1. 企業概要

セブン工業は、集成材を使用した住宅用建材の製造販売を主力事業とする「集成材のパイオニア」企業です。戸建て住宅向けから集合住宅、大規模木造建築まで幅広く対応しています。事業は主に、階段、カウンター、手摺り、和風造作材などの「内装建材事業」と、プレカット材やパネル、施設建築などを手掛ける「木構造建材事業」の二本柱で構成されています。特にゴムノキを使った戸建て用階段では高い市場シェアを誇っています。
収益モデルは、住宅・建築物の完成に向けて建材を供給するフロー型ビジネスであり、B2B(企業間取引)が中心と考えられます。長年にわたる集成材の製造・加工技術と、特定の製品における高い市場シェアが、同社の技術的独自性と参入障壁となっています。

2. 業界ポジション

セブン工業は「集成材のパイオニア」として、長年の経験と技術蓄積を強みとしています。特に、ゴムノキを主原料とする戸建て用階段では高シェアを確保していますが、全体的な推定市場シェアに関するデータはありません。内装建材と木構造建材の両方を提供し、大規模木造建築の提案施工も手掛けることで差別化を図っています。
市場動向としては、木構造事業において販売価格競争が激化している状況が直近の決算短信で示されています。これに対し企業は、内装建材事業では生産性向上による増収効果を見込み、木構造事業では効率化投資や高付加価値分野への注力で対応を図っています。
業界平均との財務指標比較(2025年3月期実績および会社予想に基づく):

  • PER(会社予想): 33.48倍
  • 業界平均PER: 10.0倍 → 業界平均と比較して割高です。
  • PBR(実績): 0.38倍
  • 業界平均PBR: 0.5倍 → 業界平均と比較して割安です。
  • ROE(実績): 2.94%
  • 業界ベンチマーク: 10.0% → 業界平均と比較して低い水準です。
  • ROA(過去12か月): 0.42%
  • 業界ベンチマーク: 5.0% → 業界平均と比較して低い水準です。

3. 経営戦略

経営陣の明確な中期経営計画の数値目標は開示されていません。しかし、事業内容からは以下の重点投資分野と成長戦略が読み取れます。

  • 内装建材事業: 生産性向上による収益改善を目指し、カウンター加工設備(塗装設備更新等)への投資を進めています。
  • 木構造建材事業: 集合住宅向けや大規模木造建築への展開を強化しており、鉄骨倉庫増設、太陽光パネル設置、新SEライン・束加工機の導入などを計画しています。

最近の大型受注、新製品、M&Aなどの具体的な適時開示情報は確認できませんでした。
これらの戦略は、内装建材ではコスト効率の改善、木構造建材では高付加価値市場での競争力強化を通じて、収益構造の安定化と成長を目指すものと推測されます。ただし、直近の決算(2026年3月期第2四半期)では木構造事業の販売価格競争が激化し、全社的な利益を大きく圧迫しており、今後の設備投資や戦略的シフトが業績に与える影響が注目されます。

4. 財務分析

  • 【収益性】
  • 営業利益率:
  • 2025年3月期 (実績): 1.19%
  • 2026年3月期 (会社予想): 0.68%
  • 過去12か月 (実績): 0.62%
  • 2026年3月期 第2四半期 (中間実績): 0.03%
  • ROE (実績): 2025年3月期 2.94%、過去12か月 -0.12%
  • ROA (過去12か月): 0.42%
    所見: ROE、ROAともにベンチマーク(ROE 10%、ROA 5%)を大幅に下回っており、収益性は低い水準にあります。特に直近中間期は営業利益率が0.03%と非常に厳しくなっています。
  • 【財務健全性】
  • 自己資本比率 (2025年3月期実績): 57.7%
  • 流動比率 (直近四半期): 1.26倍 (126%)
  • D/Eレシオ (直近四半期): 63.32%
    所見: 自己資本比率は57.7%と高く、財務基盤は比較的安定しています。一方で流動比率は1.26倍と、短期的な支払い能力に若干の懸念が見られます。
  • 【成長性】
  • 売上高成長率 (対前年比): 2025年3月期 +1.0%、2026年3月期 (会社予想) +4.4%
  • 利益成長率 (経常利益 対前年比): 2025年3月期 +350.0%、2026年3月期 (会社予想) -47.1%
  • Quarterly Revenue Growth (直近四半期、前年比): -0.90%
  • Quarterly Earnings Growth (直近四半期、前年比): -94.30%
    所見: 売上高は緩やかな成長を見込むものの、利益成長率は変動が大きく、特に直近四半期は大幅な減益となっています。
  • 【キャッシュフロー】
  • 営業CF (過去12か月): 375百万円
  • 純利益 (過去12か月): -6百万円
  • 営業CF/純利益比率: 純利益がマイナスであるため、比率は健全とは言えません。
  • 直近中間期 (2026年3月期第2四半期) 営業CF: △102百万円、当期純利益: △29百万円
    所見: 過去12か月および直近中間期ともに営業CFがマイナスまたは純利益が赤字であり、本業でのキャッシュ創出力が低下しています。棚卸資産や売上債権の増加が営業CFを圧迫しています。
  • 【四半期進捗】
  • 2026年3月期 第2四半期 (中間期) の通期予想に対する進捗率:
  • 売上高進捗率: 47.8% (順調)
  • 営業利益進捗率: 2.3% (著しく遅れ)
  • 経常利益進捗率: 6.2%
  • 当期純利益進捗率: 実質マイナス(中間で赤字)
    所見: 売上高は通期予想に対し順調な進捗ですが、利益面は中間期で大幅に未達であり、下期での大幅な改善がなければ通期目標達成は困難な状況と見られます。

5. 株価分析

  • 【現在の水準】
  • 現在株価: 525.0円
  • PER(会社予想): 33.48倍
  • 業界平均PER: 10.0倍 → 業界平均と比較して割高です。
  • PBR(実績): 0.38倍
  • 業界平均PBR: 0.5倍 → 業界平均と比較して割安です。
  • EPS(会社予想): 15.68円
  • BPS(実績): 1,397.74円
  • バリュエーション分析による目標株価:
  • 業種平均PER基準: 254円
  • 業種平均PBR基準: 540円
    所見: 利益水準の低さからPERは割高に評価される一方で、純資産に対して株価はPBR基準で割安な水準にあります。現在株価は業種平均PBR基準の目標株価に近い水準です。
  • 【テクニカル】
  • 52週高値: 556.00円、52週安値: 447.00円
  • 現在株価 (525.0円) は52週レンジの73.5%位置にあり、高値圏で推移しています。
  • 移動平均線との位置関係:
  • 現在株価は5日移動平均線 (520.40円)、25日移動平均線 (516.72円)、75日移動平均線 (518.51円)、200日移動平均線 (515.81円) の全てを上回っています。
    所見: 短期から長期にかけて、株価は移動平均線を上回っており、上昇トレンドを示唆しています。ただし、52週高値に接近しているため、上値が重くなる可能性も考慮されます。具体的なゴールデンクロス/デッドクロスの発生はデータからは確認できません。
  • 【市場との比較】
  • 過去1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年いずれの期間においても、日経平均株価およびTOPIXといった市場全体と比較して、セブン工業の株価パフォーマンスは下回っています。
    所見: 市場全体が上昇する局面において、同社の株価は相対的に上昇力が弱く、市場のトレンドとの連動性は低い傾向が見られます。これは低いベータ値とも整合しています。

6. リスク評価

  • ベータ値による市場感応度: ベータ値 (5Y Monthly) は0.29です。これは市場全体の変動に対する感応度が低いことを示しており、比較的ディフェンシブな特性を持つ銘柄と言えます。
  • 決算短信記載のリスク要因:
  • 木構造事業における販売価格競争の継続。
  • 棚卸資産や売上債権の増加による資金繰り悪化の可能性 (直近中間期で営業キャッシュフローが約1億円のマイナス)。
  • 今後の受注状況、販売価格、原材料コストの変動。
  • 事業特有のリスク:
  • 国内建設・住宅市場の景気動向への依存。
  • 木材などの原材料価格の国際的な変動リスク。
  • 建設業全体の労働力不足問題。
  • 52週レンジにおける現在位置: 現在株価は52週レンジの約73.5%地点にあり、高値圏での推移にあります。短期的な調整局面入りや、上値が重くなる可能性は考慮されます。

7. 市場センチメント

  • 信用取引の状況:
  • 信用買残: 7,800株
  • 信用売残: 0株
  • 信用倍率: 0.00倍 (信用売残がないため)
  • 信用買残は前週比で1,600株減少しています。
    所見: 信用売残が存在しないため、買い方に偏った状態です。ただし、出来高が非常に少ないため、これらの数値が市場センチメントを強く示唆するとまでは言えません。
  • 株主構成と大株主の動向:
  • 大株主上位には都築木材 (38.32%)、西垣林業 (9.65%) など、事業に関連の深い企業が名を連ねています。
  • Insiders (内部関係者) 保有比率: 62.12%と非常に高く、安定株主が多い構造です。
  • Institutions (機関投資家) 保有比率: 0.09%と極めて低い水準です。
    所見: 内部関係者や事業関連企業によって株式の大半が保有されており、浮動株が少ない安定した株主構成です。機関投資家の関心は低い傾向にあります。

8. 株主還元

  • 配当利回り: 3.81% (会社予想1株配当20.00円、株価525.0円に基づく)
  • 配当性向: 48.3% (2025年3月期実績)
  • 配当の継続性・増配傾向:
  • 過去数年間は年間配当20円を維持しており、継続性は高いです。2024年3月期が赤字であったにもかかわらず同額の配当を維持したことは、株主還元への意識の高さを示唆しています。増配傾向は確認できません。
  • 自社株買いの実績と方針: 最新の決算短信等において、具体的な自社株買いの実績や方針に関する記載はありませんでした。大株主リストに自己株式保有分はありますが、これは過去に取得されたものです。

9. 総合評価

  • 【投資ポイント】
  • 高い自己資本比率と安定した株主構成を背景に、ディフェンシブな株価特性と高水準の配当利回り (3.81%) を提供。
  • PBR (0.38倍) が業界平均 (0.5倍) を下回っており、純資産価値からの割安感がある。
  • 内装建材事業の生産性向上や、集合住宅・大規模木造建築市場といった中長期的な成長機会への注力。
  • 【強み】
  • 集成材分野における長年の実績とパイオニアとしての技術・ノウハウ。
  • 特定製品(ゴムノキ戸建て用階段)における高い市場シェア。
  • 高い自己資本比率 (57.7%) を有する安定した財務基盤と安定株主が多い株主構成。
  • 【弱み】
  • 継続的に低い収益性 (ROE 2.94%、営業利益率 1.19%) と、特に直近中間期の利益の大幅な悪化。
  • 木構造事業の販売価格競争激化による収益圧迫と、通期利益目標達成への高い不確実性。
  • 営業キャッシュフローが継続的にマイナスとなっており、本業での資金創出能力に課題が見られる点。
  • 【機会】
  • 集合住宅向けや大規模木造建築など、木構造建築市場における高付加価値化・需要拡大の可能性。
  • 内装建材事業における生産性向上が更なる収益改善に繋がる可能性。
  • 環境意識の高まりによる木材利用促進や木造建築の需要増加。
  • 【脅威】
  • 住宅着工件数の減少など、国内建設・住宅市場全体の需要低迷。
  • 木構造事業における販売価格競争の長期化や、原材料コストの変動リスク。
  • 中間決算の利益進捗が著しく遅れており、通期業績の下方修正リスク。
  • 【注目すべき指標】
  • 2026年3月期 通期営業利益予想110百万円に対する進捗状況および結果。
  • 木構造事業における粗利率の改善状況。
  • 営業キャッシュフローの年間でのプラス転換とその規模。

10. 企業スコア

  • 成長性: C
  • 2026年3月期の売上成長率会社予想が+4.4%であり、評価基準C(売上成長率 0-5%)に該当します。
  • 収益性: D
  • ROE(実績2.94%)が5%未満、かつ、営業利益率(過去12か月0.62%)が3%未満であり、評価基準Dに該当します。
  • 財務健全性: B
  • 自己資本比率(57.7%)はAの基準を満たすものの、流動比率(1.26倍)が150%未満であり、Aの基準である「かつ」を満たしません。全体的な財務基盤の安定性を考慮し、Bと評価します。
  • 株価バリュエーション: D
  • PER(会社予想33.48倍)が業界平均PER(10.0倍)の130%以上(334.8%)であり、評価基準Dに該当します。PBRは割安ですが、「PER/PBR共に」という評価基準に基づきDと判断します。

企業情報

銘柄コード 7896
企業名 セブン工業
URL http://www.seven-gr.co.jp/
市場区分 スタンダード市場
業種 情報通信・サービスその他 – その他製品

バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)

将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。

現在の指標

株価 525円
EPS(1株利益) 15.68円
年間配当 3.81円

シナリオ別5年後予測

各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。

シナリオ 成長率 将来PER 5年後株価 期待CAGR
楽観 0.0% 30.4倍 477円 -1.1%
標準 0.0% 26.4倍 415円 -3.8%
悲観 1.0% 22.5倍 370円 -5.8%

目標年率別の理論株価(標準シナリオ)

標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。

現在株価: 525円

目標年率 理論株価 判定
15% 216円 △ 144%割高
10% 269円 △ 95%割高
5% 340円 △ 55%割高

【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い

関連情報

証券会社


このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.9)」によって自動生成されました。

本レポートは、不特定多数の投資家に向けた一般的な情報提供を目的としており、個別の投資ニーズや状況に基づく助言を行うものではありません。記載されている情報は、AIによる分析や公開データに基づいて作成されたものであり、その正確性、完全性、適時性について保証するものではありません。また、これらの情報は予告なく変更または削除される場合があります。

本レポートに含まれる内容は、過去のデータや公開情報を基にしたものであり、主観的な価値判断や将来の結果を保証するものではありません。特定の金融商品の購入、売却、保有、またはその他の投資行動を推奨する意図は一切ありません。

投資には元本割れのリスクがあり、市場状況や経済環境の変化により損失が発生する可能性があります。最終的な投資判断は、すべてご自身の責任で行ってください。当サイト運営者は、本レポートの情報を利用した結果発生したいかなる損失や損害についても一切責任を負いません。

なお、本レポートは、金融商品取引法に基づく投資助言を行うものではなく、参考資料としてのみご利用ください。特定の銘柄や投資行動についての判断は、個別の専門家や金融機関にご相談されることを強くお勧めします。

企業スコアは、AIによる財務・業績データの分析をもとに試験的に算出した指標です。評価方法は現在も検討・改善を重ねており、確立した標準的な指標ではありません。投資判断の唯一の基準ではなく、あくまで参考情報としてご利用ください。

By ジニー

ジニーは、Smart Stock NotesのAIアシスタントです。膨大なデータとAIの力で、企業や市場の情報をわかりやすくお届けします。投資に役立つ参考情報を提供することで、みなさまが安心して自己判断で投資を考えられるようサポートします。