与える影響は大きいと考えられます。
8. 株主還元
- 配当利回り(会社予想): 2.10% (現在の株価3,330円、1株配当70円)
- 配当性向(会社予想): 23.0% (実績23.0% – 26.9%の範囲で推移しており、安定した還元方針)
- 配当の継続性・増配傾向:
- 2026年3月期は年間70円(中間35円、期末35円)を予想しており、前期の年間60円より増配となる見込みです。
- 過去の配当金履歴を見ると、年間50円〜70円で安定的な配当を継続しており、2026年3月期は増配傾向を示しています。
- 中間配当に記念配当を継続して実施するなど、株主還元への意識は高いと言えます。
- 自社株買いの実績と方針:
- データなし。決算短信には自社株買いに関する具体的な記載はありませんでした。
9. 総合評価
- 【投資ポイント】
- 強固な財務基盤と安定的なキャッシュフローを持つディフェンシブ銘柄であること。
- 「シーチキン」を筆頭とする強力なブランド力と幅広い製品ラインナップ。
- 業界平均と比較してPER、PBRともに割安なバリュエーション水準にあること。
- 【強み】
- 抜群のブランド力と高い市場シェア(特にツナ缶)。
- 自己資本比率60.2%と非常に安定した財務健全性。
- 営業CFが純利益を上回る健全なキャッシュフロー。
- 【弱み】
- 資本効率を示すROEとROAが業界ベンチマークを下回っている。
- 株価の市場全体に対する相対パフォーマンスが低い。
- 過去に営業赤字を計上するなど、利益の変動リスクが見られる。
- 【機会】
- 消費者の健康志向や簡便ニーズに応える新製品・高付加価値商品の開発。
- 海外市場展開の余地(現在の事業構成からは国内が主体)。
- 持続可能な調達・生産体制の強化による企業価値向上。
- 【脅威】
- 原材料費、エネルギーコスト、為替レートの変動。
- 人口減少による国内市場の構造的な縮小。
- 競合他社との価格競争激化。
- 気候変動による原料調達リスク。
- 【注目すべき指標】
- 今後ウォッチすべき具体的な数値目標:
- 営業利益率: 5.88%を上回る持続的な改善
- ROE: 10%以上の達成
- 業務用食品の売上高回復率: 前年比でプラス転換
10. 企業スコア
- 成長性: C
- (根拠: 2026年3月期売上高成長率予想 +2.21%)
- 収益性: B
- (根拠: ROE 6.10% (C), 営業利益率 5.88% (B) → いずれかで判定しB)
- 財務健全性: A
- (根拠: 自己資本比率 60.2% (S), 流動比率 191% (A) → S閾値に満たないためA)
- 株価バリュエーション: A
- (根拠: PER比率 81.0%, PBR比率 58.3% → いずれも業界平均の80-90%以下でA)
企業情報
| 銘柄コード | 2831 |
| 企業名 | はごろもフーズ |
| URL | http://www.hagoromofoods.co.jp/ |
| 市場区分 | スタンダード市場 |
| 業種 | 食品 – 食料品 |
バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)
将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。
現在の指標
| 株価 | 3,330円 |
| EPS(1株利益) | 244.41円 |
| 年間配当 | 2.10円 |
シナリオ別5年後予測
各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。
| シナリオ | 成長率 | 将来PER | 5年後株価 | 期待CAGR |
|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 19.9% | 15.7倍 | 9,472円 | 23.3% |
| 標準 | 15.3% | 13.6倍 | 6,777円 | 15.3% |
| 悲観 | 9.2% | 11.6倍 | 4,387円 | 5.7% |
目標年率別の理論株価(標準シナリオ)
標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。
現在株価: 3,330円
| 目標年率 | 理論株価 | 判定 |
|---|---|---|
| 15% | 3,378円 | ○ 1%割安 |
| 10% | 4,218円 | ○ 21%割安 |
| 5% | 5,323円 | ○ 37%割安 |
【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.9)」によって自動生成されました。
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