1. 企業概要

CYBERDYNEは、筑波大学発のベンチャー企業であり、装着型ロボットスーツ「HAL® (Hybrid Assistive Limb)」の研究開発、製造、販売、レンタル、および関連する治療・トレーニングサービスを提供しています。主に医療・介護分野、生活支援分野で使用されるロボットやヘルスケアデバイスを手掛けています。
主力製品である「HAL®」は、脳・神経・筋系への働きかけによって身体機能の改善を促すサイバニクス技術を核としています。この技術は、脊髄損傷、脳卒中、神経筋難病などの患者のリハビリテーションに活用されており、近年では生活支援やスポーツ分野にも応用されています。収益モデルは、HAL®のレンタル収入、製品販売、治療・トレーニングサービスの提供が主体であり、医療機関や介護施設、個人、アスリートなど多様な顧客に対し、B2BとB2Cの両方で展開しています。レンタル収入や保守サービスはストック型、製品販売や治療サービスはフロー型の性質を持ち合わせています。
技術的独自性としては、世界で唯一、装着者の意思による運動を支援し、脳神経・筋系の機能改善を促す「サイバニクス随意制御」技術に基づいている点が挙げられます。これにより「神経可塑性誘導」といった臨床効果が期待されており、これが高い参入障壁となっています。

2. 業界ポジション

CYBERDYNEは、医療・介護用装着型ロボットの分野において、サイバニクス技術をベースとした「HAL®」で独自のポジションを確立しています。業界内での推定市場シェアに関する具体的なデータはありませんが、筑波大学発の技術ベンチャーとして、この特化した分野におけるパイオニア的存在として認識されています。
主要競合との差別化要因は、HAL®が持つ「神経可塑性誘導」の臨床エビデンスです。これにより、単なる機能補助を超えた身体機能の「回復・再生」効果を期待できる点が強みとなっています。市場動向としては、世界的な高齢化の進展や医療・介護従事者不足を背景に、医療・介護ロボット市場は成長が期待されています。CYBERDYNEは、米国・欧州での小型HAL®の承認取得や、アジア・欧州での導入拡大、JICAプロジェクトを通じたウクライナへの納品など、グローバル展開を加速させることで、この市場拡大に対応しています。
【定量比較】
業界平均との財務指標比較データは提供されておりません。同社は継続的に営業赤字を計上しているため、一般的な精密機器メーカーの収益性とは異なるフェーズにいます。

3. 経営戦略

経営陣は「サイバニクス産業の創出」と「テクノピアサポート社会」の実現をビジョンに掲げています。具体的な中期経営計画の数値目標は適時開示情報には明記されていませんが、このビジョンの実現に向けて研究開発と市場展開を継続しています。
重点投資分野は、HAL®関連の医療機器化・小型モデルの開発、医療用バイタルセンサー「Cyvis®」シリーズ、光音響イメージング装置「Acoustic X」などの先進ヘルスケアデバイスの研究開発です。成長戦略としては、医療機器としての各国承認の拡大、レンタル・サービス体制の強化、そしてアジア・欧州を中心としたグローバル市場への展開加速が挙げられます。
最近の主な動きとしては、決算短信において小型HAL®が各国で承認され、レンタル・サービスが拡大していること、またアジア・欧州でのHAL®の導入が進んでいることが報告されています。JICAを通じたウクライナへの納品といった公共プロジェクトへの参画も、グローバルでの存在感を高める動きです。これらが今後の業績に与える影響としては、HAL®の稼働台数増加と提供地域拡大による売上収益の長期的な成長、および収益構造の改善に寄与する可能性があります。

4. 財務分析

  • 収益性
    • 営業利益率(過去12か月):-7.79%
    • ROE(実績):-1.44%(ベンチマーク10%に対し低い)
    • ROA(実績):-0.59%(ベンチマーク5%に対し低い)
    • 直近中間期の売上総利益率は約62.2%と高いものの、研究開発費や販管費が高水準にあり、営業利益は継続的に赤字となっています。
  • 財務健全性
    • 自己資本比率(実績):81.5%(中間期末81.0%)と非常に高い水準を維持しており、財務基盤は強固です。
    • 流動比率(直近四半期):14.17(直近中間期約1,418%)と極めて高く、短期的な支払い能力に全く問題はありません。
    • D/Eレシオ(直近四半期):1.12%と非常に低く、有利子負債は少ないです。
  • 成長性
    • 売上高(過去12か月):4,204百万円。年度別の売上高は増加傾向(2022/3期2,150百万円→2025/3期4,384百万円)。しかし、直近四半期の売上成長率(前年比)は-2.50%と減収でした。
    • 利益成長率:継続的な営業赤字であり、安定的な利益成長はまだ見られません。ただし、直近中間期は営業損失が縮小し、親会社帰属中間利益は黒字転換(金融収益の影響)しています。
  • キャッシュフロー
    • 営業CF(過去12か月):4百万円。直近中間期は+362百万円とプラスに転換しており、純利益(中間期70百万円)に対する比率は約5.17倍と健全です。
    • フリーCF(過去12か月):821百万円。投資活動によるキャッシュアウトが大きいものの、営業活動によるキャッシュフローは改善傾向にあります。
  • 四半期進捗
    • 会社は通期業績予想を公表していないため、通期予想に対する進捗率は算出できません。

5. 株価分析

  • 現在の水準
    • PER(会社予想):—(会社予想EPSが未公表のため算出不可)
    • PBR(実績):1.08倍(連結、株探では0.69倍)。業界平均との比較データはありません。赤字企業であるため、PERでのバリュエーション評価は困難です。PBRは1倍台であり、成長期待の高いグロース企業として極端に割安とは言えない水準です。
  • テクニカル
    • 52週高値223円、安値147円に対し、現在の株価204.0円は52週レンジの約75.0%の位置にあり、比較的高値圏にあります。
    • 移動平均線との位置関係:現在の株価(204.0円)は、5日移動平均線(198.20円)、25日移動平均線(188.80円)、75日移動平均線(184.28円)、200日移動平均線(181.79円)の全てを上回っており、短期から中長期にかけて上昇トレンドにあることを示唆しています。
    • トレンドシグナル:株価が全ての移動平均線を上回っており、強い買いシグナルを示しています。直近の移動平均線の並び(短期>中期>長期)も上昇トレンドを示唆しています。
  • 市場との比較
    • 1ヶ月リターンでは日経平均・TOPIXを上回っていますが、3ヶ月、6ヶ月、1年リターンでは日経平均をアンダーパフォームしており、TOPIX対比では1ヶ月リターンでわずかに上回る程度です。長期的に見ると市場全体と比べて相対的に弱いパフォーマンスです。

6. リスク評価

  • ベータ値:0.26(過去5年間の月次データ)と非常に低い値を示しており、市場全体の変動に対する感応度が低い、すなわち個別株としてのボラティリティが市場平均よりも小さいことを示唆しています。
  • 決算短信記載のリスク要因:
    • 医療機器としての承認・保険償還の動向(適応拡大や保険適用の可否)
    • HAL®の製品導入・レンタル拡大の実需化ペース
    • 投資有価証券の公正価値変動による業績への影響
    • 為替変動リスクや各国制度・規制の変化
    • 資金調達環境の変化
  • 事業特有のリスク:
    • 研究開発型企業であるため、新製品開発の遅延や失敗、競合他社の類似技術の台頭による技術陳腐化リスクがあります。
    • 医療機器であるため、厳格な規制や臨床試験の結果が事業展開に大きな影響を与えます。
    • 継続的な営業赤字が続いており、事業の本格的な黒字化までの資金繰りや成長投資の持続性がリスクとして挙げられます。
  • 52週レンジにおける現在位置:75.0%地点と高値圏にあり、高値掴みのリスクは存在します。

7. 市場センチメント

  • 信用取引の状況:
    • 信用買残7,997,300株に対し、信用売残563,000株であり、信用倍率は14.20倍と非常に高い水準です。これは買い方が多く、将来的な株価上昇に期待する投資家が多い一方で、将来の売り圧力となる可能性を秘めています。
  • 株主構成と大株主の動向:
    • 大株主は、創業者の山海嘉之氏が58.74%、事業パートナーである大和ハウス工業が18.92%と、安定株主が株式の大半を保有しています。
    • 経営陣の持株比率が非常に高く、経営の安定性や長期的な視点での事業推進が期待できます。機関投資家の保有比率は5.88%です。

8. 株主還元

  • 配当性向:0.0%
  • CYBERDYNEは現在、無配を継続しています。研究開発段階の企業であり、事業の成長段階にあるため、利益を内部留保し、成長投資に充てる方針と推測されます。
  • 自社株買いの実績と方針:直近の決算短信には自社株買いに関する明確な方針や実績の記載はありません。ただし、自己株式を保有していることから、過去に自社株買いを実施した実績はあります。

9. 総合評価

  • 投資ポイント
    • 革新的なサイバニクス技術と社会貢献性: 装着型ロボット「HAL®」は、医療・介護分野で身体機能の回復・再生を促す可能性を秘めた唯一無二の技術であり、社会的な課題解決に貢献する期待が高い点。
    • 強固な財務基盤と成長への備え: 極めて高い自己資本比率と潤沢な流動性を持ち、今後のグローバル展開や研究開発投資を支える安定した財務状況が確保されている点。
    • グローバル市場での展開加速: 小型HAL®の各国承認取得やアジア・欧州での導入拡大、公共プロジェクトへの参画により、ターゲット市場を着実に拡大している点。
  • 強み
    • 世界をリードする独自のサイバニクス技術と医療機器「HAL®」。
    • 創業家と事業パートナーによる安定した大株主構成。
    • 極めて高い自己資本比率と流動比率に裏打ちされた盤石な財務健全性。
  • 弱み
    • 継続的な営業赤字と、事業利益の早期黒字化への不透明性。
    • 売上収益がまだ小規模であり、本格的な規模拡大には時間がかかる可能性。
    • 投資有価証券の評価益など一時的な要因が利益に占める割合が大きい。
  • 機会
    • 世界的な高齢化社会における医療・介護ロボット需要の拡大。
    • 新興国を含むグローバル市場でのHAL®および他のヘルスケアデバイスの普及。
    • 「Cyvis®」や「Acoustic X」など新たな技術の実用化と事業化。
  • 脅威
    • 医療機器承認制度や保険償還制度の動向による事業展開への影響。
    • 競合他社による類似技術の開発や市場参入。
    • 研究開発投資の継続性維持と、予期せぬ技術的課題。
  • 注目すべき指標
    • 営業利益の黒字化に向けた進捗と改善幅。
    • HAL®の国内外での稼働台数およびレンタル収益の成長率。
    • 研究開発費の対売上比率の変化。

10. 企業スコア

  • 成長性: B (直近四半期売上成長率がマイナスであるものの、年次での売上高成長トレンドと各国承認、グローバル展開による将来的な成長期待を考慮)
  • 収益性: D (ROE -1.44% および 営業利益率 -7.79% とベンチマークを大幅に下回る)
  • 財務健全性: S (自己資本比率 81.5% および 流動比率 1,418% と極めて高い水準)
  • 株価バリュエーション: B (PERが算出できないため PBR 1.08倍 (実績) のみでの評価。赤字企業であることとグロース市場への上場を考慮すると、一概に割安とは言えないが、極端な割高感もない水準として「適正」と判断)

企業情報

銘柄コード 7779
企業名 CYBERDYNE
URL http://www.cyberdyne.jp/
市場区分 グロース市場
業種 電機・精密 – 精密機器

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By ジニー

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