1. 企業概要
FUNDINNOは、未上場企業のエクイティプラットフォーム事業を展開しています。主力サービスは株式投資型クラウドファンディング「FUNDINNO」で、そこから発展した特定投資家向けの大型資金調達支援サービス「FUNDINNO PLUS+」が現在の収益の柱です。その他、未上場株式の取引プラットフォーム「FUNDINNO MARKET PLUS+」や、株主管理・事業管理SaaS「MUFG FUNDOOR」も提供しています。
主力サービスである「FUNDINNO PLUS+」は、ベンチャーキャピタルや個人富裕層等の特定投資家を対象に、遅れて上場段階にある未上場企業への大型資金調達を支援するものです。収益モデルは、案件成立時の取扱手数料が中心となるフロー型が主ですが、プラットフォームを通じた継続的な企業と投資家のマッチングにより、利用者が増えることでストック的な要素も期待されます。B2BおよびB2Cの要素を併せ持つ事業形態です。
同社の技術的独自性と参入障壁は、金融商品取引業の免許に基づく厳格な規制対応と、未上場企業と特定投資家を結びつける独自のプラットフォームおよびネットワークの構築にあります。特に、未上場株式のセカンダリー市場を提供している点は、他社との差別化要因であり、市場における流動性提供に貢献しています。
2. 業界ポジション
同社は、株式投資型クラウドファンディングの分野において先行者であり、そのノウハウとネットワークを活用して未上場企業の資金調達市場に独自のポジションを築いています。政府の「スタートアップ育成5か年計画」など、未上場企業への投資を促進する政策的背景は、同社の事業にとって追い風となっています。
市場動向としては、未上場スタートアップへの資金調達総額は増加傾向にあり、同社は「FUNDINNO PLUS+」を通じて大型資金調達ニーズに対応することで、市場規模の拡大を図っています。
競合に対する相対的な強みとしては、株式投資型クラウドファンディング運営のパイオニアとしての実績とブランド力、特定投資家向け大型資金調達支援による案件規模の拡大、未上場株式のセカンダリー市場提供による流動性確保、そしてMUFGとの提携によるブランド力や集客力が挙げられます。一方で弱みとしては、案件の成立状況や市場環境に業績が左右されやすい点、未上場投資特有の換金性や投資リスクに対する信頼性維持が挙げられます。
【定量比較】業界平均との財務指標比較
| 指標 | FUNDINNO (462A) | 業界平均 (金融(除く銀行)) |
|---|---|---|
| PER (予想) | 21.26倍 | 11.8倍 |
| PBR (実績) | 5.04倍 | 1.9倍 |
FUNDINNOのPERおよびPBRは、業界平均と比較して大きく上回っており、株価は割高な水準にあると判断されます。
3. 経営戦略
経営陣は、2025年から2027年までの3年間でGMV(流通取引総額)の拡大を中期経営計画の最重要課題と位置付けています。特に、プライマリー領域の中核である「FUNDINNO PLUS+」を通じて、大型資金調達支援案件の拡大を推進しています。
重点投資分野と成長戦略としては、GMV拡大のために特定投資家の登録促進、投資家営業人員の採用強化、金融機関などとのパートナー連携の強化を掲げています。また、プラットフォーム機能の強化やSaaSサービスの開発・運用にも投資を継続しています。
最近の適時開示情報としては、2025年12月5日付で東京証券取引所グロース市場への上場を果たしました。これに伴い、一般募集および第三者割当増資を実施し、資金調達を行っています。これらの資金調達は事業拡大のための投資資金となり、今後の業績への貢献が期待されます。上場により信用力と知名度が向上し、事業拡大に寄与する一方で、市場からの高い成長期待に応えるプレッシャーも高まります。
4. 財務分析
- 収益性
- 営業利益率: 8.07% (過去12か月) / 8.5% (2025年10月期決算短信)
- ROE: 8.67% (実績)
- ROA: 2.67% (過去12か月実績)
2025年10月期は営業損失から営業利益214百万円へ黒字転換し、収益性が大幅に改善しました。ROEは8%以上という良好な水準です。一方で、ROAは過去12か月でベンチマークの5%を下回っていますが、決算短信の概算では7.3%と良好な水準を示しており、総資産の増加に対する利益創出能力に継続的な注視が必要です。
- 財務健全性
- 自己資本比率: 89.2% (実績) – 極めて高い水準であり、財務基盤は非常に強固です。
- 流動比率: 8.66倍 (直近四半期) – 短期的な支払い能力は非常に高く、流動性は極めて良好です。
- D/Eレシオ: 0.02% (直近四半期) – 負債が極めて少なく、財務リスクは非常に低い状態です。
- 成長性
- 売上高成長率: 2025年10月期は前年比+111.1%増の2,501百万円と高い成長を達成しました。2026年10月期の会社予想では、売上高3,892百万円(前年比+55.6%)と継続的な高成長を見込んでいます。
- 利益成長率の推移: 2025年10月期は営業損失から黒字転換を達成し、当期純利益も大幅改善しました。2026年10月期の会社予想では、営業利益1,132百万円(前年比+430.1%)と、極めて高い利益成長を計画しています。この成長は、GMV(流通取引総額)の拡大が前提とされています。
- キャッシュフロー
- 営業CF: +402百万円 (2025年10月期) – 前期の▲829百万円から大きく改善し、安定的な本業によるキャッシュ創出能力を示しています。
- 投資CF: ▲32百万円 (2025年10月期) – 主に業務システム導入やソフトウェア開発(無形資産取得20.5百万円)によるもので、成長に必要な投資を継続しています。
- 財務CF: +175百万円 (2025年10月期) – 第三者割当増資による収入181.2百万円が主な要因です。
- FCF(フリーキャッシュフロー): 約+370百万円 (2025年10月期) – プラスであり、健全な事業運営を示しています。
- 営業CF/純利益比率: 1.02 – 1.0以上であり、利益の質は良好と評価されます。
- セグメント別分析
同社は単一セグメント(未上場企業エクイティプラットフォーム事業)での開示のため、セグメント別売上高や利益の内訳は提供されていません。ただし、事業内容別ではプライマリー68%、グロース30%、セカンダリー2%という情報があり、プライマリー事業(特にFUNDINNO PLUS+)が収益の大部分を占め、成長を牽引していることが示唆されます。2025年10月期の収益増は、主に募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料(2,196.2百万円)によるものです。 - 四半期進捗
2025年10月期は通期決算であるため、四半期進捗率の評価は省略されます。
5. 株価分析
- 現在の水準
- PER(会社予想): 21.26倍 (株探では21.7倍)
- PBR(実績): 5.04倍 (株探では5.14倍)
業界平均PER11.8倍、PBR1.9倍と比較すると、PER、PBRともに大きく上回っており、株価は割高な水準にあると判断されます。
- テクニカル
- 52週高値: 1,451円、52週安値: 705円。現在株価1,060円は、52週レンジの中央(約1,078円)よりやや下方に位置しています。
- 5日移動平均線: 1,091.00円。現在株価は5日移動平均線を約2.84%下回っています。
- 200日移動平均線: 1,081.46円。現在株価は50日および200日移動平均線を下回る水準にあり、短期的な調整局面または下降トレンドの可能性が示唆されます。
- 市場との比較
過去1ヶ月間の相対パフォーマンスでは、日経平均(+2.68%)およびTOPIX(+3.84%)と比較して、同社の株価は+27.40%と大きく上回るパフォーマンスを記録しています。これは、上場後の成長期待による初期的な高揚感や注目度が影響している可能性があります。
6. リスク評価
- ベータ値による市場感応度: データなし。
- 決算短信記載のリスク要因:
- GMVや大型案件の獲得が会社計画通りに進まない場合、業績が悪化するリスク。
- 金融商品取引業に関する規制変更や上場制度改正が事業に影響を及ぼすリスク。
- 未上場投資市場の流動性変化や投資家需給の変動による影響。
- 上場および増資に伴う株式の希薄化リスクや資本政策の変更。
- 事業特有のリスク:
- 未上場企業への投資は一般的に流動性が低く、価格変動リスクが高いという認識が投資家心理に影響を与える可能性。
- 投資先の経営悪化や倒産が、プラットフォームの信頼性や評価に悪影響を及ぼす可能性。
- 競合企業の新規参入やサービス強化による競争激化。
- システム障害やサイバーセキュリティ対策の不備による業務停止や情報漏洩リスク。
- 52週レンジにおける現在位置: 52週高値1,451円と安値705円に対して、現在株価1,060円はレンジの中央よりやや下方に位置しています。
7. 市場センチメント
- 信用取引の状況:
- 信用買残: 919,100株(前週比 +50,300株)
- 信用売残: 700株(前週比 -1,500株)
- 信用倍率: 1,313.00倍
信用買残が信用売残を大幅に上回っており、信用倍率が極めて高い状態です。これは株価下落時に、需給悪化による売り圧力が強まる可能性を示唆しています。
- 株主構成と大株主の動向:
筆頭株主は(株)JCCで20.8%を保有しています。経営陣は柴原祐喜氏らが主要株主として名を連ねており、インサイダー保有比率が36.24%と高いことから、経営陣のコミットメントは非常に高いと考えられます。安定株主が一定割合を占め、経営の安定性に寄与していると見られます。機関投資家の保有比率は7.23%です。
8. 株主還元
配当利回り(会社予想)は0.00%であり、配当性向も0%です。同社は創業以来無配であり、新規上場企業として、当面は事業拡大と成長投資を優先する方針であると考えられます。自社株買いの実績や方針については記載がありません。
9. 総合評価
- 【投資ポイント】
- 未上場企業のエクイティプラットフォームという成長市場で、政府のスタートアップ育成政策の恩恵を受ける。
- 「FUNDINNO PLUS+」による大型資金調達支援が成功し、2025年10月期は大幅な黒字転換と高成長を達成。
- 自己資本比率89.2%、流動比率8.66倍と極めて高い財務健全性を有しており、安定した事業基盤を持つ。
- 【強み】
- 株式投資型クラウドファンディングのパイオニアとしてのブランド力と実績。
- 特定投資家向け大型資金調達支援による高い成長性と収益性。
- 強固な財務基盤と潤沢なキャッシュフロー。
- 未上場株式のセカンダリー市場提供による独自性。
- 【弱み】
- 大型案件の獲得状況に左右される収益変動性。
- PER、PBRともに業界平均を大きく上回る株価の割高感。
- 成長投資を優先するため、現状は株主還元(配当・自社株買い)が行われていない。
- 【機会】
- 政府のスタートアップ育成計画や、未上場企業資金調達市場の拡大トレンド。
- 特定投資家層の更なる拡大と、プラットフォーム機能強化によるGMV成長余地。
- DX推進による未上場企業の多様な資金調達ニーズの発生。
- 【脅威】
- 新規参入や既存競合によるサービス強化と競争激化。
- 金融市場の変動や投資家心理の悪化による資金調達環境の悪化。
- 金融規制の強化や変更、法制度改正に伴う事業環境の変化。
- 【注目すべき指標】
- 「FUNDINNO PLUS+」を中心としたGMV(流通取引総額)の継続的な成長と案件獲得状況。
- 特定投資家登録数の積み上がりと、投資家営業人員の採用・パートナー連携の進捗。
- 2026年10月期会社予想(営業利益1,132百万円)に対する進捗と達成状況。
10. 企業スコア
- 成長性: S
- 売上成長率 2025年10月期 +111.1%、2026年10月期予想 +55.6%であり、S評価の基準(売上成長率15%以上)を大幅に上回ります。
- 収益性: B
- ROE 8.67% (B: 8-10%)、営業利益率 8.5% (B: 5-10%)。ともにB評価の範囲内です。
- 財務健全性: S
- 自己資本比率 89.2% (S: 60%以上)、流動比率 8.66倍(866%)(S: 200%以上)であり、極めて高い財務健全性を有するためS評価です。
- 株価バリュエーション: D
- PER 21.26倍(業界平均11.8倍の約180%)、PBR 5.04倍(業界平均1.9倍の約265%)であり、PER/PBR共に業界平均の130%以上であるためD評価です。
企業情報
| 銘柄コード | 462A |
| 企業名 | FUNDINNO |
| 市場区分 | グロース市場 |
| 業種 | 金融(除く銀行) – 証券、商品先物取引業 |
バリュー投資分析(5年予測・3シナリオ参考情報)
将来のEPS成長と配当を3つのシナリオ(楽観・標準・悲観)で予測し、現在の株価が割安かどうかを試算した参考情報です。
現在の指標
| 株価 | 1,060円 |
| EPS(1株利益) | 49.85円 |
| 年間配当 | 0.00円 |
シナリオ別5年後予測
各シナリオの成長率・PER前提と、それに基づく5年後の予測株価・期待リターンです。
| シナリオ | 成長率 | 将来PER | 5年後株価 | 期待CAGR |
|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 8.9% | 22.8倍 | 1,745円 | 10.5% |
| 標準 | 6.9% | 19.8倍 | 1,379円 | 5.4% |
| 悲観 | 4.1% | 16.9倍 | 1,029円 | -0.6% |
目標年率別の理論株価(標準シナリオ)
標準シナリオに基づく参考値です。「理論株価」は、この価格以下で購入すれば目標年率リターンを達成できる可能性がある株価上限です。
現在株価: 1,060円
| 目標年率 | 理論株価 | 判定 |
|---|---|---|
| 15% | 686円 | △ 55%割高 |
| 10% | 856円 | △ 24%割高 |
| 5% | 1,081円 | ○ 2%割安 |
【判定基準】○X%割安:現在株価が理論株価よりX%低い / △X%割高:現在株価が理論株価よりX%高い
関連情報
証券会社
このレポートは、AIアドバイザー「ジニー (3.0.10)」によって自動生成されました。
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