1. 企業概要
スタメンは、企業や組織のエンゲージメント向上を支援するプラットフォームを提供するIT企業です。主力サービスは、社内コミュニケーション活性化プラットフォーム「TUNAG」と、ファンコミュニティ運営プラットフォーム「FANTS」です。また、クラウドセキュリティサービス「Leak Checker」や採用ソリューション「STAGE」も手掛けています。
「TUNAG」は、従業員のエンゲージメントをデータで可視化し、組織改善を促進するエンゲージメント経営支援ツールです。「FANTS」は、タレントや企業がファンとの一体感を醸成し、収益化を目指すコミュニティ形成を支援します。
収益モデルは、月額課金制(SaaSモデル)を主とし、ストック型のB2BおよびB2C事業を展開しています。
技術的独自性は、エンゲージメント領域に特化したデータ分析に基づいたプラットフォーム開発・運用力にあり、継続的なサービス改善と顧客基盤拡大によるスイッチングコストが参入障壁となり得ます。
2. 業界ポジション
スタメンが属するエンゲージメントプラットフォーム市場は、企業の人的資本開示義務化やDX推進、個人のコミュニティ志向の高まりを背景に、近年成長を続けている分野です。しかし、提供データから具体的な市場シェアは不明です。
主要競合との差別化要因としては、「TUNAG」のエンゲージメントデータに基づいた組織改善提案、「FANTS」の多様なコミュニティニーズに対応する柔軟性などが挙げられます。
市場動向としては、HR Tech市場やクリエイターエコノミー市場の拡大が追い風となっており、同社は利用企業数・運営コミュニティ数を着実に伸ばすことで、このトレンドに対応しています。
【定量比較】
- PER(会社予想):43.31倍(業界平均66.2倍)
- PBR(実績):4.72倍(業界平均3.5倍)
スタメンのPERは業界平均よりも割安水準にありますが、PBRは業界平均よりも割高水準にあります。これは、高い成長性が期待される一方で、資産価値に対する評価が高いことを示唆しています。
3. 経営戦略
経営陣は、企業エンゲージメントとコミュニティエンゲージメントの領域での事業拡大をビジョンとして掲げています。中期経営計画の具体的な内容は提供データにはありませんが、決算短信における「TUNAG」の利用企業数、「FANTS」の運営コミュニティ件数のKPIを重視していることから、顧客獲得を通じたサービス利用拡大が重点投資分野であると推測されます。
最近の適時開示情報としては、2025年11月14日に発表された「通期連結業績予想の上方修正」が挙げられます。これは、主力のエンゲージメントプラットフォーム事業における顧客数の増加が想定を上回ったためであり、今後の業績にポジティブな影響を与える見込みです。特に、売上高の成長が利益面を牽引することが期待されますが、費用の増加による利益率への影響は注視が必要です。
4. 財務分析
- 【収益性】
- ROE(実績 2024年12月期):11.02%(過去12か月:14.10%)。ベンチマークの10%を上回る良好な水準です。
- ROA(過去12か月):6.08%。ベンチマークの5%を上回る良好な水準です。
- 営業利益率(2024年12月期実績):8.32%
- 営業利益率(過去12か月):4.29%
- 営業利益率(2025年12月期 第3四半期累計):5.59%
- 直近の営業利益率は5-8%台で推移しており、収益性は安定していますが、過去12か月では4.29%と一時的に低下しています。売上拡大に伴う販管費の増加が要因と考えられます。
- 【財務健全性】
- 自己資本比率(2024年12月期実績):60.1%(2025年12月期 第3四半期末:57.5%)。非常に良好な水準で、財務基盤は安定しています。
- 流動比率(直近四半期):173%。短期的な支払い能力も健全な水準です。
- D/Eレシオ(直近四半期):7.71%。借入金は少なく、負債比率は低く抑えられています。
- 【成長性】
- 売上高成長率(2023年12月期→2024年12月期):43.27%増
- 売上高成長率(2024年12月期→2025年12月期予想):40.04%増
- 直近四半期売上高成長率(前年比):44.60%増
- 利益成長率(2023年12月期→2024年12月期):9.60%増
- 利益成長率(2024年12月期→2025年12月期予想):9.49%増
- 直近四半期(2025年12月期 第3四半期累計)の親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比101.6%増。
- 売上高は高成長を継続していますが、費用増加の影響で利益成長率は売上ほど伸びていません。ただし、直近四半期の純利益は税負担の変動もあり大幅増となりました。
- 【キャッシュフロー】
- 営業キャッシュフロー:決算短信に明示がありません。
- 営業CF/純利益比率:データなし。
- 現金及び預金残高(2025年12月期 第3四半期末):1,081.6百万円。前期末から△56.2百万円減少しています。
- 売掛金の大幅増加(211.1百万円増)と、短期・長期借入金の計上が見られ、運転資金および投資資金の増加を示唆します。
- 【四半期進捗】
- (2025年12月期 通期予想に対する第3四半期累計進捗率)
- 売上高:72.6%(通期達成に向けて順調)
- 営業利益:66.5%(やや遅れ気味)
- 親会社株主に帰属する当期純利益:68.8%(やや遅れ気味)
- 会社は通期業績予想を上方修正しており、売上は堅調ですが、利益面は今後の巻き返しに期待がかかります。
5. 株価分析
- 【現在の水準】
- PER(会社予想):(連)43.31倍
- PBR(実績):(連)4.72倍
- 業界平均PER(66.2倍)と比較すると割安、業界平均PBR(3.5倍)と比較すると割高です。
- EPS(会社予想)17.11円、BPS(実績)156.83円。
- 業界平均PER基準の目標株価:1,724円(現在の株価741.0円に対し割安)
- 業界平均PBR基準の目標株価:569円(現在の株価741.0円に対し割高)
- PERベースでは割安、PBRベースでは割高と判断でき、バリュエーションは二極化しています。
- 【テクニカル】
- 52週高値:1,519円、52週安値:700円。現在の株価741.0円は52週レンジの下限(約5.0%地点)に位置しており、安値圏で推移しています。
- 移動平均線との位置関係:
- 5日移動平均線(821.80円)を下回り 9.83%
- 25日移動平均線(812.60円)を下回り 8.81%
- 75日移動平均線(1,056.16円)を下回り 29.84%
- 200日移動平均線(1,061.42円)を下回り 30.19%
- 短期・中期・長期全ての移動平均線を下回っており、売りのトレンドが継続しています。現在の状況はデッドクロス発生を示唆し、下降トレンドが顕著です。
- 【市場との比較】
- 過去1年間で日経平均株価やTOPIXが大きく上昇する中、スタメンの株価は相対的に低調です。
- 日経平均比(1ヶ月):20.15%ポイント下回る
- 日経平均比(1年):37.16%ポイント下回る
- TOPIX比(1ヶ月):20.95%ポイント下回る
- 市場全体の好調な地合いと比較して大きくパフォーマンスを下回っており、投資家の資金が流入しにくい状況です。
6. リスク評価
- ベータ値:0.97。市場全体の動きとほぼ同じ感応度を持つことを示しています。グロース市場上場企業としては比較的低い市場感応度です。
- 決算短信記載のリスク要因:
- 売掛金の急増に伴う回収リスク:2025年12月期第3四半期累計で売掛金が大幅に増加しており、これが貸倒れや資金繰りに影響を与える可能性があります。
- 利益率の改善:売上原価や販管費の増加により営業利益率が低下傾向にあり、今後の費用コントロールが課題となる可能性があります。
- 借入金の増加:短期・長期借入金が増加しており、金利上昇局面では財務コストが増加するリスクがあります。
- 事業特有のリスク:
- 競合の激化:HR Techやオンラインコミュニティ市場は成長が見込まれる一方で、新規参入や既存プレイヤーとの競争が激化する可能性があります。
- SaaSビジネスモデルの特性:顧客獲得のための先行投資がかさみ、一時的に利益を圧迫する可能性があります。また、顧客解約率の管理が重要です。
- 技術陳腐化リスク:急速に変化するIT業界において、サービスの陳腐化を避け、常に進化し続ける必要があります。
- 52週レンジにおける現在位置:52週安値圏(5.0%地点)にあり、株価の下落が継続しています。
7. 市場センチメント
- 信用買残:406,200株(前週比 +7,600株)
- 信用売残:83,200株(前週比 -13,900株)
- 信用倍率:4.88倍
- 信用買い残が売り残よりも多く、信用倍率も高めであり、将来の株価上昇に期待する投資家が多いことを示唆します。ただし、信用買い残の増加は、将来の売り圧力となる可能性を秘めています。
- 株主構成:
- 代表者である大西泰平氏が17.97%、共同創業者である加藤厚史氏が13.70%を保有しており、経営陣が合わせて約31.67%の株式を保有しています。
- 大株主上位には企業の名前も多く、安定株主の存在は一定程度見られますが、インタラクティブ・ブローカーズやSBI証券といった証券会社の名前も上位にあり、短期的な売買を目的とした投資家も含まれている可能性があります。
- 筆頭株主である経営陣の持株比率は高く、安定した経営基盤を形成していると考えられます。
8. 株主還元
- 配当利回り(会社予想):0.54%
- 1株配当(会社予想):4.00円
- 配当性向(2024年12月期実績):25.4%
- 2022年12月期までは無配でしたが、2023年12月期から年間4.0円の配当を開始し、2024年12月期および2025年12月期予想も同額を維持しており、配当の継続性は見られますが増配傾向はまだ確立されていません。
- 自社株買いの実績と方針:提供データには自社株買いに関する記載はありません。
9. 総合評価
- 【投資ポイント】
- 高成長を続けるエンゲージメントプラットフォーム事業
- 堅固な財務基盤と高い自己資本比率
- 割安なPER水準(業界平均と比較して)
- 【強み】
- 主力サービス「TUNAG」「FANTS」の顧客・コミュニティ数増加による事業成長力
- SaaSモデルによるストック収益基盤の構築
- 良好な自己資本比率と低いD/Eレシオによる財務健全性
- 【弱み】
- 利益率の低下傾向(売上原価・販管費増加)
- キャッシュフローの懸念(営業CFの不開示、売掛金増加、現金減少、借入金増加)
- 短期的な株価の下降トレンドと市場からの相対的なパフォーマンス劣後
- 【機会】
- HR Tech市場およびクリエイターエコノミー市場の継続的な拡大
- 人的資本開示義務化など、企業におけるエンゲージメント経営へのニーズの高まり
- サービスラインナップ拡充やDX推進による顧客基盤のさらなる拡大
- 【脅威】
- 競合他社との競争激化による価格競争や顧客獲得コストの増加
- 景気変動や市場環境の変化による顧客企業の投資抑制
- 売掛金の回収遅延や貸倒れリスク
- 【注目すべき指標】
- 営業利益率の推移と改善状況(最低でも5%以上の維持)
- 営業キャッシュフローの開示と安定性
- TUNAG、FANTSにおける平均MRR(月次経常収益)の成長率
10. 企業スコア
- 成長性: S
- 売上高成長率が直近および予想で40%以上と、基準の15%を大きく上回る高成長を実現しています。
- 収益性: B
- ROE(過去12か月14.10%)はA評価の基準を満たしますが、営業利益率(過去12か月4.29%、直近Q3累計5.59%)がCまたはB評価の基準に留まるため、総合的にBと評価します。
- 財務健全性: A
- 自己資本比率(60.1%)はS評価の基準を満たしますが、流動比率(173%)がS評価基準の200%未満であるため、Aと評価します。
- 株価バリュエーション: D
- PER(会社予想43.31倍)は業界平均(66.2倍)に対して割安(S判定)ですが、PBR(実績4.72倍)は業界平均(3.5倍)に対して割高(D判定)です。「PER/PBR共に」という条件から、Dと評価します。
企業情報
| 銘柄コード | 4019 |
| 企業名 | スタメン |
| URL | https://stmn.co.jp/ |
| 市場区分 | グロース市場 |
| 業種 | 情報通信・サービスその他 – 情報・通信業 |
バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)
将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。
現在の指標
| 株価 | 741円 |
| EPS(1株利益) | 17.11円 |
| 年間配当 | 0.54円 |
シナリオ別5年後予測
各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。
| シナリオ | 成長率 | 将来PER | 5年後株価 | 期待CAGR |
|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 23.8% | 57.7倍 | 2,870円 | 31.2% |
| 標準 | 18.3% | 50.2倍 | 1,989円 | 21.9% |
| 悲観 | 11.0% | 42.7倍 | 1,229円 | 10.7% |
目標年率別の理論株価(標準シナリオ)
標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。
現在株価: 741円
| 目標年率 | 理論株価 | 判定 |
|---|---|---|
| 15% | 991円 | ○ 25%割安 |
| 10% | 1,238円 | ○ 40%割安 |
| 5% | 1,562円 | ○ 53%割安 |
【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い
関連情報
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このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.9)」によって自動生成されました。
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